嵐の翌日、蓮華温泉周辺スキー
- GPS
- 56:00
- 距離
- 38.5km
- 登り
- 3,004m
- 下り
- 4,147m
コースタイム
/23 6:13-8:37 燕・赤男コル 9:13-9:35 赤男谷1545m二俣 10:13-12:20 朝日・赤男コル 12:48-12:55 白高地沢1780m 13:13-14:34 五輪尾根 -15:15 2310m 15:46-16:26 BC(泊)
/24 5:43-6:03 瀬戸川渡渉点 6:15-7:45 蓮華♨ 8:13-9:46 角小屋峠 10:06-11:15 木地屋 -11:40 平岩駅 13:46(大糸線)14:11 南小谷 15:14(バス)15:39 栂池高原スキー場P
天候 | /22 晴れのち曇り /23 終日ほぼ晴れ 夕方薄曇り /24 雨と大風 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
木地屋から平岩まで歩くつもりでしたが、丁度地元の人が除雪終了点まで上がってきていて、親切にも駅まで乗せてくださいました。 平岩駅周辺は風の強いエリアだそうで、大糸線が大風で運行停止、代行バスとなっていました。ちなみに2時間待ちです。(230円) さらに南小谷で栂池行きバス、1時間待ちでした。(500円) タクシーだといくらだったんでしょうか?タクシーは糸魚川から来るそうです。 木地屋〜平岩は下り一辺倒のため、自転車置いといても面白いですね。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
観測史上初の4月後半の雪で、各斜面は表層雪崩がかなり出ていました。 振子沢はピンクテープや標識が充実していました。毎回思いますが、ルート途中のトラバースの多い所はどうにかならないものでしょうか? 瀬戸川への下りは雪の状態悪く、ピンクテープ通り向かって右の尾根を絡んで滑って正解でした。 ヒョウタン池付近(夏道の鉄橋ある付近)でBCとしました。小尾根がいい風防になり、斜面をL字に切って幕営しました。本流に降りることもでき、水は使いたい放題でした。 赤男谷は出だしのシラビソがやや邪魔ですが、雪倉北西面の大斜面が合わさると快適でしたが、雪がモナカで逆エッジとられっぱなしでした。1650を切ってくると谷筋は狭くなり水流が出て、風向きで壁状になるので右岸側をうまくからんで滑るといいかと…あまり快適ではなかったので、柳又までは下りませんでした。 1545二俣状から左に小尾根1708P目指して登り、水平になってからトラバースしてゼンマイ谷を登りましたが、ガス時は注意。わかりにくいかと…乗鞍西面のほうがわかりにくかったけど… ゼンマイ谷はそれほど斜度もなく、最後の樹林をうまく抜けられれば広いコルとなります。シールが高下駄状になり、足首上のラッセル(とは言わないか…)で腸腰筋がやられました。 滑るのであれば、午前中に白高地沢側の各支流を滑る方が、無立木大斜面で気分いいと思います。五輪尾根方面も含めて滑ると丸2日くらいはいるかな… 朝日Pはシュカブラ大きく不快的と判断し、残100mで中退。1800m位まではモナカであまり攻められませんでした。その下はザラメが心地よかった。 木地屋ルートは長野オリンピック以前に行ったきりで、水平移動が多いもののかなり滑りでがありました。(以前、行った時は豪雨で大糸線の鉄橋が流失しており、姫川温泉にも入れずでした。) 地元の人に車に乗せてもらいましたが、歩くと1時間くらいだそうです。 |
写真
感想
最近、よくカメラを持ってゆくのを忘れるんです。帯で何とかカバーしてはいるのですが…
4/22 ゴンドラが8:30からだったので、家で睡眠をとり3:15に出パ。それでも睡魔に勝てず諏訪SAで仮眠し、当たり前のように寝過ごす。
前日は観測史上最遅の平地での降雪があり、山の雪が心配である。幸いなことに道路に積雪はない。
晴れる予想だったが、白馬に近づくとともに雲量も増える。まさか、まだ降ってるの??ロープウェーは運行していたが、自然園に近寄るごとに風+雪が…甘くはありません。BCスキーヤーは多く、トレースバッチリ。天狗原の岩陰で大風を避けてシールを外しワックス塗布。振子沢には多くの新雪が積もっており、一部では滑った足元の雪が顔にかかるくらいだった。そんなことより表層雪崩が怖い。
勝手な思い込みで、快適ザラメを滑るつもりで来ていたものの、20cm下の古い雪はカチカチである。1450mから例によりトラバースになり、晴れていればあっという間に蓮華温泉である。
蓮華温泉の小屋番と話したところ、明日もいい天気が確保されているようだ。昨日、雪倉の滝で雪崩が出たという事で、生存確認のため帰りは必ず声かけてくださいと言われる。出発後すぐに林道への登りとなるが、ここの斜面ですら表層が出ており、果たして瀬戸川まで下ることができるのだろうか?
