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Yamareco

記録ID: 2379646
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
御在所・鎌ヶ岳

鎌ヶ岳 大洞の頭から西端尾根〜山頂〜ニゴリ谷下降

2020年06月06日(土) [日帰り]
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kenny その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
06:29
距離
7.3km
登り
735m
下り
734m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:09
休憩
1:19
合計
6:28
6:46
103
8:29
8:29
44
9:13
9:13
8
9:21
9:30
26
10:05
10:06
7
10:13
11:07
3
11:10
11:17
116
13:13
13:14
0
13:14
ゴール地点
天候 薄晴れ
過去天気図(気象庁) 2020年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
三重県側からR477(旧鈴鹿スカイライン)を上がり武平峠から滋賀県側に下っていく。雨乞岳への稲ヶ谷登山口には愛知大学ワンダーフォーゲル部の遭難碑があり目印になる。数台駐車可能。ここから車道を1分程歩いて下り左手の松尾川へガードレールをまたいで降りる。
コース状況/
危険箇所等
●国道477(旧鈴鹿スカイライン)から沢への下り口が分かりづらい上、梯子が壊れていて危険。

●ここから対岸の尾根への取付から植林帯の急登までも不明瞭。

●時折登りをどうとるか迷う箇所がいくつかある。灌木が邪魔して歩きにくい。尾根が曲がり一旦少し下る箇所が分かりにくく直進しそうになった。

●大洞の頭で西端尾根に出てからは幾分か歩きやすい。途中不安定な大岩があり、崩落したら後続が危ない(レコ参照)。

●鎌尾根に出て山頂までは岩場はあるもののそれまでに比べれば一級国道。

●山頂を辞して岳峠の広場からは岳峠の標識の裏から適当にニゴリ谷にいきなり下っていく。踏み跡は不明瞭というよりほぼ無し。

●鎌ヶ岳直下からの大岩のガレが右から合わさってくる。大岩の上を渡り歩きたくなるが、不安定な岩もあり、かなりの危険を感じてやめた。

●伏流水の音が聞こえてきて、沢の流れが出てくる。灌木と花崗岩で歩きにくい上、幾度も行き詰まるたびに対岸に渡渉を繰り返して下るが、傾斜はそれほどでもない。

●下りにとれば歩きにくさはあれど、沢を外す事はないニゴリ谷。流れが何度も伏流となり適度に幅広の沢なのに灌木で視界が遮られる箇所があるので、登りにとる場合は枝沢へ迷い込みやすい。

