白山 平瀬から激ラッセル


- GPS
- 16:17
- 距離
- 40.5km
- 登り
- 2,423m
- 下り
- 2,411m
コースタイム
- 山行
- 13:37
- 休憩
- 2:41
- 合計
- 16:18
天候 | 晴れのち雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
〇林道 1,000m付近の間名古橋手前まで自転車が使えた(積雪はそれ以前からある) 帰りには700m付近まで積雪があり雪上自転車こぎ。 木の枝、落石など多数あり 1,000m以降、シールハイクでスネラッセル。 〇登山口から大倉山 積雪は多いが登山道をなぞる。1,550mあたりから登山道カットしながら進める。 柔らかい雪だが下地は固いのでスネラッセル、急斜面では膝下まで沈む。 大倉山手前のポコは登りでは巻いたが、滑走時には雪が増え、スキーカットで ごっそり雪崩れるので高巻した。 〇大倉山からカンクラ雪渓 2,000m以上の尾根では風で雪が飛ばされ氷化斜面もあるのでクトー装着。 細尾根は雪庇に注意しながら細かくジグをきり通過。 2,330mあたりからカンクラ雪渓に向けトラバース。ここにも氷化斜面があるので注意。 〇カンクラ雪渓から御前峰 カンクラ雪渓にはいるとホワイトアウトに近く、雪面のフラットになったところ を頼りにハイクアップ。時折GPSで確認する。 高天原付近になるとハイマツやアイスモンスターなど目標物が現れる。ブルーアイスも あるので避けながら進む。高天原を横切り、逆くの字に入り、岩の隙間から直接山頂へ。 ●御前峰からカンクラ雪渓 ホワイトアウトにつき、離れずに少しずつ慎重に進む。カンクラ雪渓に入ると視界は 良くなるので、トラバースで尾根に復帰。 降雪は続いているので雪は軽いパウダースノー。 ●カンクラ雪渓から登山口 2,100mの鞍部から大倉山の三角点までシールで登り返す。それ以降は基本的に来た 道を戻る形。雪は最後まで軽い。降雪が続いているのでトレースは消え、微妙な起伏 もラッセルで登らざるを得なかった。 ●登山口からゲート ここもトレースは消え、下りラッセル。MTBには10センチほど積雪があった。登りでは 雪がなかった道路にも積雪があった。 |
その他周辺情報 | 白川郷の湯700円 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋(ガイド 防寒テムレス)
インナー手袋
予備手袋(防寒テムレス インナー手袋)
防寒着(化繊ダウン)
バラクラバ(厚手 薄手)
毛帽子
ブーツ
ザック
ビーコン(電池確認)
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備ヘッドランプ
予備電池(スマホ用モバイルバッテリー 単3 単4) GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
細引き×2
ダクトテープ2巻
ビニールテープ
針金
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ウィペット
ナイフ
カメラ
スキー板
シール
シールワックス
スクレイパー
ストラクチャーブラシ
クトー
ヘルメット
ココヘリ
地獄ゴーグル
お湯500ml
水500ml
ホット紅茶500ml
アイゼン
ロールペーパー
スリング(120mm 60mm)
カラビナ2枚
安全環付き2枚
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感想
今シーズン5回目の白山。今までは快晴でスイスイ登れたが、今日は地獄確定。これが本来の厳冬期の姿ではあるのだけれど。YSHR先生に同行させていただく。
例年ならこの時期は雪はどっさりで林道の通過なんてもってのほかだけど、賓雪のおかげ?で今年はこの時期になっても自転車で入ることが出来る。そのラストチャンスかもしれない時に同行させていただけるので幸運だけど、必ずピークをとるというプレッシャーもある。初地獄体験ですけど…
