冬季百名山43座目:空木岳


- GPS
- 34:13
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 2,057m
- 下り
- 2,066m
コースタイム
- 山行
- 7:09
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 7:50
- 山行
- 10:56
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 11:58
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【Day.1】
長年足蹴にしつづけた結果鬱病になり
突如引き篭りになってしまった愛車WRXのクラッチペダル('A`)
療養中の相棒に変わり今年の冬は代車のルーミーちゃんで過ごします。
よろしく頼むぜ( ・ㅂ・)و
かりそめの相棒と共に向かったのは
中央アルプス中央の秀峰。
林道を歩いてゆくと眼下には南アルプスと
駒ヶ根の街並みが広がる展望台。
既に絶景なのだがもっと凄いもの見せてくれんだろ?
待ってろよ・・・空木岳!!
新雪に残る足跡の新しさから先行者はいる様子だった。
辿りながら標高を上げていく。
樹林から見える白銀の宝剣と鋸がモチベーションを高めてくれる。
池山の手前あたりで降りてくる人と遭遇。
日帰り狙いだが雪が深く2200mで敗退してきたらしい。
他に先行者が二人居るとのこと。
年末休みなのに入山者そんなもんなのか・・
冬のマイナーな山は恐ろしいな。
だが追いつけば協力体制はとれそうだ。
この先は難所が続くヤセ尾根区間。
大地獄の鎖場は埋まっておらず普通にクリア。
小地獄のトラバース路も急斜面だが
トレースのお陰で安定クリア・・なのだが
雪はスネくらいの深さがあり確実にスタミナとペースを削り取っていく。
丁度ヨナ沢の尾根に出た所で日没。
空木平の分岐まで行きたかったけど・・・
今日はこれくらいにしといてやる←
そして先行者さん、追いつけず申し訳ない😭
冬山は平面さえあれば何処でも寝れるのが良いところ。
マイホームに潜り込み、ウインナー入り贅沢カップ麺で初日を終えた🍜
【Day.2】
朝陽とともに起床。天候は申し分なさそうだ。
出発準備をしているとなんと下山者が。
雪が深くて撤退してきたそうだ。
マジで?そんなに?てか先行者あと一人かよ。
難易度が更に上がってしまうがもうここまできたら自分の力を信じるのみだ。
これまでの経験上稜線に出れば雪は飛んで減るので樹林帯の攻略が至上命題。
数百メートル進むと最後の一人と思われるテントを発見。
この人がどこまで進んでるかで俺の運命が決まる・・・
この時点で雪は膝ぐらいまであるが踏み跡のお陰で力強く進むことができた。
空木平分岐を超えあと少しで森林限界という所。
ついに先行者さんと遭遇!
あれ、下山中?・・まさか?
俺「おつでーす!山頂いけましたー?」
先「いけましたよー」
俺「ヨッシァァアアザァァス!!( TДT)」
これで登れることを確信。
先行者さんに深い感謝を告げ別れる。
なんと空木は初挑戦だそうでチャレンジャーすぎる😲
目の前には青空と共にピークへ至る池山尾根と
グローリーロードがしっかり刻まれていた。
さぁ、駆け抜けるぜぇええ!!
読み通り稜線の雪は少なかった。
所々夏道も出ているくらいでかなり歩きやすい。
じっくり周辺の景色を楽しみながら高度を上げる。
実は池山尾根は下りでしか使ったことがなく
その時は日没が迫っていて走るように下山したため
何があったのか記憶が無い。
今回が景色を愉しむ最大のチャンスだ。
見落としていた駒石に近づきその大きさに圧倒される。
振り返ると八ヶ岳と南アルプスが一直線に並ぶ。
稜線の切れ間からは御嶽山と南駒ヶ岳が見え始める。
すげぇ・・すげぇぞ!
景色が俺に力をくれるのがわかる!
このまま一気に山頂を取るんだ!
駒峰ヒュッテ到着。
冬季小屋として入口が開放されているはずなのだが
扉の淵に溜まった雪がガチガチに凍りつき
動かそうとしてもびくともしない。
あぶねぇ・・小屋泊計画で来なくてよかった( ´Д`)
多分下の小窓から入れるんだろうけど
ザック降ろすのもめんどいし先へ進もう。
山頂まではあと僅か。
上昇する太陽が尾根へと降り注ぎ外気温は0℃
もうダウンも、グローブも必要ない。温暖・快晴・無風。
これ以上ない最高の条件に包まれて、
中央アルプス中央は俺を迎え入れてくれた。
午前11:00、山頂到着。
今日ここに立ったのはわずか2人。
積雪量、天候、先行者、そして諦めない勇気。
全てが揃わないと一人で来ることはできなかったろう。
ここから見える全ての景色をしっかりと目に刻む。
コーヒーを飲みながら1時間も滞在すると流石に顎がビートを刻み始める🥶
名残惜しいがそろそろ撤退しよう。
ありがとう、また逢おう空木岳!!
次なる目標に目星をつけ、山頂にお別れした。
下山始めてすぐに山頂をベルト状の雲が覆い太陽を隠す。
本当に最高の瞬間だけ味わえた様子。
稜線の絶景を目に焼き付けながら樹林帯へ。
テントで最後の腹ごしらえをしてから
月光の森をひたすら歩き続けた。
やっとのことで林道入口へ戻ると眼前には駒ヶ根の夜景。
登りの時とは違った美しさを放つ南アルプス。
ほんと・・・朝から晩まで美しい瞬間に包まれた一日だったな😭
行動時間12時間。
19:30にかりそめの相棒の元に帰還し、
年末の山旅にピリオドを打った。
冬季百名山43座目・踏破!
★ルートレビュー★
難易度:C
登山道は一定の角度を保って上がっていくため歩きやすくピッケルは不使用。
基本は尾根筋を辿るため迷うような箇所もなし。
唯一大地獄のみ鎖場の急登となっていますが
積雪量の少ない初冬であれば鎖は露出しているため
12本アイゼンさせしっかり使えれば登ることができます。
体力度:A
標高2864m 標高差1841m 平均斜度10.2° 登り10時間(10.2km) 下り7時間(10.2km)
雪は12月下旬の森限界付近で膝程度の深さまであり入山者の少ない影響で
積雪量およびトレースの有無でだいぶ変わってきます。
初日はテントを担いで景色のない樹林を1300m程度登るため
これに耐える精神と体力が必要です。
展望:C
空木平付近まで樹林の間からチラチラ周囲が見える程度。
森林限界を超えると背後に南アルプスと八ヶ岳連峰。
山頂からは御嶽山、乗鞍岳、恵那山をはじめ、
木曽駒ヶ岳から南駒ヶ岳の中央アルプスを構成する主稜線を一望できます。
総評:A
深雪でも諦めない心、鎖壁を登ったり幕張地を判断する技術、
そして冬装備を荷上げできる体力を総合的に駆使すれば
冬季中央アルプスの絶景を独り占めに。
登りながら常に感じる孤独感が一番のネックな気もするので
もう少し入山者が増えて間口が広がることを切に願いたい所です。
★ルートレビューリスト(冬季百名山)
https://wp.me/PcUql6-1aj
★Youtube
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★百名山登山記ブログ
http://furaiki.xsrv.jp/
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