また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 2415569 全員に公開 沢登り 東海

【奥美濃】川浦谷・銚子洞から左門岳(箱洞下降)

情報量の目安: S
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日程 2020年06月27日(土) [日帰り]
メンバー
天候曇り時々晴れ
アクセス
利用交通機関
車・バイク
・川浦谷沿いの林道の大ツゲ谷手前のゲート前に駐車。
・ゲートから30分ほど林道を歩くと,長さ400mほどのトンネル(照明が消えているため,要ヘッデン)があり,それを抜けると公衆トイレ(閉鎖中)のある広場に出る。銚子滝に続く遊歩道はこの広場から橋を渡った対岸から続いている(少し藪っぽいが,十分歩ける程度)。広場から銚子滝まで徒歩20分ほど。
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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]

日帰り
山行
13時間30分
休憩
0分
合計
13時間30分
Sゲート(駐車地)04:0005:00銚子滝09:00沢ノ又・大平二俣11:30左門岳13:00箱洞への乗り越し点取りつき15:00箱洞本流へ降り立つ16:30銚子洞・箱洞合流点17:30ゲート(駐車地)G
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/
危険箇所等
【銚子洞】
・「洞」の名の通りゴルジュ状地形が続き(もちろん,下部の本流ゴルジュほどではないが),全体的に両岸が立っているため簡単に高巻きに入れない。高巻けるとしても,決して易しくなく,谷への復帰もルート取りが難しい場合が多い。滝の登攀はそれほど難しくないものが多いが,後述するように滑りやすい岩質なので注意。
・ゴルジュ終了後の上流部は谷が開け,巨木の森の中にゆったりとした流れが続き,非常に気持ちがいい。幕営適地も多数。泊まりなら素晴らしい夜が過ごせるはず(今回は日帰りの日程しか取れなかったので,残念)。
・この流域は岩質が緻密でもともと滑りやすいうえに,バイオフィルムも厚くぬめりが強いため,フリクションはかなり悪い印象。沢靴はフェルトのほうがいいように感じた。

【箱洞】
・銚子洞の名声の影に隠れて地味な印象な谷だが,頻繁に現れる褐色の滑床と翡翠色の釜の連続が美しく,渓としての美観の点から言えば,個人的には銚子洞よりも印象に残った。滝も簡単に登下降できるものが多いので,散歩の谷として,また下降路としておすすめ(例外として,1箇所だけ10mほどの懸垂下降を要する滝あり)。
・今回のルートのように銚子洞の大平から尾根を乗り越して南方向へ流下する枝沢を下降して箱洞に入る場合,5m〜10mほどの滝が3本ほど出てくることに加え,箱洞の本流との合流点にも20m?ほどの高い滝があるので注意。今回は懸垂せずに巻き下ったが,かなり斜面が立っており難度はちょっと高め。

※銚子洞から箱洞への乗り越しについて
 銚子洞の左俣である大平が南東から北東へ流下方向を変える箇所に,150mほど斜面を上がれば箱洞側に乗り越せる箇所があるため,そこを乗り越しポイントにしました。この箇所にある小尾根は立派なマキの木が立ち並ぶ気持ちの良い尾根で,藪も少なく薄い獣道もあり,意外に歩きやすいです。稜線上と箱洞側の斜面は深い藪で,箱洞の枝谷に降り立つまでは藪漕ぎになります。
過去天気図(気象庁) 2020年06月の天気図 [pdf]

装備

備考 ・フェルトソール沢足袋使用
・40mロープ携行(箱洞下降時に10m程度の懸垂で1回使用)

