岡山県津山市 演習林〜天狗岩〜三十人ヶ仙 好展望&紅葉&野鳥



- GPS
- 04:26
- 距離
- 10.0km
- 登り
- 810m
- 下り
- 808m
コースタイム
- 山行
- 3:52
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 4:23
歩行距離10km、歩行時間4時間、歩行数18,500歩、消費カロリー1,910Kcal
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。 標高960mの三十人ヶ仙登山口から稜線合流点までは丸太と土の階段状の道が多く、落ち葉が積もってはいるものの、滑りにくく安全に歩けます。 標高1,070m辺りから稜線合流点を経て三十人ヶ仙頂上までと、稜線合流点から天狗岩方面に少し向かうまでが根曲がり竹の間道です。前方も頭上も見えますし、かぶさり気味なのはごくわずかで、手ですぐによけられます。 三十人ヶ仙北北西の切り拓き道の入口は健在ですが、今年8月に東北東の勝間田(かつまだ)高校演習林入口から切り拓きを辿ってここに出た際には、取り付きが崩れやすくかなり急だったので、下山での利用はお勧めしません。また、今回は歩かなかった天狗岩の登山道のほうも急で滑りやすく、特にチャレンジコースは道が細く崩れやすいです。落ち葉が多いこの時季は天狗岩からの下りは地面が乾いていても避けたほうがいいでしょう。 |
その他周辺情報 | 黒木ダム湖の北に黒木キャンプ場があります。冬は雪がかなり積もると思いますが、第3キャンプ場は通年利用可能です。また、管理棟でテントや調理器具などのレンタル、売店で調味料や薪の購入ができます。この日は周辺のモミジが見頃でした。 |
写真
オオイタヤメイゲツやハウチワカエデなどに似ています。葉柄も葉の長さも5cm前後と少し小さく、葉の基部はハート形にならないことも多いです。葉は7〜9裂します。葉色の異なる葉が混在しとても趣がありました。動画も撮りました。
コミネカエデなど
遠目には葉は5裂に見えますが、ヤマモミジなどよりも幅広で先端が急に細くなります。ちなみに、岡山県内にはミネカエデは自生していません。見上げて動画も撮りました。そのまま進んだら、いつの間にか林道に合流していました。
オスの若鳥はメスの成鳥に似ていますが、くちばしの付け根周辺が白っぽく脇腹のオレンジ色の部分の境界線がはっきりしています。この個体は首回りなどがうっすら青みを帯び始めており、オスなのがわかりやすかったです。
この日は紅葉の主役となったカエデ属が大活躍でした(*^^*)動画も撮りました。真っ赤な葉はありませんでしたが、このくらいが一番好みなのでちょうどよかったです。なお、特に林道沿いは黄色いまま散った葉も多く見られました。今年はこのくらいにしか色づかないのかもしれません。
角ヶ仙&泉山&中央峰
南南西方面を望みました。左のとんがり山は“越畑(こしわた)のマッターホルン”と称される角ヶ仙(つのがせん)です。天狗岩と尾根続きですが、根曲がり竹のヤブがひどく少なくとも無積雪期は縦走できません。右奥のひょっこり山の中央が泉山(いずみがせん)、右が中央峰です。
マッコウ&扇ノ山&青ヶ丸
北東方面を望みました。左に見えている三兄弟のお山の右がマッコウ(三原山)です。背後にうっすら見えているのは、右端のふたこぶの右が青ヶ丸、もう少し左のふたこぶの右が扇ノ山(おうぎのせん)です。もっと右に氷ノ山(ひょうのせん)が見えていましたが、写真には写っていません。
沖ノ山&三室山&後山
東南東方面を望むと、中央奥に岡山県最高峰の後山が見えました。少し右のきれいな三角形の山は日名倉山(ひなくらさん)、左端は今秋流行りの沖ノ山(おきのせん)とすぐ右奥が三室山です。兵庫、鳥取、岡山の名峰そろい踏みですが、今まで気づきませんでした。動画も撮りました。
カサの直径は4〜8cm、裏には同じ色のひだがありました。カサや柄のささくれ具合などからすると、ツチスギタケかもしれません。以前は食べられていたようですが、消化器系の中毒症状を引き起こします。
「三十人ヶ仙」
標高1,171.5mの頂上三角点です。背後には左に高鉢山、右にマッコウ(三原山)が見えています。写ってはいませんが、このすぐ北北西にある根曲がり竹の切り拓き道入口は健在でした。
マッコウ&扇ノ山&青ヶ丸
中央の三兄弟のお山の右がマッコウ(三原山)です。背後にうっすら見えているのは、右端のふたこぶの右が青ヶ丸、もう少し左のふたこぶの右が扇ノ山(おうぎのせん)です。動画も撮りました。
稜線の天狗岩<写真16〜23>と三十人ヶ仙(さんじゅうにんがせん)との分岐から林道に下り始めるところです。目の前に平らな五輪原(ごりんばら)、中央奥に沖ノ山(おきのせん)が見えました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
手袋(防水加工)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子(フード付き)
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー(防水用)
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(地図アプリ使用)
eTrex22x(GPSナビゲーター)
虫よけスプレー
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感想
【人のいない紅葉スポットを求めて】
