冬季百名山47座目:常念岳
- GPS
- 32:27
- 距離
- 22.1km
- 登り
- 2,211m
- 下り
- 2,207m
コースタイム
天候 | 曇→晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【Day.1】
冬眠から復活し3ヶ月ぶりの登山。
今年初の北アルプス・常念岳を目指す。
半数近くを終え残った冬季百名山登るとなると
もう初冬か残雪しかチャンスがねぇんだよ('A`)
.
冬の常念は東尾根を使うのが定石のようだ。
人生初のバリエーションルートへの挑戦。
ま、元より冬山なんてルートはあって無いようなもの。
今まで培ったスキルで乗り越えられるはず!
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林道ゲートより8時半入山。
先週の情報では雪が腐って踏み抜き地獄という話だったが
前夜にまさかの降雪があり山は冬に逆戻り。
林道の木々は見事な雪化粧に覆われていた❄️
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バリルートといえど登山道にはテープや登山道がしっかり切られており
一般登山道と何ら変わらないレベル。
進む先にはずっと動物の足跡が残り見事なガイドとなって迷うことはなかった。
林道終点でガイドの正体とご対面🐒
ここから先は、己で道を切り開く!
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林道終点からは尾根路。
2178峰までの800mの辛い登りが続く。
テープはあるものの時々藪漕ぎになる箇所もあり
流石バリエーションルートと言った所。
登山道も残雪アイスバーンの上に新雪が乗った状態でまぁ滑る。
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景色の無い難路はひたすらに辛い所だが
前日の雪が本当に良い景色を作ってくれて
ずっと楽しんで登り切ることができた。
1955峰の先に一箇所だけ景色の開ける所があり
雲のかかる常念岳の姿が!( ゜∀ ゜)
16時前にやっと2178峰に辿り着くと幕張跡を発見。
よし、森林限界はもうすぐだ!
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2178峰の少し先にて森林限界を超え視界は開けた。
安曇野の街並み、横通岳、蝶槍、
そして正面にそびえる巨大な常念!
本日唯一の後続者と共にこの絶景を分かち合う。
ゆっくり登って7時間。
重い荷物を背負ってきた苦労が全て報われる・・・
今日はここをキャンプ場とする!⛺️
夜景と星空の見えるこの場所で、エクストリームな一夜を過ごした🍵
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【Day.2】
テント内-10℃の夜を耐えた朝🥶
浅間山の向こうから太陽は静かに昇る。
快晴・無風・無音の極上の刻。
これ以上ない条件が整った。
さぁ、待ってろ・・・常念岳!!
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まずは前常念までの400mを一気に登る。
照りつける太陽と急登に体感温度は急上昇し
早くもグローブを脱ぎ捨てる。
高度を上げるにつれ少しづつ
見える山が増えていくのが嬉しい。
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前常念直下は大岩のひしめく斜面を
トラバースするバリエーションらしいコースとなるがピッケルは使うほどでもなかった。
難所を乗り越えた先には白く気高い穂高連峰がお出迎え。
・・・もうこっから先は楽しい箇所しかないぜ!( ゜∀ ゜)
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前常念から先は天空の稜線。
無雪期は岩だらけで歩きづらいこの場所も
降雪が全てを埋めとても歩きやすくなっていた。
左右には連なる常念山脈の全貌が見えてくる。
そして山頂直下で憧れの槍も姿を表す。
ゴールは、目の前だ。
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宿泊地から2時間半、常念山頂に到達!
冬の装いを感じさせる絶景を
春の陽気で眺められる至福の時。
冬の澄んだ空気のおかげで
大キレットの向こうに白山が見えた。
もう登るのは3度目だし
見える山も全て言い当てられるけど
毎回新しい発見があるのは嬉しいことだ。
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丁度早朝出発した日帰り組が
山頂に到達し始める時間帯。
山の主となり代わる代わる雑談を
繰り広げ続けて1時間半滞在( ˘ω˘ )
.
最後は甲斐駒でなぜやらんと師匠に怒られた
エクストリーム茶道で頂を締めくった🍵
下山中も晴れ続け絶景を見せ続けてくれる常念。
日帰り組にエールを送りながら1時間半で宿泊地へと戻る。
流石土曜日なだけあり一人だったテント周囲は
翌日アタックに備えるテント泊者で賑わっていた。
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装備をまとめて重装備を背負い直し森林の中へ。
昨日は初っ端から雪道だったのに標高1500くらいか雪は無くなっていて
本当にベストタイミングでの入山だったようだ。
ぬかるんで滑る尾根と格闘しながら17:00下山。
.
初のバリルートだけど難易度は程々。
そして甲斐駒黒戸尾根と標高差&歩行距離は大差ないはずなのに
思ったより疲れなかった・・・
3か月山行ってない割に体力落ちてないな?
明日スノーボードイッチャウ?( ゜∀ ゜)
と、余裕ぶちかましてたら結局翌日全身バキバキになったので
アドレナリンのおかげだったようだ←
やはり景色に力貰ってたんだなぁと痛感。
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キッツイけどやっぱり冬テン泊は楽しい。
この美しい世界に長く居られるのなら、
どんな重さにも耐えるてやるさ。
冬季百名山47座目・踏破!
★ルートレビュー★
難易度:B
バリルートではあるが登山道とテープはしっかりしており一般登山道の様相。
部分的に不明瞭で藪漕ぎ箇所はあるが基本的に尾根を辿れば迷うことは無いはず。
森林限界〜前常念の区間は急登となりアイゼン必須。
(ピッケルは使わずストックのみ)
山頂直下の大岩トラバースは雪の乗り方によって
アイゼンが効かせられない箇所があり
足場を慎重に探しながら歩く必要があります。
前常念〜山頂は比較的ゆるやかな尾根歩き。
南側の雪庇に注意しつつも景色を楽しみながら歩く余裕があります。
体力度:A
標高2857m 標高差2074m 平均斜度11.7°
登り8:00+3:30(10.8km) 下り6:10(10.8km)
長距離&標高差が大きく山小屋も無いため
冬宿泊装備を背負って登るのはかなりの体力を必要とします。
春季であれば半分程度は無雪路となることが多いため
早朝発日帰りで登る方が一般的。
展望:C
東尾根の7割はずっと樹林の中で木々の間から周囲の景色が若干見える程度。
2178峰を越えた少し先から森林限界を超え一気に視界が開けます。
まずは常念・横通岳・北信五岳・浅間&四阿・八ヶ岳・富士山・南ア・蝶ヶ岳などの眺望。
標高を上げていくにつれ燕岳・針ノ木・鹿島槍・乗鞍・御嶽などが少しづつ見え始め
山頂付近からは穂高&槍・白山・鷲羽&水晶・立山&剱・常念山脈・中アなど
圧倒的な絶景に囲まれ写真を撮る手が止まらないでしょう。
総評:A
北アルプスの中では雪量が少ない方で東尾根を使えば冬季は常にアタック可能。
ピッケルをギリギリ使わない難易度かつ
長距離日帰り訓練にもテン泊体力勝負もできる豊富な選択肢。
そして景色のすばらしさは言わずもがな。
バリエーションルート入門ともいえる絶妙な山です。
★ルートレビューリスト(冬季百名山)
https://wp.me/PcUql6-1aj
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