写真

銚子滝までは沢沿いに少し荒れた遊歩道跡があるため,それを辿る。途中,写真の半壊した吊橋が出てくるが,渡る分には問題ない。
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銚子滝までは沢沿いに少し荒れた遊歩道跡があるため,それを辿る。途中,写真の半壊した吊橋が出てくるが,渡る分には問題ない。
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銚子滝30m。見事な直瀑。どうどうと水を落とす姿は圧巻である。滝を見上げながらザックを下ろし,沢装束を整える。
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銚子滝30m。見事な直瀑。どうどうと水を落とす姿は圧巻である。滝を見上げながらザックを下ろし,沢装束を整える。
2
滝のすぐ右手の草付き+スラブを登るのも面白そうだが,安全第一でさらに右手の急斜面の灌木帯にルートを取る。灌木を頼りにぐいぐい登った後,岩壁の切れ目を辿って高度感のあるトラバース。写真はトラバース中に谷を見下ろしたところ。
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滝のすぐ右手の草付き+スラブを登るのも面白そうだが,安全第一でさらに右手の急斜面の灌木帯にルートを取る。灌木を頼りにぐいぐい登った後,岩壁の切れ目を辿って高度感のあるトラバース。写真はトラバース中に谷を見下ろしたところ。
1
頃合いを見て急斜面を灌木にぶら下がるようにして下り,銚子滝の落ち口に降り立つ。(かなりの急斜面のため,ロープを出さずに降りるには,ルート取りに注意が必要)
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頃合いを見て急斜面を灌木にぶら下がるようにして下り,銚子滝の落ち口に降り立つ。(かなりの急斜面のため,ロープを出さずに降りるには,ルート取りに注意が必要)
5
銚子滝のすぐ上には12mほどの美しい滝が。この滝は右手の壁を登る。ほどよくホールドがあるうえにトラロープがフィックスしてあり,さほど苦労せず登ることができる。
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銚子滝のすぐ上には12mほどの美しい滝が。この滝は右手の壁を登る。ほどよくホールドがあるうえにトラロープがフィックスしてあり,さほど苦労せず登ることができる。
12m滝の上は,さわやかな滑床が広がっている。
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12m滝の上は,さわやかな滑床が広がっている。
3
青い水を湛えた美しい淵。胸まで水に浸かって左手の岩に這い上がって通過。盛夏だったら泳いだかも。
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青い水を湛えた美しい淵。胸まで水に浸かって左手の岩に這い上がって通過。盛夏だったら泳いだかも。
1
5mほどの滝。ここも右手の壁が階段状になっており,容易に登れる。
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5mほどの滝。ここも右手の壁が階段状になっており,容易に登れる。
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5m滝を登り切った後,落ち口から見下ろしたところ。
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5m滝を登り切った後,落ち口から見下ろしたところ。
1
この後も小滝が続くが,個人的にこの写真の斜滝に苦労した。中ほどまで水流に逆らいつつ簡単に登っていけるのだが,最後がかぶっており,もう一歩が出せない。止むなくクライムダウンして高巻けないか周囲を伺うが,両岸が完全に立っておりそれも無理。最終的に,斜滝の右手にある岩を細かいホールドを拾ってそろりそろりと乗り越した。
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この後も小滝が続くが,個人的にこの写真の斜滝に苦労した。中ほどまで水流に逆らいつつ簡単に登っていけるのだが,最後がかぶっており,もう一歩が出せない。止むなくクライムダウンして高巻けないか周囲を伺うが,両岸が完全に立っておりそれも無理。最終的に,斜滝の右手にある岩を細かいホールドを拾ってそろりそろりと乗り越した。
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この滝は流木が邪魔して登れず,左岸から高巻いた。
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この滝は流木が邪魔して登れず,左岸から高巻いた。
両岸の立ったゴルジュ状の地形が続く。なかなか朝日が差さず,谷底は暗い。まさに「洞」といった感じ。
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両岸の立ったゴルジュ状の地形が続く。なかなか朝日が差さず,谷底は暗い。まさに「洞」といった感じ。
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と,堂々とした幅広の滝(15m位)が行く手に立ちふさがる。滝のすぐ右手が登れそうに見えたが,上部がどうなっているかよく見えなかったため,谷を少し戻って,左岸から高巻いた。この高巻きも外傾の強い岩の上に泥が乗った感じの足場が続くうえに高度感があり,少し嫌らしいところ。
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と,堂々とした幅広の滝(15m位)が行く手に立ちふさがる。滝のすぐ右手が登れそうに見えたが,上部がどうなっているかよく見えなかったため,谷を少し戻って,左岸から高巻いた。この高巻きも外傾の強い岩の上に泥が乗った感じの足場が続くうえに高度感があり,少し嫌らしいところ。
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15m幅広滝の高巻きを終えて,落ち口の上に続くゴルジュを見下ろしたところ。
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15m幅広滝の高巻きを終えて,落ち口の上に続くゴルジュを見下ろしたところ。
やっとこの深い谷底にも朝日が差し込み,森と渓水が光り輝いた。
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やっとこの深い谷底にも朝日が差し込み,森と渓水が光り輝いた。
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しかし,まだまだゴルジュは続く。長い淵の奥にくねったような3m滝。ここは左手のバンド伝いに通過。
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しかし,まだまだゴルジュは続く。長い淵の奥にくねったような3m滝。ここは左手のバンド伝いに通過。
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洞窟のように両岸が狭まった中,大きな釜の向こうに5mほどの斜滝。右手の壁が階段状になっており,比較的容易に登れる。
