高野山町石道〜小辺路〜果無山脈縦走 108Km(単独)
- GPS
- 37:44
- 距離
- 108km
- 登り
- 6,887m
- 下り
- 6,435m
コースタイム
10/30(水) 九度山駅9:35→慈尊院10:00→六本杉11:40→丹生都比売神社12:00→六本杉12:25→笠木峠14:00→矢立14:40→展望台15:30→根本大塔16:30(宿坊泊)
10/31(木) 高野山08:10→水ケ峰分岐10:45→大股バス停12:48→伯母子峠15;28→伯母子岳15:42→伯母子岳避難小屋15:55(避難小屋泊)
11/1(金) 伯母子岳避難小屋06:35→伯母子岳登山口08:55→三浦峠11:35→西中バス停13:40→昴の郷15:45→十津川温泉16:00(民宿泊)
11/2(土) 柳本橋7:00→観音堂08:35→果無峠9:10→ブナの平10:25→ミョウガタワ11:20→冷水山14:10→安堵山15:25→和田の森16:25→やませみの郷18:50(泊)
天候 | 10/30 晴れ 10/31 晴れ 11/1 曇り 11/2 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
帰り ヤマセミの郷ー紀伊田辺(地元の方に乗せてもらう) バスは龍神バス 東平ー西ー紀伊田辺 龍神バス時刻表は http://www.ryujinbus.com/shuttle_bus/time_fare/time_nishi_line_0602.pdf |
コース状況/ 危険箇所等 |
全行程危険な場所、鎖場等は一切ありません。古道、車道をひたすら歩く。 熊出没情報は http://sukeroku.blog55.fc2.com/blog-category-54.htm <高野山町石道> 紅葉はまだ ・熊出没につき役場の方から一人歩きは自粛を呼びかけられたが糞はあまり見かけずイノシシの堀跡の方が多かった。 ・高野山寺院の参観期限は16:30で、最後の大門までの登りがつらいので中盤ゆるまずコース配分を計算すること。特に丹生都比売神社はそこそこに切り上げること。 ・トイレは要所にあり心配ない 高野山町石道マップと情報は http://www.pref.wakayama.lg.jp/sekaiisan/ 高野山情報と宿坊紹介は http://www.shukubo.net/contents/ 和歌山紀州館 http://www.kishukan.com/ <小辺路> 高野山から果無峠 ・高野山のコンビニは朝8時オープンだが品数は少ない ・車道歩きが結構あるので特に高野龍神スカイラインは工事で片側通行で交通量が多く気を付けて歩くこと ・民家の脇や生活道路を歩くので標識を見落とさないように ・トイレは要所にあり心配ない ・畑の近くはイノシシの堀跡が多く、イノシシ除けの電線が張られている ・伯母子岳避難小屋は11月1日から冬季閉鎖 トイレはポンプ押し式なので冬季は同じく使用禁止になると思われる ・伯母子岳避難小屋で水は三田側を下ったところで取れるが、小屋に向かう手前の林道で豊富な水が流れ落ちているので林道の傾斜が無いのでここで水を汲んだ方が楽である ・昴の郷から十津川温泉に行く場合は左側の大きなトンネルを通る。右側の小辺路を行くとそのまま果無に直行する ・果無峠への登山口から果無峠までは登りなので水は観音堂に豊富にでているので軽くしていくと楽である。果無山脈で水はとれないのでここでたっぷり補給すること 小辺路マップ:www.vill.totsukawa.lg.jp/static/map_kh_dl.htm <果無山脈> 基本的に一般登山道では無く主稜線を歩く。