完全貸し切りだったが多くの困難に遭遇した苗場山BC



- GPS
- 10:17
- 距離
- 15.1km
- 登り
- 1,302m
- 下り
- 1,305m
コースタイム
- 山行
- 10:02
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 10:19
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
カイデ沢はまだ埋まっておらずスノーブリッジ無し、仕方なく右手の尾根を登り上げ3合目まで林道歩きをした。 |
写真
ここで今日のequipmentの紹介です。Voile Women's Supercharger 164cm、Dynafit Superlight2W、Scarpa F1 Manual(Wさん)、Voile Hyper V8 165cm、ATK SLR Release AT、Scarpa F1 EVO(自分)です。
感想
1/11(土)は快晴の予報でまさにthe Day。しかし、ここ秋山郷の苗場山登山口には1台も車が入っていなかったし、山中も帰りも誰にも会わなかった。その理由が今回の苗場山BCでよく分かった気がする。
Wさんと道の駅よしおか温泉で3時に待ち合わせ。Wさんがスキーブーツを忘れてしまい、たまたま持ち合わせていたWさんと全く同サイズのScarpa F1 Manualを自宅に取りに戻ってリスタート。秋山郷の小赤沢集落の林道最終除雪終了点までJimnyで入れた。
ヘッ電スタートで林道から登山道へ。右手の沢が割れていてしかも穴が多く嫌な予感。その予感は的中し、カイデ沢にはスノーブリッジ無し、仕方なく右の急な尾根を登り上げ、林道を辿って3合目登山口に行くことにした。これが結構な遠回りで体力を消耗してしまう。3合目から上は登山道を進む。氷の上に新雪が乗っている状況のためずっとクトーを装着して歩く。オオシラビソ帯、ダケカンバ帯と順調に進んでいったが、頂上台地への急斜面が最難関で、切り返しの連続、しかも藪で前進が困難になることしばしばで途方に暮れることも。Wさんはクトーの片方を紛失してしまい、アイゼンを装着してツボ足歩行。膝から腰ラッセルで体力を極端に消耗してしまったようだ。自分も何度もめげそうになりながら一歩一歩進み、13時過ぎにようやく頂上台地に上がれた。Wさんと無線でやり取りし、ソロで頂上を目指す。チビモンスター達にも出会え、快晴で周囲の山々の絶景を楽しみながら歩くことができた。足首ラッセル程度でどうにか苗場山頂上にゴール!実に登り7時間43分を要した。
下りは本当によく滑る雪質で快適。少し藪の濃い箇所もあるにはあったが、特に問題なし。林道の登り返しも含めて2時間22分とまずまずだった。
結局この日はthe Dayだったにもかかわらず、苗場山西面の入山者は自分とWさんの2人だけであった。思うに、頂上台地直下の登りがかなり急でここを登り上げるためにはかなりのアルバイトを要すること、雪が少なくカイデ沢が埋まっていないため遠回りを余儀なくさせられること、藪が濃く登り&滑りが大変なこと、秋山郷の崖のすぐ上を走っている狭くガードレールのない国道405号が酷道であり運転が大変なこと、etc...の理由から、冬期の苗場山は敬遠されるのではないか。残念なことにWさんは苗場山はもうこれが最後でこの次はない、とのことだった。自分も一昨年ソロで頂上を踏んだが、誰か相棒がいないと頂上台地直下の登りで心が折れてしまいそうな気がする。そんなことを考えた厳冬期の苗場山BCでした。
Wさんのブログもアップされていましたのでご参考までに。
http://hillwalker.web.fc2.com/naebasanBC2.html
コメント
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はれさん、こんにちはっ(≧▽≦)
スキーと言えば苗場、苗場と言えばスキー(笑)なイメージですが、BCには決して甘くない山なのですね〜〜〜!!今年は雪不足で沢が出ているから余計かな!!??でもでもあの高層湿原が真っ白な大地に変貌している景色はたまりませんね〜♥(#^.^#)苦労の末にたどりついたならなおさら格別でしょうっ✨
