絶景貸切り! 黄金平から逆さ槍


- GPS
- 54:21
- 距離
- 39.6km
- 登り
- 1,598m
- 下り
- 1,595m
コースタイム
- 山行
- 8:38
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 9:57
- 山行
- 5:57
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 8:07
天候 | ほぼ晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
防寒着
雨具
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
笛
計画書
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
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感想
この秋のKyoto Alpine Team(KAT)山行は、なんとKAT史上初「どこもピークを踏まない北ア」となりました。
バスが取れず2泊しかできないため、行ったことのある穂槍ではなく逆さ槍を見る計画にしたのですが、この時期、紅葉には早いとはいえ激混みであろう涸沢は避け、隣り(?)のカール、黄金平を経由して天狗池に行くことにしました。
初日5時過ぎに上高地BT到着。天気は生憎の曇り空でしたが高曇りなので降ることはないだろうと、小腹を満たして早速出発。明神、徳沢を経由して横尾までの10kmはいつもいいアップになります。その横尾に着く頃には、雲が晴れて絶好の山日和の青空に! 一同テンションが上がります。
さて横尾から歩いて1時間、いよいよここからが今回の本番。
本谷橋を渡らずそのまま沢を登っていこうとすると、長野県山岳パトロールの方が2名おられて、黄金平目指すなら今日は水量が多いのでこのまま登るより、いったん涸沢方面へ登って涸沢出合を目指して降りるポイントから行った方が安全だとのアドバイスと、黄金平はいいですよ、今日なんか貸切じゃないかな、楽しんで!と言っていただきました。でもクマ出没情報が多いので気をつけるようにとも^^;
アドバイス通り、まずは本谷橋を渡りいつものカール方面へ。20分ほど登ると、Sガレより短いガレポイントに到着。沢への降下ポイントはその数メートル先にある黒色のガレからだよ、とパトロールの方に教えていただいたのでそこから降下開始。なんか一直線で沢までガレが続くみたいなことを言ってたけど、僕らは結構藪漕ぎしたので^^;、もしかしたらちょっと違ったかもしれません。それでも30分もかからず沢到着。いよいよ沢登り開始です。と言ってもジャバジャバ水の中をいくのではなく、河原の石場を所々左右に渡渉しながら登るだけなので、沢用の装備は不要。でもちょうどいい石がない所はみんな靴を脱いで渡りました。水の冷たかったことと言ったら!
そんなこんなで二俣到着が12:07。計画より遅れ気味なので休憩もそこそこに登り続けると、どなたかの記事で読んだ大岩発見。右岸にフィックスロープがあると聞いていたので、渡ろうとしたけどちょうどいい岩がなく、仕方なくまた靴を脱ぐことに。岩が見えて、渡れそうなポイントがあったら早めに右に渡っておくことをオススメします。無事大岩を通過して登沢再開。今度は右岸が行き詰まってしまったので、再び靴を脱いで左側に渡ることに。しかし、ここでハナちゃんに悲劇が・・・!
ちょっと流れも急だったので脱いだ靴を持って渡るのは危険かもと思い、左側まで2mくらいだし、先に渡った男性陣に靴を投げるよう言ったところ、それが暴投^^; なんとわずか2mが届かず沢へどっぽん! 急流に流される靴を捕まえようと、ハナちゃんが一歩踏み出したら、ちょっと深かったのか、今度は本人がじゃぼん! 幸い、下半身だけで済みましたが、靴はびしょ濡れ、ズボンもびしょ濡れ>_<
暑いくらいの陽射しだったけど5分10分で乾くわけもなく、とりあえず拭くだけ吹いて彼女はそのまま登り続けることに。でも泣き言ひとつ言わないし、その後もしっかり着いてきたし、いい根性してるわ。さすがKATのおやつ担当(男子は尾西とかゼリーとか実用的食事しか持ってこないのに、ハナちゃんはいつも自家製甘辛ミックスナッツとか無印のバウムとかチョコとか、尾西に飽きた男子が喜ぶおやつをたんまり持ってきてくれるのです)。
