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Yamareco

記録ID: 223554
全員に公開
沢登り
北陸

奥美濃・揖斐川支流・品谷中ノ又谷

2012年09月09日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
4.3km
登り
1,093m
下り
361m

コースタイム

塚白椿トンネル出口駐車場5:50-6:25中ノ又谷出合-7:15H650二又-11:30ゴルジュ抜け-12:55下降点13:05-14:30
シタ谷14:40-16:00冠山平-17:00冠山峠
天候 ずっと小雨
過去天気図(気象庁) 2012年09月の天気図
アクセス R417経由
冠山峠、塚白椿トンネル出口に駐車場あり
コース状況/
危険箇所等
地形図には「中ツ又」との明記がある谷。
冠山峠の福井側には設置型ゲートがあり、閉まっていると越境できない。また岐阜側林道も通行止めになっている場合もあり、事前に下調べが必要。
塚白椿トンネル出口の駐車場
2012年09月08日 12:00撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/8 12:00
塚白椿トンネル出口の駐車場
23年前は「登れず」とあった滝もあっさり。
2012年09月09日 07:26撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 7:26
23年前は「登れず」とあった滝もあっさり。
まずはこの滝の処理から。
2012年09月10日 18:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/10 18:36
まずはこの滝の処理から。
左岸からロープを延ばし、落ち口すぐ右の被り気味の岩肌を抜ける。
2012年09月09日 07:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 7:36
左岸からロープを延ばし、落ち口すぐ右の被り気味の岩肌を抜ける。
いよいよゴルジュの始まり。
2012年09月10日 18:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/10 18:36
いよいよゴルジュの始まり。
悔しいが、この滝はパス!右岸を捲く。
2012年09月09日 08:55撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 8:55
悔しいが、この滝はパス!右岸を捲く。
多段滝は難なく切り抜ける。
2012年09月10日 18:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/10 18:36
多段滝は難なく切り抜ける。
すると…奥に大滝が覗く…
2012年09月09日 09:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 9:36
すると…奥に大滝が覗く…
大滝手前の前衛滝を処理する。ホールドスタンスが細かくて…
2012年09月10日 21:47撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/10 21:47
大滝手前の前衛滝を処理する。ホールドスタンスが細かくて…
そしていよいよ大滝へ。
2012年09月09日 10:00撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 10:00
そしていよいよ大滝へ。
一見して「登れる」と判断、いざ取り付くも下部が思ったより悪かった。
2012年09月10日 21:47撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/10 21:47
一見して「登れる」と判断、いざ取り付くも下部が思ったより悪かった。
大滝を超えると再び大滝。左岸壁を登るが、一手がやばくて肝を冷やす。
2012年09月09日 10:42撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 10:42
大滝を超えると再び大滝。左岸壁を登るが、一手がやばくて肝を冷やす。
足場が落ち着いたので、フォローを撮ってみたり。
2012年09月09日 11:02撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 11:02
足場が落ち着いたので、フォローを撮ってみたり。
これがゴルジュの出口。まるで双門。
2012年09月09日 11:26撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 11:26
これがゴルジュの出口。まるで双門。
その上は静かな平瀬になった。
2012年09月09日 11:48撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 11:48
その上は静かな平瀬になった。
さぁ、シタ谷へ下降だ!支流を下るが、出合付近に連瀑あり。
2012年09月09日 14:01撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 14:01
さぁ、シタ谷へ下降だ!支流を下るが、出合付近に連瀑あり。
支流下部から望んだ冠山北面壁。
2012年09月09日 14:22撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 14:22
支流下部から望んだ冠山北面壁。
シタ谷に降りて下流部を見る。ここも双門のよう。
2012年09月10日 18:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/10 18:36
シタ谷に降りて下流部を見る。ここも双門のよう。
シタ谷の源流から仰ぎ見る、いま来た道。
2012年09月10日 18:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/10 18:36
シタ谷の源流から仰ぎ見る、いま来た道。
藪漕ぎ途中で見える、冠山北面壁。
2012年09月09日 15:36撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 15:36
藪漕ぎ途中で見える、冠山北面壁。
がんばってます!
2012年09月09日 15:41撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 15:41
がんばってます!
振り返ったシタ谷方面。
2012年09月09日 15:49撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 15:49
振り返ったシタ谷方面。
山稜はいつまでもガスの中だった。
2012年09月09日 15:57撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 15:57
山稜はいつまでもガスの中だった。
冠平。50年ほど前、ここで大量死亡遭難があった、その時の碑。地元では有名な話。
2012年09月09日 15:59撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 15:59
冠平。50年ほど前、ここで大量死亡遭難があった、その時の碑。地元では有名な話。
登山道から冠平を見る。
2012年09月09日 16:05撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 16:05
登山道から冠平を見る。
登山道から冠山峠方面を見る。前方に見えるやま、その奥にガスがかかるのが金草岳。
2012年09月09日 16:51撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
9/9 16:51
登山道から冠山峠方面を見る。前方に見えるやま、その奥にガスがかかるのが金草岳。
やっと冠山峠に着いたぜ!お疲れさまっ♪
2012年09月09日 17:01撮影 by  PENTAX Optio W60, PENTAX
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9/9 17:01
やっと冠山峠に着いたぜ!お疲れさまっ♪

