ダイモンジソウ咲く筑波山


- GPS
- 04:00
- 距離
- 7.4km
- 登り
- 770m
- 下り
- 768m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場より1km以内に温泉あり |
コース状況/ 危険箇所等 |
石や木の根など滑りやすい物が多いので注意 トイレは駐車場、ロープウェイ・ケーブルカーの駅そばに 御幸ヶ原には数件の売店あり 携帯電話は通じる |
写真
感想
一日休みがあるからどこか山に行きたいなぁ。
そう思って当日は3時半に起床。
筑波山か丹沢山か大菩薩嶺のどれかに行こうと思い、天気予報を確認。
丹沢は雨上がりでヒルが多そうなので却下。
大菩薩嶺は曇りのち雨の予報。
筑波山は曇りだけど雨雲は来なさそう。
という事で筑波山に決定。
行きは車でひたすら北へ。
途中間違って三郷で降りてしまったのでその後一般道で行ったら3時間半かかりましたが。
つーか一般道でみんな80キロとか出してるんですが、どういうこった。
そりゃあ道中たぬきが二匹も撥ねられてるわけだわ。
安全運転で筑波山の市営駐車場に到着。
500円の前払い制で、近くにトイレと靴の洗い場と自動販売機があります。
トイレを済ませて軽く準備体操を行い、先日モンベルのフレンドフェアのアウトレットで買ってきた5500円のトレラン用のザックに水1Lと行動食だけ突っ込んでいざ筑波山へ。
近道を通らず敢えて大鳥居の下を潜り、舗装路を歩いてまずは筑波山神社へ。
恒例の登山祈願をしてから大杉の横を通って登山口へと向かいます。
車道を歩いて沢を渡るとすぐに石碑が立っています。
「是より女體山」と彫られた石碑の横の道を入り、突き当りの丁字路を左。
右手に満開の曼珠沙華を見ながら数十mで鳥居が立っている白雲橋ルートの登山口に着きます。
鳥居を潜ってすぐは民家と生い茂った木々で薄暗い。
100mも行かずに明るくなります。
そこから先は杉の森になり、道は階段に。
その途中、登山口から5分と経ってない場所でヘビと遭遇。
毎度お馴染みのヤマカガシです。
まぁ〜たぁ〜かぁ〜よぉ〜、と一人で妙なテンションになりました。
3m程離れた地点から暫し見つめ合ってましたが、一行に動いてくれる気配がありません。
こいつは困った。
あまり刺激したくはないのですが仕方がないので、つま先だけを動かして地面を軽くトンと叩いてみます。
それに反応してようやく動いてくれました。
しかし何ですかね、僕は蛇と何か縁でもあるんじゃないですかね。
道は石段に変わり、登山口から10分程度で酒迎場分岐に出ました。
ここで右に行くのが筑波山ロープウェイのつつじヶ丘駅へと続く迎場コースです。
今回は左の白雲橋ルートをそのまま行きます。
ここから道は様相を変えて木の根道になります。
道端のキバナアキギリをカメラに収めてみたり、ちょっと走ってみたりしながら進むと、3分で白蛇弁天の前に。
屋根の下に石を積み上げ、その上に小さな社が載ってるだけのこぢんまりとした祠です。
ここで白蛇を見るとお金持ちになれるそうですが、残念ながら僕の前に姿を現してはくれませんでした。
そうすると何ですかね、僕は蛇と何の縁もないんでしょうね。
その先は木の根と石段のやや急な登りが続きますが、段々と周りの景色にも変化が出て来ます。
広葉樹が目立ち始め、目線を下げればいたる所に生えたキノコが目に入ります。
変化を楽しみながら白蛇弁天から10分程で筑波山神社1.1km、女体山頂1.6kmの道票が立っている場所に。
ここの近くに岩の上に小さな社が建ってましたが、何神社で祭神は誰なのかは確認してません。
ここから少しの間石段の登りが出て来ます。
それを過ぎれば道は緩やかに。
ブナ林らしくクマザサが生い茂る道を進み、女体山頂1.0kmの道標の前を通過。
岩場を越えて電線と木の電柱が見えたらもう少し。
つつじヶ丘からの道との合流地点でもある弁慶茶屋跡地に到着です。
すぐ側をロープウェイが通っていて、タイミングが良ければ通過するところが見えます。
