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Yamareco

記録ID: 2885025
全員に公開
山滑走
白山

白山(白峰〜降雪直後の無限ラッセル)

2021年01月31日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
16:36
距離
46.6km
登り
2,513m
下り
2,498m

コースタイム

日帰り
山行
14:58
休憩
1:30
合計
16:28
0:01
224
6:14
6:33
114
8:27
8:36
37
9:13
9:20
89
10:49
11:03
34
11:37
12:00
23
12:23
12:32
3
12:35
12:36
20
12:56
13:04
42
13:46
13:46
163
天候 雪のち晴れ
過去天気図(気象庁) 2021年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
白峰の風嵐ゲート前まで。
5台程度駐車可能。
コース状況/
危険箇所等
◆白峰ゲート〜市ノ瀬
・今年は積雪が多いのでデブリや片斜面が多い。
・水は取れないと思った方が良い。
・道路を川が流れている箇所があり、部分的に河原へ迂回する箇所がある。

◆市ノ瀬〜別当出合
・下部より雪が多くなりラッセルも深くなる。
・別当出合はすべて雪で埋まっているので休憩舎は利用不可。
・吊り橋は橋の両端に積雪があるので例年より難易度は高いが真ん中付近は雪はない。

◆別当出合〜御前峰
・石畳は雪がたっぷり、どこでも歩ける。
・石畳から上部も道は無視してどこでも歩ける。藪もない。
・モンスター尾根〜エコーラインまではクトー必須。
・室堂〜御前峰もクトーを付けた方が無難。
今日は降雪直後の白山へ。
1月のお参りのラストチャンス。
2021年01月30日 23:37撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/30 23:37
今日は降雪直後の白山へ。
1月のお参りのラストチャンス。
今年は桁外れに雪が多い。
2021年01月31日 00:20撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 0:20
今年は桁外れに雪が多い。
スノーシェッドの出入り口にもデブリがいっぱい。
2021年01月31日 00:49撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 0:49
スノーシェッドの出入り口にもデブリがいっぱい。
スノーシェッドの外側を歩けるほど雪が多い。
2021年01月31日 01:37撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 1:37
スノーシェッドの外側を歩けるほど雪が多い。
六万橋。
スタートからずっと雪が降り続いている・・・
2021年01月31日 03:58撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 3:58
六万橋。
スタートからずっと雪が降り続いている・・・
別当出合到着。
6時間半もかかった・・・ラッセルひどすぎ。
2021年01月31日 06:16撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 6:16
別当出合到着。
6時間半もかかった・・・ラッセルひどすぎ。
別当出合の建物もすべて埋まっている。
2021年01月31日 06:37撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 6:37
別当出合の建物もすべて埋まっている。
看板も標識もすべて雪の下。
2021年01月31日 06:37撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 6:37
看板も標識もすべて雪の下。
吊り橋は意外と雪がすくなかった。
2021年01月31日 06:39撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 6:39
吊り橋は意外と雪がすくなかった。
さあここからやっと登山開始。
既にスタートから7時間が経過しているけど。
2021年01月31日 06:52撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 6:52
さあここからやっと登山開始。
既にスタートから7時間が経過しているけど。
一向にラッセルから解放されない。
2021年01月31日 07:37撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 7:37
一向にラッセルから解放されない。
中飯場のトイレ。
こんなに雪が積もったのを見るのも初めてだ。
2021年01月31日 07:38撮影 by  Canon PowerShot G7 X Mark II, Canon
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1/31 7:38
中飯場のトイレ。
こんなに雪が積もったのを見るのも初めてだ。
しかし雪が止まない。
だが森の雰囲気は最高。
2021年01月31日 07:46撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 7:46
しかし雪が止まない。
だが森の雰囲気は最高。
もうどこでも登れるしどこでも滑れる。
2021年01月31日 07:53撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 7:53
もうどこでも登れるしどこでも滑れる。
青空が出ない・・・
2021年01月31日 07:59撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 7:59
青空が出ない・・・
モンスター尾根。
今年もモンスターはできなかったようだ。
2021年01月31日 09:31撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 9:31
モンスター尾根。
今年もモンスターはできなかったようだ。
お、ようやく晴れ間が。
2021年01月31日 09:48撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 9:48
お、ようやく晴れ間が。
と思ったらまた雪が降ってきたり・・・よくわからん。
2021年01月31日 09:51撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 9:51
と思ったらまた雪が降ってきたり・・・よくわからん。
エコーラインを登っていると、ちょうど晴れた!かな?
御前峰ドン!
2021年01月31日 10:02撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 10:02
エコーラインを登っていると、ちょうど晴れた!かな?
御前峰ドン!
ここの歩きはいつ来ても楽しい。
風は強いけど。
2021年01月31日 10:17撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 10:17
ここの歩きはいつ来ても楽しい。
風は強いけど。
眼下の雲がすごい。
低山はすべて雲の下に隠れていた。
2021年01月31日 10:20撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 10:20
眼下の雲がすごい。
低山はすべて雲の下に隠れていた。
御前峰でございます。
2021年01月31日 10:21撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 10:21
御前峰でございます。
プチモンスターの応援団。
2021年01月31日 10:22撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 10:22
プチモンスターの応援団。
真っ白の御前峰と弥陀ヶ原をあるくパク。
