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Yamareco

記録ID: 3314458
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沢登り
奥秩父

板敷川[板敷渓谷]矢下沢遡行・トーヤリ沢下降

2021年06月26日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
06:55
距離
6.4km
登り
728m
下り
728m
歩くペース
ゆっくり
1.41.5
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:46
休憩
2:10
合計
6:56
距離 6.4km 登り 728m 下り 728m
6:43
9
スタート地点
6:52
6:58
10
7:08
7:09
11
7:20
8:13
34
8:47
9:00
151
11:31
11:46
29
12:15
12:18
13
12:31
12:33
14
12:47
12:50
8
12:58
13:32
7
13:39
ゴール地点
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2021年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
数百m南側に立派な駐車場がある。工事用の仮設トイレもあるが、工事後もあるかは不明。
コース状況/
危険箇所等
◯本流
・遊歩道で入渓できるが、その下にある8m斜瀑も面白いので、時間に余裕があれば、右岸を巻き下ってから登ると充実する。
・遊歩道が巻いている7m滝は右も左も登れるが初級者にはロープを出したい。
・大滝はハングした立派な滝で、下の7m滝を巻いてから直下の3m滝を登れば滝壺に至る。厳冬には凍り、アイスクライミングできることもあったらしいが、近年は厳しいだろう。巻きは右岸だが、所々が登攀的なので、ここも初級者同伴なら時間がかかりそう。その先の滝2つくらいをまとめて巻くが、多少高度感のあるトラバースである。
・ゴルジュの抜け口にある2段8mは上段が立っているしぬめるのでロープを出すのが無難。残置ハーケン多数。
・少々の凡流を経てトーヤリ沢出合に落ちる落合滝。立派な滝だが傾斜は緩く、難しくない。残置ハーケン有。
・ゴルジュの中の2mCS+10mは登れそうになく左から巻く。
・次の直登できない6mは左から巻くが、巻きはじめが登攀的。
・2段12mは快適に登れる。
・2段9mはぬめっていて多少登りにくいが巻くのは容易。
・へつりが難しい釜があるが、浸かれば容易。
・矢下沢を分けた直後に綺麗な7m滝があり、登るのは容易。

◯矢下沢
・今回詰めた枝沢には特に何もない。

◯トーヤリ沢[遠槍沢/トウヤリ沢]
・35mの立派な大滝があり、右岸から巻ける。
・快適に登れそうな9m滝付近には何故か立派な石垣がある。
・他は大したものはなく、全体的には平凡な沢。
その他周辺情報 【他の記録】
・東京附近の谷あるき (マウンテンガイドブックシリーズ)(朋文堂編集部 編,1957)に詳細な記録がある。
・白山書房の「東京付近の沢」に遡行図があり、枝沢名はそれに拠る。なお、1級と紹介されているが、確実にもっと難しい。
・山行実施時点でのWEB記録は以下の1山行2件
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-862595.html
http://lovelysawa.blogspot.com/2015/05/blog-post_31.html?m=1

【地名】
 東京附近の谷あるき (マウンテンガイドブックシリーズ)に拠れば、下流から猿渡ノ滝、白髪滝、親子滝、大滝があったらしいが、猿渡ノ滝はダム湖の中に沈んでいると思われる。
落合滝(水流左を登れる)
2021年06月26日 08:22撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6/26 8:22
落合滝(水流左を登れる)
遡行図
2021年07月06日 23:02撮影
7/6 23:02
遡行図
撮影機器:

装備

備考 ・絶対フェルトソール推奨。ぬめりが激しい。
・ロープは30m1本で可。

感想

【経緯】
地形図で見る板敷渓谷は岩崖の記号が目立ち、いかにも沢屋の興味をそそる谷であるが、遡行記録は少ない。白山書房の東京付近の沢には掲載されており、以前はそれなりに遡行されていたのではないかと思うが、なぜ最近は殆ど遡行されないのだろうか。

第3回シン・沢屋交流会の1日目のこの日、距離も短く半日程度で行けそうであり、韮崎の会場からも近いということで、HGさんと2人で行くことになった。

【遡行】
橋の上から板敷川を見ると、下流側にも滝(白髪滝)がある。あとで時間があったら登ろうかということにして、遊歩道から入渓。しかし、ラバーソールでは強烈にぬめる。朝から先が思いやられたが、結局1日中このぬめりに悩まされるのだった。HGさんはフェルトだったが、それでもぬめると言っていた。ここまで激しくぬめる沢は久しぶりである。

遊歩道は大滝まで続いているが、渓相は良いので遊歩道は無視。最初の7m滝「親子滝」は、HGさんが左から登っていたがそこそこ時間がかかっていたので、右に取り付いてみた。ぬめりと激シャワーでちょっと緊張したが、III+程度だろう。左の方がシャワーは浴びずに済んでいた。

大滝は大ハングした立派なもので、登れそうにない。7m前衛滝を登るのは大変そうなので左から巻いて、ぬめる3m斜滝を登ると滝壺に着く。一見の価値がある大滝であった。

大滝の巻きは右岸からだが、所々がクライミング的で、本には1級の沢とあったが、決して1級ではないと、HGさんと話しながら巻いていく。その先の面倒そうな滝もまとめて巻いて、2段9m滝の下へ。これもぬめりが激しく、念のためtamoshimaリードでロープを出して、古い怪しげな残置ハーケンが多数あった。かつてはメジャーな沢だったのかも。

多少の凡流を経てトーヤリ沢出合。立派な落合滝が落ちているが、傾斜は緩くて快適に登れそうで、今度はHGさんリード。こちらも怪しげな残置が多数あったが、見た目通り易しい滝だった。

登れそうにない10m滝と6m滝は左から楽に巻けて、その次の2段12m滝は見た目こそ威圧的でロープを出したが、登ってみると階段状で容易だった。楽に巻ける2段9m滝も一応水線を攻めて直登。その先の泳げば簡単な釜はあえて右をへつったら面白かった。

矢下沢との二俣に至って、本流には綺麗な7m滝が見えたので一応登りに行って、戻ってきて矢下沢へ。こちらは地形図通り、かなり平凡な沢だった。

GPSを参考に鞍部に詰めて、トーヤリ沢へと下降。こちらも上部は平凡だったが、暫く下ると大滝出現。さして労せず右岸から巻き下れたが、なかなか立派な滝だった。残念ながら登れない。

その後は大したことない小滝とゴーロのみで快適に下ったが、途中9m滝付近には炭窯ではない立派な石垣があり、何だか分からず興味深かった。

板敷川本流の大滝を含むゴルジュをどう下降するかは懸念事項だったが、2段9m滝の上から全てまとめて大高巻きとした。途中、フェルトソールのHGさんは歩きにくくて大変そうだったが、まあなんとかなって、遊歩道に出た。

ここで終わっても良かったが、最初に残した入渓点より下の白髪滝がある。これも一応登っておこうと、右岸から巻き下って、水線左をtamoshimaリードで直登。この滝もぬめりが激しくラバーソールでは登りにくかったが、たわしでよく擦って登った。実際にところ、このおまけのような滝がこの沢で一番難しかったような気がした。

【総評】
岩のぬめりは激しいものの、登れる滝が多く、立派な大滝も見られるし、十分面白い沢であった。アクセスも良く、もっと遡行されても良い沢だと思う。2級下。

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