武尊山・中ノ岳〜雄大な眺望と白い稜線歩き
- GPS
- 04:45
- 距離
- 6.7km
- 登り
- 630m
- 下り
- 632m
コースタイム
- 山行
- 3:50
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 4:43
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・リフト券購入には、登山届の提出とココヘリの携行が必須。 ・桜川、クリスタルリフト(500円X2+ICカードデポ500円)を乗り継ぎ、スキー場トップへ。ここで登山靴とアイゼンに換装。スキーと靴をデポ。下山後はスキーで滑走。 ・滑走道具を抱えてのリフト乗車は出来ない。またアイゼン装着でのリフト乗車も不可。 ・フロントにICカードを返却し下山報告する。500円返金。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・武尊山山頂までは、ほぼ踏まれ歩きやすい。ただトレースを外すと踏み抜く。 ・日本武尊像の南斜面は、クラック等あり危険。二度ほど落ちた。像の雪を取り除き参拝しやすくしておいた。また雪の中から剣を掘り出した。 ・日本武尊像から稜線上を歩いて中ノ岳まで。トレースはあったが踏み抜く。シャクナゲやハイマツ上を歩く箇所もある。稜線北側には絶対に転落しないこと。断崖。 |
写真
感想
1995年1月17日、阪神淡路大震災で被災された方々に、この大自然の美しい景色を捧ぐ。
26年前の出来事に、未だ心痛めている方々も多いと思う。当日早朝のテレビに第一報が映った。高速道路が崩壊し至る所で火事が発生していた衝撃の映像。発生の二年前まで京都に少し住んでいたので、見ていて胸が苦しかった。遠く離れ何もできない悔しさと虚無感。仕事が忙しく災害ボランティアに応募できなかった。
海外の災害で在りがちな略奪や犯罪もなく、純粋に困った人への無償奉仕は、道徳性が高い日本人ならでは。倒壊した高速道路は二年半で復旧し、日本の技術の素晴らしさと、早期復興への一致団結した思いを世界に発信した。
私は10年後にその高速の下を通った。走りながらふと気が付いた。当たり前だがどの道も、自宅の前まで繋がっているのだと。今踏みしめている足元の道も全国に繋がっている。日本の道路総延長は約128万km 。
18日月曜は好天予想の武尊山へ。心が重い私を察して月曜の男たちirohaさんも一緒に歩いてくれると言う。先週はkijimunaさんと赤城山を歩いて、話を聞いていただいた。kazumさんはコロナで出られないが、LINEでいつも連絡を下さり気にかけて頂いているのが伝わる。仲間の励ましに感動を覚え、胸いっぱいになる。
ふと見る私の足元。その先からの道も、遠く離れている彼らの足元まで当然繋がっている。だが彼らは違う、道だけでなく心も繋がっていた。
今の心境は時間が癒してくれるとみなさん言う。永遠と思っていた関係が、過去の想い出の呼び寄せにより崩壊したから皮肉だ。ただ心の問題は自らしか解決する術はない。怖くて辛くても踏み出せば、その一歩から自分の道となっていく。
武尊山へ行く前に赤城山へ星空撮影に行く。3時に自宅を出発。箕輪から積雪凍結。まずは新坂平駐車場で撮影。市街地光害の影響が大きい。流れ星を二つ見ることができた。願いは届かないが・・・。
沼尻と大洞で撮影。天満宮の鳥居が入ると神々しさが増す。見上げる満天の星空は、寒さなど忘れ見惚れていた。鳥居峠から夜景を眺めて小沼へ。氷上から降ってくる星を見上げる。星のシャワーは私の心を温めてくれた。
東に雲がかかり朝焼けと日の出は望めないので、下道でぶらぶらしながら赤城ICから高速へ。赤城高原SAに寄り谷川岳と武尊山が見渡す。白い山容を眺めているだけで心が安らぐ。ただ今日は谷川へ行く気にはならない。意欲と気力がない。
平日はチケット販売8時、リフト稼働8時30分からなので、余裕の7時50分に到着。自宅からだと通常1時間で着く。3階のirohaさんの車の横に停める。人が多く入っているので、スノーシューとピッケルは置いていく。
