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Yamareco

記録ID: 41345
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白神山地・岩木山

岩木山 赤倉ルート

2009年06月19日(金) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
5.5km
登り
1,210m
下り
111m

コースタイム

赤倉神社(8:00)→山頂(15:30)→リフト終点(16:20)
ふつうは登り3時間のコース
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2009年06月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
岩木山とその花にとても詳しい三浦さんと登った。

歴史や花の名前など教わりながら、撮影しながらでとてもゆっくりのペース。丸一日、登山者に会わなかった。お講の人が登るので道はしっかりしているが、一般登山者はまず登らないらしい。けれど、岩木山固有種のミチノクコザクラが一番長い期間、五月〜八月始めまで見られる大穴場のルートとのこと(残雪があるため)。それにブナ林、巨大なハイマツのようなコメツガのトンネル、上部の旧噴火口附近の高原風の景観も良い。

赤倉は岩木山で一番古い登山道だ。津軽藩政時代に岩木山の表参道が南側の百沢登山道に決められる以前、8世紀から山岳信仰の古道として生き延びてきた道。赤倉は信仰の為の建物が集まり、集落のようになっている、恐山のイタコと並ぶ霊場。ルート上には三十三観音像がある。いつからあるものかは分からないが朽ちると新しくするとのこと。赤倉大権現は、特定の宗教ではないが、神道とも仏教とも付かない、荒削りな宗教だ。弘前の城下町が出来る前から津軽平野の信心を集めた岩木山。米どころの平野部、五所川原方面から見れば、この北東面が岩木山の正面玄関なのも分かる。

登山口で橋を渡るとき、アオダイショウが橋の真ん中でお出迎え。大いにスピリチャルな気分になる。何カ所か霊場を過ぎ、観音像をいくつか過ぎると電信柱より細いブナの密生した森を通る。凄く素敵だ。戦争中全部切ったところが七十年かけてここまでになったそうだ。このルートの脇にそれると所々霊的に強い引力のあるポイントがいくつもあるらしい。僕には全く不感。

岩木は中腹の雪が遅くまで残るため、ここでは雪解け直後の山桜(ミネザクラ)やタムシバが満開。

ガレの沢を右に見る標高1000前後では太さ一抱えも或る太いコメツガが、高さ2mを限りに、ハイマツのように地面を這っている森があり、そのトンネルの中を歩く。岩木山にコメツガはこちら側だけ。その理由は最後の大噴火(数千年前)の影響をこの方角だけが受けなかったためだそうで、このコメツガも太さから見て樹齢数千年はあるとのこと。その根元に咲くツバメオモト。ゆっくり歩くと見えるものが多い。

休息で三浦さんにキュウリの一夜干しやイカのナマ干し焼きや餅米おにぎりなどをゴッツァンになった。うまい。

視界がきく尾根上の標高1400に来ると、山頂部がガスの切れ間に見えてきた。そのころには岩木山名物のミチノクコザクラ、イワウメ、ミヤマキンバイなど、岩の上のわずかな土壌に咲く豪華な花が現れる。大鳴沢源頭の雪渓の100mほどの登りもあり。

陸奥湾が雲の切れ間に時折見えたが、相変わらずのヤマセの影響で、山頂部分は雲の中。ミヤマガラシという黄色い花が群落で咲くのは岩木山山頂の名物だそうだ。これも今が盛り。

あんまりゆっくり登ったので時間切れとなり、リフトを使って駐車場まで下り、車で下山。最終16時20分にぎりぎり乗った。

岩木山も特定のルートのみオーバーユースだが、こういうルートを教えてもらったのがうれしい。これからの時期はお参り登山の人も増えてくるそうなのでそれもまた風流では。
2009年06月19日 15:18撮影 by  PENTAX Optio 43WR, PENTAX Corporation
6/19 15:18
2009年06月19日 14:31撮影 by  PENTAX Optio 43WR, PENTAX Corporation
6/19 14:31
2009年06月21日 10:38撮影 by  PENTAX Optio 43WR, PENTAX Corporation
6/21 10:38
2009年06月19日 15:17撮影 by  PENTAX Optio 43WR, PENTAX Corporation
6/19 15:17

感想

岩木山とその花にとても詳しい三浦さんと登った。

歴史や花の名前など教わりながら、撮影しながらでとてもゆっくりのペース。丸一日、登山者に会わなかった。お講の人が登るので道はしっかりしているが、一般登山者はまず登らないらしい。けれど、岩木山固有種のミチノクコザクラが一番長い期間、五月〜八月始めまで見られる大穴場のルートとのこと(残雪があるため)。それにブナ林、巨大なハイマツのようなコメツガのトンネル、上部の旧噴火口附近の高原風の景観も良い。

赤倉は岩木山で一番古い登山道だ。津軽藩政時代に岩木山の表参道が南側の百沢登山道に決められる以前、8世紀から山岳信仰の古道として生き延びてきた道。赤倉は信仰の為の建物が集まり、集落のようになっている、恐山のイタコと並ぶ霊場。ルート上には三十三観音像がある。いつからあるものかは分からないが朽ちると新しくするとのこと。赤倉大権現は、特定の宗教ではないが、神道とも仏教とも付かない、荒削りな宗教だ。弘前の城下町が出来る前から津軽平野の信心を集めた岩木山。米どころの平野部、五所川原方面から見れば、この北東面が岩木山の正面玄関なのも分かる。

登山口で橋を渡るとき、アオダイショウが橋の真ん中でお出迎え。大いにスピリチャルな気分になる。何カ所か霊場を過ぎ、観音像をいくつか過ぎると電信柱より細いブナの密生した森を通る。凄く素敵だ。戦争中全部切ったところが七十年かけてここまでになったそうだ。このルートの脇にそれると所々霊的に強い引力のあるポイントがいくつもあるらしい。僕には全く不感。

岩木は中腹の雪が遅くまで残るため、ここでは雪解け直後の山桜(ミネザクラ)やタムシバが満開。

ガレの沢を右に見る標高1000前後では太さ一抱えも或る太いコメツガが、高さ2mを限りに、ハイマツのように地面を這っている森があり、そのトンネルの中を歩く。岩木山にコメツガはこちら側だけ。その理由は最後の大噴火(数千年前)の影響をこの方角だけが受けなかったためだそうで、このコメツガも太さから見て樹齢数千年はあるとのこと。その根元に咲くツバメオモト。ゆっくり歩くと見えるものが多い。

休息で三浦さんにキュウリの一夜干しやイカのナマ干し焼きや餅米おにぎりなどをゴッツァンになった。うまい。

視界がきく尾根上の標高1400に来ると、山頂部がガスの切れ間に見えてきた。そのころには岩木山名物のミチノクコザクラ、イワウメ、ミヤマキンバイなど、岩の上のわずかな土壌に咲く豪華な花が現れる。大鳴沢源頭の雪渓の100mほどの登りもあり。

陸奥湾が雲の切れ間に時折見えたが、相変わらずのヤマセの影響で、山頂部分は雲の中。ミヤマガラシという黄色い花が群落で咲くのは岩木山山頂の名物だそうだ。これも今が盛り。

あんまりゆっくり登ったので時間切れとなり、リフトを使って駐車場まで下り、車で下山。最終16時20分にぎりぎり乗った。

岩木山も特定のルートのみオーバーユースだが、こういうルートを教えてもらったのがうれしい。これからの時期はお参り登山の人も増えてくるそうなのでそれもまた風流では。

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