僕が着いた時はちょうど通過する瞬間でした。
ここは小さな広場になっていてベンチとテーブルもあり、東南東に開けているので天気が良ければ景色も良いんじゃないでしょうか。
まぁ、この時はガスってて何も見えませんでしたが。
茶屋跡からすぐの距離に大きな切り株があります。
これは平成23年の台風で傷んだ木の切り株だそうで、年輪の部分にタグが留めてありそこが何年の物が分かる様になってます。
中心からやや離れた位置に1700のタグ。
手前につーっとやってきて、天明の大飢饉、1800、間宮林蔵 樺太探検、ペリー来航、明治元年、1900、昭和元年、2000と続きます。
このタグを付けた人は日本史が好きだったんですかね。
少なくとも間宮林蔵の名前は普通の人からはそうそう出てこないと思うんですが。
ちなみに僕は知りませんでした。
日本で初めて精密な日本地図を作製した伊能忠敬から測量を学び、北海道の地図は伊能忠敬と間宮林蔵の測量図を合わせた物なんだとか。
ついでに幕府の隠密でもあったそうですよ。
その切り株から先は筑波山の奇岩怪石が目白押し。
弁慶七戻りから始まり、高天原、母の胎内くぐり、陰陽石、国割り石、出船入船、裏面大黒、北斗岩、屏風岩、大仏岩と続きます。
道のりは滑りやすい岩場も多く登りも急な所がありますが、それぞれを見ながらゆったりと進んで行けばそれ程苦にはならないと思います。
この中で僕が一番印象に残っているのは裏面大黒ですかね。
一番大黒様っぽく見える位置を探して自分なりのベストポジションを見つけましたよ。
ところでこの裏面大黒、大きな鯛を抱えた恵比寿様にも見えませんかね?
その他の見どころとして何よりも外せないのがダイモンジソウ。
大仏岩の先、苔生した岩肌に小さな白い花を咲かせていました。
僕はダイモンジソウという花を名前くらいしか知らなかったんですが、高天原で出会ったおじさんに、さっき撮って来たというデジカメの写真を見せてもらって初めて見ました。
おじさんが言うには、筑波山でもこの白雲橋ルートの一部にしか咲いていないとか。
それを聞いちゃあ見るしかないでしょう。
屏風岩の先に咲いていたと聞いて探しながら進み、ようやく見られた時はこんなに小さいの!? と驚きもしましたが、確かに「大」の字の花を咲かせていました。
その先にも何カ所か咲いている所があり、大体10分くらいかけてキレイな写真を撮ろうと四苦八苦してました。
小さいから風で揺れやすいから写真がブレて仕方がなかったんです。
上手い事写真が撮れて満足したのでようやく山頂を目指します。
とは言っても、大仏岩を過ぎればすぐなんですがね。
少し急で滑り易い岩場を越えれば、日本百名山が一つ、筑波山の東峰“女体山”に到着です。
がしかし、ガスってて何も見えねぇー。
はいはい、いつものパターンですね。
どうせこの後僕が下山し始めたら晴れるんでしょ、わかります。
実際そうでしたよ、ちくしょうめ。
さて、山頂には女体山山頂を表す石柱と一等三角点、女体山祭神の筑波女大神(つくばめのおおかみ)ことイザナミノミコトを祀った女体山本殿に守札授与所があります。
また、山頂から下を覗くとロープウェイの駅が見えます。
この時はちょうど出発する所でした。
駅から50m程の位置まで濃い霧が発生していて、ロープウェイが霧の中へ突入する瞬間を上から見下ろすのは少しわくわくしましたよ。
その後は毎度お馴染み無事登頂できた事への感謝を込めて参拝し、今度は山頂連絡路を通って男体山へと向かいます。
山頂連絡路は御幸ヶ原までなだらかに降って行きます。
道中にはガマ石、せきれい茶屋、セキレイ石、カタクリの里 遊歩道が。
ガマ石は本当にカエルみたいな形してるんですねぇ。
口の中に石を上手い事投げ入れられるとお金持ちになれるそうですが、そんな事を帰って来てこの感想を書いてる時に知ってもなぁ。
せきれい茶屋では山バッジを購入。
二本足で立ってるカエルが、メインである筈の筑波山よりも存在感を主張するバッジに何故か引き付けられてしまいました。
遊歩道はカタクリの開花時期しか歩けないらしく通行禁止。