この時期は紅葉で有名な所はたくさんの人で賑わっています。しかも、今年は紅葉が見られる期間が短いこともあって紅葉最新情報がアップされるや否や、多くの方が紅葉スポットに押しかけます。自分たちの山行では、紅葉などの旬の風物詩を楽しむことはもちろん、その山に棲んでいる動物たちに出会うのも楽しみのひとつなので、できるだけ、静かな環境の中で、動物の鳴き声や動く音に耳を傾け、動物ウォッチングが楽しめる所を探しました。展望、紅葉、生物観察が楽しめ、かつ人がいない所となると、かなり限られてきます。今回はそれらの条件を満たしてくれそうな山域を選びました。
途中通過した黒木キャンプ場は周辺の紅葉が真っ盛りなので大勢の人がいましたが、三十人ヶ仙の林道入口(自動車進入禁止ゲート前)には他に自動車が停まっておらず、ひとまず、人がいない紅葉スポット訪問計画は狙い通りとなりました。結局、下山中に2人お会いしただけですみ、静かにのんびりできました。
【天狗岩のてっぺんからしか見えない大山】
今回のコースでもっとも展望が効く場所は天狗岩のてっぺんです。てっぺんに立たなくても、山頂<点名:天狗岩>からは角ヶ仙(つのがせん)、泉山(いずみがせん)などの名峰を望むことができますが、中国地方随一の名峰、大山(だいせん)は天狗岩のてっぺんに立たないと見えません。
てっぺんはフラットではなく足場が安定しないので、高所恐怖症の方には決してお勧めできません。この日は風があったので、360度パノラマ動画撮影は少し緊張しました。連れは前回は腰が引けててっぺんに座ったままでしたが、今回は立ち上がり、素晴らしいロケーションを堪能していました。下りるときはいつも通り、かなりもたついていましたが・・・(+_+)
過去一番の快晴だったためか、期待していた大山はもちろん、今まで気づかなかった後山や沖ノ山(おきのせん)も拝むことができ、予想以上に楽しめました(^^♪
【メスに扮する若いルリビタキのオスのなぞ(?_?)】
三十人ヶ仙に向かう林道を歩いていると、ルリビタキらしき野鳥が群れているのを見つけました。その中の何羽かにフォーカスすると、地味な色彩でしたので、メスだと思っていました。家で画像や動画をよくよく見ると、どうも若いオスのようでした。
通常、ルリビタキのオスは非常にきれいな青い羽を持っています。ところが、今回見たオスは遠目には、メスと区別がつきにくかったです。オスの羽色が、すぐに成熟せず数年経ってから発現することを“遅延羽色成熟”といいます。若いオスがメスや幼鳥に体を似せることで、力の強いオスとの闘争を避けているのではと考えられています。
あどけない顔立ちで尾羽をフリフリしながら、愛嬌を振りまいていたその姿がこの日最高の癒しとなりました(*^^*)
【紅葉、黄葉、色とりどり】
この時季にこの山域を訪問したのは初めてです。麓の演習林なら紅葉する木もあるだろうし、天狗岩のてっぺんからなら角ヶ仙(つのがせん)の山肌全体が赤くなっているのが見られるだろうと軽い気持ちで今回の山行を計画しました。
期待通り、林道沿いに黄色からオレンジ色に色づいた木々が何種類か見られました。林道沿いは黄色いまま散った葉も多く、今年はこのくらいで終わるのかもしれません。
標高1,030m辺りから坊主の木がほとんどでコミネカエデ<写真08,13,32>だけが頑張っているので、数は少ないものの、かなり目立ちました。足元には赤い葉もたくさん落ちていたので、たまたま黄色からオレンジ色の葉しか残っていなかったのかもしれません。
標高1,070m辺りからいよいよ根曲がり竹の間道です。前方も見えますし、頭上にたまに見えるオレンジ色のコミネカエデが元気をくれます。
稜線に合流し、より広範囲に展望が効く天狗岩に向かいました。両サイドの根曲がり竹は最初のうちだけで、そのうち植林帯となり、たまに紅葉が見られました。
標高1,076m鞍部の北、標高1,090m辺りから再び根曲がり竹の間道が始まります。今年4月11日には根曲がり竹がかぶさり気味の箇所が多く、腰をかがめていないと歩けないトンネル状態のこともありました。
2021年4月11日https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3072726.html
ところが、行けども行けども根曲がり竹はお行儀よく突っ立ったまま、たまにかぶさり気味の数本をまとめて軽く手で脇に押しやるくらいですみました(^^♪雪の重みで寝ていたのが起き上がったようです。稜線にはほぼ坊主の木が並び、紅葉の代わりに青空がよく見えました。
天狗岩で展望を楽しんだ後、今度は三十人ヶ仙に向かいました。天狗岩との分岐を過ぎても根曲がり竹の間道は続き、こちらのほうがかぶさり気味なのが多めですが手ですぐよけられます。稜線にはうっすら黄色く色づきかけたブナなどもたまに見られました。
三十人ヶ仙頂上に到着すると、北北西にある根曲がり竹の切り拓き道入口は健在でした。今年8月11日には東北東の勝間田(かつまだ)高校演習林入口から切り拓きを辿ってここに出ました。
2021年8月11日https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3434857.html
特に取り付きはかなり急で崩れやすかったので、下山はお勧めしません。天狗岩の登山道のほうも急で滑りやすく、特にチャレンジコースは道が細く崩れやすいです。下りが苦手な連れは天狗岩の登山道は上り専用と考えているので、今回はオールピストンの安全コースにしました。同じルートですが、日の当たり方が違うので、往路ではいまいちだった紅葉がきれいに見えました。
下山後は黒木キャンプ場周辺の紅葉を楽しもうかと考えていましたが、駐車場にも路肩にも自動車がそこそこ停まっており、人が多そうでした。モミジの紅葉はドンピシャで、敷地内も周辺の道路脇も色鮮やかな赤色がたくさん見えていました。山で堪能した後だったので、今回は車窓から眺めながら素通りしました。また機会があれば山行とセットで楽しみたいと思います。
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