埼玉古墳群を歩く
埼玉県
hirokok510
その他30人 
体力度について
- GPS
- 06:46
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 17m
- 下り
- 18m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
特に問題の個所はないが、長いので、十分下調べをするのがよいだろう。 |
写真
丸墓山下の通路は「石田堤」−戦国時代、この辺りで一番標高の高い丸墓山に陣取り、堤を作って忍城水攻めを行った。道はこの堤を少し削ってできたものらしい。
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となりにある粘土郭（ねんどかく）は竪穴に粘土を貼り付け、棺を置いたもので、ここは盗掘されており、わずかな残骸しか残っておらず。そのおかげか、礫郭部分は盗掘を免れ、鉄剣が発見された。
奥の山古墳ー発掘調査がなされ、二重堀が発見された場所。また造出し部からは須恵器（祭祀用）も出土。墳丘は二段になり、埴輪が並べられていたことも確認された。
大日塚古墳ー直径18mの円墳で発掘調査がなされ、箱式石棺の上に粘土郭二基が出て、直刀や鉄鏃などの副葬品が出土。時期は稲荷山古墳とほぼ同時期とみられ、埼玉古墳群と周辺古墳との関係が研究されてきている（市指定史跡）。
銅人形は街のあちこちに設置してある名物で電柱地下化して、その上に置かれたトランスの目隠しに人形台を設置しているーー彫刻家の赤川政由氏制作ーー
感想
膝痛がなかなか良くならず、違和感を抱えながら相変わらずの平地歩きーー今日は東国最大の古墳のある埼玉古墳群のガイドウォーク。池袋で新宿ラインに乗り換えて関東平野を高崎方面に進む。利根川と荒川に挟まれた平地を進むと、1時間強で行田に出る。行田駅付近のコンビニで残り少なくなったメモ帳を買い足そうとしたら、お店がなかった。あきらめてバスを待つ。古墳公園は駅から―4−5�劼里茲Δ澄�15分でバス停を下り、集合場所を探すと大勢集まっている案内板が見えた。案内の主役は博物館学芸員の的野女史。数名のボランティアが道案内についている。最初は古墳公園内を歩く。石田三成が5日で築いたという水攻めの石田堤を進んで丸墓山古墳に向かう。ここは日本最大、直径105mの円墳。まだ未調査らしい。本日最大の標高差（20m？）の墳丘に上り、周りの平野を見下ろす。次に鉄剣の出た稲荷山古墳。120mの前方後円墳で6世紀前半、古墳群の中でも最初のころ築かれたようだ。鉄剣の出土した礫郭は調査後復元されて、丸い河原石が積まれている。隣の粘土郭は盗掘されて、副葬品の大半は流出していたようだ。鉄剣には金錯銘が施されて出土10年後の再調査で金錯銘が浮かび上がって発見された。115文字と現存最多の文字数、この時代は書かれたものがほとんどなく、貴重なものであることから、出土品全体が大和政権と東国の関係を解明するための重要史料と理解され、国宝に指定された。この古墳群全体が国指定遺跡で、県立の史跡公園として県が管理している。国指定なので国の許可なしには、発掘できない。また考古学発掘事業のルールとして、いっぺんに発掘することは許されず、部分部分をトレンチなどの方式で少しづつ発掘する。将来の世代―より進んだ発掘、復元技術が整う世代に遺跡を保存しておくというのが、遺跡保存の考え方だ。発掘して空気にさらせれると。一気に遺跡や出土品の劣化が進んで重要な情報が失われてしまうことがあるので、遺跡保存が必要という考えだ。次に、東国最大の前方後円墳、二子山古墳に向かい、保存のための堀の水抜き作業や「造出し」などを見て、鉄砲塚、奥の山などの古墳を歩く。鉄砲塚は江戸時代には射爆場になっていて、見張り役の隠れる穴などを見る。現在、発掘調査も進められ、トレンチにはシートがかかっている。古墳群を見終わり、トイレ休憩の後、古墳公園を出て、忍川を越えて、大日塚古墳＋埋蔵文化センターに向かう。この小さな古墳は埼玉古墳群とは時期も場所も近く、出土品からも、その関係が調査されてきている市指定遺跡。山頂には1236年に左近将監が父母のための板碑を建立、これも県指定文化財となっている。
休みのはずの埋蔵文化センターの中には入れたので、板碑の現物や出土品の展示などを見て忍城に向かう。3�匐瓩�歩いて、お城につき、郷土博物館内に入って、会議室で昼食をとる。昼食後、外に出てB級グルメの「ゼリーフライ」なるものを近くの店で買い、試してみた。ゼリーとは銭のなまったもので、銭型をした野菜コロッケだ。まあおいしい。そのほか、卵という名のクレープみたいなものと焼きそばなどを売っている。博物館に戻り、同館学芸員による展示解説があった。忍城に関する部屋、地元の行田の足袋に関する展示の部屋、埼玉古墳群以外の古墳に関する展示の部屋を駆け足で説明し、13時50分に再び出発。十万石で休憩、お土産などを買い、私は出されたお茶だけ飲む。ここから3�劼睚發い独�幡山古墳に出る。かなり疲れるが、慣れてきた。膝もなんとかなりそう。この古墳は墳丘部分は減反で田んぼを畑地に変えるのに、盛り土が使われて、石室がむき出しになっていた。発掘調査後、崩れていた石室を復元整備している。漆塗り木棺や銅碗などの豪華な出土品からも、かなりの権力者の墓と考えられている。何トンもありそうな大きな石の多くは荒川上流の長瀞付近から採取、輸送されたらしい。石室の大きさから奈良の石舞台に対比して関東の石舞台と呼ばれているようだ。ここから白山古墳を経由して、埼玉古墳公園に戻る。解散後、博物館で鉄剣の現物と復元品を見る。入場時間を少し過ぎていたが、博物館側の好意で入れてもらえた（200円は支払う）。115文字の金錯銘鉄剣は窒素ガスの入った二重のガラスケースに展示されており、金であるために錆びずに刀剣の錆の下から浮かび上がったそうだ。東国の古墳時代の実情はまだまだ未解明部分が多いようだが、研究の進展を期待したいものだ。その他の鉄剣や馬具など、精緻な金装飾などがみられる。図録などを購入して、バスに乗り、帰宅の途に付いた。
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