●ごく稀にケルンや樹の幹に巻き付けたテープがあるが、距離があると見落としてしまう上、アテにして歩くほど多くもない。

●最後に大きな堰堤が2つほど立ちはだかるが、いずれも右岸側の脇から何とか下れる。

●最後は登山開始時に取付に使った梯子下までよじ登り無理矢理にスカイラインに上がった。
その他周辺情報 湯の山温泉やアクアイグニスで山の疲れを癒すのも良いのですが… コロナ自粛でなまった身体には温泉より腹を満たす方が先と今回は目もくれずに下山。
武平峠から滋賀県側へ、雨乞岳・稲ヶ谷登山口前の駐車スペースに車を置く。
武平峠から滋賀県側へ、雨乞岳・稲ヶ谷登山口前の駐車スペースに車を置く。
今回は雨乞岳ではなく鎌ヶ岳へ。
今回は雨乞岳ではなく鎌ヶ岳へ。
スカイラインを西に数分歩くと左手に松尾川へ降りる小さな梯子があり、甲賀山岳会の注意書きがあります。
スカイラインを西に数分歩くと左手に松尾川へ降りる小さな梯子があり、甲賀山岳会の注意書きがあります。
2mほどの高さの梯子はこのように無残な姿になっていました。苦労してなんとか降りましたがとても危ない状態です。
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2mほどの高さの梯子はこのように無残な姿になっていました。苦労してなんとか降りましたがとても危ない状態です。
ここは松尾川とニゴリ谷の合流点。ニゴリ谷には入らず、松尾川本流を石を跳び渡りながら渡渉して対岸へ。無理矢理よじ登り尾根末端へ取り付く。
ここは松尾川とニゴリ谷の合流点。ニゴリ谷には入らず、松尾川本流を石を跳び渡りながら渡渉して対岸へ。無理矢理よじ登り尾根末端へ取り付く。
目印なし、踏み跡なし。どこから取りついたら良いか思案…。とにかく尾根を這い上がるしかないでしょう。
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目印なし、踏み跡なし。どこから取りついたら良いか思案…。とにかく尾根を這い上がるしかないでしょう。
植林帯、いきなりの急登。朝からこたえるぞ、これは。
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植林帯、いきなりの急登。朝からこたえるぞ、これは。
歩きにくい尾根をひたすら登る。灌木がうるさいところもある。踏み跡は極めて薄く人が入っていないのがよく分かります。
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歩きにくい尾根をひたすら登る。灌木がうるさいところもある。踏み跡は極めて薄く人が入っていないのがよく分かります。
歩きやすかったのは801mピークあたりまで。この写真の後、灌木がうるさく道も分かりにくくなる。尾根が南に急激に曲がり鞍部に下る箇所はそのまま東に直進してしまうと藪で進退極まります。
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歩きやすかったのは801mピークあたりまで。この写真の後、灌木がうるさく道も分かりにくくなる。尾根が南に急激に曲がり鞍部に下る箇所はそのまま東に直進してしまうと藪で進退極まります。
尾根に取りついて1時間半。突然に灌木が切れると右手から踏跡が合流。ここが大洞の頭。ようやく西端尾根に登りついた。黄線が進行方向、赤線が合わさってくる西端尾根。
2020年06月06日 08:31撮影 by  iPhone XS, Apple
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6/6 8:31
尾根に取りついて1時間半。突然に灌木が切れると右手から踏跡が合流。ここが大洞の頭。ようやく西端尾根に登りついた。黄線が進行方向、赤線が合わさってくる西端尾根。
踏み跡は薄いけれども歩きやすくなってきた。
踏み跡は薄いけれども歩きやすくなってきた。
狭まった尾根上標高1,000m付近。乗り越えた瞬間に真ん中の石は「ゴロリ」と崩れ落ちた。断崖と灌木に挟まれた細い稜線上の大岩。登山者が稀なコースとはいえ相当に危険。
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狭まった尾根上標高1,000m付近。乗り越えた瞬間に真ん中の石は「ゴロリ」と崩れ落ちた。断崖と灌木に挟まれた細い稜線上の大岩。登山者が稀なコースとはいえ相当に危険。
標高1.000m付近は緑の美しい林が広がる別天地。テントを張りたくなる。
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標高1.000m付近は緑の美しい林が広がる別天地。テントを張りたくなる。
顔を覗かせたのは雨乞岳。
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顔を覗かせたのは雨乞岳。
ようやく鎌尾根に合流。ここまで2時間半かかりました。ここからは「一級国道」なのでもう安心。
ようやく鎌尾根に合流。ここまで2時間半かかりました。ここからは「一級国道」なのでもう安心。
岩峰をいくつも越えていく鎌尾根。正面に衝立岩。鎌ヶ岳はその奥でまだ見えない。
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岩峰をいくつも越えていく鎌尾根。正面に衝立岩。鎌ヶ岳はその奥でまだ見えない。
衝立岩は西から巻きます。
衝立岩は西から巻きます。
登ってきた西端尾根を見下ろす。いや、長かった。
登ってきた西端尾根を見下ろす。いや、長かった。
鎌尾根上はヤマツツジが盛りでした。
鎌尾根上はヤマツツジが盛りでした。
今年はコロナ自粛でヤシオやミツバには会えず仕舞いでしたが、ヤマツツジには間に合いました。
今年はコロナ自粛でヤシオやミツバには会えず仕舞いでしたが、ヤマツツジには間に合いました。
振り返って見ると、鎌尾根の先に栗みたいな水沢岳。左奥に入道ヶ岳、右奥には霞む仙ヶ岳。
振り返って見ると、鎌尾根の先に栗みたいな水沢岳。左奥に入道ヶ岳、右奥には霞む仙ヶ岳。
そして待望の鎌ヶ岳がようやく見えてきました。コロナ騒ぎの前、2月にイワクラ尾根から眺めて以来かな。
そして待望の鎌ヶ岳がようやく見えてきました。コロナ騒ぎの前、2月にイワクラ尾根から眺めて以来かな。
左手に御在所岳のお馴染みの山上台地。
左手に御在所岳のお馴染みの山上台地。
緑と岩のコントラストが見事。鎌ヶ岳はこれがいいよねぇ。
2020年06月06日 09:39撮影 by  iPhone XS, Apple
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6/6 9:39
緑と岩のコントラストが見事。鎌ヶ岳はこれがいいよねぇ。
カマツカの花。
可愛らしいので、大好きな樹の花の一つ。
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可愛らしいので、大好きな樹の花の一つ。
尾根上から、下りにとるニゴリ谷を下見。
尾根上から、下りにとるニゴリ谷を下見。
岳峠。この標識の向こう側から下る予定。案内表示は皆無。
岳峠。この標識の向こう側から下る予定。案内表示は皆無。
その前にまず鎌ヶ岳山頂を往復します。振り返る鎌尾根。
その前にまず鎌ヶ岳山頂を往復します。振り返る鎌尾根。
人の世はこの数ヶ月で大きく変わりましたが、鈴鹿の山々は変わらず待っていてくれたようです。
人の世はこの数ヶ月で大きく変わりましたが、鈴鹿の山々は変わらず待っていてくれたようです。
見慣れた鎌ヶ岳山頂からの御在所岳。
見慣れた鎌ヶ岳山頂からの御在所岳。
山頂直下で見たニガナの花。
山頂直下で見たニガナの花。
岳峠に戻り、次はニゴリ谷を下る。標識の裏の向こう側へ下るのですが、ここに案内表示は皆無でした。
岳峠に戻り、次はニゴリ谷を下る。標識の裏の向こう側へ下るのですが、ここに案内表示は皆無でした。
鎌ヶ岳山頂基部の巨大なゴーロ沢は眼下のニゴリ谷へ崩れ落ちている。岩の上を歩くのは危険!
鎌ヶ岳山頂基部の巨大なゴーロ沢は眼下のニゴリ谷へ崩れ落ちている。岩の上を歩くのは危険!
下りであったから良いものの、登りでこの岩塊に足を向けるのは無謀…
下りであったから良いものの、登りでこの岩塊に足を向けるのは無謀…
右手の鎌ヶ岳山頂に突き上げる逆層の岩尾根から落石が落ちてこないか気にしながら下る。
右手の鎌ヶ岳山頂に突き上げる逆層の岩尾根から落石が落ちてこないか気にしながら下る。
春と夏の端境の時期を彩るタニウツギの花。こんな場所にも咲いていました。
春と夏の端境の時期を彩るタニウツギの花。こんな場所にも咲いていました。
この花が咲くとぼちぼち梅雨入り…
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この花が咲くとぼちぼち梅雨入り…
赤テープは時々あれど、踏み跡は不明瞭。しばらくは伏流が続く。
赤テープは時々あれど、踏み跡は不明瞭。しばらくは伏流が続く。
今年、シャクナゲは不作だったようです。来年は?
今年、シャクナゲは不作だったようです。来年は?
振り返れば、ニゴリ谷の歩きにくさが良く分かる。
振り返れば、ニゴリ谷の歩きにくさが良く分かる。
ケルンもあり助かります。
ケルンもあり助かります。
清流とは言えないまでも水には苦労しませんでした。
清流とは言えないまでも水には苦労しませんでした。
堰堤は右岸から下れますが、足場が悪く急で注意必要。
堰堤は右岸から下れますが、足場が悪く急で注意必要。
堰堤を下り終えると河原が広がります。ようやく安心。写真は下流から上流を見ています。
堰堤を下り終えると河原が広がります。ようやく安心。写真は下流から上流を見ています。
な、なんだコレは?昔ここに道路が走っていたのでしょう。
な、なんだコレは?昔ここに道路が走っていたのでしょう。
入山した場所に戻って来ました。梯子が壊れているため、国道によじ登るのに一苦労です。
入山した場所に戻って来ました。梯子が壊れているため、国道によじ登るのに一苦労です。