その後もひたすら登り続け、お、あそこで終わりなんじゃね?的な空との境界が見えたらゴールはもうすぐ! 我々もなんとか登りきりやっとこさカール下部に到着しました! 涸沢のように到着したからと言って小屋やテン場があるわけではありませんが、「誰もいない涸沢カール」といえばわかりやすいでしょうか。紅葉には早かったものの、KAT一同、ザックを下ろししばし貸切カールを堪能しました。ここでまた事件。水没ハナちゃんが左膝を結構切って出血してたことが判明>_< ズボンもまだ濡れてるだろうし、時間も遅いし、今日はここでビバークすることに。と言っても平らな所はほぼなくて、テント張れそうなところを各自で捜索。ハナちゃんの膝は化膿止め塗って、絆創膏で様子見することに。
上のGPSルート図を拡大すると、2400mくらいの等高線のところを左右にちょっとジグザグ動いているのがわかると思いますが、ちょっとした草っぱらになってて、その辺が一番張れるポイントのように思います。テント適地捜索中、結構大きめの猿と、子供と思しきちっちゃな猿と遭遇。こっちはちょっと身構えたけど、向こうは、なんだ人間かよ、ここならいないと思ったのに的に、のそのそとハイマツの中に消えて行きました。
その晩は、涸沢のようなライトもなく、人の声もなく、月までなく、真っ暗な中、時々鳴く鹿の声を子守唄に19時には寝てたな、きっと^^; ・・・パトロールの人が言ってた熊がちょっと気になりましたけど。。。
いやぁ、それにしてもいいところでした、黄金平。ホントに誰もいない涸沢カール、という表現がぴったり。紅葉どんぴしゃのタイミングで行ったらさぞかし綺麗なんだろうなぁ。
翌朝、いつもみたいに隣にテントがなく人の動き出す気配がなかったせいか、目が覚めて時計を見たらもう5時。飛び起きてテントから出てみれば、ちょうど薄いモルゲンロートが。肌寒いを通り越して、思い切り寒かったのでダウンの上にパーカーまで着て、コーヒーと朝飯。今日はとりあえず横尾のコルまで登れば、あとは下り一辺倒。一昨年見れなかった逆さ槍が見られるといいんだけど。
テントを張ったところから最後の急登開始ポイントまで45分、そこから稜線に出るまで1時間。ガレ場と草場を登り、最後はストックしまって岩場帯を抜ければ稜線到着。我々は写真にもある通り、天狗池への下降ポイントのちょっと上に出ることができました。天気は昨日の朝同様曇りでしたが、同じく高曇りだったので逆さ槍は見れるのではないかと進撃開始。途中、お約束の槍の穂先をつまむ写真を撮り、30分ほど下ると小さな池発見! え、これ!? だって直径1mくらいしかないじゃん!! これが天狗池なの?? とざわつくメンバー。GPSを見てみれば、天狗池はもうちょっと下の様子。なんだよ、なんちゃって天狗池かよ、などと軽口をたたきながら歩いていると数分で本家天狗池到着! 微風でちょっとさざ波が立っていたもののようやく逆さ槍を見ることができました。そうこうしていると、槍方面の雲が晴れ、綺麗な青空が登場! 一同歓喜し、ハナちゃんに至っては股のぞきで逆さ槍の逆さ槍を堪能とか^^; 股のぞきは場所が違う気もしたけど、ま、昨日頑張ったし、怪我も平気そうだからそれくらいはよしとしましょう。
それにしても青空に映える槍と池に映る逆さ槍、聞きしに勝る絶景でした。大満足。
その後は、青空にそびえる槍を横目に見ながらの下山でしたが、何度も立ち止まっては槍を眺め、写真を撮りの繰り返しで天狗原分岐に着いたのはお昼前。そろそろ痛くなってきた足を騙しつつ、歩を進め、横尾には15時半到着。今日もよく歩きました。
パトロール隊皆さんの詰所に昨日のお二人を発見したので、御礼方々、熊にも会わず、それどころか人にも会いませんでした、と黄金平の報告。無事で何より、とねぎらっていただきました。
いつもは帰りの横尾でスタミナ丼を食べるのがKATの慣例でしたが、今年はレストラン営業は休止とのことなので、テントを張って例によって尾西の夕食。でも今夜は五目ご飯に畑のカレー! んまいんです、これが!
最終日は朝から快晴! 13時のバスなので、のんびり帰り支度をして、穂高を右目に、徳沢でソフトクリームを食べて、上高地まで戻ってきました。
これにて今年のKAT山行は終了。後は納会の香川でうどんの旅を残すのみですが、コロナもあるので今年はどうなることやら。いずれにしても来年の山行開始に備えて比良山系での自主練開始です!
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