杠葉尾から銚子ヶ口へ(水舟の池と舟窪を訪ねる)


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,156m
- 下り
- 1,154m
コースタイム
大峠(10:10)〜舟窪(10:40)〜大峠(11:00/11:05)〜水舟の池〜大峠:昼食(11:40/12:30)〜南峰(13:00)〜
トロッコ道分岐(13:25/13:30)〜風越林道(14:00)〜登山口駐車場(15:00)
天候 | 午前は晴れ 午後から曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山口手前の2台程のスペースしかない駐車場に停める。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
銚子ヶ口登山口からフェンスをくぐって山道へ入ります。 登山口から銚子ヶ口までは指標もしっかり整備されています。 山腹から尾根に乗るとイワウチワの群生地に多く出逢います。 風越谷林道は今年三月から「車両通行止め」になりゲートは施錠されています。 |
写真
感想
杠葉尾から南下してイブネ方面へ延びる尾根がある。
その山腹を辿って銚子ヶ口に至る長尾ルートと呼ばれるコースはまだ未踏のエリアだ。
今日は午後から曇りそうなので少し早めに家を出る。
登山口から鹿避け?のフェンスをくぐって山道へ入るとうす暗い杉の植林帯になる。
コースは尾根に上がらず山腹に絡んで、徐々に高度を上げていくように付けられている。
陽の射さない樹林の道だが、指標も多く整備され、テープの類も多いので安心して歩ける。
(主脈から遠く外れたエリアなので、これほど指標が多いとは意外な感じだ。)
登り一辺倒で展望も無く、アクセントの無いコースにシダが現れると、やっと小さな平坦地になるので、
ここで小休止をとる。
なおも左手が深い谷となる道をしばらく行くとやっと尾根筋に乗る。
右に須谷川の流れ聞きながら痩せた尾根を辿る。下生えの無い足にやさしい尾根だ。
しばらくすると、尾根のあちこちにイワウチワの群生地が現れる。
白やピンクのイワウチワは大きな花びらを開き、眼を楽しませてくれる。
やがて尾根筋を離れ右山腹に絡むようになると、須谷川の流れが近づいてくる。
しばらく右岸に沿うと、やがてYの字の二股となる。左股を取り徒渉して左岸へ移るので、ここで水を確保していく。
左岸で窯跡を見て右岸へ移ると、やがて流れが消え明るい谷底が広がり、
目に先には青空と稜線が捉えられる。
薄い踏み跡を辿ってコルへ上がると、左からトロッコ道を併せ、右手には東峰のピークが間近に聳え、一気に展望が広がる。
早速東峰に立って御池岳〜藤原岳、竜ヶ岳、国見岳〜鎌ヶ岳、そして大峠の頭の奥にイブネ〜雨乞岳の展望を楽しむ。
三角点のある銚子ヶ口に出ると、展望が無いの早々と西峰へ向かう。
しばらくして南峰への踏み跡を左に見て右折する。足元にかすかに「佐目峠」の文字が読める指標を見る。
踏み跡は曖昧になってくるが、相変わらずテープや目印がルートを案内してくれる。
広い曖昧な尾根が明確な尾根に変わり、コルから登り返すと西峰となる。
ここも360°が開け絶好の展望地だ。
長めの休憩をとって、ほぼ南に向いた尾根で大峠を目指す。
馬酔木の多い、潅木の尾根は見通しも良い。
1067mピーク(水舟の頭)を越えて急降下すると、広い伸びやかな大峠だ。
周囲は馬酔木に囲まれて、草地が広がりのんびりしたい雰囲気だが、
午後の天気を考えて、先に舟窪を往復してこよう。
大峠からピークに上がると尾根が分かれる。
直進すると大峠の頭に延びる尾根?らしいので、右折して崩壊した尾根の縁を辿ると窪地に出る。
どうやらここが「舟窪」らしい。
風も出て、空の青さも薄れて来たので大峠へ戻り、一息入れた後「水舟の池」目指して西の斜面を下る。
踏み跡について馬酔木に囲まれた低い尾根を行くと池の畔に出る。ひっそりと植林に囲まれた大きな池だ。
(鈴鹿最大の池と言われ、雨乞信仰に関する謂れも有るようだ。)
空の青さが薄れてきたのが残念だ。青空の下にひっそりと水を湛えた池をゆっくりと巡りたかったが・・・。
