北方稜線 またも敗退
- GPS
- 27:16
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 2,480m
- 下り
- 2,471m
コースタイム
天候 | 1日目 ガス雨 2日目 ガス雨晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
2年前の9月に敗退した北方稜線、ほぼ同じ計画でリベンジに行きました。そして、またもや敗退。。。2日とも雨が降ったりやんだり、晴れたり曇ったりで、そこまで悪い天候ではなかったのですが雨が降ることによって藪や草木に水滴が付き、その中をどうしても突っ込んで行かなくてはならないので、初日から全身、靴も靴下もズブ濡れになる。冷たい風も吹き歩いていても寒さにやられるほどだった。藪漕ぎしても濡れない方法ってないのだろうか?思いながらの2日間だった。。。
4日、仕事終わりに出発し、2人で運転を交代しながら馬場島を目指す。山に入る前に腹一杯食べとこうと立山町のすき家に寄るが店内は飲食不可、テイクアウトのみ。中学生の頃にように深夜の駐車場に座って牛丼を食べ馬場島へ向かう。3時前に到着。予定を30分早め、3時ちょうどに馬場島を出発。暗闇の中、2年前が懐かしいなあ〜と思いながら林道を進んでいると、いきなりルートミス(笑)間違って小窓の方へ行く林道に行ってしまった。相棒にゴメンゴメンと言いながら正しい道へ行く。思えば、この間違ったルートから明日、帰ってくるとは思っていなかった。ブナクラ峠へ向かう山に入って行く。入口には目印はなく、草が茫々と茂っている。あれ?2年前もこんな感じだったけなあ〜と思いながらイキナリの軽い藪漕ぎ。足下に流れる水も少し多い、二俣付近で3日分の水を汲みズッシリと重くなったザックを背負い、ブナクラ峠を目指す。けっこうハイペースで進んできたと思ったのに峠に着くと考えてたより30分遅い。なんでかな?と思ったけど良くわからない。ここから赤谷山までは普通の登山道のイメージだったが、かなり藪が多い、、、この藪に水滴が付いていて、どんどん身体が濡れてきて遂に靴の中にも浸水してきた。赤谷山に着いて靴下を脱いで絞ってみると大量の水が絞り落ちてきた。これはこの先が大変になりそうな予感がする。もちろんシャツもパンツもビショビショなので身体はとても寒い。雨は止んでいるが草木が濡れているので身体が乾く間もなく、どんどん濡れる。赤谷山から庭園のような場所を降りて行くと、すぐに藪漕ぎゾーンに入っていく。昨年は、前半でも間違ったので注意して進む。順調に進み、前半の藪核心、白萩山付近から強烈な藪漕ぎが始まる。ここでまたやってしまい、2年前ほどではないが少し迷ってしまい藪の登り返しで体力と時間を消耗してしまう。GPSを信じれば良かった。。。登り返した後、GPSを信じて藪を漕いでいくと、白萩のコルに出た。前は気づかなかったが大きな池糖があり、ここで休憩し調理用の水を汲み浄水器で濾過し大窓を目指す。また雨がポツポツの降ってきた。今度は赤ハゲだ。踏み跡はあるものの急登と藪漕ぎがツラい、地形図では直ぐそばだが、なかなかピークに着かない、、、ここでも体力を消耗しながら突き進んで行く。いつの間にか赤ハゲのピークは過ぎていた。。。次は白ハゲだが、ここも強烈な藪漕ぎがあった。2年前は、こんなに苦労した記憶がないので、ルートが違うのかと不安になりながら進んで行く。
相変わらずガスが出たりで、進行方向の尾根が見えず判りにくい、白ハゲまであと少しかな〜と思いはじめた岩稜帯で雨が降ってくる。岩が一気に濡れ始めるし濡れた身体なので少しの風でツラい。相棒が、ここらへんでビバークをしようというが、狭い岩稜帯で2人天を張れるようなスペースもない。もう少し頑張って進み安定した場所に行きたかったが、ここでビバークをする事にする。雨が降る中、なんとか1.5人分ぐらいだけ岩を詰め整地しテントを張る。寒くてとりあえずテントの中に入りたい。過去2番目ぐらいの床が不安定なテントに入り、とりあえず温かい飲物を飲み、濡れた服を脱ぎ、素肌に薄いダウンを着ると、漸く人心地。濡れた服はダウンの中にいれ明日の朝まで体温でできるだけ乾かす。靴下は乾かしても靴が濡れているので諦めた。しかし、テント内が落ち着かない。真面に座るのさえ難しい。こんな状態で眠れる事ができるのだろうか。明るいうちに夕食を済ませ、早々に寝袋に入り少しでも身体を乾かす。相棒はグーグー寝ていたが、私は寝る姿勢が定まらず、何度も起きながら朝を待つ事になった。3時起床、暗闇の中、テントから顔を出すと濃いガス、そばの草木を見ると大量の水滴が付いている。また出発直後からビショビショになると思うと気が滅入った。雨は降っていないが星も街の光りも見えない。とりあえず身体を起こす為に朝食をとり、外を見てみるとガスがとれ遠くに富山の街光が見える。凄く近くに見えるようで感動する。5時頃出発しようと考えていたが、ガスもありヘッデンの光りでは岩稜帯のルートが判らないの明るくなるまで出発を遅らす事にする。少しづつ片付けながら、明るくなるまでテント内で待機。6時に出発。岩稜を越え、藪を越えると直ぐに白ハゲについた、広い山頂でここまで来れていれば、快適なテント生活だったと思うと悔しいがしかたない。正面に見えるはずの剱岳はガスで見え隠れ。ここからの剱も相棒に見てほしかったが、感動するほどは見させてくれなかった。雷鳥3羽の遭遇。雷鳥も剱の方を見ていた。ここからは大窓まで下り!滑りやすい草付きからハイマツを漕ぎ、ガレ場を下り、また滑りやすい草付きをいくと大窓に到着。2年前は、ここから中仙人谷を下り敗退した。ここから初めてのルート、濡れた身体でつらい状況だが目の前に見える巨大な池ノ平山を目指す。スタート直後の濡れた草が滑りやすく、なんども転ける。そこを越えると藪漕ぎが始まる。一旦、尾根道からそれ、右側の側面から、また尾根を目指すような感じで登って行く。急な登りと藪漕ぎが続くが、初めてのルート、その先がどうなっているのか?やはり楽しい。少しづつ高度をあげ大窓の頭に到達。なんとか雨が降らず少し休憩し、北峰を目指す。岩稜を少し下り藪混じりの細尾根に取り付いた頃、少し強い雨がまた降ってきた。ここで、進むか大窓まで戻り撤退するか相談。そして安全を考え敗退する事になった。苦労して登った道を大窓まで戻っていく。大窓まで戻っても馬場島までは、長くツラい中仙人谷、やはり進んだ方が良かったのではないかと、何度も思いながら下っていく。11時ぐらいに着。なんとか明るいうちに馬場島まで戻れそうだ。2年前と同じようにひたすら長い、そしてもの凄い透明感のある美しい沢をずっと見ながら馬場島まで帰りました。
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