大菩薩嶺北尾根と長峰を繋ぐ(藪漕上等!バリルート)


- GPS
- 10:52
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,232m
- 下り
- 2,335m
コースタイム
6:42 小室川下降点
7:47 不動滝ノ峰
8:15 1490m点
8:57 1708m点
9:40 1840m点
10:41 大菩薩嶺
11:08 大菩薩峠
11:34 石丸峠
11:48 米代(長峰分岐)
13:14 白草ノ頭
14:14 トチ平
14:36 拓道橋
15:52 上和田BS
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
(宿泊) 丹波山村の奥秋キャンプ場を利用しました。 一張り700円。 炊事場、水洗トイレ、冷蔵庫が使えます。 お風呂もあります。 (コース状況) ・大菩薩嶺北尾根 アクセスが悪く、滅多に人が入らないルートだと思います。 ルート上、赤テープは皆無。 夏になると、藪がすごい状態になりそうです。 踏み跡はありますが、ルーファイをきっちりやらないと迷う個所も多いです。 安易な気持ちで入らないほうがいいでしょう。 ・長峰 ルート上に道標は一切ありません。 特に下りの場合、しっかり読図をやらないと迷います。 エスケープルートもないので、それなりの覚悟をもって入る必要があります。 ※ルートは、小室川下降点までは手入力です。 |
写真
藪系バリルートなので、マットを外付けすると面倒なことになります。
なので、インフレータブルマット(クライミットイナーティア Xライト)を使いました。
シュラフはモンベルの#3です。
感想
丹沢24時間が終わると、なぜか無性に藪の中へ突入したくなります。
連休後半を利用して、以前から計画していた大菩薩嶺北尾根へ。
それだけだとちょっと物足りないので、長峰も併せて縦走します。
麓のキャンプ場にテントを張り、翌朝早い時間からスタートしようという計画。
シュラフとテントは圧縮袋に入れて、なんとか25Lザックに収めました。
藪漕ぎの場合、ザックに物をぶら下げるのは危険。
とにかく、すべて収納します。
奥秋キャンプ場は5/4がピークだったようです。
今日テント張る人はほかにいないとのこと。
広いテン場独占です。
近くの食堂が利用できたり、備え付けの冷蔵庫があったりと、麓のキャンプ場ならではの利便性があります。
5/6、5:00。
出発します。
本当は4:30出発の予定が、遅くなってしまいました。
朝はやっぱり寒かった。
で、テントが水分を含んで重い。
林道の左側に「小室向」と書かれた標識があります。
ここが小室川の下降点。
水源巡視路に入ります。
ちょっと進むと、東京都水道局の「60/65」と書かれた標識が。
この地点から尾根にとりつきます。
しばらくは快適な尾根歩き。
そして次第に急登りになっていきます。
ストックをしまって、四つん這いで。
ところどころ木の根が出ていますが、ほとんどが朽ちています。
掴んで力を入れたとたんに、パキッといきます。
岩場ではないので、掴む場所がありません。
地面はゆるく崩れやすい状態。
一歩一歩、蹴り込んで登っていきます。
急登りを終えてしばらく行くと、不動滝ノ峰。
あるのは三角点のみ。
山頂標も赤テープもありません。
無粋なものが何もない潔さ。
左後方からの水源巡視路と合流します。
歩きやすいなぁ、と感じるのは短区間。
すぐに巡視路と分かれて尾根道に入ります。
この分岐も赤テープ等、一切ありませんので間違えないように。
さて、藪漕ぎスタートです。
背丈をちょっと超えるくらい。
踏み跡は明瞭なので、迷うことはありません。
開けた場所に出た、と思うと、また藪に突入。
それを何度か繰り返します。
高度が上がってくると、藪も濃くなります。
ゴーグルを装着。
目をつぶらなくてもよいので、少しは楽です。
1840m点。
やっとの思いで藪地帯を抜けると、今度は倒木地帯が待っています。
けっこう歩きにくい。
小ピークは多数ありますが、そのほとんどに巻き道がついています。
その昔、整備されたハイキングコースだったのでしょう。
巻き道を行くか直登りするかは判断の分かれるところ。
崩壊している場所も多いので、巻き道が楽とは限りません。
そして、急登りも連続します。
ストックが邪魔になる個所もいくつか。
踏み跡はあまりあてになりません。
臨機応変に状況判断して、登りやすそうなところを選びながら進みます。
上から見ると、こっち側のほうが楽、とか分かるのですが。
下から見ると、判断に迷います。
と、前方に人の姿が。
ようやく一般登山道に合流しました。
10:41。
大菩薩嶺、山頂はスルー。
整備された道は歩きやすい。
この先は小走りで。
11:48。
長峰分岐まで来ました。
ここからは黒破線ルートです。
最初の藪は腰くらいまで。
その後、背丈を超えてきますが、さほど苦にはなりません。
まあ、北尾根に比べればだいぶ楽。
藪地帯を過ぎたところから、少し走ってみました。
意外と走れます。
と、前方に人が。
このルートで誰かに会うとは思ってもいませんでした。
すごい偶然。
長峰で他の登山者に会う確立って、どのくらいなのでしょう。
高度が下がるにつれ、尾根道はだんだんと荒れてきます。
