白峰南嶺周回 静かな山歩き(奈良田から笹山〜白河内〜大籠〜広河内周回)


- GPS
- --:--
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 2,513m
- 下り
- 2,507m
コースタイム
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<奈良田〜笹山(黒河内岳)> 景色のほとんど変わらない樹林帯の急登ををひたすら尾根に沿って登ります。 以前はバリエーションルートでしたが数年前に整備されて以来しっかりとした登山道です。 上の方で倒木をまたいだりくぐったりが少しあります。 入山者が少ない為か、踏み跡の薄いところ、少し荒れたところもありますが慎重に歩けば危険なところはありません。 2250m付近と南峰、北峰山頂付近が幕営ポイントでしょうか。 <笹山〜白河内岳> 笹山北峰からまずは尾根の西側をトラバースするように進みます。 樹林帯は割とわかりやすい踏み跡やテープがあります。 樹林帯の外、ガレやハイマツ帯は道は無いですが方角を確認して所々ケルンというか、小石を積んだ目印があるのでそれを目安に歩きやすいところを歩けば良いでしょう。 足元は踏み跡のあるところでもハイマツやシャクナゲに覆われているところなどは軽く藪漕ぎ(藪払い程度か)をする必要があります。 <白河内岳〜大籠岳〜広河内岳> ハイマツとガレた尾根の稜線を進みます。 きつくは無いですが地味に50〜100mのアップダウンがあります。 ここもしっかりとした道はありませんが稜線を辿るだけなので進行方向が分かっていれば何の問題もありません。 が、ガスなどで先が見えないと注意が必要かもしれません。 強風、雷等荒天の際は隠れるところがありませんので注意。 一応小石を積んだ小さなケルンがありますが、尾根の上の方を導くものと少し西側を導くものと2〜3パターンあったと思います。 西側に下るような踏み跡がいくつかありますが、大井川源流に行くつもりが無ければこちらには入ってはいけません。尾根を辿りましょう。 しばらく快適な稜線散歩ですが広河内岳山頂直下は少し登りが待っています。 <広河内岳〜大門沢小屋> ここからは一般登山道ですのでペンキマークもあり、道もしっかりしているので特に問題もなく歩けるでしょう。 大門沢下降点からは急な下りの連続です。ひたすら激下りです。 雪渓はほぼ無くなっていました。 一旦視界が開けるところに出て沢にかけられた橋を渡り樹林帯をしばらく歩くと大門沢小屋です。 <大門沢小屋〜登山口〜奈良田> 何度か沢を渡りますが、しっかりと橋が架けられています。 増水時は注意が必要かもしれません。 一旦沢から離れ樹林帯に入ると平坦なところとつづら折れの急な下りが出てきますこの辺りは静かな森の雰囲気が感じられます。 危険なところ、迷うようなところはありません。 吊り橋を3本渡ると林道に出ます。 林道のゲートからは舗装路歩き。大門沢の激下りの後には長く感じられるかもしれません。 |
写真
装備
個人装備 |
水1,5L 1
行動食にゼリー飲料 5
|
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共同装備 |
ザック 1 35L
エマージェンシーセット 1 非常用の道具一式
行動食、非常食 1 その日の行動食と簡易非常食
水 2L
ヘッドランプ 1 予備の電池も
雨具 1
シャツと靴下の替え 1
手袋 1
地図とコンパス 1
雑記帳 1
軽アイゼン 1
|
感想
最近はまったり登山が多かったので久々にガツンと歩こう!