2021年01月31日 10:31撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 10:31
真っ白の御前峰と弥陀ヶ原をあるくパク。
五葉坂のモンスター。
2021年01月31日 10:36撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 10:36
五葉坂のモンスター。
室堂到着。
2021年01月31日 10:51撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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室堂到着。
下界は豪雪でも上部はびっくりするほど雪が多いという感じではなかった。
2021年01月31日 11:02撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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下界は豪雪でも上部はびっくりするほど雪が多いという感じではなかった。
地獄の風。舌がびりびりする。
地獄装備に身を包んでいるし太陽も出てるので余裕。
2021年01月31日 11:20撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 11:20
地獄の風。舌がびりびりする。
地獄装備に身を包んでいるし太陽も出てるので余裕。
奥宮到着!
2021年01月31日 11:39撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 11:39
奥宮到着!
登頂したぜベイビー。
2021年01月31日 11:44撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 11:44
登頂したぜベイビー。
大汝バック。
2021年01月31日 11:44撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 11:44
大汝バック。
剣が峰も真っ白。
2021年01月31日 11:45撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 11:45
剣が峰も真っ白。
ようやく1月のお参り。
単独じゃこれなかった。
2021年01月31日 11:46撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 11:46
ようやく1月のお参り。
単独じゃこれなかった。
滑走開始。
2021年01月31日 12:00撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 12:00
滑走開始。
室堂と別山へ滑り込む。
2021年01月31日 12:04撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 12:04
室堂と別山へ滑り込む。
今日は別山がかっこよすぎた。
2021年01月31日 12:11撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 12:11
今日は別山がかっこよすぎた。
さらば御前峰。
2021年01月31日 12:12撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 12:12
さらば御前峰。
真っ白な別山とパク。
2021年01月31日 12:12撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 12:12
真っ白な別山とパク。
いつまでも眺めていたい
2021年01月31日 12:13撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 12:13
いつまでも眺めていたい
南竜。それほど埋まってない。
2021年01月31日 12:15撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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南竜。それほど埋まってない。
油坂をバックにエコーラインを滑走。
2021年01月31日 12:16撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 12:16
油坂をバックにエコーラインを滑走。
なんと後続スキーヤーが。
ひげ男爵でした。
2021年01月31日 12:20撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 12:20
なんと後続スキーヤーが。
ひげ男爵でした。
モンスター尾根から甚之助谷を滑って甚之助避難小屋に帰還。
2021年01月31日 12:23撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 12:23
モンスター尾根から甚之助谷を滑って甚之助避難小屋に帰還。
あとはダケカンバの森を滑走
2021年01月31日 12:36撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 12:36
あとはダケカンバの森を滑走
これだけ藪がない景色も久しぶりにみた。
2021年01月31日 12:38撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 12:38
これだけ藪がない景色も久しぶりにみた。
中飯場から下はブナの森滑走。
2021年01月31日 12:41撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 12:41
中飯場から下はブナの森滑走。
吊り橋もイージーモード。
2021年01月31日 12:53撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 12:53
吊り橋もイージーモード。
別当出合帰還。
2021年01月31日 13:04撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 13:04
別当出合帰還。
市ノ瀬まではスキーが滑るので自動運転。
2021年01月31日 13:14撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 13:14
市ノ瀬まではスキーが滑るので自動運転。
六万橋からはアップダウンもあるので面倒…
2021年01月31日 13:40撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 13:40
六万橋からはアップダウンもあるので面倒…
市ノ瀬。入り口はすっかり埋まっていた。
2021年01月31日 13:46撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 13:46
市ノ瀬。入り口はすっかり埋まっていた。
百万貫の岩を横目に延々とスキーハイク。
足が痛い・・・
2021年01月31日 14:51撮影 by  NIKON D5600, NIKON CORPORATION
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1/31 14:51
百万貫の岩を横目に延々とスキーハイク。
足が痛い・・・
デブリの山を越えて・・・
2021年01月31日 15:37撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 15:37
デブリの山を越えて・・・
片斜面をこなして・・・
2021年01月31日 16:02撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 16:02
片斜面をこなして・・・
ゴール!17時間の完全燃焼でした!
2021年01月31日 16:27撮影 by  Canon EOS Kiss X7, Canon
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1/31 16:27
ゴール!17時間の完全燃焼でした!