YSHR先生の読み通り間名古まで自転車が使えて、そこからはシールハイク。月火と降雪があったのでラッセルは確定。雪は増えたといっても下部はまだ藪がうるさく、ルート取りは限られ時間がかかり、ゲートから8時間かかって避難小屋に着いた。こんな天気の中の避難小屋は本当にありがたい。
防寒を整えたらすぐに出発。ここから視界が開けてくるので風も強いし、雪面状況も目まぐるしい。クトーをつけてハイクアップする。先生の読みは本当に鋭い。僕だったらそのまま登ってその場に来たら困るパターンだっただろう…
ヤセ尾根も確実にこなしカンクラ雪渓にトラバース。ここから僕が山頂まで先頭で行かせて頂いた。雪渓に入るとホワイトアウト、夢でも見ているかのような感覚にとらわれるので下の自分の足を見て現実に戻る。雪面のフラットな感覚だけを頼りに進んでいくが、傾くのでGPSで確認しながら修正する。
なんとなく頭の中で今この辺と描きながら進んでいくと高天原の標柱が見えた。エビのシッポでモンスターになっていたが多分そうだろう。そこも通過し逆くの字から山頂を目指す。今まで快晴の時しか登っていないので、見えないと同じ山を登っているとは思えなかった。最後の岩の間が見えてきたので直接山頂に向かう。出発から10時間、無事登頂出来た。
奥宮の陰で滑走準備を済ませたらすぐに滑走。ホワイトアウトなので先生にはぐれないように必死でついていく。ヒヤヒヤしながらカンクラ雪渓に入ると幾分視界は効くようになってきたので安堵。尾根に合流してからも先生はずんずん進む。行きとは別のルートでも何の躊躇もなく進まれる。頭にルートが入っているからということだったが、これが出来ないと地獄のなか安全に下山出来ないと思った。
安全圏まで来ると滑りを楽しんだ。雪はずっと降り続いているので行きでつけたトレースもほぼ消えている。ポコの通過で雪庇から滑り込んだ途端、足元が崩れ、巻き込まれることはなかったが小規模雪崩が起きた。さすがにトラバース中にこうなったら危ないので戻って登り返してやり過ごした。午後で気温も幾分上がり、降雪が続いたからだろう。
藪尾根は慎重にこなし、無事登山口まで降りてくることが出来た。しかしここからまだ試練が続いた。自転車デポ地点まで終始下りラッセルで、へとへとになってしまった。さらに汗を結構かいていたので下りの自転車では凍える思いだった。途中たまらずグローブはガイドに変えた。指がちぎれるかと思うくらいだった。ゲートに着いてからも震えが止まらず後片付け…帰りの温泉の湯船につかった瞬間、この上ない安堵感を感じた。
今回、教えていただいたこと、感じたことを今後にも活かしていきたい。またよろしくお願いします。
581さん、大拍手!
お疲れさまでした。
BDガイドよりも暖かくて軽いグローブがあります。多くの雪山ガイドが語っているのですが、ヘストラ3-FINGER GTX FULL LEATHERです。いちど試してみてください。
クマ
クマさん こんばんは
これは濡れた手袋をしたまま、雪がちらつくような天気の中、自転車のダウンヒルをしてしまったという、僕の判断ミスです。山行中、避難小屋以降はガイドを装着して登りましたが、手の危険を感じることはありませんでしたよ。
でも機会があれば試してみたいと思います。ありがとうございます!
で、ネットで調べました。これは多分、めっこの山行なのでしょう。わたし風露草(当時フウロ山岳会)、10年ほど前の68歳ころ2月半ば一人で平瀬から歩いて大白川ダム、大蔵尾根白山山頂に至り、スキーで下山。日帰りのつもりでしたがガスで下りの枝尾根に何度も迷い込み沢の中でツエルトビバークし翌朝、ヘリの音をきく度、捜索のヘリかと怯え見つからないよう林の中で隠れながら下山したことを懐かしく思い出しました。めっこのご活躍をうらやましく拝読いたしました。
renrenrenさん おはようございます
めっこ山岳会の方もこの山行をされていたのですかね。私は山岳会には所属していないのです。
この時期の平瀬は甘くはないようですね…ありがとうございます。
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