感想

国道417号線の冠山峠のゲートが閉まっているとの情報を得て、一日目はゲートからおおよそ10kmの林道を歩いて岐阜側、揖斐川支流の品谷出合にある駐車場まで歩く計画だった。

土曜日、メンバーと共に冠山峠に行くと、ゲートが開放され、岐阜側からも入れるとのこと。事前の情報がまったくあてにならず、一泊装備を担いでの林道歩きは徒労になるとのことで今日はこのまま引き返し、パッキングも日帰り装備に切り換えて出直すこととした。

というわけで土曜日は早く家に戻ったので、メンバーにオレの手料理を振る舞うことに(笑)

さて翌朝は仕切り直しで再び冠山峠へ。車が通れるとのことで今度は二台で向かい、一台を冠山峠へ、もう一台を品谷出合にある駐車場に置くことにした。

小雨の舞う浮かない天気だったが、二人とも愚痴をこぼすこともなく出発。シタ谷を越えてしばらく行ったところで荒れ放題の林道に這い上がり、それを使って中ノ又谷へと向かった。

この中ノ又谷に入渓したのは、遠い昔の23年前。当時は山岳会に入会したばかり血気盛んな頃で、「この谷は手強い」という仲間の言葉を聞いて闘志が燃え、やっつけ気分たっぷりの単独で入渓したのだったが、その甘い意気込みは見事に打ち砕かれ、様々な自己のミスも重なって沢中でとうとう時間切れ、遭難一歩手前になるという苦い経験が残っていた。今回はその雪辱戦ではないが、当時の未熟な自分がどのような遡行をしていて、そして今ならどう切り抜けるのかを確かめる、自分にとってはそんな意味も含めた遡行計画でもあった。

今回はやはり前回とは違い、積極的にロープを延ばすことができた。

確かに前回は単独のため捲きに終始する遡行ではあったが、手元にある当時の記録文を辿ると、「現れる滝がどれも登れず、そのたびにしばらく戻っては岸壁を避けて草付きを這い上がる。しかしこれがかなり悪い…云々」とある。

今回は滝一本を除いてすべて直登を試みることができた。当時の自分とは目の付け所が大きく違っているということを再確認するのだった。

中ノ又谷の核心帯の滝は一本はどうしてもルートが見いだせなかったものの、他の滝はどれも登ることができる。またどの滝も部分一手が際どいものの、逆にその一手がこなせれば、あとはほぼ楽勝と思っていい。とは言え、途中のランニング工作など、ロープワークが的確に行われないと時間を浪費するのは必至である。とくに人数が多いとこの点は軽視できない。昔の記録の通り、捲きも相当苦労する感じなので、軽率な気持ちで入渓すると時間切れとなるかもしれない。それと異論のある者もいるかもしれないが、オレたちは積極的に小型トランシーバーを使っている。これを使えば、互いの行動が常につぶさに見える。また届かぬ互いのコールで不安に陥ることもほとんどない。今回も幾つかの場面でこの利器が威力を発揮、終始スムースな行動ができた。

しかし今回はパートナーのH子がよく頑張ってくれたのが何よりありがたかった。彼女はオレのフォローをしっかりと努め、セカンドとしての役割をお手本通りにこなしてくれた。登攀では、この互いの呼吸が合わないと相当苦労する。もたもたされてはこちらのテンションは下がるし、第一時間がどんどん押してくるだけである。

彼女は健脚ではないので後半のペースはガタ落ちだったが、それでも音を上げずに彼女なりに頑張っていた。その姿勢が見ている端からもよく感じられた。結果、そのおかげで明るいうちに下山することができた。この彼女の頑張りと努力は、例え二人のパーティーであっても、大きく評価できることだと思っている。

山において、よいパートナーというのは相手を意識して思いやる人間のことではなく、自分に責任を持ち、そして自分に負けない強い精神を維持できる人間のことであると、オレはつくづく思うのだった。

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