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洞窟のように両岸が狭まった中,大きな釜の向こうに5mほどの斜滝。右手の壁が階段状になっており,比較的容易に登れる。
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5m滝を登り切ってから洞窟の底のような釜を見下ろしたところ。
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5m滝を登り切ってから洞窟の底のような釜を見下ろしたところ。
他にも小滝多数。滝は小さくても深い淵や釜を伴うことが多い。これは確か右岸から高巻いたかな…。
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他にも小滝多数。滝は小さくても深い淵や釜を伴うことが多い。これは確か右岸から高巻いたかな…。
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なおも遡行を続けていくと,谷中に巨岩が詰まり始める。こうなるとショルダーやお助け紐が使えない単独行者にはすこしやっかいで,右往左往して何とか這い登れそうなところを探してボルダリングを繰り返していく。
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なおも遡行を続けていくと,谷中に巨岩が詰まり始める。こうなるとショルダーやお助け紐が使えない単独行者にはすこしやっかいで,右往左往して何とか這い登れそうなところを探してボルダリングを繰り返していく。
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巨岩の間に激しく落ちる洞窟の滝。
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巨岩の間に激しく落ちる洞窟の滝。
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巨岩帯を抜けると,急に谷が開け,久しぶりの陽光が降り注ぐ。
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巨岩帯を抜けると,急に谷が開け,久しぶりの陽光が降り注ぐ。
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大きなトチノキも。
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大きなトチノキも。
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これでゴルジュ終了か,と思っていたら,そうは問屋が卸さなかった。再び両岸が狭まり,長い淵が現れる。右岸から巻いていく。
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これでゴルジュ終了か,と思っていたら,そうは問屋が卸さなかった。再び両岸が狭まり,長い淵が現れる。右岸から巻いていく。
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高巻き中にゴルジュを見下ろしたところ。ゴルジュの右岸壁の割とすぐ上をトラバースしていくことができるが,もちろん足元は終始切れ落ちている。
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高巻き中にゴルジュを見下ろしたところ。ゴルジュの右岸壁の割とすぐ上をトラバースしていくことができるが,もちろん足元は終始切れ落ちている。
ゴルジュの奥に10mほどの美しい滝が掛かっているのが見えた。あれはどう見ても越えられないな…巻いてよかった。
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ゴルジュの奥に10mほどの美しい滝が掛かっているのが見えた。あれはどう見ても越えられないな…巻いてよかった。
滑りやすい側壁を慎重にクライムダウンし,谷に降り立つと,再び谷が開けた。今度は本当にゴルジュが終了したらしく,ほっと一息。これまでと打って変わった穏やかで美しい流れが,渓からのご褒美のように思えた。
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滑りやすい側壁を慎重にクライムダウンし,谷に降り立つと,再び谷が開けた。今度は本当にゴルジュが終了したらしく,ほっと一息。これまでと打って変わった穏やかで美しい流れが,渓からのご褒美のように思えた。
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沢ノ又(右俣)と大平(左俣)の二俣。右俣の沢ノ又に入る。
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沢ノ又(右俣)と大平(左俣)の二俣。右俣の沢ノ又に入る。
沢の又はトチノキやサワグルミ,ミズナラの巨木がこれでもかと立ちならぶ中にどこまでも穏やかな流れが続き,本当に気持ちの良い別天地。
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沢の又はトチノキやサワグルミ,ミズナラの巨木がこれでもかと立ちならぶ中にどこまでも穏やかな流れが続き,本当に気持ちの良い別天地。
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特にトチノキの巨木が多い。
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特にトチノキの巨木が多い。
2
歩いているだけで幸せだ。
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そしてついに,森の主とご対面。ひときわ大きなトチノキの巨木が鎮座。あまりの大きさに,思わず一人で声を上げてしまった。
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そしてついに,森の主とご対面。ひときわ大きなトチノキの巨木が鎮座。あまりの大きさに,思わず一人で声を上げてしまった。
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ここまで大きなトチノキは,なかなか見たことがない。最近では京都北山・オクノタンのカミギリ谷の奥でかなりのトチの巨木を見たが,太さは同じくらいなものの,こちらは樹高がけた違いに高い。
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ここまで大きなトチノキは,なかなか見たことがない。最近では京都北山・オクノタンのカミギリ谷の奥でかなりのトチの巨木を見たが,太さは同じくらいなものの,こちらは樹高がけた違いに高い。
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人が写っていたほうがスケールが分かりやすいと思うので,セルフタイマーで映り込んでみました。手を広げて幹を囲もうと思ったら,大人5〜6人は必要そうだ。
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人が写っていたほうがスケールが分かりやすいと思うので,セルフタイマーで映り込んでみました。手を広げて幹を囲もうと思ったら,大人5〜6人は必要そうだ。
