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記録ID: 2741871
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無雪期ピークハント/縦走
白山

大辻山(△1436.2m)(白山市)

2010年11月07日(日) [日帰り]
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komaQ-kako その他2人
GPS
--:--
距離
8.2km
登り
554m
下り
1,158m

コースタイム

日帰り
山行
7:30
休憩
1:00
合計
8:30
6:55
242
スタート地点(三村山登山口)
10:57
11:57
208
15:25
ゴール地点(白尾境隧道の北側)
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2010年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
三村山登山口に駐車しました。もう1台を下山口に駐車しておきました。
コース状況/
危険箇所等
三村山登山道以外は山に道はありません。
コース図は手書きです。
標高点1175m付近で振り返ります。
標高点1175m付近で振り返ります。
大辻山への稜線からの眺めです。左奥は大笠、右奥は笈、中央は荒谷右岸の標高1327mコブ(鉢伏平・俗称うさぎの頭)です。
大辻山への稜線からの眺めです。左奥は大笠、右奥は笈、中央は荒谷右岸の標高1327mコブ(鉢伏平・俗称うさぎの頭)です。
大辻山の山頂にある三等三角点の点名・大辻です。
大辻山の山頂にある三等三角点の点名・大辻です。
山頂を振り返ります。
山頂を振り返ります。
手取川ダムと紅葉です(ズーム)。
手取川ダムと紅葉です(ズーム)。
紅葉の中に深瀬大橋を見下ろします(ズーム)。
紅葉の中に深瀬大橋を見下ろします(ズーム)。

感想

 藪山エキスパートのW氏とM氏より大辻山のお誘いをいただいた.残雪期にショウガ山をからめた周回コースが面白そうで,今シーズンはぜひともと思っていた.無積雪期には沢登りの報告がヒットするのみ.三等三角点があるが,自分にはほぼ無縁かと思っていた...
 2008年6月8日に三村山へ行った時は,MTBで下からゴンドラ山頂さらに奥の三村山登山口まで来たが,さすがに今日は無理.そこで裏技,ではなく正当に瀬女高原スキー場の上を過ぎて三村山の登山口まで.

06:55【標高1080m・三村山登山口】
 まずは整備された登山道.谷をぐるっと迂回して,山頂に至る前に右に閉鎖されて進入禁止となった遊歩道跡があり,そちらへ入る.閉鎖されており,道は藪に埋もれかかっている.そのまま下ってしまうとどこに行くかわからないので(いったん少し下ってしまった),標高点1214mコブの方へと道を離れる.
 コブ北西の鞍部に出た後,コブへと登り出すが,ピークまで登りきらずに西を巻いた.太くはないが気持ちのよいぶなの林だ.次の標高点1322mコブへは登ってもよいのだろうが,W氏のルート取りで巻きを続けていく.あいかわらず紅葉+落葉の気持ちのよいぶなの林が続く.途中に横切った小沢のそばには大きなぶなの木があった.
 標高点1175mのある尾根を乗り越し,標高点1322mコブ南の鞍部を目指す.この辺りは小沢がいくつかあり,やや複雑な地形となっているが,W氏の的確なルートファインディングにより,問題なく進んでいける.標高点1322mコブの南で稜線にのる.
 稜線はかなりの藪だが,古い鉈目もあるようで,歩きやすいところを登っていく感じ.所々にスギ?ヒノキ?の巨木が目立つようになり,大きなものではその根の間を抜けて通るようなものもあった.検索すると,この辺りの巨樹を見るための散策路を作るとか作らないという記事がヒットするが,その名残の鉈目か.とするとこれらの巨木がそうなのか.
 見上げると大辻山前衛ともいうべきコブが,サンカン杉をまじえてそびえ立っている.藪をしばらく登ると見晴らしのよい箇所があり,絶景が広がる.中でもうすく雪を抱いた笈ヶ岳と大笠山がめだつ.藪はいよいよ濃くなってくる.山頂台地とも言うべきところに出ると,そこは密藪であった.残雪期の記録の古い本には,雪の下にはシャクナゲの密藪が,と書かれていたが,シャクナゲもあるが,笹や寝た枝の広がる低木や針葉樹も混じり,濃い藪を形成している.
 先の鉈目の名残も所々に残り,また何となく道型が残っている.それは下りに向かい,おそらく三角点峰ではなく,最高点へと続いているように思える.右に何となく道型があり,それをたどるとありました.