7階へ行くとirohaさんが待っていた。先日購入したというスキーセットを見させてもらった。これで5万は激安。二人とも登山届はあらかじめ書いてきたので、ココヘリを持ってカウンターへ。番号を控えられる。スキー下山なので片道2本のリフト500円x2で千円とICカードのデポジット500円。合計1500円。
スキー装備しリフトを2本乗り継ぎ、スキー場トップへ。見晴らしの良いゲレンデ端には、ボーダースキーヤーが美しい景色を写真に収めていた。ロープを越え登山装備に換装。
気温−12℃、取り付き場所は緩い傾斜だがその後は急登。余程の悪天でない限り、厚着をすると最初の急登で暑くてバテるのだ。ここは薄着で取り付くのがベスト。
美しい景色に魅了されリズム良く歩いていく。休むと一気に汗をかき、疲れて汗冷えするから、初動30分までは立ち止まったり休むことはしない。
初っ端の急登をゆったり歩く登山者を抜いていく。鼻呼吸で大きく吸い、口から大きく吐く。長時間行動の鉄則、有酸素運動のセオリー。最初は胸が苦しいが、次第に清々しくなっていく。この辛さは生きている喜びを感じる。クライマーズハイ。
ピーク台地から剣ヶ峰山へ。途中でyuri0522さんと嬉しいバッタリ。一昨年巻機山以来。屈託なくお話し頂きありがとうございました。岳ちゃんによろしく。
遮るものが無い開放的な稜線。白く美しい道を歩んで行く。ほぼ無風で日差しが注ぎ気温−7℃でも暑い。黒いウェアは日差しがあれば有効なアイテム。蓄熱し湿度を放出する。
積雪で埋もれたスノーモンスターから、凄まじい環境を察することが出来る。アップダウンを繰り返し、山頂へは西側の冬道からアプローチ。主稜線へ到達すると冷たい風が吹き抜ける。やはり寒く−12℃。
360度見渡せる雄大な雪景色の眺望のなか、irohaさんを少し待つ。やはり山は素晴らしい。決して私を裏切ることはない。この偉大なる大自然に抱かれると心が癒される。
ビクトリーロードを二人で歩み山頂へ。風景を眺めて習慣通り山座同定。yuriさんも到着されて三人で記念撮影。奥利根の美しい雪景色と共に神レンズで撮影。
日本武尊像へ行くと半分雪で埋まっていた。周辺の雪を除去し、剣を掘り出しておいた。あとからの人が参拝しやすくなるだろう。周りを移動しているときにクラックに落下。慣れてはいるが、さすがに足が付かずザックだけで引っかかっていると怯む。見えた地面は5m下だった。岩周辺は要注意。
山頂へ戻るyuriさんとお別れして、私たちは中ノ岳へ。稜線伝いに歩いていく。途中でハイマツとシャクナゲの枝の上を歩く箇所があり慎重に行った。中ノ岳北側は断崖となっており、転落すると上がることは厳しい。
中ノ岳山頂には何も表示がない。目の前には至仏山と燧ケ岳。尾瀬も長い冬に入っている。来た道を戻り山頂手前の夏道分岐あたりで昼食。岩があり風避けになる。あまり食欲はないがカレーうどんを作った。
ここ2週間で4kgも体重が落ちてしまった。ただ身体は動かしているので、体力不足や筋力低下はない。食事をしていると、自然に胸中を話し多少なりとも心が安らいだ。聞いてもらえるだけで感謝。
午後は予想通りガスが流れてきた。山頂からスキー場トップまではゆっくり行っても1時間強で着ける。復路も雄大な雪景色を眺めて歩いていく。午後の気だるい日差しが剣ヶ峰山に降り注ぐ。雪面に光と影がハーモニーを奏でる。
静寂の稜線を過ぎ、ピーク台地に来るとスキー場の喧噪が聞こえてきた。もうゴールも近い。西峰と鬼岩の鋭い岩稜を眺めて下山。スキー滑走に換装する。登山靴は何気にかさばる。私は何度もやっているが、irohaさんは初めてなので、私が後ろから様子を見ながら滑ることにした。
重いザックに戸惑っていたが、無事に下まで滑り降りることができていた。ICカード返却を兼ねた下山報告をカウンターでする。駐車所に戻りコーラで乾杯。過冷却で詮を開けたら凍ってしまった。小住温泉へ行くirohaさんとお別れし帰路へ。
曇り始めた山間部を車窓から眺める。家に着くころには赤城山すら見えなくなっていた。片付けを終え、PCの前に座る。今日撮った写真処理に入る。
スマホやSNSはすべての記録を消去したが、HDDにはすべての写真がそのまま残っている。いつか気持ちが落ち着いたら見ようと思う。美しい回顧。私の想い出は、歴史学者が誌すのではなく、詩人が詩を綴るように残しておきたい。
growmonoさん、こんにちは♪
この前は大変お世話様になりました!