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森の主との謁見後は,ひたすら続く穏やかな流れを楽しみながら,ばしゃばしゃと水の中を歩いて行く。
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森の主との謁見後は,ひたすら続く穏やかな流れを楽しみながら,ばしゃばしゃと水の中を歩いて行く。
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と,谷が北向きから西向きに大きく方向を変えるあたりで大規模な山崩れに遭遇。谷が完全に土砂に埋まってしまっている。
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と,谷が北向きから西向きに大きく方向を変えるあたりで大規模な山崩れに遭遇。谷が完全に土砂に埋まってしまっている。
そして珍しい光景を見た。谷を埋めた土砂が作り出した,かなり大きな堰き止め湖。
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そして珍しい光景を見た。谷を埋めた土砂が作り出した,かなり大きな堰き止め湖。
3
凄惨な斜面崩壊が作り出した奇妙な光景だが,清澄な谷水の中に立ち尽くした木々が湖面に静かな鏡像となって映り込み,美しさすら感じてしまった。北海道・美瑛の白金の青い池のようだ(あんなに青くはないが)。自然の浸食作用がたまさか作り出した,期間限定の景観だろう。
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凄惨な斜面崩壊が作り出した奇妙な光景だが,清澄な谷水の中に立ち尽くした木々が湖面に静かな鏡像となって映り込み,美しさすら感じてしまった。北海道・美瑛の白金の青い池のようだ(あんなに青くはないが)。自然の浸食作用がたまさか作り出した,期間限定の景観だろう。
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堰き止め湖の縁を廻っていくと,谷は本来の姿を取り戻した。
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堰き止め湖の縁を廻っていくと,谷は本来の姿を取り戻した。
なおも遡っていくと,谷はついに源頭の様相となり,藪沢のようになっていく。左門岳に直接突き上げる枝谷を外さないよう,地図をにらみながら行く。
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なおも遡っていくと,谷はついに源頭の様相となり,藪沢のようになっていく。左門岳に直接突き上げる枝谷を外さないよう,地図をにらみながら行く。
沢形が消え斜面の笹薮を少し漕ぐと,ポンと小さな切り開きに飛び出した。中央にちょこんと三角点。左門岳に到着だ。深い藪に囲まれ眺望はないが,むしろそのほうが奥美濃らしくて良い。コルリのさえずりとエゾハルゼミのシャワシャワという合唱を聞きながら,藪の間から空を見上げて,しばしぼーっと休憩した。
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沢形が消え斜面の笹薮を少し漕ぐと,ポンと小さな切り開きに飛び出した。中央にちょこんと三角点。左門岳に到着だ。深い藪に囲まれ眺望はないが,むしろそのほうが奥美濃らしくて良い。コルリのさえずりとエゾハルゼミのシャワシャワという合唱を聞きながら,藪の間から空を見上げて,しばしぼーっと休憩した。
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小憩ののち,今度は銚子洞の左俣の大平に下降するため,登りと逆の南東方向へ藪を分けて斜面を降りていく。すぐに小さな谷状地形を見つけ,それを辿っていく。
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小憩ののち,今度は銚子洞の左俣の大平に下降するため,登りと逆の南東方向へ藪を分けて斜面を降りていく。すぐに小さな谷状地形を見つけ,それを辿っていく。
大平の雰囲気は右俣の沢ノ又とよく似ていて,緑の濃い森の中を穏やかな流れがくねるように続き,素晴らしい源流散歩が楽しめる。
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大平の雰囲気は右俣の沢ノ又とよく似ていて,緑の濃い森の中を穏やかな流れがくねるように続き,素晴らしい源流散歩が楽しめる。
さて,このまま同じ銚子洞を下降しても面白くないので,今日は箱洞を下降することにする。事前に地図を調べて,わずかな登りで箱洞側に乗り越せる箇所を見つけていたため,そこから斜面に取りつき,箱洞を目指す。登路として狙った小尾根はマキの大木が立ち並ぶ気持ちの良い尾根で,藪も薄くて歩きやすく,当たりであった。
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さて,このまま同じ銚子洞を下降しても面白くないので,今日は箱洞を下降することにする。事前に地図を調べて,わずかな登りで箱洞側に乗り越せる箇所を見つけていたため,そこから斜面に取りつき,箱洞を目指す。登路として狙った小尾根はマキの大木が立ち並ぶ気持ちの良い尾根で,藪も薄くて歩きやすく,当たりであった。
マキの木の巨樹。
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マキの木の巨樹。
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稜線上は深い藪。笹と灌木の頑固な藪を漕いで,箱洞側の斜面を降りていく。
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稜線上は深い藪。笹と灌木の頑固な藪を漕いで,箱洞側の斜面を降りていく。
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すぐに南方向に流下する箱洞の枝谷に合流し,どんどん下っていく。
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すぐに南方向に流下する箱洞の枝谷に合流し,どんどん下っていく。
と,目の前がすっぱりと切れ落ちた。滝だ。しかもかなり高い。
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と,目の前がすっぱりと切れ落ちた。滝だ。しかもかなり高い。
2
いちいちロープを出して懸垂下降していると時間が押してしまうので,巻き下りを選択。両岸がかなり立っており難度は高かったが,灌木にぶら下がり草付きにかじりつき,何とか巻き下ることができた。15mほどの滝であった。
このほかにも何本か滝が出てきて,特に箱洞の本谷との合流点には恐らく20mはありそうな大きな滝がある。いずれも巻き下ったが,スリップしたら確実に滑落する斜面が続き,ルート取りに注意が必要。
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いちいちロープを出して懸垂下降していると時間が押してしまうので,巻き下りを選択。両岸がかなり立っており難度は高かったが,灌木にぶら下がり草付きにかじりつき,何とか巻き下ることができた。15mほどの滝であった。
このほかにも何本か滝が出てきて,特に箱洞の本谷との合流点には恐らく20mはありそうな大きな滝がある。いずれも巻き下ったが,スリップしたら確実に滑落する斜面が続き,ルート取りに注意が必要。
