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Yamareco

記録ID: 417621
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

大雪で延び延びだった、八ヶ岳雪山体験サポート、ついに実現

2014年03月15日(土) 〜 2014年03月16日(日)
 - 拍手
devilman その他3人
GPS
32:00
距離
20.3km
登り
1,390m
下り
1,377m

コースタイム

3/15 渋の湯8:22-黒百合平10:38-中山峠10:58-東天狗岳12:07〜25-中山峠13:07〜35-高見石15:20〜52-麦草ヒュッテ16:57
3/16 麦草ヒュッテ7:41-茶臼山展望台8:52〜9:07-麦草ヒュッテ9:50〜10:20-青苔荘11:10〜56-高見石12:47-渋の湯14:02
天候 3/15 快晴 3/16 快晴、晴れ、のち曇り
過去天気図(気象庁) 2014年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
渋の湯〜黒百合平 しまった雪道、アイゼンの必要なし。
黒百合平-天狗岳 例年よりはるかに雪多し。2月よりさらに増えている。トレースはしっかりしており、岩が雪の下に隠れて歩きやすい。
中山峠-高見石 積雪多く、普段木々に隠れて見えない遠望が利く。その代わり、枝が道にかぶさり、歩きにくい。積雪が多くて相当高いところを歩いている感じ。中山展望台から高見石方面へのトレースに間違いあり。方向を北に定めて下れば正しいトレースを追える。
高見石-麦草峠 もなか雪で、時々突然もぐる。ワカンかスノーシューがあった方が良い。
麦草峠-茶臼山 雪のトレース、歩行に問題なし。
国道 麦草峠-白駒池入口 表面クラストして、ほとんど潜ることはない。ガードレールより高いところ、積雪の表示1.4mの高さを歩いている。
白駒池 積雪の面が凍っており、ほとんど潜らない。
白駒荘-高見石 クラストして歩きやすい。スノーシューツアーが歩いた後はかっちりしている。
高見石-渋の湯 賽の河原は風の吹きさらし。積雪に覆われ、岩はほとんど出ていないため、歩くのは楽。ほとんど潜ることもない。
予約できる山小屋
黒百合ヒュッテ
集合場所の八ヶ岳PAから、朝日に浮かび上がる金峰山
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集合場所の八ヶ岳PAから、朝日に浮かび上がる金峰山
八ヶ岳の朝
渋ノ湯の朝
尾根にのる。
御岳と乗鞍が見える。
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御岳と乗鞍が見える。
黒百合平に到着
中山峠 みどり池から登ってきたトレースはない。
中山峠 みどり池から登ってきたトレースはない。
金峰山が見える。
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金峰山が見える。
ザックデポ
北アルプスの展望
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北アルプスの展望
蓼科山と北アルプスの後立山連峰
蓼科山と北アルプスの後立山連峰
霧ヶ峰と後ろに北アルプス
霧ヶ峰と後ろに北アルプス
諏訪盆地と乗鞍山
諏訪盆地と乗鞍山
にゅうと、背後に浅間山遠望
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にゅうと、背後に浅間山遠望
眼下にみどり池としらびそ小屋が見える。
眼下にみどり池としらびそ小屋が見える。
硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳
硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳
南アルプスの北岳、甲斐駒、仙丈岳
手前に峰の松目。
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南アルプスの北岳、甲斐駒、仙丈岳
手前に峰の松目。
中央アルプス
御座山と、その向こうに両神山
御座山と、その向こうに両神山
高見石へ
にゅう方面
北八の山々、蓼科山、茶臼山、縞枯山、三ツ岳
北八の山々、蓼科山、茶臼山、縞枯山、三ツ岳
いつもの自転車、さらに埋まっている。
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いつもの自転車、さらに埋まっている。
埋もれているキャタピラー
埋もれているキャタピラー
白駒の奥庭 岩が全然出ていない。。
白駒の奥庭 岩が全然出ていない。。
麦草ヒュッテに到着
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麦草ヒュッテに到着
白湯餃子鍋
こたつ中心にねる。
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こたつ中心にねる。
茶水の池
雨池方面へのトレースはあり。
雨池方面へのトレースはあり。
ワカンで行くが、沈まない。
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ワカンで行くが、沈まない。
メンバーのおニューのMSR
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メンバーのおニューのMSR
強風の展望台
退散、退散
ヒュッテのご主人、スノーモービル。
ヒュッテのご主人、スノーモービル。
地吹雪の中
正面は、にゅう
エンジェル。。。
エンジェル。。。
青苔荘でお汁粉
白駒池の上を行く
白駒池の上を行く
頭上は高見石
硬い雪面。
高見石小屋
風で氷柱が曲がっている。昨日の写真と比べて、わかる。
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風で氷柱が曲がっている。昨日の写真と比べて、わかる。
強風の賽の河原