エスケープルートは無い ・「熊注意」の注意看板は無いが、高野山や小辺路の比でなく夥しく熊の糞があった ・近年たてられたと思われる標識と案内板が整備されていた ・ブナノ平から山腹線が尾根の南側を通っているが主稜線を外さないこと。基本的に尾根通しに歩くこと ・黒尾山から安堵山に向かうところで一度林道に降り、すぐ先も私道につき通行禁止のロープが張ってある指導の左側の尾根道を登る。登山道の標識は無いので注意 ・尾根が林道と並行しているが1か所林道に降りるところがあるが登山道の標識が立っている。 ・和田の森から明瞭な尾根を降りてきた800m付近でそのまま下りそうになるが林道に出てしまうので確認すること。 ・小森からヤマセミの郷への車道の街灯は無いので真っ暗になる ・ヤマセミの郷へは道路を下りきった橋を渡り左下に降りる ・ヤマセミの郷 温泉館は11月1日より冬季閉鎖になるので宿泊はできないがトイレと水は使える。ソフトドリンクの自販機はある ・東平バス停は橋から左上の道を上がった角にある 果無山脈縦走地図は観光協会に申し込めば送ってくれる http://www.ryujin-kanko.jp/ ヤマセミの郷 http://www.ryujin-kanko.jp/contents/spa/yamasemi.html |
写真
感想
大峯奥駈で紀伊の山々に魅せられ紀伊に通い始めたが、いつか辿りたいと思っていた秘境 果無山脈をやっと縦走できた。果無山脈へのアクセスが非常に悪く日数がかかるので、高野山町石道、熊野古道小辺路を繋ぎ果無峠から入り丹生の川に抜ける逆コースを設定しました。紀伊田辺に入るので最後は温泉で汗を流したかったのだがヤマセミの郷 温泉館が11/1より閉鎖の為 急遽十津川温泉で泊まることにした。果無山脈の逆コースは記録が無く十津川温泉から10時間超が見込まれるので、果無峠で判断し時間がかかりすぎるなら小辺路をそのまま熊野本宮下ることにしたが時間は押していたがビバーク覚悟でやはり果無山脈に入った。全体を通し昔の人々が歩いた路を辿り歴史や人々の暮らしに思いをはせるロングルートを大満喫し、思いがけないホスピタリティに大感激した旅になった。
今回一番の脅威はクマだった。高野山は観光客が通るので情報を公開しているが十津川あたりからは普通に熊が出るところなので情報は特にだしていない。平日で単独行なので多分誰にも合わないだろうと鈴を2個と笛を持っていった。
高野山町石道
上古沢駅で切り上げるという観光客の方と連れになり六本杉までつかず離れずで歩く。丹生都比売神社はお薦め。町石にこだわらなければ東回りで二つ鳥居まで行ける。二つ鳥居で上古沢から来たという外国人2人と会う。ガンガン降りて矢立に到着し茶屋で花坂名物の焼き餅とお茶で生き返る。ここからは登りでひたすら町石の数を数えながら登る。拝観時間が迫っており時間との勝負だが、色々名所がでてきて結局全部読んでしまう。最後の急登を登り大門に到着!もうすぐ拝観終了時間なので大急ぎで最後の1町石を確認し大伽藍根本大塔に駆け込む。ギリギリセーフで有名な曼陀羅を拝観できた。高野山は盆地で寒い。宿坊でお風呂を戴き汗を流し精進料理を堪能しゆったり過ごす。
小辺路 十津川温泉まで 魔の車道歩き
出発が遅くなるが朝の勤行は折角高野山に来たので参加した。外国人も多く今回お茶はドイツ人僧侶から戴き会話は英語まじりだ。
和歌山県作成街道マップは左から右にルートが書かれてあり北が上に書かれている地図を見慣れている登山者には方位がわかりずらく車道なのかもわからず見ずらい。昔の古道が全て残っているわけではなく車道歩きも部落の道も変わり標識を見落とさないように歩く。なぜこんな不便な山奥にというところに民家がぽつりぽつりと残っている。龍神スカイラインの登りでは自転車で頑張る3人とエールを交わしひたすら歩く。途中で宿坊で戴いた和菓子を食べパワーアップ。隠れ郷というしかない深い山と谷の道を更に歩き大股バス停まで降りる。ここでおにぎりを食べ気合を入れて伯母子峠へと向かう。峠手前からは斜度もゆるくなり手前で水を汲み程無く避難小屋に到着した。明日から冬季閉鎖と書かれてあり知らずに来たのでギリセーフ。山頂までわずかだが紅葉は終わっていた。護摩壇山へと連なる山並みからぐるっと360度のパノラマを楽しむ。避難小屋は天井が高く着込んで寝た。
