記録ID: 3444407
全員に公開
沢登り
日高山脈
日程 | 2021年08月15日(日) ~ 2021年08月16日(月) |
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メンバー | , , |
天候 | 8/15 快晴 8/16 霧ション |
アクセス |
利用交通機関
車・バイク
経路を調べる(Google Transit)
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地図/標高グラフ


標高グラフを読み込み中です...
コースタイム [注]
AACHの大先輩Sさんの記録を見てずっと気になっていた。雪渓の奥に聳え立つ大岩壁。流れ落ちる一筋の白い大滝。そしてそこを攀じる自分。想像すると心が躍った。今年の3月にこれまたAACHの大先輩Mさんに初登記録(長水・徳田,1996年)と北大WVのOB(奥井・池田,1997)による記録を頂き、自分のこの目で確かめたい欲求はさらに高まった。AACHで山に出会えたことを幸せに思います。
8/15:札内ヒュッテ(8:00)七の沢出合(10:00)1807峰東面直登沢Co700くらい=C1(12:00)
七の沢林道に入ると急に荒れる。直登沢入り口はあまりに穏やかで一瞬疑うほど。明るい河原を進むと最初に5mのナメ滝が現れて以降、なかなかのボルダームーブを要求してくる函滝が連続する。ラバーソールの井上が羨ましかった。Co700あたりの右岸草原台地で快適C1。焚き火燃え大滝眺めてウイスキー、のつもりがガスで見えず。
8/16:C1(6:00)1807峰ピーク(15:20-15:30)八の沢カール(17:15)七の沢出合(20:30)札内ヒュッテ(22:00)
ガスで登路は見えず小雨だが出発。C1から大障壁までの雪渓は右岸容易に巻ける。
以降の記述で大障壁の分け方は写真6枚目の通り。なお恐らく、(1)は2014年Sさんの「大障壁上段80m+下段70m」のうち下半分が雪渓に隠れた下段70m、「日本の渓谷'97」の1996年長水さんの「ハングの滝40m」に当たると思われる。
(1):雪渓で取り付きまで行けないので右岸のバンド状を辿る。浮石多い。
(2):大障壁上段80mの前半で右岸からザイル無しで登り、水流を横切って左岸テラスへ。
(3):右岸リッジ状(Ⅲ,30m)を登り、ホールド希薄になる箇所から竹中リードで確保開始。木でセルフ取り、木やトライカムで中間支点取りながら水流際に近づくように登って木×2でFIX(Ⅳ,40m)。その後も一応井上リードで草付き登って木×2でFIX(Ⅲ,30m)。
(4):2〜30mの滝が数個続くが問題なく通過した。日高!!*沢を主導で行けない人にはザイル必要かも。
沢が北に大きく屈曲すると鋭いV字谷に嫌な詰まり方の雪渓が現れる。左岸巻くしかなく、高くなりすぎないよう注意して巻く。途中井上リードでいやらしいトラバース。支点取りにくく、総じて逆層で脆い。ピッチ上にも浮石多く、落石による重低音が不気味に轟く。
Co1400三股は左股へ入る。ここからは傾斜もV字も緩くなるが、5m程度の気の抜けない小滝が連続する。浮石を警戒しつつヌルヌルの悪い登りを強いられ、1箇所ザイル出した。再びV字を呈し始めると傾斜強まりガレ始め、草付き混じりの悪い登り。最後は殺人的に急傾斜な詰めとなり、パンプする前腕を交互にレストさせつつ頼りないブッシュやハイ松にデッドする始末。日高の主稜線に飛び出し、看板もない頂上で一息つく。
長い下山作業が始まる。人気の無い稜線にありがちな日高体操をこなし、八の沢カールへ。八の沢はピンクテープを辿りつつも基本沢下り。八の沢の河原に降りるとすでに薄暗いが駆け降りる。途中でラテルネ装着し、七の沢出合まで。林道は謎に競歩のようなスピードで歩いて札内ヒュッテで完。
前半の大滝よりも、V字谷の雪渓対処,上部のナメ滝,垂直の詰めの方が確保が難しい分だけ安全管理の難易度が高いと感じた。
8/15:札内ヒュッテ(8:00)七の沢出合(10:00)1807峰東面直登沢Co700くらい=C1(12:00)
七の沢林道に入ると急に荒れる。直登沢入り口はあまりに穏やかで一瞬疑うほど。明るい河原を進むと最初に5mのナメ滝が現れて以降、なかなかのボルダームーブを要求してくる函滝が連続する。ラバーソールの井上が羨ましかった。Co700あたりの右岸草原台地で快適C1。焚き火燃え大滝眺めてウイスキー、のつもりがガスで見えず。
8/16:C1(6:00)1807峰ピーク(15:20-15:30)八の沢カール(17:15)七の沢出合(20:30)札内ヒュッテ(22:00)
ガスで登路は見えず小雨だが出発。C1から大障壁までの雪渓は右岸容易に巻ける。