トリカブトとかイヌショウマとか咲いてて間近で見たかったんですが、またいつかの機会に。
御幸ヶ原は広くて賑やかな場所です。
茶屋が数件立ち並び、二階のレストラン部分が回転するコマ展望台やケーブルカーの山頂駅、トイレもあります。
広場の南北両端からはそれぞれ関東平野が見下ろせますが、残念ながらこの時はまだ曇っててあまり眺望はよろしくありませんでした。
また広場にはジャージを着た集団が。
小学生だか中学生だか判断つかないくらいに微妙な年頃の子ども達でした。
でもあのはしゃぎっぷりを見る限り小学生かなぁ。
御幸ヶ原を見渡していると、一つの案内板が目に入りました。
男女川源流 紫峰杉と書かれた看板で、ここから徒歩1分で行ける場所にあるとの事。
これは行くしかない、とウッドチップの敷かれた緩やかな降り道をてくてく。
2分かかりました。
紫峰杉は名前が付けられるだけあってその存在感は抜群。
筑波山神社の大杉と同年代の樹齢800年だとか。
その脇には男女川の源流がちょろちょろと流れ出しています。
そばに“生水ですので「手洗い場」としてご利用下さい。”と書かれた看板が立っています。
締め縄がかかってたり御幣が立ててあったり、苔生した岩が周りにあったりとそれなりに風情がある中にそんなの立てられても……。
まぁ源流が流れ出てるのが人工竹のポールからって時点で風情もくそも無いんですがね。
あ、帰りは走って40秒でした。
11時半になりお腹も空いていたので御幸ヶ原で昼食。
“たがみ”という茶屋でつくばうどんをいただきました。
山の中は涼しかったので暖かいうどんが大変美味しかったです。
食後にようやく晴れ間が見えて来ました。
そして男体山の山頂へと向かいます。
登りはやや急ですが道のり自体は短めで、10分で山頂に到着。
男体山の祭神である筑波男大神(つくばおのおおかみ)ことイザナギノミコトを祀った男体山本殿にお参りしていつもの下山祈願。
この後御幸ヶ原まで降る途中、細い階段のところで御幸ヶ原に居た子ども達の集団とすれ違いまして。
これがまた人数が多い事多い事。
下に居た全員が来ていた訳ではないのですが20人どころか3、40人はいまして、切れ目が無いから全員が登り切るまで階段の手前でずっと待ってました。
でもみんな元気良く挨拶してくるもんだから思わず笑顔になりましたね。
そして俺はおっさんかと自己嫌悪。
しかしこれでもまだ一部ですから、引率の先生も大変ですねぇ。
御幸ヶ原まで戻ったら、靴紐を締め直して御幸ヶ原コースを一気に駆け降りて行きます。
降り始めは木の階段。
小さい段差の連続で非常にまどろっこしい上に木が滑りやすいです。
階段が終わったらまだまだ細い男女川を渡り、更に降ります。
段差の大きい所は無理をせず手を着きながらも止まらずに。
途中ケーブルカーの登りと降りがすれ違う箇所を見れる場所があるんですが、ダッシュでスルーします。
その先も走って走って走り抜け、ケーブルカーの宮脇駅の横、御幸ヶ原コースの登山口に到着。
コースタイム70分、2.5kmの道をおよそ30分で駆け下りて来ました。
この後は再び筑波山神社へ参りに行って下山報告と感謝を。
そして車でつくば湯へ。
大人1050円、露天風呂から筑波山が望めました。
さっぱりした後は定番のコーヒー牛乳。
そして帰宅。
・まとめ
山自体はそれなりに変化があって面白い。
今日は残念な天気でしたが晴れてる時ならもっと良かったと思いますが。
今回はおじさんに教えてもらったおかげでダイモンジソウを楽しめたのは幸い。
弁慶七戻りやら裏面大黒やら奇岩怪石を眺めるのも乙な感じ。
また、何かあった時にロープウェイやケーブルカーで降りれるのは安心感がありました。
ただし、僕にはちょっと物足りない感じです。
山に登ってる時間と片道の移動時間がほぼ同じなのもちょっとなぁ……。
なので今度来る時はまだ乗った事の無いつくばエクスプレスを使ってみようかと。
そうすればそれに乗る楽しみも増えますので。
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