常念・蝶
長野県
nabekuni
その他1人 - GPS
- 56:00
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 2,091m
- 下り
- 2,094m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:20
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 6:45
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 9:25
| 天候 | 4/29：晴れ、4/30：晴れ、5/1：曇りのち雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
タクシー 自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
常念〜蝶ヶ岳間では踏み抜き地獄で時間と体力を奪われ、蝶ヶ岳で1泊追加しました。 |
| その他周辺情報 | ほりで〜ゆ〜 |
| 予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
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標高2,460mの常念乗越に到着。一ノ沢との標高差1,140m、コースタイム4時間35分のところ5時間掛かってしまった。あまり調子は良くない。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
行動食
調理用食材
調味料
飲料
水筒（保温性）
地図（地形図）
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
テントマット
シェラフ
|
|---|---|
| 共同装備 |
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
ポール
テント
スコップ
|
感想
4月29日 晴れ
今回は久しぶりに桂さんとの山行。桂さんとは2013年2月の厳冬期の八ヶ岳以来4年ぶりだが、通算33回目は聖に次いで最多パートナーだ。
パッキングして重量を量ると17kg。これにカメラと水1リットルと食材で+2〜3kgなので、19〜20kgだ。
八千代の桂さん宅を20:00発の予定だが、若干余裕をみて18:30に君津を出発。館山道、京葉道に渋滞なく、東関道で千葉北まで行くと高速代が高いので穴川で降りて16号で八千代に向かう。16号はそこそこ混んでいるが1時間5分で桂さん宅に到着した。予定より早いのでしばらく待機。
桂さんと合流し、20:15出発。京葉道から箱崎経由で中央道に乗る。金曜日の夜なので混雑を覚悟していたが、渋滞は無かった。談合坂で休憩と夜食のラーメンを食べ、安曇野ICで高速を降りる。
登山口は三股の計画だったが、常念乗越まで約8時間と長く、一ノ沢からだと約4時間と半分になるので、桂さんと相談の上楽な方の一ノ沢からに変更した。
1:00一ノ沢の登山者用駐車場に到着。公称50台の無料駐車場には先着車は6台と意外に少なかった。駐車場は未舗装でトイレは無い。登山口は1.2kmほど先だが、マイカーは駐車出来ない。
この駐車場の少し手前にも20〜30台駐車出来そうなスペースがあった。
連休後半には満車になるのだろうが、5/1、2の平日を挟んだ連休初日のせいか車は少ない。
気温は+3℃とそこそこに寒い。ビールを飲み、車内常備のシュラフを被って1:30就寝。満天の星なので明日の天気を期待しよう。
5:00起床。天気は晴れ、駐車場から樹林越しに常念の白い山頂が見える。パンの朝食を食べ、身支度を整えて6:15出発。気温は4℃、車は13台になっていた。
駐車場から50m程のところに「冷沢小屋」という避難小屋があり、トイレもあった。車中泊よりここに泊まった方が良かったかもしれない。
1.2km林道を歩き、一ノ沢登山口に到着。登山相談所とトイレがある。トイレは綺麗な水洗でペーパー完備。トイレの外には水場がある。マイカーは入れないのだが、1台侵入して来て自転車をデポして引き返して行った。どうやら中房温泉か三股から入山して一ノ沢に下山するものと思われる。
登山ポストに計画書を投函したが、登山口を三股から一ノ沢に変更したのを訂正していなかった。
一ノ沢の標高は1,320m。今日の幕営地である常念乗越(2,460m)まで標高差1,140mのアルバイトだ。登山口には雪は無いが、30分ほど登ると雪がチラホラ現れ、1時間ほどで完全な雪道になった。この時期の登山道は雪解け水で泥濘むものだが、雪か乾いた道のいずれかで泥濘みが無いのが不思議だ。