しかし、腰ラッセルでもめげずに登り続けたWさんの体力と精神力には恐れいりますΣ(゚Д゚)なんで今日は!!??っていうようなハプニングが重なる日ってありますよね〜〜〜(笑)今だから言いますが、秋の槍ヶ岳テントの時、手袋を忘れてしまい、なんとか上高地でファンシー手袋(笑)を購入することができたのですがその手袋が朝起きたらどうしても片っぽ見つからなくって、片手は仕方なく予備の厚手の靴下を手袋代わりに鎖を登りました(笑)テントに戻ったらあっけなく出てきたのはあるあるですね(笑)Wさんもこの日は災難でしたね〜〜(≧◇≦)
chi-sukeさん、おはようございます。
レコにコメント有り難うございます。
苗場スキー場の頂上は筍山(1789.7m)で、もし苗場から苗場山に登ろうとするなら長い赤湯林道を赤湯まで入り、そこから長い長い昌次新道を辿って苗場山の頂上湿原に出るというロングルートを辿らなければならず、赤湯付近の雪崩危険地帯の通過など含めて、とてもワンデイでは無理です。唯一ワンデイで狙えるのが西面の小赤沢集落からのルートで、ここはソロでも何回か挑戦しています。最後の急斜面がきついいだけに、登り上げて頂上台地に出てモンスター達に出会えたときは感動もより大きいです。
Wさんの体力はお墨付きですが、このところご自身でも体力、スキル、気力、集中力などハードな山スキーに不可欠な能力の低下を実感されています。
http://hillwalker.web.fc2.com/naebasanBC2.html
それでも最後まであきらめずフルラッセルを続けられるところはさすがとしか言い様がありません。もしクトー(スキーアイゼンの別名)がブンリンの3Dアセントだったら(Wさんのスキー板には3Dアセントのベースがついていました)、きっとしっかりと刃がアイスバーンに食い込んで登れたように思います。今回に関しては、やはり片方のクトーを紛失してしまったことが致命的であり、片足のクトーだと方向変換の際に踏ん張りがきかず登れなくなることは自分でも数回経験していて周知の事実です。
chi-sukeさんの片方の手袋をテントに置き忘れて厚手の靴下を手袋代わりとして使用し、見事に頂上直下の冷たい鎖場を登り切った、という実例ですが、何かあったらかなりやばい状況下での見事な決断でしたね!よくそんな槍直下の状況下で思いつきましたね。全くのビックリポンです!
話は変わりますが、苗場山BCでは背の高いコシアブラの木々をたくさん目にしました。春になったらchi-sukeさんとここを再度登り、頂上でコシアブラのオリーブオイル炒めやコシアブラの天麩羅でも食べられたら最高だと思いながら行動しました。
hareharawaiより
hareharawaiさん Wさん
こんにちは。
この時期の苗場はどうなっているんだろうなぁ?!と、未踏の山が気になっていましたが、誰一人ともあわず、雪深く、大変そうでしたね!
プチスノモンとhareharawaiさんのトレースとステキな苗場山を見ることができ、楽しませていただきました。
Wさんの記録も拝見しました。
これからもお気をつけて頑張って欲しいなぁと思いましたよ。
mapleさん、こんにちは。
レコにコメント有り難うございます。
厳冬期の苗場山はそれなりに試練を与えてくれます。今回はカイラギ沢がまだ埋まっておらずSB無し、仕方なく尾根を登り上げてかなり遠回りの林道歩き、頂上台地直下の急斜面がアイスバーンの上に新雪が乗った状態であり、クトーをつけていても谷足がずるずる落ちていき安定しない、etc...。これまでに経験した中ではかなりハードな部類に入るかと思います。Wさんも膝から腰の激ラッセルをよく14時近くまで頑張られたと感心してしまいます。もう次は無いとWさんは言っていますが、しっかりしたクトーをつけてリベンジして欲しいと願っています。
hareharawaiより
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