朝焼けの美しい紅葉道を下る。所々崩れていたが通行できた。登山口までは下りで上西家跡、水ケ元茶屋跡等昔の面影が残る道をどんどん下る。登山口から車道におり川をぐるっと回り、民家横から橋を渡ると三浦峠までの急登が始まる。三十丁の水で一息入れ人工林を登っていくと三浦峠に到着。東屋と案内板が建っている。ここからは登った分下りだ。今西集落が見える所で森を整備しているという80歳のおじさん達にヒノキの杖を戴く。ストックは非常用とツエルト用でザックに括り付けているが、遍路道は杖の方が似合うよと下さった。魔法の杖パワーか疲れがとれスピードアップしてどんどん下る。ところがここから十津川温泉までの車道歩きが今回一番つらいものになった。今夜は十津川温泉泊まりと気を抜いたことでメール対応をしたりと予想以上に時間を食い血豆を作る。
果無山脈縦走 十津川温泉ー果無峠ーヤマセミの郷 太鼓と笛に導かれ、、、
写真で有名な果無部落を通り果無峠まで観音様に導かれて登る。天気が悪い。道迷いが無ければ尾根伝いなので17時までには降りられるだろうと予定通り果無山脈に入る。紅葉は盛りを過ぎたようだ。期待通りの静かな山々で、ブナの平は熊野の山々が水墨画のように広がりいつまでもいたい場所だ。山腹線がつけられているが主稜線を踏み外さず歩く。都落ちの人々がのがれ、更に隔離された十津川へと物資が運ばれたルートに思いをはせながら歩く。標識は最近できたようだが気を付けないと見過ごす。熊の糞が夥しくビビりながら歩いていたら音がして鹿が数頭逃げて行った。ミョウガタワを過ぎたあたりで作業の方たちと会う。水源の山整備の柵が張り巡らされている。安堵山へ向かう途中林道におりるところで登ってくる2人の女性と会う。南は舗装された林道が山と並行し、北側は私道が走り、登山路の標識は無いが尾根の主稜を辿る。私道に降りるところで登ってくる3人パーティと会う。連休だからか。どんどん人工林を下り和田の森到着が16時半。陽の暮れが早いのでめどがつくところまで急ぎたいと懐電を出す手間も惜しみ明瞭な急すぎる尾根を下ったがおかしいと思った時には林道に降りてしまった。地図で確認するとその林道はヤマセミの郷に通じていない。ここで懐電を出し枝をつかんで登り返す。懐電の光が弱く迷った地点で電池を取り換えたが電気がつかなくなってしまった。接触が悪いらしく強く押せば時々点灯する。GPSで確認すると郷は近いのだが急で道がほどんど見えない。ビバークするにしても平らなところが無い。考えていたら遠くに光が見えお祭りだろうか太鼓と笛の賑やかな音が聞こえてきた。方向は正しい!ヒノキの杖でつつきながら道を探り、元気を湧き起こす太鼓のリズムと笛の音に導かれて時間はかかったが無事郷の道路まで下った。民家の軒先で電池を入れ直し教えられた真っ暗な道路をヤマセミの郷まで降りる。ツエルトを張りヤマセミの郷には誰もいないので橋の向こうのお祭りの集会所までバス停を聞きに行く。民家周りを終え会食中で私も呼ばれて大いにごちそうになった。ビールのおいしかったこと!丹生の川の方々は過疎化を嘆いておられたが和気藹々と伝統を守り皆でお祭りを楽しんでいる。丹生神社の上神社だそうで、太鼓は伊勢系で明るいのだと説明された。翌朝 紀伊田辺に行くという方に同乗させてもらい色々興味深い話をお聞きしながら田辺駅まで送って戴いた。来年もお祭りの時期に行きたいものだ。
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