連休本番は5/3からなので下山して来る人も登って来る人も少ない。樹林帯の目印はあまり多くないが、僅かなトレースを辿って高度を上げる。
1,800m地点で傾斜が急になってきたのでピッケルを出した。
3時間ほどで樹林帯を抜けると目印のポールが立っている。常念小屋のスタッフが先日設置してくれたものだ。有難い。
1,900m地点に大規模なデブリがあった。土砂を巻き込んだ茶色のデブリだ。この先さらに傾斜が急になるのでアイゼンを装着する。このとき身体の向きを変える際に雪面に置いたザックに足が引っかかり左足のアイゼンの爪でパンツの右足部を裂いてしまった。なんてこった。
この先のルートはデブリの真ん中になっている。気持ち悪いが、谷筋全部をデブリが埋め尽くしているので、他にルートの取りようがない。
デブリで休憩している時に20人くらいのツアーらしきパーティーが追い抜いて行った。今夜は常念小屋泊とのことだ。
常念乗越直下の急斜面はとりわけキツかったが、なんとか登り切った。13:00常念乗越着。一ノ沢との標高差1,140m、コースタイム4時間35分のところを5時間掛かってしまった。あまり調子は良く無い。
天気は晴れで青空が広がっており、南北と東側は良く見えるが、一番肝心な西側の槍・穂高がガスに覆われている。雪も舞っている。
常念小屋は半分雪に埋まっている。柵に囲われたテント場にはテントが1つあるだけだった。我々もそのテントの隣に設営したが、風が強く設営に苦労した。トイレはテント場の脇に簡易トイレが3基置かれている。左側と真ん中が男女兼用で和式。右側が女性専用で洋式だった。さすがに和式では辛いし、今日はテント場に女性がいないので洋式の方を使わせてもらう。ペーパーは完備されている。
順序は逆だが、設営後に小屋に行って幕営の受付をした。トイレ代込みで1人1,000円だった。
小屋のスタッフに明日は蝶ヶ岳まで縦走すると言うと、トレースは無いだろうとの事だった。まだ連休初日なので、先日降った新雪でトレースが消えているらしい。本当ならヤバイ。今日の泊まり客は44人とのことだった。水は1リットル200円で、受付後にとりあえず4リットル購入した。テントに戻り、コーヒーを淹れてマシュマロを焼いて食べた。
その後しばらく横になってウトウトした。相変わらず風が強い。
17:00過ぎ、小屋でビールと水を買って夕食準備開始。今日の夕食はカツ丼だ。
ビールを飲みながらメスティンで1.5合の米を炊く。米が炊ける間にじゃがりこをお湯で戻してポテトサラダを作った。久しぶりにやったが、丁度良いふやけ加減で美味しく出来た。
米が炊きあがり、蒸らしている間にめんつゆで玉葱をフライパンで煮てトンカツを加える。さらに溶き卵をとじて、カツ丼の具の完成だ。ご飯に具を載せてカツ丼完成。レトルトの豚汁を添えて夕食の完成。見た目もさることながら、味もすこぶる良い。
夕方になって風が弱まったが、明日のヤマテン予報は晴れながら風が強そうだ。あまりに風が強いと常念岳登頂は危険なので心配だ。
19:00就寝体勢。
4月30日 晴れ
4:00起床。一晩中強風が吹き荒れてあまり眠れなかった気がする。このまま風が収まらなかったら常念登頂は無理かも知れない。テント内は-1℃。
まずはコーヒーを淹れ、α米の赤飯とマルタイ棒ラーメンの朝食。ラーメンにはメンマ、玉子、チャーシューの「三種盛り」を乗せて豪華なラーメンになった。
5:00頃に風が収まったので、予定通り蝶ヶ岳まで縦走する事にする。天気はピーカン、槍から北穂にかけての展望が素晴らしい。
6:30常念乗越を出発。気温は-5℃。登山道は雪と岩がミックスで歩きにくい。昨日もあまり調子良く無かったが、今日はさらに調子が上がらない。後続パーティーに次々に抜かれてしまった。
途中強風に煽られて転倒。その際にまたもやアイゼンの爪でパンツの尻を裂いてしまった。
昨日登りで一緒だった20人のツアーパーティーは何故か登頂せずに小屋から直接下山してしまった。後で小屋のブログで知ったが、強風を懸念して登頂断念したとのことだが、それ程の強風ではないのだが・・・
常念乗越から見えるピークは実は山頂では無く「ニセピーク」。本物の山頂はさらにずっと奥にある。
8:30常念岳に登頂。コースタイム1時間のところを2時間も掛かってしまった。こんな調子で今日中に三股に降りられるだろうか？
山頂からの展望は360度。槍・穂高と常念山脈が素晴らしい。蝶ヶ岳は隣だが、長い稜線が延々と続いている。丁度下山しようとしていた人を捕まえて写真を撮ってもらった。
8:45蝶ヶ岳に向けて出発。トレースは隣のテントの青年のものと思われるものが付いていた。