今回は昨年歩こうと思っていたけどタイミングが合わず行けなかったコースを歩く事にしました。幸い全国的に不安定な天気と言われている中このエリアだけは晴れマーク♪夕方までは問題なさそう。
深夜一時過ぎに自宅を出発し、休憩しながら奈良田まで。
駐車場に3時半頃には到着し一時間程仮眠。
4時半に起きて準備を始めます。
明るくなり始めのこの時間白峰三山方面に向かうであろう方達も準備を始めていました。
準備を整え5時少し前に出発。
トイレに寄り、吊り橋を渡って左に折れ、沢を横切って堰堤の脇を進んで笹山の登山口へ。
最初から急な登りが始まります。
数年前に再整備されたこの登山道、通称ダイレクト尾根と呼ばれ、登山口から山頂まで真っすぐに急な尾根を登り続ける道です。
多少人が増えたからでしょうか?以前よりも踏み跡がしっかりしている気がします。眺望は一か所ガレのところで北側が見える以外はず〜っと樹林帯の急登です。
登りは好きだし、この先まだ長いので前半戦はサクサクと。
お天気は良いですが森の中なので多少蒸すけどこの時期にしては暑すぎず快適かな。
2250m付近の苔むした森を通過すると少し倒木が目立つようになってきます。
またいだりくぐったり、手足を使って登ります。
このまま終わらないんじゃないかというぐらい長く深い森から少し背の低い木が増えてくると南峰山頂です。
ここは今日歩くルートの中では最初のチェックポイントみたいな感じなので長居はせずすぐに通過。もう一度樹林を進み、森林限界を超え、ハイマツと岩が出てくると笹山北峰。
ペースは速すぎず遅すぎずだいたい予定通り。
風が冷たく、雲も多いので少し涼しい(というか汗が冷えてちょっと寒い)
レインジャケットを着る事にしました。
北峰の山頂から少し北に向かい西側にトラバースするように下り樹林帯を歩きます。取り付きを間違わなければ樹林帯は結構道ができているのでわかりやすいです。テープも最初のうちはあります。
足元はしっかり道になっていても樹木が茂っているところは多少藪漕ぎをして歩く感じですが慎重に歩けば迷う事は無いと思います。取り付きを間違えると結構な藪漕ぎになるかも。
ハイマツ漕ぎ(腕で払いながら進む程度)で少し両腕に擦り傷が・・・。
樹林帯を抜けるとガレた岩の上やハイマツの上を通過します。
この辺りから指標は見当たらないので石を2〜3個積んである小さなケルンのようなものを目印に歩きやすいところを進む感じになります。
この辺りでは風もなく、日が当たってポカポカしていたので大きな岩の上で寝っ転がったり靴を脱いで足を休めたりして休憩。
眺めも良くとっても良く気持ちいい♪
ちょうど3000mぐらいから上に雲がかかっていて、塩見も赤石も悪沢も先っぽだけ見えませんでしたが、南部大きな山々や歩いてきた笹山のの眺めは素晴らしいです。
しばし休憩をした後は再び登り始め、白河内岳の山頂へ。
広々した山頂部にぽつんと標識が立っています。
ここから先はしばらく稜線歩き(ここまでも割とそうだけど・・・)
道は無いのでひたすら北の方に向かって稜線を進みます。
一応小ケルンはありますが尾根の一番上を歩くものと、少し西側を進むもの、その真ん中あたりと3パターンぐらいありますが、どれを辿っても大差はないと思います。歩きやすいところを歩けば良いでしょう。
晴れていればこれ程気持ちのいい稜線ルートは他を見渡してもなかなか無いんでは?と思うぐらい気持ちのいいルートです。
雲上の稜線散歩♪
ここで本日初めての登山者に会いました。
熊の平から歩いてきたと言う事で、今日はこの先笹山か奈良田超えぐらいまで歩くと言っていました。渋いです。
水が足りなくなりそうだと言う事だったのでこちらは多少余裕があったので少しだけですが分けてあげました。おじさんが進むこの先のルートは水場が無いですし、こちらは水が切れたとしても大門沢まで下ればいくらでも補給できますしね。
大籠岳はこの稜線上の小ピーク。
雲が通過する時ほんの一瞬雨がぱらつきましたが風除けでレインジャケット来ていたので濡れる事もなかったです。
北側のガスが取れて、農鳥岳が少しの間姿を現しました。
50mぐらいのアップダウンはあるものの気持ちのいい稜線歩きを続けると最後に
広河内岳への150m程の登りが待っています。
稜線はもっと早く歩けそうだったけど景色を眺めたり、激下りの為に足を温存しておきたかったのであまりペースアップはしないようにしていましたが、この登りだけは頑張らなくてはならなかったです。
ちょっときつかったけどそんな時に雷鳥が現れて元気をもらいました。
稜線がのんびり歩きだったので予定よりは少しだけ遅れ気味だったけど、天候が崩れないうちに広河内岳山頂。
ここからは南アルプスの南部から北部、富士山など360℃の大展望(この日は上の方が曇ってしまって残念でしたが・・・)が得られます。
ここまでは一般登山道がしっかりとあるので白峰三山縦走する場合、時間と体力に余裕があったら是非立ち寄ってみることをお勧めします。