1日しっかり晴れれば落ち着くんだけどねぇ…とも言っていた。
兵馬ノ平までは問題なし。瀬戸川の下りは沢をダイレクトで滑れば、間違いなく死ねる感じだった。樹林を絡んで滑っても足元の雪が余分に下へ落ちてゆく。瀬戸川に着くと鉄橋はすべて出ており、橋のとば口まで雪にステップを切ってくれている。でも新雪で隠れたにシュルントが大きい。
対岸からはピンクテープが続いている。雪が足首以上もぐり、さらに重雪に変わっているためかなり足に来る。まあ、4月下旬によくこれだけ積もったものだ。テープに導かれて緩い沢状を登ると、ヒョウタン池付近に出る。白高地沢の流れが出ており、水流脇に降りることが可能なのを確認すると同時に時計も確認。明日1本省略すれば、ここで幕営するのもありかなと思った瞬間、ザックを下していた。水を作らなくていいなんて最高である。
風を避けられる小尾根状の陰になる斜面をL字に切って、ブロック積んで最強仕様にする。会装備で今春購入したG3のスノーソーが快調だ。
/23 今日は可能な限り滑ろうと心に決め出パ。1450二俣を左に燕岩・赤男コルに向けて登る。ダラダラの登りで特段危険個所もなくコルに至る。コルまで来ると風が割と強く、しかも突然丈の低いシラビソの灌木帯となっており、白高地沢側と全く違う雰囲気だ。
一瞬、元来た方を滑った方がいいのでは…でもここまで来たし、いつやるの?の境地で赤男谷を滑ることに決定。いきなりウィンドクラストからのモナカ。沢形がはっきりしてくると赤男山側がパウダーで対岸がモナカ。一部天国な部分は距離にして200m位か?1650位からハードなモナカとなって逆エッジによる転倒ばかりしている。沢形が狭くなり水流が出てくるあたりから右岸側を滑ると、再び斜面が開けてくる。傾斜がきつくはないので、ザラメであれば本流である柳又谷出合までぶっ飛ぶつもりだったが、1545二俣状で滑降終了とし1708Pを目指して登り始める。
1708Pから先の沢筋はガスるとやや複雑で分かりにくい感じである。この辺りを登っているときに、県警ヘリが頭上の近い所を何回も通過してゆくが、雪が緩い部分もあるので迷惑な話だ。訓練だろうか?