感想

そもそも、この山行は一か月前の予定だったのだが、例の大雪で、出発間際で中止。行っちゃっていたら、どこかで閉じ込められてたはず。
その前週には、中央道が通行止めになる直前に抜けて、八ヶ岳に入っちゃったんだけど、それも当然計画変更。。本当はロープウエイから編笠山へ抜けるのを目指したテント泊の計画だったんだけど、まったり高見石小屋泊になっちゃった。

で、あーだ、こーだと、言いながら、富士見平の偵察や除雪が当然優先なので、ここまでこの計画の実施もずれたわけだ。
計画は、雪山をもっと体験したい女子たちに、楽しい雪山を味わってもらうことだった。

飛び入り参加も加えて、男女二人ずつの4人パーティー。早朝に八ヶ岳PAに集合し、渋の湯に七時半到着。
天気は抜群。順延を重ねた甲斐があったかな、と思わせるもので、メンバーもわくわく、盛り上がってくる。
渋御殿湯のお風呂は素晴らしいので、下山後ここに入るのも楽しみ、期待いっぱいで出発する。

朝の光を浴び、木々についた霧氷や雪がキラキラして美しい。
アイゼンは履いたが、特に危ないところはない。
この道を登るのは何十年ぶりだ。キスリングにエスパース括りつけ、三月の雨の中、傘さして黒百合平まで一人で登ったのを思い出す。あの時は、翌日、晴れ上がった空の下、東西の天狗に登ったけど、阿弥陀岳の中岳沢で雪崩遭難があり、ヘリが飛び回っていたことを思い出す。あれ以来、雪の時期の中岳沢は登られなくなった。

黒百合平が近づくと、背後には乗鞍、御岳、中央アルプスの大展望がひろがり、前方には輝く雪面が目をくぎ付けにする。みんな興奮の声を上げる。
黒百合平を通り過ぎ、中山峠のそばにザックをデポする。サブザックに食料などを入れ、ほかのメンバーは空身。ストックをピッケルに持ち替え、天狗岳へ向けて登り始める。頭上には、雲一つない紺色の空が広がる。久しぶりだ。三月の晴天の雪山。雪山のとりこになるのは、こんな天気の時だ。

例年より天狗岳の雪壁の雪は多い。春ならクラストしてアイゼンでガシガシ登るところも、トレースは雪の階段になっている。先月に来たときは脛まで潜りながら登ったが、今回はもっと深い感じながら、表面が解けて凍ったもなか雪を呈しているので、少々面倒。

そこそこ人も多い。西天狗にも数名がとりついている。まさか、その一人が、富士見平のメンバーだったとは気づかなかったのが、残念。facebookで彼があげた写真みて、後でびっくり。ほぼ同時刻に渋の湯を出て、少しずつ先行し、西天狗から降りるのにまき道を通ったため、こちらとはすれ違ってしまったので。我々は、道々、彼のうわさもしていたのに。残念。。

お昼ちょっとすぎに天狗岳到着。絶好のお天気だ。
やはり、南へのトレースはない。そういえば、中山峠にも、みどり池から登ってきた形跡はなかった。やはり、雪は深いのだろう。

