剱岳
- GPS
- 56:00
- 距離
- 14.0km
- 登り
- 2,837m
- 下り
- 1,156m
コースタイム
5月4日(2日目)6:30早月小屋→12:00剱岳本峰→16:00 2620m(緊急幕地)
5月5日(3日目)6:30 2620m(緊急幕地)→7:10一服剱→7:30剱山荘→8:30三田平→10:10剱御前小屋→11:20雷鳥沢→12:40室堂BT⇒バス⇒美女平⇒ケーブル⇒立山⇒地鉄⇒上市⇒タクシー⇒馬場島
天候 | 5月3日 晴れ 稜線付近ガス 5月4日 早朝、晴れ間ありも2700m超からは低い雲 やや強い風 稜線はガス(午後以降、視界1〜2mほぼホワイトアウト状態) 5月5日 終日、快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
早月小屋(伝蔵小屋)〜劔本峰〜平蔵のコルの間は池の谷側、東大谷側への滑落事故(過去多数発生)に要注意、雪の状態にもよるがザイルによる確保が賢明。 尚、積雪期登攀経験リーダーの下に、十分な計画、訓練、装備を整えてお出かけください。 |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
馬場島派出所に計画書提出の折、「平成25年 試練と憧れ 立山・劔岳方面山岳遭難白書」地元遭対協、上市警察署発行を頂く、同山域、昨年の遭難者数84名 死者、行方不明者11名の実情が記される。
まえがきには、「山を愛し、山を尊ぶすべての皆さんに山岳遭難の実情を知っていただき、悲劇が繰り返されない心から祈念するものであります」と、優しくも厳しく戒められる。
馬場島出発間際、大阪の連盟メンバーお二方と巡り合えた、二昔前にもなるだろうか、連盟有志の屏風岩山行でご一緒させて頂いたクライマーさんだ、小窓尾根から三の窓、チンネを攀じって、早月尾根を下ってくるという、そこそこお歳(失礼)なのにいまだ心意気盛んな山男に頭が下がる。
入山2日目は、予報通り気圧の谷が通過、頂稜付近は風とガスに悩まされた、今日は多くのパーティーが早月小屋にテントを残したまま出発、テント撤収してからの私たちは、最後の出発となり、先発者の順番待ち、登頂をあきらめ下降してくる登山者のすれ違い待ち等、本峰まで思いの他、時間を費やした。
前劔からは、いくつかのアクシデントに見舞われる。
アクシデント1:リングワンダリング
前剱のピークを越えたところで、剱岳直進の標識「おかしいなー ここにもルートが2本あるのかな〜」、「あれー さっき通って来たとこじゃない?」と、パートナー、いつの間にか剱岳本峰向けて歩いていた
アクシデント2:スリップ ガスに視界を奪われ、飛雪にトレースは消されている、ピッケルの感触でトレースを探り、雪壁を後ろ向きで200m程下降、傾斜が緩くなったと感じ、前向になった途端足からスーと滑り出した、慌てて雪面にシャフトを差し込みなんとか加速を停めた。忘れてはいけない「試練と憧れ」少し安定したところでザイル。
アクシデント3:視界の効かない中ルートファインディング、左右に偏らないようにとトラバースと登り返しの繰り返し、武蔵のコルが近いはずと岩稜に沿って更に下降してみるが傾斜が増すばかり、そろそろ限界、下降をあきらめビバーク地を求め登り返すこと50m岩稜横に少し広いところを見つける。
風が強い中整地もできない、登山靴でざっと雪をならし、テントのポールを立てる前に重しにザックを入れ、ペグで固定するもバタつくフライの裾を四面共、雪で覆い固め固定する。
又、前剱からの下りでは核心部を過ぎた気の緩みから、雪質の悪さに加え、ガスで視界の効かない中、強行下降に至ったことは大いに反省するところである、一服剱間近にしながらも緊急避難したところが救いといえば救いか。
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