感想

毎月白山が途切れそう。
1月は豪雪で白山に全く行けていなかった。
今日は1月31日、ラストチャンス。天気はまずまずよさそう。
降雪直後で激ラッセルが待ち構えているが行くしかない、毎月白山もそうだが、今年の豪雪で白山の景色がどうなっているのか気になっていた。
YSHRセンセー、大魔人さん、兄ちゃん達は大笠山へ行くというが自分は白山を優先させていただきます。
そんな話をしているとパクが白山に行ってくれると進言してくれた。
前からタイミングが合ったら一緒に行こうと言っていたのだが、月末最終日でようやくチャンスが巡ってきた。
元々単独でも行こうと思っていたが、ラッセルマシーンのパクがいれば10人力。これ以上頼もしいことはない。

夜中0時スタートの約束だったが自分は30分フライングスタート。
パクと一緒にスタートするとずっとパクがラッセルすることになって申し訳ないしトレーニングにもならない。
最初の3kmほどラッセルしていくとちょうどパクが追い付いてきた。
そこからはパクのラッセル祭りが始まった。
パクが先頭をラッセルしていると二番手でもちょうどいい、というかそれでも早いくらい。
結局別当出合までほぼパクが先頭でラッセル。
それでも6時間半ほどかかった。速い時は4時間くらいで行くのでやはり降雪直後のこのタイミングはハードだということだ。
それ以外にも時間がかかった要因としては年末から続く豪雪で雪崩による片斜面やスノーシェッドの出入口を塞ぐデブリの存在も大きかったと思う。

別当出合はほぼ完全に雪に埋まっていた。
こんな姿を見るのは初めて。
ライブカメラでは見て知っていたが、やはり間近で見ると壮観。
いつもお世話になる休憩舎の入り口も雪で塞がっていて入れなかった。

気になるのは吊り橋だ。
あれだけ雪が降ったらいったいどうなってしまうのか。
いざ見てみると意外と普通で、吊り橋の両端こそ高く雪が積まれていたがそれ以外はほぼ雪はなかった。
やはり鉄骨が熱を吸収して雪を解かすのだろう。
パクはツボ足で、自分はスキーで渡っていった。

