花瓶山(はながめやま)ー春花の楽園散策
- GPS
- 06:33
- 距離
- 26.3km
- 登り
- 862m
- 下り
- 883m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストはないが、トイレは雲巌寺バス停にはある。 如来入口ー如来沢・向山林道ゲート(うつぼ沢出合)付近:道標が少ないので正しい入口に来ているか、分岐では地図などでの確認が必要。地図にない道、林道分岐もあり、間違わないようにーー 土場登山口(花瓶沢)−花瓶山:稜線までは花瓶沢沿いのジグザグの明瞭な踏み跡を歩き、稜線まで20分くらいで出る。合流点には道標はなく、兄弟ブナの道案内板とテープだけ。花瓶山へは合流点を右(南東)に進むと、右に巻き道(大倉尾根入口に向かう)、左に山頂に向かう登り道で、程なく山頂に出る。 花瓶山山頂ー大倉尾根入口:花瓶山山頂付近には、初原川林道に向かう道、大倉尾根入口に向かう道、兄弟ブナに向かう道(来た道)などが分岐し、道標がないので、よく方向をコンパス、地図で確認のこと。南西に下ると、すぐ下で兄弟ブナ方面の道と合流、南方向の主尾根を進むと、少し先で大倉尾根入口があるので、この木の根元に須張りつけられている手書き道標を見落とさないこと。 大倉尾根ー向山:この稜線は花瓶山よりのところにカタクリ、向山よりにイワウチワの群落があるが、大半は広葉樹林がところどころに混ざる植林地帯で、やや平凡なアップダウンを繰り返す。道標はなく、枝尾根などに迷い込まないよう、地図、コンパスでの確認が必要な場所も少なくない。テープもあるので、慎重に進むこと。 向山ー向山林道入口(うつぼ沢出合):尾根分岐はわかりぬくいので方向に注意。右の尾根は急ながけに出るので、左の尾根を進むが、踏み跡やテープが錯綜し、わかりにくい。左側に林道が見えるが、そちらは棘のある藪林道で、テープを追ってまっすぐ尾根を下るのが正解らしい。私は間違えて藪林道に出てしまった。このあたりまでくればどこからでも下ろうと思えば林道に出られる。 渡邊酒造ー明神トンネルを抜け、461号線に出て旧道に入ると渡邊酒造がある。明治15年ごろ、それ以前の弥彦杜氏であった先祖が酒蔵を買って独立し、今日の酒造の元を作ったそうだ。100年以上の歴史を持つ。地味な地方の酒造だが確かな技術でおいしいお酒を造っている。現在ではネットでも購入可能。 |
写真
感想
先の鉄五郎新道のイワウチワがまだ咲きはじめだったので、再訪するか、坪山に行ってみるか、考えているうちに、八溝山系の花瓶山を見つけ、行ってみる計画を考えた。車ならなんでもないが、公共交通機関だけでアクセスするのは結構大変、タクシーは避けたいし(お金がかかる)−−。最寄り駅は常陸大子か那須塩原あたり、いずれも20km前後はMTBで走るか、タクシ−かーー。と思案していたら、バス路線が見つかり、これでできるだけ登山口に近いバス停を探し、雲厳寺まで行ける事がわかる。そこから6kmくらい登山口まで緩やかな登り道を進めば登山口に出られる。足の早い人ならば全工程歩いても20kmはないので、大丈夫そう。その場合は雲厳寺バス停の前の須佐木小学校前で下車するのが良い(距離が短い)。
那須塩原駅東口で雲厳寺行きの大田原市営バスに乗る。8分の乗り換え時間しかなく、新幹線を降りてから自転車を担いで走る。バス停には大勢の高校生、でも大型バスなので大丈夫、何とか乗り込んだー大田原市の担当者に事前確認ー。バスは乙連沢(おとれさわ)から那珂川を渡り、461号線に入って黒羽に向かう。市立黒羽高校ですべての高校生が下車、私ひとりになった。終点の雲巌寺で下車し、MTBを準備。帰りのバスの時間を確かめ、出発。如来沢まで、登りだが、予想以上のゆるい坂で楽できた。明神トンネルを越えると下り、如来入口から再び登りに入る。大倉入り分岐を左に進む。集落付近の道端にニリンソウが咲いていた。先週、雪が降ったと聞いていたが、昨日も雨が降ったらしく、林道がダートに変わるとあちこちに水溜り、帰りの下りの泥はねで自転車もザックも汚れてしまった。如来集落から20分くらいダート道を上ると、貯水池があり、その先で押川をわたると、林道分岐、ここだと思い込み、MTBをデポしてその林道を進むが、方向がおかしいことに気づき、戻って先を見ると、もうひとつの林道分岐、八溝材の集積所があり、そこがただしい分岐だった。最初にデポしたゲートは押川沿いの林道だった。如来沢沿いの道とと向山林道の分岐のゲート付近にMTBをデポし、出発。今日はまだ一台も車がない。このあたりをウツボ沢出合としているレポートが多いが、どれがウツボ沢かよくわからなかった。
如来沢沿いの道を進むと、所々に八溝杉の集材所が出てくる。芯が赤色の美しい材だ。八溝杉の伐採、再植林地や若い造林地を抜け、45分くらいで花瓶山登山口に出る。土場の奥を進むと花瓶沢の道標があり、左側にやや藪っぽい沢沿いの道があり、そこを上っていくと、沢から離れ、20分くらいで稜線に出る。登山口から稜線まで標高差は150mくらいしかない。合流点には道標はなく、「兄弟ブナ」の方向を示すものしかない。兄弟ブナ方向に進むとカタクリの群落がある。兄弟ブナを目指して尾根を下っていくが、雲が広がり、急に日差しがなくなった時点で、目の前の大きなブナの木が数本出てきた。太郎ブナは倒れてきられてしまったと聞いている。今日は天気が怪しいので、兄弟ブナは次回に回し、合流点に戻る。その手前の尾根分岐にカタクリの群落があるが、少し日差しが出たので再度撮影、またその分岐の枝尾根を少し散策してみる。