小休憩を取った後はもう登る事はありません。
ここからはキツイキツイ激下りの始まりです。
大門沢の下降点で一息ついていたら農鳥方面から2組のパーティーが下ってきました。少しお話して出発。
奈良田の温泉に入りたいのでCT以上のペースで歩かなければなりません。
ましてや苦手の下り・・・。
まぁ間に合わないことはないでしょうがきついんだよねぇここ(汗)
少し心配にはなりましたが、途中体力、筋力を温存しておいたお陰でこの激下りも大変だったとはいえそれ程苦戦せず大門沢小屋に到着。
水が切れかけていましたが、ここで補給。
コーラを一本飲んで、小屋の方とお話し、最後の下りに入ります。
ここから先もまだ長い下りですが、沢の様になったところ、丸太の橋で渡る沢、深い森、九十九折の急坂と変化はあって飽きないです。
後半吊橋が3本。
2本目の吊橋を渡った後、もう一度山の中を歩くところを、工事中の堰堤のところを歩いてショートカットできたので少し楽できました。
最後の吊橋を渡ると登山道も終わり林道へ。
林道を歩き始めて少しすると先行者が一名。
お話してみると、4月から山を始めてのめりこみ、今日は朝イチで奈良田から広河原に入って白峰三山を日帰りで歩いてきたそうです。が、大門沢の下りでヘロヘロになったとおっしゃってました。それでもなかなかの健脚。
ここからは温泉の時間には充分間に合いそうだったのでそのおじさまのペースに合わせお話しながらのんびり歩きで駐車場まで戻りました。
お話しながらとは言え最後の林道と舗装路が長くて疲れました。
下山後は大好きな奈良田の温泉へ。
今日は良く歩いて疲れたのでここでゆっくりお湯に浸かり体を休めました。
いや〜久々に良く歩いた。
最近雑誌なんかで南アルプスの特集が多く、静かなこの山域に人が増えすぎちゃったら嫌だなぁなんて思っていましたが、平日とは言え夏の最盛期でも相変わらず人は少なく静かな山歩きが楽しめました♪
一般ルートですら3組のみだったし。
容量の関係で写真載せませんでしたが多くのお花も咲いていて綺麗でした♪
コメント
この記録に関連する登山ルート
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こんばんは。
樹林帯の急登、倒木、地味なアップダウン、、、。
あぁ、なんて素敵なフレーズのオンパレード。
リハビリのモチベーションが今年最高値を更新しそうです。
ありがとうございます。
日帰りは当然想定外なので、1泊2日で行けるよう頑張りまっす。
最近雑誌等で南ア特集が組まれてるのは、南アが国立公園指定50周年だからだそうです。
あと、ユネスコのエコパーク指定に向けて静岡、やまなし、長野の3県が申請作業に入ったとかなんとか、、、。
リニアの件もあるし、なんだか騒々しいですね、、、。
はじめまして、トシと申します。
あの日、分けてもらった水を飲み継ぎ、転付峠まで歩きました。
あの日、南嶺で会ったのはmamepyonさん一人のみ。勇気づけられました、ありがとうございました。
こんばんは〜
このルートのレコでモチベーション上がっちゃうとは
でも実際キツイ登りの中にも深い森があって、登り切ったら素晴らしい稜線を歩けて人も少なくて静かでとっても魅力的な山域だと思います。
一泊二日ならガツガツ歩かなくて良いので更に楽しめるでしょうね
幕営は笹山の森の中、山頂以外にも稜線上にも何箇所かポイントがありますので体力やお天気と相談でいろんなところで出来そうです。水場がないのでそれだけぬかりなくやっておけば問題ないんじゃないかと思います。
そうか、今年は50周年なんですね。
急に特集が増えたのも納得です
トシさんこんばんは
先ほどトシさんのレコにコメントしてたらこちらにコメントいただいてました
ボクもこの日南嶺でお会いしたのはトシさんだけでした。素晴らしい稜線のルートにもかかわらず静かに歩けるのはいいですよね
mamepyonさんらしいルート。
これは良いですね。でも日帰りは凄いよ。
白根三山の喧騒を離れて、南アルプスを楽しめそう。
最近、人気の南ア特集にもこれはないでしょう。
静かでいいルートはもう貴重なのかもしれませんね。
お疲れさまでした。
やっぱり、登りが好きなんだ。これは一緒です。
こんにちは〜
ハアハアしながらキツイ登りを登るのが好きなmamepyonです
昨年このルートを歩こうと思っていて農鳥岳まで上がったもののガスって稜線歩きが微妙だったのでそのまま大門沢を下りました。
白峰三山も、北岳、間ノ岳までは人が多いけど農鳥小屋から南側は割と静かです。さらには一般登山道から外れバリエーションに入るとほぼ人がいなくなります。
この辺りから更に南は空白の登山地帯と言われるまだ未開の地が僅かばかり残っていて静かな山が楽しめますので俗世間から離れた静かな山を求める方にはお勧めです
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