周囲の大展望は、金峰山から奥秩父の全貌、つながって御座山、その向こうに両神山、北に目を向ければ浅間連峰が大きく、蓼科山へと続く北八ヶ岳の峰々が近く、美ヶ原、霧ヶ峰、後立山から、槍穂高、乗鞍、木曽御岳、中央アルプス、そしてみなみに、仙丈ケ岳、甲斐駒、北岳、南八ヶ岳の阿弥陀岳、中岳、赤岳、目の前には硫黄岳の爆裂火口が圧倒的な壁となって鎮座している。
風はそれほど強くなく、いつまででも見ていたい光景だ。雪山体験には、絶好の日和。
日差しは暖かく、風が当たらなければ、汗ばむくらい。下山はそんな春を感じた。

中山峠のザックデポで昼食。パッキングを整え、北へと出発。
高見石への稜線、先月に来た時にも、ずいぶん視点が高くなっていて驚いたが、今回はさらに雪が吹降り積もったと見え、周囲の木々の枝がやたらにあたる。見える風景も、ずいぶん高いところから見ているみたいだ。
そのためか、あちこちで、あるはずの指導標が見当たらないことがあった。
このあたりにある「にゅう」への分岐も、辛うじて木の幹に巻いた黄色のテープはあったが、先月に見かけた指導標は雪のしたらしかった。もちろん、にゅうへのトレースはない。

中山展望台の雪原から高見石へ向かうトレースが間違っていて、つい追ったら、樹林の中で90度違う方向で途絶えていた。
方角は明瞭なので、雪原に戻り、正規ルートへ復帰した。高見石へはひたすら下る。日差しはだんだん傾いていく。
快晴の西日さす高見石に登ると、360度、またまた胸のすくような展望だった。眼下の白駒池、浅間、北八つ、中央アルプス。

のんびりしてだいぶ遅くなってしまい、アイゼンからスノーシューやわかんに替え、急いで麦草峠に向かうが、メンバーは疲れもたまり、ペースは上がらない。
白駒の奥庭はただの雪原になっていた。
樹林帯を歩くうち、メンバー間の距離はどんどん開く。
まぶしいばかりの春らしい夕日さす麦草ヒュッテに全員そろったのは、5時を回る頃だった。

ヒュッテでは、4人なので個室を取ったのは正解だった。
荷物の整理後、ビールで乾杯し、しばし馬鹿話。落ち着いてから、階下に降り、夕食。
今回は、一人だけ大きなザックで、食材と巨大コッヘルを持ち込んで、牛の焼肉と餃子鍋。
満足いただけた、みたい。顔の日焼けが一層際立つ。女性陣はお顔のケアも大変。

個室の特権、10時まで飲んで就寝。

朝は、六時起きと言っているのに、誰も自分からは起きない。。。
それでもみんなやっと起きだし、各自で朝食の準備。

食事後、ザックをヒュッテに頼み、軽装、あるいは空身で茶臼山ピストンに向かう。
足拵えは、わかん、スノーシュー、それぞれ。
天気は悪くないが、薄く白い雲が掃いたように見えている。午後あたりは崩れるかも。
茶臼山へは、まっすぐな直登をいき、展望台まで。
ここは、風が強かった。油断していると吹き飛ばされそう。
早々に下り、ヒュッテに戻った。

軽食を取り、荷を担いで国道を行く。これは気もち良かった。
天気は晴れて青空だし、風はあまり当たらないし、真っ白な国道の雪面がキラキラしてきれいだし。
麦草峠の標識に刻まれた積雪のメジャーでは、1.4mだった。谷側は浅くてガードレールより40cmほどだが、山側は交通標識の首あたりまで雪に埋もれていて、メンバーは写真を撮りまくる。