花瓶山に向い、山頂に到着、枝尾根をのんびり散策して時間を取られ、12時になってしまったのでここで昼食をとる。その後、再び山頂から初原川林道方面に下る枝尾根を散策し、再び山頂に戻る。ここには兄弟ブナ、大倉尾根、初原川と産方向への道が分岐している。方向を確認して、南西方向の大倉尾根に向かうと思われる踏み跡を下る。分岐に道標はない。
しばらく進むと再びカタクリの小群落、その先に大倉尾根への入口の手書道標が木の根元に縛り付けてあった。その先にもカタクリの群落があったが、それを過ぎると花のない尾根のアップダウンが延々と続く。
最後に見たカタクリ群落から30分くらい進むと、右手に古い崩壊しているような林道が見え、その先で再びイワウチワの群落があった。しばらく眺めていると日差しが出てきたのであわてて撮影、今日は撮影するには日差しが出るのを待たねばならない。ここには赤みのある花も多く、大株もある。満足して向山に向かう。
向山はこの大倉尾根の末端近くの548mピークで、なんとか二時前にたどり着いたので、帰路、酒造による時間は確保できそうだ。山頂には手書山名板もあるが、植林に囲まれて展望もないさえない山だ。ここからがややわかりにくい。赤テープのある方向に下ると尾根が分岐、左にテープがあるが右にもある。下山路は左だが、花を見るには右の尾根に下って戻らねばならないようだ。右に進んでみたがなかなかイワウチワは見えてこない。空は暗くなり、撮影に向かないので、今回はこれで満足し、戻って左の尾根を下る。その先で再びテープが左右に分かれる。左に林道らしきものが見えているのでそちらに向かったが、古い藪の林道でどうやら悪いほうの道に入った。そのまま尾根を直進すれば向山林道に直接出られるのだろう。イワウチワもあるような報告も見たことがあるが私の進んだ方向は花どころか藪が待っていた。棘棘の植物を避けながらなんとか大きな林道に出てデポ地に戻る。
酒造に向かう。ダート林道も上りは傾斜がゆるいと感じたが、下りは結構スピードが出る。水溜りの泥が跳ねてMTBやザックが汚れたが、乗っているときは気づかなかった。明神トンネルを越え、昨日電話で教えられたとおり、T字路を左折、すぐ左折して461号線に突き当たる。ここを旧道に入ってすぐ渡邊酒造があった。
渡邊酒造は地味な酒造であるが、技術は確かだ。明治15年にそれまで弥彦の杜氏だった先祖が自分の酒造りをしたいと田畑を売って酒蔵を買い、現在の基礎を作ったという。創業100年以上の酒造だ。新酒作りは終了し今は何もお見せできるものはないという。おかみさんと花瓶山のイワウチワや古賀志山のアカヤシオなどの話をしていたら、ご主人も出てこられ、別の人と仕事の話をしている。お酒を見て説明を受け、4種類6本を購入、配送品とは別に、新幹線のお供に旭興生酒(特別純米)の小瓶を買おうとすると、何かの縁とおまけにいただいた。おかみさんも花好きで、庭にもさまざまな花を植えてある。山でカヤランを観なかったかとたずねられたが、カヤランなどは目に入らなかったが、あるともないともいえない。次回はカヤランにも注意してみよう。木にへばりついているのでなかなか見つけにくい。お上さんは自宅の木に付けて栽培している。春から初夏に花が咲くようだ。
30分くらいでおいとまし、雲巌寺に向かう。酒造の周辺には立派なつくりの家が少なくない。水の張られた田んぼのあぜで仕事をする女性、その向こうに鯉幟が見える。雲巌寺に向かうとちょうどバスが出発したがこのバスは黒羽止まり。次の那須塩原駅行きのバスを待つ間、雲巌寺を見学、撮影し、バス停に戻る。残ったおにぎりなどを食べ、いただいた生酒を飲みながらバスを待った。復路のばすもやはり高校生でいっぱいになった。
コメント
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初めましてhirokok510さん
アクセス手段にビックリ\(◎o◎)/!このような方法は頭の片隅にも浮かばなかったです
とても詳しくルート紹介して頂いたので、初めて来る方には大いに参考になりますネ!私も昨年は最初から最後までルートに不安を抱えながら心細い思いで歩いたものでした。今年は幾らか赤テープも増えましたが...
いい時期に来られたので花探訪を満喫できたのではないですか?
これからも機会あれば栃木の山でお楽しみ下さい、レコを楽しませていただき感謝です。
マイカー登山でないもので、アクセスにはいつも苦労してウルトラCを編み出す努力をしています。その過程でいろいろ楽しい余禄もあります。各地のローカルバス事情や酒造などなど、ふれあいの機会も増えます。途中の楽しみも山旅の一つと思って苦労を楽しんでいます。今後ともよろしく。
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