10:57【標高1436.2m 大辻山(三角点峰)着】
 意外にも刈り払いの跡があり,開けた空間であった.そこに三等三角点の点名・大辻が鎮座している.そばの木に古びた赤テープが一つあるのみ.山名や点名を記したもの(加賀山岳会低山徘徊部や金沢三角会など)は何もなし.記念に黄色テープを残す.誤ってM氏とY氏と記してしまった.W氏のメールの頭によくYがつけられているので,それが頭に残っていたのか...
 それにしてもこの猛者両名のおかげでここに来られました.感謝感激です.灌木+針葉樹の藪で眺めなし,と思ったが,そばの低い松の木?が登りやすく,1.5mくらい登ってみると...そこにはすばらしい景色が広がる.3名がそれぞれ近くの木に登ってあっちを見てどうこう,そっちを見てどうこう,と山座同定を楽しむ,はたから見るとちょっと間抜けな絵かもしれない.
 目立つのは真っ白になった白山.四塚山と大汝峰が重なっているようで,その奥に御前峰も顔を出す.ショウガ山の山塊の右奥には大長山が目立ち,加越国境稜線が続いている.さらに奥には能郷白山や,銀杏峯,部子山がくっきり.さらに右には大日山,さらに右には鷲走ヶ岳とその奥に広がる加賀平野.
 白山から左には,目立つのは笈ヶ岳と大笠山,と言いたいが,自分の木からは笈は別の木に邪魔されて見えない.W氏やM氏はよく見えるという.笈ヶ岳の右奥には真っ白な山が.北アルプスだが同定に至らず.帰宅後W氏からカシミールでは薬師岳のようだとのこと.

11:57【標高1436.2m 大辻山(三角点峰)発】
 帰路は西尾根を下って深瀬大橋(厳密には尾根を末端までたどって橋の南の白尾境隧道)へ至る予定.藪はピストンしかしたことがないので,この長い距離を下っていけるのも猛者両名のおかげ.それにしても展望の得られない薮の下りは難しいことがわかった.三角点峰から西尾根へはいったん少しだけ南下してから西進することになるが,尾根らしきものになるまでのルート取りの難しいこと.台地状の密藪ではどこを進んでいるのか...
 両猛者のルートファインディングに脱帽でした.西尾根上部は幅も広く,眺めも得られず,藪も濃く,本当にただついて下るのみ.両名とも足が早く,ついていくのに精一杯.所々右手の樹間に標高点1327mコブが見えて,現在位置の把握にはなる.その左下にはとても美しい紅葉の斜面が見え,その奥には手取ダム(湖はもちろんダムじたい)も垣間見える.
 振り返ると樹間からサンカン杉を従えた山頂がわずかに見える.尾根からは引き込まれて下ると谷に至って危険な支尾根が時々分岐しており,藪で視界がないため判断が難しい.本には昔は営林用の道があったとも記されていたが,鉈目すらなく,わずかに1つの石標識を見たに過ぎない.
 標高1160mで尾根は二手にわかれる.南西の尾根を下る.ここも下りがけに南への枝尾根があり要注意.途中に図根点があった.このあたりからぶなの森となり,紅葉が美しい.樹間から手取ダム湖も垣間見え,深瀬大橋を見下ろせるところもあった.大人二人でも抱えきれない程の,幹周り4m級の太いぶなもあった.森の恵みもあったが,時期的に少し遅めか?
 美しい紅葉の写真を撮っていると,両名に離されてしまう.何とかついていく.さらに下ると右手に植林が現れ,尾根が境となる.これをどんどん下っていく.標高点713mからはいったん北西へ下り、あらためて西へ下る.ここまで来るとほぼ植林の中の様相.調子に乗って尾根のまま下っていくと,いつの間にかトンネルの上を過ぎたようで,すぐそこにダム湖の水が.行き過ぎだ.
 少し登り直して北に進むと,トンネルの北側で道路に出た.すばらしいコース取りでドンピシャでした.ホントにすごい.

15:25【標高470m,深瀬大橋南の白尾境隧道北側】
 W氏,M氏のおかげですばらしい縦走コースを楽しめた.天気も崩れることなく,紅葉もキレイで,秋の澄んだ空で遠望もあり,幾重もの楽しみだった.前もってデポしておいた車で移動する.
 この縦走は一人ではできません.W氏,M氏にあらためて感謝です.


注意:今回のコースは三村山以外は登山道がありません.距離が長いうえ,密藪もあり,道迷いの危険がとても高いです.誤った沢下り(いろいろな報告によると険悪なようです)のリスクもあります.本報告はこのルートを推奨するコースガイドではありません.

(2020年11月20日にアップロードしました。当時公開していたホームページ(閉鎖)からの抜粋です。)

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