吊り橋を渡ったらもう敗退の要素はない。
あとは粛々と登るだけ。
それにしても雪が止まない・・・今日は晴れるはずなのにスタートしてからずっと雪が降り続いていた。
ここからは自分も積極的にラッセルに参加。さすがにパクにばかりラッセルさせていたら自力で登ったとは言えない。
石畳はすっかり雪で埋まってどこでも歩けるようになっていた。最高の状態だ。
中飯場までのルートも小さい藪がすべて埋まって疎林の雪原になっていた。
もうどこでも歩いてくださいといった感じ。
パクと二人でテンションアップ、雪は重いがモリモリラッセルしていった。

甚之助避難小屋はやはり雪の下に埋まって姿は見えなかった。
いつものように甚之助谷に一旦下ってからモンスター尾根に登っていく。
ここの常にカチカチなので事前にクトー装着。
モンスター尾根を登っていくと徐々に青空が見えはじめた。
エコーラインを登っていくとちょうど前方に御前峰がドン!タイミングバッチリ。
ここまでくれば風衝地となるためラッセルからも解放され写真を撮りながらサクサクと歩いて行ける。

弥陀ヶ原から上は徐々に風が強くなってくる。
今日は強風予報、まあ晴れているので地獄の風でもそれほど寒くはない。
室堂で地獄装備に換装して万全の体制で登っていく。
そしてスタートから12時間後にゴール!長かった。
無事に1月のお参りを済ませたら滑走タイム。
もうどこでも滑れるがシュカブラがうるさいので上部はだましだまし滑る。
エコーラインからはパウダー滑走、モンスター尾根に入ろうとするとなんと後続のスキーヤーが!
誰かと思ったらひげ男爵でした。
1時に出発したというがソロで降雪直後の白山に来るなんてモチ高い、というかネジ外れてる。
軽く会話してリスタート、あとは楽しいツリーラン。
下部はさすがに雪が腐ってきていたがどこでも滑れるのでとても快適だった。
別当出合から市ノ瀬の区間もスキーでサクッと滑れるので問題なし、問題は市ノ瀬から白峰の平坦地。
ここの11kmの区間がめちゃきつい。
チャリが使えるのと使えないのとでは大違いだ。
パクとおしゃべりしながら気を紛らせながら歩いて16時半にゴール。
タップリ17時間山行、マジもんの完全燃焼でした。
自分の中でも最も厳しい白山だったし、パクにとっても今シーズンの山行で一番ハードだったと言っていた。
単独では絶対に登頂できなかったと思うし、付き合ってくれたパクに感謝!

1月の白山が一番きつい。週末と天気が噛み合うことは稀。運良く噛み合っても前日ドカ雪とか、晴れすぎて帰りは雪が死んでいるとか、そんなのばかり。2月になると天気は安定するし、しばらく雪が降らなくてラッセル無しなんて日もある。今年は年始に先生、カタヤさん、僕で白山初詣に行ってきたが岩さんは都合が合わずに参戦できず。岩さんの毎月白山がここで途切れてしまうのか。先生やカタヤさんに「ガン、男なら単独で行くしかないべ」とハッパをかけられていた。今年は雪の量もハンパないので単独は本当に大変だ。なので天気と週末が合えば僕がお伴して手伝うと決めていた。岩さんには色々とお世話になっている。遠征中の月山でシールを吹っ飛ばしてしまった僕のために金沢からシールを買ってきてくれたり、豪雪でスタックした僕のクルマを引っ張り出してくれたり、いっつも山でおやつくれるからね。そんなわけで1月最終日、天気は良さそうだ。金土にどっさり積もっているかもしれないがやるしかない。この脚が動かなくなるまで思う存分雪を蹴散らす。岩さんにピークに立ってもらおう。

