愛媛県西条市 石鎚神社&石鎚山 紅葉&鎖場修行、頂上ガス(*_*;



- GPS
- 06:05
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,897m
- 下り
- 1,894m
コースタイム
- 山行
- 5:11
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 6:04
歩行距離9.5km、歩行時間5時間、歩行数23,100歩、消費カロリー2,680Kcal
天候 | 晴れ後曇り、頂上周辺のみみぞれや小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ロープウェイは大人往復2,000円です。20分おきに運行され、時季や曜日により運行時間帯が変わります。この日は平日だったため、始発8時20分、最終17時でした。10時20分、16時ともに乗客は数人でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
4か所の鎖場以外は危険箇所はなく、整備されすぎといわれるほど歩きやすいです。ただし、木製の階段や木道が多いので、濡れると滑りやすいかもしれません。各鎖場には安全な巻き道があります。 鎖場は時季や時間帯によってはかなり渋滞し、足場の悪い箇所で待機することもあります。また、濡れていると滑りやすく、この時季は冷たさも加わります。団体さんやロッククライミング未経験の方は迂回路が無難です。我々は往路は鎖場、復路では迂回路を利用しました。幸い、頂上周辺の紅葉はピークを過ぎ平日の遅めの出発だったため人が少なく、経験の浅い連れも自分のペースで登れ、腕力でなんとか乗り切りました。 試しの鎖<写真38,39,44>は前社森(ぜんしゃがもり)の南北にあり、石鎚山最初の鎖場です。上り下り合わせて74mあります。ここをクリアできればすべての鎖場を登れると言われています。連れは開始早々に足の置き場に困り、右の土の斜面をよじ登り、しばらく鎖を巻きました。ここを腕力で乗り切れば以降の鎖場もなんとかなるかもしれません。前社森(ぜんしゃがもり)のピークから南に向かう鎖場を下りる時は、やはり連れがもたつき、下りきる直前で支えてやる羽目になりました(*_*; 一の鎖<写真48>は長さ33mと短く、左が登り専用です。一番登りやすいです。 二の鎖<写真49>は長さ65mです。ここも左が登り専用で、右の下りよりも足がかりが少ないです。連れは一か所で足の置き場に困ってフリーズ、そのうちに左足が少しずつ滑り始めたので、腕力で足場のしっかりした所まで体を引っ張り上げました。わずかに通行禁止区間があり、いったん鎖を迂回し、また鎖場を登るようになっていました。 三の鎖<写真50,51>は長さ68mです。一か所、鎖が足場よりも少し高い所があり、連れが一時フリーズし、腕力に頼りましたが、二の鎖よりはスムーズに登れたようです。 |
その他周辺情報 | 石鎚登山ロープウェイ入口<写真12>の京屋旅館で日帰り入浴が可能です。 |
写真
狛犬越しに神門
石鎚山山頂にある石鎚神社奥宮頂上社<写真52,53>を訪問する前に本社を訪問しました。神門前には備前焼の狛犬が設置されていました。こんな所に岡山ゆかりの物が(*^^*)
神門の右側です。諸説がありますが、善悪の両面を持つ妖怪もしくは神とされ、優れた力を持った仏僧、修験者などが死後大天狗になるといわれています。そのため他の天狗に比べ強大な力を持ちます。
神門の左側です。一般的に「鼻高天狗=大天狗」<写真02>で「カラス天狗=小天狗」のようです。天狗界にも序列があり、鞍馬天狗などの「日本八天狗」が最高位で、その下に「大天狗」、さらに「小天狗」と続きます。
拝殿&本殿
御祭神の石鎚毘古命(いしづちひこのみこと)は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の第二子で、天照大神の兄に当たるとされています。ここから東予港や小平市(こへいち)島などを動画に撮りました。
祖霊殿は、天保2年(1831)に再建され、昭和42年(1967)まで本殿として使われていた社殿です。御祭神は石鎚山開山の祖で役行者(えんのぎょうじゃ)とも呼ばれる役小角(えんのおづぬ)です。
第9番役行者像
四国別格二十霊場は、弘法大師信仰や伝説に基づいて開かれた二十寺院です。八十八ヶ所と合わせて百八ヶ寺として人間の百八の煩悩を滅するため巡礼する人も多いようです。ここは松山市にある第9番文殊院の境外地です。
瓶ヶ森から子持権現山
7分程で山頂成就駅に到着、すぐ上から東予港や瓶(かめ)ヶ森などを動画に撮りました。もう少し上がると展望所で、周辺はドウダンツツジの紅葉がきれいでした。ここからは翌日登った子持権現山まではっきりと見えました。