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ようやく箱谷の本流に降り立った。
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ようやく箱谷の本流に降り立った。
すると,長く美しいナメ床が始まった。
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すると,長く美しいナメ床が始まった。
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滑らかな一枚岩の上を水が滑るように流れていく。
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滑らかな一枚岩の上を水が滑るように流れていく。
2
こんなにナメが多い谷だとは知らなかったため,突然現れた穏やかで美しい景観が今日一日の苦労をねぎらう谷からの贈り物のように思え,感謝しつつ歩き下っていく。
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こんなにナメが多い谷だとは知らなかったため,突然現れた穏やかで美しい景観が今日一日の苦労をねぎらう谷からの贈り物のように思え,感謝しつつ歩き下っていく。
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この谷は滝も穏やかで優美なものが多く,豪壮な銚子洞と好対照を成している。
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この谷は滝も穏やかで優美なものが多く,豪壮な銚子洞と好対照を成している。
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美しいナメが続く。下降路に選んでよかった。
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美しいナメが続く。下降路に選んでよかった。
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歩いて行くだけで今日一日の緊張が解きほぐされていくような空間。
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歩いて行くだけで今日一日の緊張が解きほぐされていくような空間。
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天然のプール。真夏に浸かったら気持ちよさそうだ。
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天然のプール。真夏に浸かったら気持ちよさそうだ。
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といっても,「箱洞」というだけあって両岸は終始屹立しており,大岩壁の下を水が流れる写真のような箇所もあり,ちょっとしたスペクタクル。
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といっても,「箱洞」というだけあって両岸は終始屹立しており,大岩壁の下を水が流れる写真のような箇所もあり,ちょっとしたスペクタクル。
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ナメと釜の連続。
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ナメと釜の連続。
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褐色のナメ床と翡翠色の釜の連なりが美しい。
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褐色のナメ床と翡翠色の釜の連なりが美しい。
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ここは滝スライダーが楽しめるポイント。滑り台のようにナメ滝を滑り降りて釜に着水し,そのまま下流へ泳いだ。今日一日の遡下降で火照った体には気持ちいい。
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ここは滝スライダーが楽しめるポイント。滑り台のようにナメ滝を滑り降りて釜に着水し,そのまま下流へ泳いだ。今日一日の遡下降で火照った体には気持ちいい。
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この谷の滝はほとんどがクライムダウン可能だが,1箇所だけ,10mほどの懸垂下降を要する箇所があった。
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この谷の滝はほとんどがクライムダウン可能だが,1箇所だけ,10mほどの懸垂下降を要する箇所があった。
2
これがその滝。落ち口右手に残置ハーケンもあったが,残置を使うのはちょっと気持ち悪かったため,付近の丈夫な流木を使って懸垂した。
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これがその滝。落ち口右手に残置ハーケンもあったが,残置を使うのはちょっと気持ち悪かったため,付近の丈夫な流木を使って懸垂した。
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突然現れる岩の門をくぐる。
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突然現れる岩の門をくぐる。
両岸が切り立っているため,枝谷は全て滝となって降り注いでくる。
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両岸が切り立っているため,枝谷は全て滝となって降り注いでくる。
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これ以降も,河原区間を時々挟みながら,美しいナメ床やナメ滝の連続が出合いまで続く。
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これ以降も,河原区間を時々挟みながら,美しいナメ床やナメ滝の連続が出合いまで続く。
ナメの上をひたひた歩いているだけで,幸せだ。
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ナメの上をひたひた歩いているだけで,幸せだ。
2
そしてついに,銚子洞(右)と箱洞(左)の合流点に帰ってきた。今日一日楽しませてもらったうえに,ここまで私を無事に送り帰してくれた両方の谷にそれぞれ一礼をしたあと,二俣を後にした。
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そしてついに,銚子洞(右)と箱洞(左)の合流点に帰ってきた。今日一日楽しませてもらったうえに,ここまで私を無事に送り帰してくれた両方の谷にそれぞれ一礼をしたあと,二俣を後にした。
3
あとは遊歩道跡をたどるだけなので,気が楽だ。眼下の紺碧の淵を眺めながら,下山。
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あとは遊歩道跡をたどるだけなので,気が楽だ。眼下の紺碧の淵を眺めながら,下山。
2