深夜0時に風嵐ゲートを出た。トレースはあるはずもない。ずぶりと沈む重量級ラッセルだ。見た目の深さは無いがじわじわ脚にくる。雪はごんごん降っているがインナーシャツ一枚でガンガン飛ばす。シャツが雪で濡れても発熱ですぐ乾く。百万貫、変電所、オアシススノーシェッド、市ノ瀬、長い長い別当出合への登り。眠いし雪は止まないしほんとキツい。たっぷり6時間20分かかって別当出合到着。雪が多すぎて休憩舎には入れず。軒下で一休みしたら一本橋を渡ってようやく登山。一本橋の雪は先週の雨ですっかり溶けて今日はブーツで渡れるイージーモードだった。山は雪が多くてどこでも歩ける。ようやく明るくなってきて視界良好。しかし雪は深さを増す。まだまだラッセルさせてくれる。甚之助小屋は全部埋まっていてどこにあるのかわからなかった。いつものモンスター尾根にトラバースして一番高いところを登ってエコーラインへ。このあたりでようやく青空が出てきた。振り返れば別山の頭が見える。そして目の前のガスがぶわーっと晴れて御前峰どーん。素晴らしい。岩さんを手伝うという動機もあるが僕も白山に来たかった。やはり冬の白山は何度見ても良い。なんという空の青さと、山の白さよ。山頂は雪煙が荒れ狂うように舞っている。上の方は風が強そうだ。厚着をしたらピークを目指す。弥陀ヶ原は向かい風で顔がめちゃ冷たかった。これは凍傷になるんじゃないかと思ったが大丈夫だった。ツラの皮は厚い。

ゲートを出てから11時間半でピークに着いた。遠いわ。年始もそのくらいかかった。ゲートからフルでラッセルすればこんなもんだろう。岩さんは初詣なので丹念にお参りしていた。今日も砂糖水しか持ってこなかった僕を見かねて大福やチーカマを分けてもらった。あざーっす。うめえ。シールを剥がしたら寒いから早く降りよう。頂上直下はバリバリだがエッジがしっかり効くのでそこそこ楽しかった。弥陀ヶ原は追い風に乗ってびゅーんと。エコーラインから別山を眺めながら尾根のパウダーを頂く。ここは最高だった。いつまでも別山を見ていたいがそうもいかない。モンスターに癒されながら滑っていると後続の髭男爵さんが見えた。うおおお今日は誰も登ってこないと思ってたよ。よく会いますね。というかこの降雪直後に一人で白山に来るなんてすげー。帰りは暗くなるだろうがヘッデン覚悟とのこと。なんてモチベーションだ。

森の雪は日差しが当たって重たくなり始めていた。癒しのブナ林をしゅるしゅる降りて一本橋を渡ったら帰りは18kmの林道。斜度は無いので帰りも歩く。歩けど歩けど着かないが歩かないと着かない。楽々より白峰ピストンの方が楽だと思っていたがとんでもない。久々の白峰ピストンはキツかった。もう真冬の白峰ピストンはノーセンキューです。ずっと景色が変わる楽々の方が気持ちが楽。

往復16時間半の戦いだった。脚だるー。岩さん毎月白山途切れなくてよかったね。おつかれさまでした。今日は良い写真がたくさん撮れて嬉しい。特に別山に向かって飛び込んでいく写真はよく撮れている。これ印刷して部屋に飾りたいな。

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コメント

お疲れ様でした。
ラッセル隊に引き離されていくあの絶望感😅
結局エコーラインで敗退いたしました…
ありがとうございました🙏
2021/1/31 20:58
Re: お疲れ様でした。
あ、無事に下山したんですね。
お疲れさまでした。
あのコンディションで単独で白山に行こうというモチベーション、見習うべきところがあります。
また放っておいても会うと思いますがよろしくお願いします。
動画&レコ楽しみにしてます。
2021/1/31 21:09
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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山滑走 白山 [日帰り]
白峰ゲート〜市ノ瀬〜室堂〜白山
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
5/5
体力レベル
5/5

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