あちこちに咲くハルリンドウを踏まない様に注意して一周した後、大峠に戻る。
おおらかに広がる草地に腰を降ろして、ゆっくり昼食タイムを過ごすが、
正午を過ぎ雲が多くなってきたので引き上げる事にする。
銚子ヶ口に戻る途中、展望の良い南峰にも立ち寄って行こう。
古ぼけた木札が架かるピークに出て展望を楽しんだ後、短時間で下れるトロッコ道へ向かう。
ゆるやかな尾根に現われたレールに従って下るが、やがて傾斜が増し激下りに変わる。イワウチワやタムシバを
見ながら一気に下るが、登る場合はかなりきつそうだ。
下りが嫌になる頃レールが尽き、やっと風越谷林道に出る。風越谷の桜を見ながら喉を潤した後は、長い林道歩きだ。
舗装された立派な林道は足にこたえる。
ツツジや桜を見ながら行くとやがて、神崎川を越えて朝明方面に出る瀬戸峠への道を見送り、しばらくすると
風越谷右岸から、やがて神崎川左岸に変わってくる。
鈴鹿一の渓流、神崎川の清流と岳(781m)の姿が眺められると、やっと車止めゲートに出て長い林道歩きが終わる。
主脈の縦走路から外れたエリアだけに、今日は1組の夫婦連れに出逢ったのみで、終始静かな山歩きだった。
場所的には鈴鹿のほぼ中央に位置するだけに、鈴鹿山脈を一望できる絶好の展望を独り占めでき、
長い林道歩きも含めて未踏のエリアをじっくり楽しめた一日だった。
コメント
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釈迦が岳で出合った女子高生を引率していた先生は、三重県山岳連盟に所属していて遭対協の活動もしてみえるそうです。
そんな鈴鹿の主ともいう人にお勧めコースを聞いたところ、「銚子からイブネ」という答えが。
静かでこれぞ鈴鹿と云うコースだそうです。
けれども、「読図」が出来ない人は行かないほうがいいとのことでした。
正にonetotaniさんの今回のコースでは?
今回歩いたコースは、メジャーではないかもしれませんが、それだけに静かに山に浸れるコースだと思います。
今回も調子を見てイブネまで行ければと思い、早朝にスタートしましたが、午後からの天気が心配で舟窪で引き返しました。イブネを往復していれば多分18:00頃の下山になったと思います。
出来れば無理せずイブネで一泊する行程で、ゆっくりと楽しみたい場所です。
トロッコ跡があるのに、びっくりしています。
今は、もっぱら、ふもとの都市の、保水のため
だけに植えられてる森も、古より、人々との
関わりが深かったと思うと、鈴鹿の魅力の
奥深さを感じます。
鈴鹿の主峰展望と、花がいっぱいの
素敵なコースですね。
いつもながら、コースにお詳しいのに
感激しています。
komakiさん、今晩は。
今回、銚子ヶ口に登って、「鈴鹿も深いな」と改めて感じました。御池岳もイブネも深いと思っていましたが、山麓から銚子ヶ口を経て主脈に達するまでは5時間程かかりそうです。銚子ヶ口は主脈へのまだ入口にすぎないなって感じでした。
そのせいか出会う人も少なく、展望にも恵まれて、鈴鹿の良さが感じ取れるコースでした。
帰りの林道歩きは覚悟していたとは言え、少々足にこたえましたが・・・。
yuconです。早速行かれましたね!
深いですね〜深い深い
偶然か私もお昼ご飯を全く同じ場所で食べました。不思議ですね〜。
あの東峰の手前の稜線に這い上がる前の雑木林は鈴鹿でも屈指の森だと思いましたがどうです?
あ〜もいっぺん行きたいなぁ〜、レ〜ル尾根の登りは今回はパスですね、下りに使うのも一手ですね。onetotaniさんのレコを見ていたらもう一度行きたくなってきました。
予想通り静かな山でしたが、やはり杠葉尾から主脈縦走路までは遠いですね。
須谷川源流の明るい二次林から稜線に乗ってから、ピークを越える度主脈に近づいて行く感覚は、このコースでこそ味わえるのかも知れません。
水舟の池も造林が進む以前は、尾根から眺められたと言います。
銚子ヶ口からは地形図に破線も無いコースですが、先人の踏み跡を辿って鈴鹿の奥深さを感じながらの山歩きで、鈴鹿を満喫できました。
yuconさんも、苦い記憶を経て心に残る山行を重ねて下さい。
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