白駒池の駐車場には、1月に来た時に三台ほどが埋もれているのを見ているが、今回はもっこりした雪の山になっていた。
入り口から白駒池に向かうと、青苔荘の煙突から煙が出ていたので、雪の壁を乗り越え、中にお邪魔した。
そして、今年三回目になる、お汁粉を注文。基本、山小屋で飲食を頼むことをしないのだが、例外はあって、それが冬のお汁粉、夏の生ビールとかき氷。
12月、1月、2月、そして今回と、この冬は毎月ここにきている。2月は小屋が開いてなかったが、それ以外は必ずお汁粉。ほかのメンバーもそばなどを頼み、昼食タイムとなった。
小屋の周りもすごい積雪で、1月にテントを張ったところなど、およそ想像もできない雪の山だ。

天気も、青空が消え、曇り空となって、風が吹き始めた。身支度を整え、池を横断して高見石に向かう。
スノーシューやわかんでラッセルしてトレースした前回と異なり、池の氷の上に深く降り積もった雪は固く、わかんもほとんど潜らない。池から上がると、白駒荘のわきから高見石へと登る。風の音が強くなる。
高見石小屋の前には、数人の登山者がいたが、もう下山に時間。賑わいとは逆の雰囲気。
曇り空は、風の音もあいまって寒々とした気分にさせる。

あとは降りるだけだ。速足で、小屋の前をすぎ、樹林帯を抜けて賽の河原に出ると、思い切り強風に吹き付けられた。西風は向かい風。
一刻も早く、風から逃れようと、ほとんど一直線に最短距離で下ったが、幸い岩は雪の下に隠れ、走るようだった。

あとは、歩きやすい雪面を、淡々と下るだけ。ほどなく、硫黄のにおいがして、渋の湯に下りついた。
大勢の登山者がバスを待つ前を通り、車に戻る。

そして、楽しみの温泉にゆっくりつかり、少し晴れ間の見える下界へと下って行った。

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コメント

devilmanさん、こんにちは。
サポート、お疲れさまでした。

何年か前、同じように雪山初心者の方のサポートをして、そっくりのルートを選択しました。
車二台で、メルヘン広場からでしたが。
サポート、、、たいへんですよね。
楽しんでもらいたいし、危険は避けたいし、少しでもレベルアップはしてもらいたいし。
本当に、ご苦労様でした。
いいルートですよね、盛りだくさんで。
2014/3/19 9:45
最高のお天気ですね!
この週末は本当によいお天気でしたね
青空と雪山のコントラストは何度見ても気持ちいいです。
このコースは冬季行きまくってますが、本当に楽しいルートですよね。
皆さん、存分に楽しまれたことと思います
2014/3/19 21:56
ricalojpさんへ
コメントありがとうございます。

絶好のお天気で、最高の雪山体験になったと思います。
おっしゃる通り、このあたりコースはいろいろと楽しめ、またバリエーションもあって、雪山体験のステップアップにはいいんだと思います。
そもそも私の初の本格雪山体験が、高校一年の三月合宿での、稲子湯からの天狗岳でしたからね。

それにしても、久しぶりの澄み切った青空の下の真っ白な雪山で、連れて行った方としても、大満足でした。
2014/3/20 1:30
Penさんへ
素晴らしいお天気に恵まれ、これだけの青空と雪山を楽しんだので、そろそろ別のところに行きたくなりました。毎月同じところに通ってしまったので、少々飽きました。。。
今年は大雪で、行きたいところに行けていないので・・・
2014/3/20 1:33
楽しそうですね!
天候にも恵まれ、楽しそうな山行ですね

冬の八ヶ岳、今年こそは行きたかったのですが、中々都合がつかなくて今年も行けそうにありません。。。
毎月同じところでも、天候に恵まれた山行を楽しめるのは羨ましい限りです

devilmanさんのサポートなら、皆さん安心でしょうね!
サポート、お疲れさまでした
2014/3/20 12:18
rikulikuさんへ
お忙しく、なかなか山へ行かれないとか、でも、山は逃げませんから、焦らず、チャンスを待ってくださいね。
今年は大雪を除けば、結構行かれましたので、満足かな、と思っています。

また、富士見平も来てくださいね。
2014/3/24 6:01
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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