倒木が多く、踏み跡が分かりにくい。
特に七本木山(山神祠)の辺りからは慎重に。
小ピークから下る方向を間違えると、けっこう大変な目に会います。
トチ平を過ぎると、最後の急下り。
ジグザクに踏み跡が切ってあるので、それに従っていきます。
ちょっとでも外れると、堆積した落ち葉で滑ります。
最後は、痩せ尾根を避けて作業道で下山。
14:36。
久々にバリルートを堪能できました。
上和田からバスに乗り、吉久保で下車。
久々に湯立人鉱泉に行ってきました。
何の設備もない、素朴なお風呂ですが、その鄙びた感がたまりません。
おかみさんと話をしたり、まったりとした時間を過ごしてから帰りました。
ひたすら長距離歩くのもいいですが、バリルート三昧も楽しいものです。
いくつか次の候補を思案中です。
コメント
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westmalleさん、こんばんは。
ルート設定、装備、ルーファイ・・・・
westさんの山の総合力、私から見ると上限に張り付いてます。
そしてしっかり温泉ゲット、完璧ですね。
これからも、刺激的なレコ上げてくださいね。
westmalleさんらしい、アイデア満載かつ常人には真似のできないし思いつきもしないロング&藪漕ぎですね
丹沢24hも凄いですが、こういうところをサラッと歩いてしまうところが、いつも思うけど、突き抜けてます
山の総合力ですか。
なるほど、ありがとうございます。
ルーファイは、GPSに頼り切っているので、あんまり褒められたものではないんです。
GPSを使いこなすほど、読図能力は落ちてくるようです。
梅雨に入る前に、もう一回くらいナイトハイクの長距離をやっておきたいところです。
藪漕ぎ、楽しかったですよ。
ダニとの遭遇がちょっと怖かったけど。
大菩薩嶺北尾根は、ヤマレコでは過去に1人しか歩いていないようです。
人が行かないところって、けっこう好きなんですよね。
次はロング行く予定です。
westmalleさんこんばんは。
いつもながらの独創的な山行、感銘を受けました。
実は、白草ノ頭の新しい山名標識は、昨年の12月7日に私が付けたものです。まだヤマレコデビュー前ですが。
標識がまだ、健在なのを見て安心しました。有難うございました。
あの標識。
そうでしたか。
ずいぶん新しいな、と思ったんです。
特に傷などもなく、状態は良かったですよ。
長峰は、藪区間が少なくなってきているので、今後歩く人は増えるでしょうね。
あの標識を目にする人も、けっこう多いのではないでしょうか。
westmalleさん、
こんばんは。あの日長峰で抜かされた者です。
さっそくwestmalleさんの記録拝見しました。オソロシイ歩きっぷりですね〜。ボクの数少ないヤマレコの知り合いのkoizさんもそうだけど、かなりの距離を普通以下の時間でまとめる方ばかりなのでしょうか?ヤマレコの方って。
そうそう私はブログをやっているのでヤマレコまで手が回らないのです。
花のひかり
http://komado.tea-nifty.com/blog/
主に南関東のバリエーションを専業としているといえば聞こえは良いですが、単なる「ド変態」と云われても反論の余地がまったくありません(笑)。ということでまた人気ない山で会った時はどうぞ宜しくお願いします。
先日はどうもです。
色々とお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
ヤマレコを見ていると、「えっ、このコースをこの時間で?」という人が、けっこういます。
類は友を呼ぶってところでしょうか。
ブログ拝見しました。
情報量と写真の美しさに圧倒されました。
読み進めていくうちに、「ここも行ってみたい、これも見てみたい」と、行きたい山がどんどん増えて。
楽しませていただきました。
今後、参考にさせていただきます。
ではまた、どこかのマイナールートで。
とんでもなく遅いコメですみません
何がって
こういう道(失礼)を面白がって歩いている人の話をきくのは
驚きというかとにかく面白いです。
ゴーグル装着してまで行くのか
でも、ガスマスクして三宅島いく方ですものねwestmalleさんて
ユーモアが散りばめられているのですんなり読めてしまいますが…
今回も、でっかい猿のおしりやちーさい湯船等お笑いポイントも満載でとても楽しめました。
最後の写真もトリックみたいで面白い撮り方ですね。
私は明日、牛の寝通りを歩く予定でいます。
普通の道ですよね?少し心配になってきました。
あ、面白がっていただけましたか(笑)。
でも冗談抜きで、ゴーグルしないと通れないような藪なんですよ。
まともに行ったら、目を開けていられません。
ちなみにこのルート、ヤマレコでは2人目のようです。
湯船の小さな湯立人鉱泉。
もし、行かれるようでしたらひとつご注意を。
男湯と女湯のしきりが低くて、背伸びすれば全部見えますから。
おおらかな時代に建てられたのでしょうね。
ご安心ください。
牛の寝通りはふつーの登山道です。
ただ、熊もふつーに目撃されてますのでご注意くださいね。
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