以降の記述で大障壁の分け方は写真6枚目の通り。なお恐らく、(1)は2014年Sさんの「大障壁上段80m+下段70m」のうち下半分が雪渓に隠れた下段70m、「日本の渓谷'97」の1996年長水さんの「ハングの滝40m」に当たると思われる。
(1):雪渓で取り付きまで行けないので右岸のバンド状を辿る。浮石多い。
(2):大障壁上段80mの前半で右岸からザイル無しで登り、水流を横切って左岸テラスへ。
(3):右岸リッジ状(Ⅲ,30m)を登り、ホールド希薄になる箇所から竹中リードで確保開始。木でセルフ取り、木やトライカムで中間支点取りながら水流際に近づくように登って木×2でFIX(Ⅳ,40m)。その後も一応井上リードで草付き登って木×2でFIX(Ⅲ,30m)。
(4):2〜30mの滝が数個続くが問題なく通過した。日高!!*沢を主導で行けない人にはザイル必要かも。
沢が北に大きく屈曲すると鋭いV字谷に嫌な詰まり方の雪渓が現れる。左岸巻くしかなく、高くなりすぎないよう注意して巻く。途中井上リードでいやらしいトラバース。支点取りにくく、総じて逆層で脆い。ピッチ上にも浮石多く、落石による重低音が不気味に轟く。
Co1400三股は左股へ入る。ここからは傾斜もV字も緩くなるが、5m程度の気の抜けない小滝が連続する。浮石を警戒しつつヌルヌルの悪い登りを強いられ、1箇所ザイル出した。再びV字を呈し始めると傾斜強まりガレ始め、草付き混じりの悪い登り。最後は殺人的に急傾斜な詰めとなり、パンプする前腕を交互にレストさせつつ頼りないブッシュやハイ松にデッドする始末。日高の主稜線に飛び出し、看板もない頂上で一息つく。
長い下山作業が始まる。人気の無い稜線にありがちな日高体操をこなし、八の沢カールへ。八の沢はピンクテープを辿りつつも基本沢下り。八の沢の河原に降りるとすでに薄暗いが駆け降りる。途中でラテルネ装着し、七の沢出合まで。林道は謎に競歩のようなスピードで歩いて札内ヒュッテで完。
前半の大滝よりも、V字谷の雪渓対処,上部のナメ滝,垂直の詰めの方が確保が難しい分だけ安全管理の難易度が高いと感じた。
その他周辺情報 | セイコーマート中札内店 |
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過去天気図(気象庁) |
2021年08月の天気図 |
装備
共同装備 | ザイル8.1mm50m お助け20m ナッツ トライカム マスターカム 焚き付け タープ |
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写真
撮影機材:
感想/記録
by Takenaka2017
沢登り楽しい。まだまだ物足りない。
感想/記録
by aach_17inoue
札内ヒュッテを去るときアーチのかかった橋を見る度にいつもこう思う。
日高をさすらいまた旅に出るのだ、と。
日高をさすらいまた旅に出るのだ、と。
感想/記録
by nrtk7
神威南東面から以前から気になっていたこの沢へ転戦。登攀的難易度そのものは、予想よりも易しかったが、とにかく平均斜度が強く、気の抜けない沢だと感じた。最後のバーティカルハイマツ漕ぎは、人生最難の藪漕ぎでした。
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コメント
この記録に関連する本
この記録に関連する登山ルート
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この記録で登った山/行った場所
登山 | 登山用品 | 山ごはん | ウェア | トレイルラン |
トレッキング | クライミング | 富士山 | 高尾山 | 日本百名山 |
自分が当時お山の怒りに触れて追い返されたのが大障壁靴両緝瑤な?
さらに上部の隠れた部分が雪渓でパックされているとは、、、
ともあれ完登おめでとう。ヒダキストとしてさらに活躍して下さい。
この沢はどこが核心というより、ずっと急勾配の滝と時折雪渓対処が続くのでその判断とリスク管理が要になる印象の沢でした。
後輩たちが強くなっていて頼もしいです。僕も負けないようにヒダキスト道を突き進みたいです。
おお、余裕だったみたいですね、16時間行動! 以前の記録に比して雪渓の状態が良かったのでしょうか。貴君たちには飛騨キストとしての道がこれから延びておりますので今後の活躍期待しており〼。
しかしながら、大岩壁からはとにかくずっと急勾配で、ピークまで気の抜けない登りがずっと続いて中々の満腹感でした。
これからもヒダキスト道を邁進してまいります。
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