下りはかなり急峻な岩場に雪がベッタリ付いていてとても歩きにくい。1時間歩いてもコースタイム30分の区間の中間地点までしか来ていない。これでは今日中に三股はおろか蝶ヶ岳まで行けるかどうかも怪しい。
途中で桂さんにテント、ポール、スコップ、アイゼンを持ってもらった。5kgほど軽くなったので随分楽にはなったが、依然ペースは上がらない。
下り切って樹林帯に入り、楽になると思いきや1歩ごとにことごとく膝まで潜る「踏み抜き地獄」だった。これでは途中でビバーク必至だ。
しかし、途中から何故かあまり潜らなくなった。見た目はあまり変わらないのに不思議だ。
後続の人にどんどん抜かれる。常念の下りから前後して歩いていた御夫婦らしきパーティーの男性が片足が腰まで埋まって抜けなくなっていたが、桂さんがスコップで掘り出して救出した。
14:45蝶槍に到着。蝶槍〜蝶ヶ岳間の稜線には雪は殆ど無く、雪融水で泥濘んでいた。
この頃になると槍・穂高の上には雲が掛かってしまった。
蝶槍〜蝶ヶ岳間はコースタイム通りに歩けたが、蝶ヶ岳ヒュッテ着が15:55で三股への下山は無理なので、ここでもう一泊することにした。常念小屋からのコースタイム5時間10分のところを5割増しの7時間55分も掛かってしまった。こんな不調は最近めずらしい。いったいどうしてしまったのだろうか？いつもなら下山してから感じる筋肉痛が、今朝から始まっている感じだ。
食料が無いので、夕食は小屋の夕食を頼んだ。1,500円だった。
テント場には西側の稜線寄りに風避けの壁が作られていて、みなそこに設営している。既存の壁のある場所が1つだけ空いていたのでそこに設営したが、風が強くて設営が大変だった。なんと隣のテントは常念乗越でも隣にいた青年で、設営を手伝ってくれた。
17:30からの夕食まで時間があるので蝶ヶ岳の山頂に行った。シルエットになりつつある槍・穂高が美しい。小屋の中ではAUは繋がるがdocomoは圏外だったが、山頂付近では繋がったので、自分も桂さんも自宅に電話して帰りが1日遅れる事を伝えた。
ヤマスタのチェックインを山頂でしても「場所が違う」とのこと。色々場所を変えてみたが、山頂よりも50m位小屋寄りの場所でチェックイン出来た。後で判ったが、テント場でもチェックイン出来た。アプリの山頂位置設定がおかしいようだ。電話もテント場から繋がった。
17:30から小屋で夕食。今日の泊まり客は50人位で食堂は入れ替え無しのようだ。
夕食後、明日の朝食のカップヌードルを買ってテントに戻った。
明日の天気は下り坂で午後は雨の予報なので、早めに下る必要がある。三股から一ノ沢までのタクシーは「安曇観光タクシー」が24時間予約受付とのことなので、明日出発前に予約しよう。
20:00就寝。風は強い。
5月1日 曇りのち雨
4:00起床。お湯を沸かしてカップ麺の朝食。コーヒーが無いのがさみしい。
ガスで展望なし。時折雪がちらつき、風が強い。三股へのコースタイム3時間20分だが、休憩と体調を考慮して5時間とみて6:00出発11:00着見込みでタクシーを11:00に予約した。
強風のため撤収に時間が掛かり6:20に下山開始。下りはじめはかなりの急斜面だ。トレースは無数に有り、迷う心配は無いが、デコボコで歩きにくく足跡の無いところを選んで歩く。
樹林帯に入ってもしばらく急斜面が続くが次第に傾斜が緩くなる。高度を下げるにつれて気温が上がり、ジャケットの中が汗でびしょ濡れになったので、Tシャツ1枚で下る。雨も降り出してしまった。
まめうち平の少し下に有名な「ゴジラみたいな木」があった。ゴジラに似ているかは微妙だが、恐竜みたいで面白い。
10:25三股登山口に到着。コースタイム3時間のところを3時間30分掛かってしまった。
タクシーは800m先の駐車場までしか入れないので、林道を10分歩いて10:45に駐車場に到着。
70台収容の舗装された駐車場とトイレがある。タクシーが早めに来てくれる事を期待したが、時間通りの11:00にやって来た。
30分あまりで一ノ沢駐車場に到着。料金表には7,300円と掲示されていたが、6,900円だった。
麓の「ほりで〜ゆ〜」で汗を流し、ランチは安曇野インター近くのココイチでカレーを食べた。
「黒部ダムカレー」を食べようと思ったが、メニューに出ていないのでカツカレーを注文したが注文した後でメニューの裏に地域限定メニューとして載っているのに気付いた。店としてもそれ程推しているメニューではなさそうだ。次回は黒部ダムカレーにしよう。
平日のせいか中央道も首都高も混雑はなく18:50に桂さん宅に着き、19:55に我が家に着いた。
今回は体調が悪く1日余計に掛かってしまったが、2日目の天候に恵まれて展望を楽しむ事が出来て良かった。
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