写真ありがとうございます😊
同じ景色を見ているのにやっぱり撮り方カメラがいいから断絶違いますね〜。
自分のらは望遠ないから、遠くの山々をgrowmonoさんの写真で答え合わせしちゃいました。(巻機山前後の山々が参考になりました)
帰りはスキーで滑ってきたのね、いいですね、私も当日滑りたくなりました。下手だけど💦
次は赤城あたりで岳ちゃんハイクでバッタリしたいですね!(^^)
こんばんは、yuriさん。
まさかいらっしゃるとは思いませんでした。巻機山でお会いした時も月曜でしたよね。yuriさんのレコで、最初の急登の写真に私が写ってましたね。気が付かず失礼しました。あそこは瞬発力重視のトレーニングを兼ねて、一気に前歯で登るのが私の定番となっています。
山座同定はお任せください。県内山稜をはじめ、北アや八ヶ岳からのヴューは頭の中で再構成できます。まるでカシミール。写真ですが、デジタル一眼レフ最高機種と最高なレンズの組み合わせが良いのであって、私はシャッター押しているだけです。買えば誰でも同じように写せます。特別ではないです。
岳ちゃんとお会いしたいですね。柴犬大好きなんですよ。月曜の男ですが、隔週で日曜が休みですので、その時にバッタリできれば良いですね。
お疲れ様ですグロさん! 月曜は指をくわえるほどの良い天気で羨ましかったです!四阿山かな?と思っていましたが意外や近場の武尊でしたね。素晴らしい写真と解説で、これでまた川場スキー場に、そしてグンマにたくさんのお客さんが来てくれると嬉しいですね。こんなご時世ですが、観光各所はかなり逼迫していて来年の予算組みが危ういので・・・。
前橋高崎の夜景もグロさん目線だと百万ドルの夜景になります。嬉しい限りです。
NO65の写真は手榴弾を打ち返すグンマのクロマティのようでカッコイイです!
グロマティというのはどうでしょう!?
男たるものこうでなくちゃ!と感じると共に武尊山の魅力もたくさん伝わりお手本のような記録できっと喜んでいると思います。オレも嬉しいです。
ありがとうございました!
こんばんは、E-gunmaさん。
月曜は好天予想で谷川へと思ってましたが、緊急事態宣言やソロでの行動に躊躇し自粛しました。四阿山は予定していましたが、北アの眺望がないので止めました。さすが洞察力が鋭いですね。
星空撮影はレンズ購入から二回目であり、癖を確認しつつの撮影でした。AFがシビアでボケてしまいましたが分かりますよね。コントラストで誤魔化しましたが次への課題です。
グロマティとは命名ありがとうございます。風船ガム噛まなきゃなりませんね。ふくらまして登山に挑みますよ。
武尊山はリフトで西峰の先からスタートでき、あの稜線からの眺望ですからね。雪山を赤城から脱却したい方には申し分ありません。初心者でも好天なら余裕で行けますよね。下手すれば正午過ぎに下山出来ます。往復2時間半ですね。
一昨年の12月下旬、キャンプ場の駐車場、今は料金徴収所から武尊山へ行きました。途中からラッセルとなり、5時間30分かかりました。
山賊焼き、ブルーベリー、飲むヨーグルトの三種神器で川場田園プラザを盛り上げたいです。吉祥寺の花を忘れてはなりません。雪貯蔵リンゴも美味いです。21世紀の森で毎年開催される雪まつりは開催するのかな?
growmonoさん 今晩は。
上州武尊山は川場スキー場が今はメーンですね。
トップで入るとトレースなくラッセルになりますネ、
青空の下で三角形に剣ヶ峰越すと武尊山の展望シャクナゲ台地歩き、
今日はおまけでユリさんが加わり楽しい歩きだったでしょうね。
中ノ岳冬期のみ可能な山頂ですが何せシャクナゲの山なので歩き難くドボンも多く行ったときは閉口しました(冬季は武尊牧場より入山がメーンの時)
お疲れ様でした。
おはようございます、yasioさん。
夏場のアブブヨと泥濘の道はひどいですが、冬は楽ですし景色も良いのでお気に入りですね。スキーも滑れますから。大した距離もないですが、豪雪と強風の地域ですので、降雪後のコルや樹林帯はラッセルになります。何度か経験しておりますが撤退したのは一度だけです。リフトの時間切れでしたね。
中ノ岳山頂標は、確か夏道にあるんですよね。水場の辺り。紅葉時期に行った時に見た、あの岩稜帯のシャクナゲの上を歩いたと思うと、少し怖くなりましたね。
growさん、おはようございます。
川場スキー場から上州武尊山往復お疲れ様でした。それにしても2週間で4kgはかなりの減量ですね!また、ヒドンホールにはくれぐれも気をつけてください。ソロで落ちて出られなくなったらあの世行きです!
最近は週末の天気が外れるようになってしまい、月曜の天気がすこぶるいいですね〜!growさんのレコを見ていると、早くリタイアし(あと3年...💦)、エブリデイサンデイの身になりたくなってしまいました(笑)。
hareharawaiより
おはようございます、hareharawaiさん。
ここはリフトに乗って9時発のゆっくりスタートで、簡単に行けて距離も短いですからね。しかも眺望がよい。一昨年末にキャンプ場からラッセルして5時間半かかりましたからね。それに比べれば散歩ですよ。
今週末は気圧の谷と南岸低気圧で降雪予報です。ただ県内は雨だと思います。南関東は降雪するでしょう。次月曜も午後からですね多少いいのは。
二週間で4kg落ちたのは、まず1日2日と何も食べられませんでした。全く食欲が失せ、何も食べずに赤城山へ行きました。動けば食欲が出るかなと思いましたが、ダメでした。3日になってやっとおにぎりを食べました。5日からの早朝ウォーキングをジョギングに切り替えてやっと食欲が戻りました。今も減り続けていて80kg台を切りました。
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