ケンコン橋へ戻って来た。バイクや車に注意しながら国道を数分歩き、車に戻りました。

ケンコン橋へ戻って来た。バイクや車に注意しながら国道を数分歩き、車に戻りました。

装備

個人装備
長袖シャツ ソフトシェル ズボン 靴下 雨具 行動食 飲料 地図(地形図) ヘッドランプ GPS 日焼け止め 保険証 携帯 時計 カメラ

感想

実に4ヵ月ぶりの山。こんな時世なので選んだのはホームグランドの鈴鹿。「密」を避けて静かに山へ入らせていただく。人気の鎌ヶ岳も滋賀県側から登る人はとても少ない。理由はやはりポピュラーなコース自体がないからでしょう。唯一、西端尾根が踏まれている程度。登りにとった尾根でも、ニゴリ谷でも誰にも会いませんでした。
今回と逆のルートを考えると、輪をかけてチャレンジングと思われます。昔と違ってニゴリ谷は荒れています。枝沢に入りやすく、伏流で流れが途切れると方向が分かりづらい。大洞の頭からの下り尾根も灌木と踏み跡の不明瞭さのため尾根筋を外れ、急峻な場所で進退極まる事もあると思います。
西面の鎌ヶ岳は、東側の明るい花崗岩の谷と尾根を彩る花のイメージとは真逆の手強い山として記憶に残ったのでした。

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