両峰ともこの翌日に訪問しました。周辺の山名案内板があり、とても参考になりました。開けているので、ここでゆっくり休憩できます。広場の端は紅葉したドウダンツツジロードになっており、歩きながら動画を撮りました。
葉の形からすると、ミネカエデの仲間で間違いなさそうです。とてもよく似たナンゴクミネカエデは石鎚山の標高1,500m以上の岩場などに多いそうなので、これはコミネカエデのほうかもしれません。
役行者像が祀られ、上の方には天狗のお面が飾ってありました。窓越しに石鎚山が見えます。開山の祖、役小角(えんのおづぬ)と同じ風景を見ているのだと思うと、感慨深いものがありました。
前社森(ぜんしゃがもり)の南北にあり、石鎚山最初の鎖場です。上り下り合わせて74mあります。ここをクリアできればすべての鎖場を登れると言われています。連れが登る様子を動画にも撮りました。
黒川山から山頂成就駅
標高1,592mの岩場ピークである前社森(ぜんしゃがもり)から振り返ると、左に少し尖った黒川山、中央に展望台(現在改修工事中で立ち入り禁止)のある1,414m峰、右の鞍部にロープウェイの山頂成就駅が見えました。
瓶ヶ森から子持権現山
中央手前にきれいに尖った大森山、その背後に頂上が雲に覆われた瓶(かめ)ヶ森、右に子持権現山が見えました。黒川山<写真40>から前社森王子社越しに大剣・小剣<写真42>までを動画にも撮りました。
大剣・小剣
前社森(ぜんしゃがもり)のピークには、石鎚山三十六王子社の第29番前社森王子社があります。石鎚神社口之宮本社<写真01〜11>より奥宮頂上社<写真52,53>に登る道中に祀られた石鎚山にちなむ三十六王子の祠の一つです。立っている石仏は大山祇神(おおやまづみのかみ)で、斜めに寝かせてある石像は詳細不明です。
前社森(ぜんしゃがもり)のピークを経て石鎚山に登るには、南に向かう鎖場を下りなければなりません。先に下りて見上げると、慣れない連れがもたついているように見えました。アドバイスしたら余計にもたついてしまい、下りきる直前で支えてやる羽目になりました(*_*;
役行者(えんのぎょうじゃ)が徹夜で登山中、ここで夜が明けたので夜明峠(よあかしとうげ)と名付けられました。なぜ「よあけ」ではないのでしょうか(*_*;奥に見えているのは石鎚山三十六王子社第34番夜明峠王子社です。
長さ65mです。ここも左が登り専用で、右の下りよりも足がかりが少ないです。連れは一か所で足の置き場に困ってフリーズ、そのうちに左足が少しずつ滑り始めたので、腕力で足場のしっかりした所まで体を引っ張り上げました。わずかに通行禁止区間があり、いったん鎖を迂回し、また鎖場を登るようになっていました。
三つの御神徳を表す三体の御神像、玉持ちの御神像、鏡持ちの御神像、剣持ちの御神像をお祀りしています。頂上は風が強く、かなりガスって天狗岳は全く見えなかったので、ここで休憩して引き返すことにしました。温かいお茶がとてもおいしく感じられました。
宿泊者用の夕食です。大きく味の濃いカツオのたたきの薬味の定番は生ニンニクスライスで、かなり辛みがありました。アマゴ(地元ではアメゴ)の塩焼き、鰻の蒲焼き、鶏肉やキノコたっぷりのうどんなどボリュームがありました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
防寒具
手袋(防水加工)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex22x(GPSナビゲーター)
虫よけスプレー
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感想
Go Toトラベルキャンペーンに触発されて一年ぶりに県外(岡山県との県境除く)に遠征することになりました。かねてより魅力を感じていた愛媛県と高知県の県境にある山域を想定し、その第一弾として、「日本百名山」の一つで、西日本最高峰の石鎚山を訪れることにしました。
山行前に石鎚神社の口之宮本社<写真01〜11>を訪れました。
石鎚神社は日本七霊山の一つ霊峰石鎚山を「神しずまります山」と崇め、石鎚山山頂の奥宮頂上社<写真52,53>、中腹(7合目)の中宮成就社<写真23〜27>と土小屋遥拝殿、そしてJR石鎚駅近くに位置する口之宮本社の四社からなります。
広い境内には朱塗りの本殿、天保2(1831)年に再建された祖霊殿、歌碑が点在する庭園「文学の森」などがあります。また、本殿は境内の高い場所にあるので、西条市街を一望でき、瀬戸内海も見える眺望が広がりました。予定外だったので駆け足で参拝しましたが、20分もかかりました。庭園などはスルーしたので、ちょっともったいないと思いました。
