羅臼岳(羅臼温泉往復)
- GPS
- 10:20
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,975m
- 下り
- 1,978m
コースタイム
天候 | 1200m以下は霧、山頂付近は快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全般的に一般的な百名山の一般ルートより道は悪い&迷い易い。 |
その他周辺情報 | 前泊: 羅臼野営場。一人300円、ゴミを捨てたいときは燃えるゴミ/燃えないゴミそれぞれ100円。 後泊: ウトロ野営場。22時でも大きな声で話してる人がいて寝不足に。。 |
写真
感想
今年は長期休みに海外に行けるわけもなく、どうやって過ごそうかと考えた結果、折角なら北海道に長期滞在してみることにした。北海道は何回も予定をしつつ、天候要因だったりなんだったりで、何回も中止になっている。9日間も居座れば、きっと晴れる日もあるだろう。というわけで、北海道方面に行き先を決定。
では、どこに行くか?一昨年中止したトムラウシは、今年はバスが運休。ならば羅臼方面は?と調べてみると、女満別や釧路から原付バイクがレンタルできるらしい。これだ!と思い、女満別空港往復のダイナミックパッケージツアーを申し込んだ。
が、この話をまわりにしたところ、「どうせならレンタカーのほうが良くない?北海道なら運転できるよ!」という。確かに原付だと雨にめっぽう弱いし、長距離移動もきついだろう。でも、山形の合宿免許で免許を取って以来、20年以上ハンドルを握ったことがない。この時点で残り1か月。思い切って、ペーパードライバー講習を3時間×2回受け、何とかなりそうな予感がしたので、レンタカーを利用することにした。
7/22(水)に女満別に到着。ドキドキしながらレンタカーのエンジンを入れ、出発。とりあえず押さえていた阿寒温泉のホテルに向かい、途中スーパーでカセットコンロのガス、ちょっとした食べ物飲み物を入手。この時点で駐車がひやひやだったけど、なんとかなった。さすが北海道、駐車場もスケールが違ってどうとでも停められる。
天気が良ければ阿寒温泉宿泊後に阿寒岳に登るつもりだったが、どうにも天候が良くない。23日(木)は阿寒川で渓流釣りの練習(全くアタリなし)のあとにタンチョウ見物に釧路へ。道の駅阿寒丹頂の里は車中泊専用スペースがあって、堂々と車中泊できるのが素晴らしい(しかも敷地内に風呂がある)。たまたまレンタカーがスペーシアギアで車中泊OKな車種だったのがありがたい。小雨が降る中、テントを使わずに自由な場所で寝られるって本当に素晴らしい。
翌日も天候はイマイチだったが、土曜日は知床半島方面は晴れるらしい。釧路からの移動は長距離になるけど、これを逃す手はないと、釧路の勝手丼を食べ(ここの地下駐車場の駐車が難関だった)、釧路湿原の遊歩道を散策したあと、羅臼への延々と続く道を運転した。羅臼野営場に到着時は小雨模様だったけど、それも夕方には止み、翌日の晴天を願って就寝。
翌日、曇り空。濡れ気味のテントはそのままに(前日に管理人さんにOKもらった)、出発の準備をしていると、「羅臼岳に登るんですか?」と聞く人が。話を聞くと、ウトロ側がすごい雨だったらしく、出発をためらっているとのこと。私はscwの「完璧な快晴」の予報を見ていたので、何のためらいもなく「今日は大丈夫だと思うんで、出発しますよ」と答えた。
が。実際のところは行程の大半は霧の中だった。そもそも羅臼野営場から登るルートは全くメジャーではないらしく、4時半に一番で出発した私は、沢との合流地点あたりまで誰とも会うことなく、雨ですっかり濡れた笹と戦うことになった。ほとんど道を隠しそうな笹、踏み跡は細く、ちょっと谷側に足がはみ出ると滑落しかねない。ブーツもぐっしゃり濡れて、この時点で靴下がずぶ濡れになって、かなりテンションが下がる。
その後、沢の音が聞こえてきた。どうも清水沢が近いらしい。地図では第一の壁、第二の壁というポイントがあるはずが、どうも霧で見逃したらしい。清水沢に着いたところで休憩していると、単独行の男性と出会う。やっと今日他の登山者と出会った。どうも私のことを心配してくれているみたいだけど、大丈夫と告げて先に行ってもらう。が、実際のところはそのあとのルートファインディングはかなり大変だった。霧が無ければ難易度が下がるのだろうけど、遠くが見渡せない中、ペンキマークも少なく、草で道が隠れてしまっている中で正しく渡渉ポイントを探すのはなかなか大変だった。泊場の道標を見つけた時は、ホッとした。ちなみに泊場はビバークポイントと記載されているけど、この沢は硫黄臭がすごい。「一番右の沢なら煮沸すれば飲める」と地図に書かれているものの、本当に飲めるんだろうか・・・
泊場からの登りで、一瞬ルートを外してしまったときに、またも単独行の男性と出会った。この人とは登るペースが比較的近く、すれ違うたびになんだかんだとお話をした。ライト&ファースト系の装備だなぁと思っていたら、トムラウシを3時間ほどで登り切ってしまう強者で、明日は羊蹄山に登るとのこと!羅臼の翌日に羊蹄山とは・・・北海道には強者がいる。
登っていると、だんだん霧が薄くなり、空に青いものが見えてきた。三ツ峰への分岐に着くころには、快晴。完全に下界は雲海に沈んでいるから、これは運が良いとしか言いようがない。東には国後島の山らしきものも。お花畑分岐以降は、ウトロ側から登ってきた大量の登山者と合流。羅臼側は自分を入れて3人しか登ってなかったのに。どうやら、本当に羅臼側から登る人は少数派らしい。そして、ついに登頂。まさしく完璧な快晴。なかなか来れない場所でこの天候で登れたことに、感謝しかない。硫黄岳方面の縦走路もくっきり見える(本当は行ってみたかったけど、さすがに単独行でこのルートのテン泊は・・・)。何とも離れがたい、山頂の光景だった。
下りも同ルートで。下りでもう2パーティーに出会ったが、本当に人が少ない。往路で迷った沢の渡渉部は、復路でも迷う。屏風岩手前くらいからまたも深い霧に包まれているので、ここは素直にGPSに頼ることにした。それくらい、踏み跡は不明瞭。下りも笹が茂る細い道に悩まされ、結局野営場への到着は15時。大抵の一般道ならコースタイム0.8倍で歩けるが、悪路過ぎてそれどころではなかった。でも、それだけ登りがいがあるルートだったと思う。いずれ、ウトロ経由で縦走もしてみたい。
下山後、テントを撤収するときに、とんでもない忘れ物をしていたことに気が付いた。テントの天井に、ヘッドランプがぶら下がってた。。これで道迷いで日没になってたりしたら、大変なことになってたな・・・反省。
この日は知床横断路を越えてウトロに移動(山道の運転はすごく緊張した)、国設ウトロ野営場に宿泊。翌日は斜里岳登頂の予定。
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