感想/記録

 銚子洞は川浦谷の本流の上流部に当たり,私がこの上解説を加えることも憚られるほどの名渓。通常,銚子洞の遡行後は同谷を下降することが多いが,今回はお隣の箱洞を下降路に組み合わせてみた。本当は泊まりの日程で沢ノ又での夜も楽しみたかったのだが,土曜日しか空きがなく,日帰りでの遡下降となった。
 「洞」という語感に恥じないような暗いゴルジュ地形が続き,豪壮な滝が続く銚子洞での緊張感の持続する遡行も素晴らしかったが,今回の遡行で強く印象に残ったのは,下降路とした箱洞の美しいナメ床群であった。箱洞についてあまり詳しく調べずに出向いたため(もちろん,下降の障害になるような大きな滝がないかどうかだけはチェックしたが),こんなに穏やかで美しい景観が続く谷だと思っていなかったので,驚きとともに,今日一日の遡下降の緊張が解きほぐされ,そのまま気持ちが谷に溶け込んでいくようで,山の神様から最後に素晴らしいご褒美をもらったようだった。
 また,銚子洞のゴルジュを抜けた後の沢ノ又や大平の美しい巨木の森と,その中を縫うように流れる源流の風景もやはり素晴らしかった。次に訪問する際は,1日で抜けるのではなく,ここで是非一夜を過ごしてみたい。タープを広げたら気持ちがよさそうな林間の平が広がり,源流の細い流れも繊細な瀬音を立て,何だかぐっすりと快眠できそうな場所であった。
 それから,左門岳。典型的な奥美濃の,藪に囲まれた小さな山頂。こういう山頂のほうが,何だか奥美濃の秘峰に登ったようで嬉しい。切り開きの片隅の石に腰を下ろして目を閉じると,コルリのさえずりと,エゾハルゼミのシャワシャワという合唱が聞こえてくる。誰もいない静かな山頂に登って,目を閉じて山の音を聞く。自分の心がなくなって,山の音だけになる。ふと訪れるこんな瞬間に出会うために,山に登っているのかもしれない。
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