石鎚山は東西南北からアプローチが可能な山ですが、石鎚山の北東麓標高400mにある加茂川沿いの下谷(しもだに)から登ることにしました。この地点から石鎚山頂上までは高度差が約1,550mもあるので、標高430mの山麓下谷駅から標高1,270mの山頂成就駅までロープウェイで上がりました。それでもまだ高度差は約700mあります。
山頂成就駅付近では展望と紅葉を楽しむことができました。
山頂成就駅から20分程で中宮成就社に着きました。
千三百数十年前、石鎚山の開山の祖、役小角(えんの おづぬ)が心身を清め石鎚山山頂を目指しましたが、途中で力尽きて下山しようとしたところ、成就社境内で、ひたすら斧を研いでいる一人の白髪の老人に出会いました。「この斧を研いで針にする」との言葉に小角は感銘し、再び行を続け、西日本最高峰の石鎚山を開山することができました。
中宮成就社には拝殿が二つ設けられています。一つは本殿、もう一つは「見返拝遥殿」です。見返拝遥殿は、伝説の中で役小角が「我が願い成就せり」と言った場所です。山頂まで登ることができない人は、ここから石鎚山を仰ぎ、祈ります。我々も内部から石鎚山を拝み、登山の無事を祈りました。
この役小角が歩んだであろう修行道がこの先に続きます。
石鎚山には下から「試しの鎖」<74m>、「一の鎖」<33m>、「二の鎖」<65m>、頂上直下に「三の鎖」<68m>の4つの鎖場があります。これらは登山用に設けられたものではなく、修行のためのものです。「試しの鎖」はその名の通り、上り下りできるかを「試す」ために備えられているので、上がった先に迂回路はなく、反対側に下りなくてはなりません。鎖場は時季や時間帯によってはかなり渋滞し、足場の悪い箇所で待機することもあります。また、濡れていると滑りやすく、この時季は冷たさも加わります。いずれの鎖場も登る手前に安全な迂回路があるので、団体さんやロッククライミング未経験の方は迂回路が無難です。
我々は往路は鎖場、復路では迂回路を利用しました。幸い、頂上周辺の紅葉はピークを過ぎ平日の遅めの出発だったため人が少なく、経験の浅い連れも自分のペースで登れ、腕力でなんとか乗り切りました。
石鎚山頂上に近づくにつれ、ガスが増え視界が悪くなり風は強く、「三の鎖」登り始め<写真50>でとうとうポツポツし始めました。こいつはまずいと気合を入れて「三の鎖」を登り切り、石鎚神社奥宮頂上社鳥居<写真52>が見えた時は「修行が終わった!(^^)!」と感じました。
頂上一帯はさらに風が強く冷たく、ガスって真っ白の神々しい場と化していました。本来はこのすぐ近くに石鎚山の最高峰天狗岳があるはずなのですが、まったくその姿が見えず、危険を伴うこともあり、ここでUターンしました。
なぜか名峰の頂上に立つとお天道様に試練を与えられるようで、40年前には日本百名山・二百名山連続10座以上ガスの中という苦い経験もありました(*_*;これは再度、「石鎚山に行きなさい」というメッセージと捉え、来年以降の再訪の楽しみにとっておこうと思います。
ちなみに、翌日には瓶(かめ)ヶ森から石鎚山の雄姿がはっきり見られ感動しました。その時の山行記録はこの次の“Go To 瓶ヶ森&子持権現山”に記します。
お茶で体を温め下山し始めると、まばらながら大粒の雨に混じってたまに白い大きなものがヒラリ。みぞれかーい(*_*;幸い、みぞれは最初のうちだけですみ、雨もすぐに上がりました。濡れると滑りやすそうな木道なども乾いており、すべての鎖場の迂回路を利用、整備されすぎとも言われる階段の多い道を下ること2時間足らずで山頂成就駅に到着しました。
下山後は道の駅「木の香」(このか)敷地内の「木の香温泉」にチェックインしました。
現金先払いでしたので、2人2泊分を支払おうとすると、請求額が想定していたよりかなり安く(35%OFF?)、地域(高知・愛媛・徳島)共通クーポン6,000円分もいただきました。自分では意識していなかった(終わったと思っていた)のですが、どうもGo Toトラベルが適用されたようでした。さらに、高速代(ETC代)最大5,000円までを高知県が負担してくれる“高知観光リカバリー”も適用ということで宿泊証明書を発行していただけました。
食事もおいしく、5回にわけて新鮮かつ出来立ての料理<写真63〜65>が次々と出てきました。食後、道の駅内レストラン横の売店でとても細くパリパリの芋けんぴ「けずり芋」やテレビで取り上げられた「ミレービスケット」などの高知県名産を購入しました。全額共通クーポンで賄えましたので、とても得した気分となりました!(^^)!
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