ゼンマイ谷に移るとシールが高下駄状態になり、雪も重く最悪だ。ゼンマイ谷を登る場合、沢形が深いわけではないのでどこでも登れるが、1800を越えてくると沢底を登っていると両岸壁状になり、小さいものの流れが出てきて歩行しにくくなりそうだ。右岸側を通過しシラビソの灌木帯に突入。さらに雪がシールに張り付きまさに鍛錬である。
朝日・赤男コルから朝日岳をダイレクトで登ってしまおうとも考えたが、登りの辛さから早く解放されたいという欲求から、白高地沢1850二俣に向かって滑ることにする。ほんの標高差200m位のモナカ斜面ではあったが、やはり下りは快適だ。
残り標高差およそ600m、思いのほか時間を食ってしまったので朝日ピークから水谷方面への滑降はあきらめたが、とりあえず朝日岳方面に向かう。白高地沢は程よいザラメに変化しており、シールに雪付着防止ワックスを塗ったのもあり、歩行は快適になる。沢をほぼ直線的に登り、五輪尾根へ続く夏道がある稜線に向かうが、稜線直下でばてる。この時も県警ヘリが…稜上に上がると風がやや強く、雪面のシュカブラが大きい。滑りが快適ではないのは明らかである。
2310mで潔くスキーを脱ぎ、ツボ足アイゼンでピークへ向かうが、膝上ラッセルとなりピークをあきらめる。
往路を滑り始めるが、シュカブラからのモナカであまり快適ではない。空は薄曇りでも、気温が高くなってからの夕方でモナカになってしまったんだろう。今日はこれだけモナカを滑れば、滑り方も心得るというもの。1900くらいからザラメに変わってきたので快適に滑り始めると、県警ヘリが超低空飛行の後、自分の前方に着陸した!!新潟県警山岳救助隊で、雪倉方面で遭難者発生とのことだった。2日前から不明だった人と自分を間違っていたようだ。似たような職種なため挙手注目の敬礼をして見送る。
この先は今山行一番の滑り。1450二俣手前の大岩は左岸から巻くが、ブッシュが出ていたのと雪が緩い事を考えると、事前にもっと上部から右岸のどこか違う場所を滑っていたほうが良かった気がする。あれほど苦労したのに40分でBC着。ここにも着陸跡があった。
/24 今日は大荒れの天気予報、前日のラジオで富山は終日雨とのこと。元々は白馬大池を目指して登る予定であったが、木地屋へ下ることに決定。早々にBCを後にし、蓮華温泉を目指す。以前、瀬戸川の登り返しは大変と思っていたが、意外にあっけなく終わる。兵馬ノ平あたりからポツポツきはじめ、蓮華温泉に着くと結構な降りである。小屋に声をかけ、電車・バスの時刻を教えてもらい出パ。一人、天狗原に戻ると言って出て行ったが、すごい風である。大丈夫だろうか?
シールを先にはずしてしまったのは失敗で、ヤッホー平の下り口まで装着しておけばよかった。雪が緩く雪崩に注意しながら進む。先行者は3人、長めの登りもシ−ルなしのカニでこなしている。すごい根性だ。
林道に上がると背後からの風圧がすごく、勝手に前に進んでしまう。林道が直角に曲がると尾根が風よけになる。ただ、雲は高く雪倉・朝日はよく見えている。ここに至るまで、林道には表層のデブリが多く出ている。角小屋峠の登りで雨が再び強くなり、スキーを脱ぐのが面倒で、土が露出しているところもごまかしながら峠まで登る。
あとは下りのみと思えば気が楽だが、とにかく風がすごくゴーグルまで吹っ飛ばされそうになる。ウド川を渡り右岸を行くトラバースでは、本来なら推進滑降となるはずなのに、風で押されて勝手に進んでしまい、止まるに止まれない状況。
ピンクテープの目印は充実している。尾根を回り込んでもう一本沢を渡るが、ここはブリッジは小さいものの水量が少ないので、何とかなりそうだ。
白池付近で先行者に追いつく。推進滑降、林道のショートカットを繰り返し、スノーモビル跡を合わせると程なく除雪終了点となる。
ここからが問題、平岩駅までの歩きだ。もうすでにビショビショなのでどうでもいい。なんて思っていたら、地元の方がたまたま除雪終了点まで上がってきており、駅まで乗って行けと言って下さった。ありがたく乗せていただきました。
駅周辺はものすごい嵐で、大糸線は代行バス運行になっていました。栂池に戻るとゴンドラは止まっていたようで、蓮華で会った単独のおじさんは平気だったのだろうか?
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