新茅ノ沢遡行・戸沢右俣下降
- GPS
- 06:01
- 距離
- 4.4km
- 登り
- 667m
- 下り
- 662m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
岩トレ翌日はどこか日帰り沢を…と思っていたらkudanさんに声をかけて頂けたので新茅ノ沢へ。
遡行だけでは短いので練習に下降も入れたいと思うも、動きとして楽なのは戸沢右俣くらいしかない。
沢下降の経験があまりないので十分練習になるかと思い新茅ノ沢遡行・戸沢右俣下降の計画とさせてもらった。
当日、天候がそこまでよくないとは言え駐車場問題がありそうだったので早めの7時集合。
ところが20分過ぎてもtedtacさんが来ず、電波のあるところまで戻ると寝坊したとの連絡が。
めちゃくちゃ珍しい。
共装は問題なかったのでkudanさんと2人で行くこととした。
入渓してすぐに3m滝からのF1。
F1はロープを出すか一瞬迷ったが、左の凹角は問題なく登れそうだったので各自フリーで突破。
F2はロープを出し僕がリード。
下部の残置ハーケン2個、乗っ越し前にあるボルトでランナーを取りサクッと突破。
しかし終了点のボルト2個は片方が緩く、他の残置は2mほど離れたところにハーケンが1つあるのみで、木やクラックは無し。
迷ったがそもそもこの滝で激落ちは考えにくいのでそのままボルトを支点とすることとした。
一応固定分散としたが、やや向きが偏っておりもう少しだけ右岸側に向けるべきだったと判明。
ロープの方向につられてしまったが、もう少し登攀ラインを正確にイメージしなければいけなかった。
しばらく進むとすぐに核心のF5に到達。
水量は多くはないようで、kudanさんがやる気満々。
僕はけっこう立っている壁とそこそこシャワーになりそうな雰囲気に戦々恐々。
kudanさんリードで登攀開始。
残置ハーケンが豊富で細かめにランナーを取れる様子。
序盤に滝の方へ体を出すような足運びをサラッとやっており、すごいなと思いつつ自分が登る時のムーブとして必死に覚える。
後半の乗っ越し部分もスムーズに超えていったため、案外登りやすいのか?と期待したが、自分の登攀となってみるとそんなことはなかった。
序盤の滝方向へのムーブにあたり、踏み替えしつつバランスを取る時点ですでにいっぱいいっぱいな感じだ。
その後シャワーに突入し、水の冷たさでさらに体が縮こまる。
テラス部分へ上がる際もややバランシーな箇所がありヒヤッとしつつなんとか超えた。
ホールドは安定しているがバランス取りや高度感、寒さと闘う感じだろうか。
これをあんなにあっさりとリードするkudanさんすげえなと改めて思った。
これは純粋な登攀力の差か…
その後はロープを出す箇所もなく順調に詰め開始。
1050m地点で左岸側の少し戻る方向に、枝尾根へ上がれそうな斜面をkudanさんが発見、そのまま尾根へ上がるとめちゃくちゃ簡単に登山道に出た。
地形図の崩落箇所と実際の進行方向遠くに見える斜面の様子から、沢を詰めない選択をして頂いたがドンピシャだった。
僕だったらもう少し沢を詰めようとしていた。
このあたりの判断をスムーズにこなせるのも下調べの精度とバリエーション経験からくるものなのかな。
烏尾山で小休止を取りすぐに下降パートに移行。
いまいち前情報がなく実際の地形を見て〜と思っていたが、山頂すぐ北側の西向き斜面はかなり傾斜が強く後半は木もまばらになりそうで却下。
kudanさんの予想通り、仲尾根を少し歩き1050m付近から仲尾根を外れて沢へ降りることとし、そのままナイスルーファイにより懸垂せず戸沢に降りることができた。
冬山でも思ったが、こういう時の地形を見る力は圧倒的に足りていない。
もっと事前の地形図読み込みに時間をかけて現場で確認、を繰り返して自分の中にデータを蓄積していかないとダメだな…
沢下降での10m滝×2はどちらも良い場所に支点となる木がなかったためまとめて左岸巻きした。
今回は30mロープを2本持ってきていたので懸垂下降の距離を長く取ることができ、ルートの選択肢がかなり広くなった。
この辺りの感覚もけっこう新鮮だ。
8m滝は左岸側を補助ロープのゴボウでスムーズに降りられ、残る後半は河原歩きと堰堤の懸垂をして無事下山。
沢下降を入れて個人的には充実度の高い1日になったと思う。
色々な部分で頼ってしまったがkudanさんから学ぶことは多かった。
ありがとうございました!
・巻きを判断する水量を過去レポからイメージしておくとスムーズ
・登攀時は2手先の足場を探しながら登ると余裕が出るし安全
・木をかわしながらの懸垂はトップが切り開きながら
・ロープスケールと実際の高さイメージは経験値
・堰堤は意外と高く見える
発端は下記のアドベンチャー魂って番組。
https://bs.tbs.co.jp/adventure/archives/20211116.html
タレントの東野幸治が色んなアクティビティにチャレンジする番組だがチャレンジする志向が辺クラだったり色々尖ってる番組。そこでやってた沢登り企画で新茅ノ沢に行ってたのが印象に残ってずっと行きたいと思っていた。
いい感じにutagさんが捕まったので一緒に行くことに、計画書は作るということだったのでお願いしました。この時もはや自分はF5登ることしか完全に頭になかった。
今回はコンディションもよく渋滞もせず快適にさこうすることができてよかった。
F2はutagさんに上ってもらった。上記の番組で東野が登ったときフォールして滝を被っていたきがしたが、どのラインだったんだろう。
F5は登れそうな水流だったのでノータイムで上ること決めて準備した。
それでも水流はそこそこあってなかなかメンタルが試される感じだった。グレードは5.7位で、シャワークライミング考慮して5.8位だろう。後藤さんの記録で5.10前半登れる自信がない人はリードしない方がいいは納得。
残地スリングは豊富にあるが信頼性はほぼない。諦めることはゆっくりテンションかける以外は有り得ないだろう。カムはフレアしてて下から見るより決めにくい。適当に決めたら多分外れる。
核心部は中間のテラスに上がり込むところと、そこから足がなくなって滝の中探って足を見つけるところかな。
上部で右回りか直登でいけるが残地に導かれるように直登したら簡単でした。右回りだと苦労してる記録が結構あってスラブ登りになるんだと思う。
番組中、フォローでもテンションかけずに登れた東野はなかなかやるじゃないかと思った。
充実しました。もう帰ってもいいかと思ったが全体の登りの半分も来てないのでてくてく歩く。上部で水が急に冷たくなったのは湧き水が有るようだ。
チョックストーンは思ったよりムーブがあっておもしろかった。
がれがれになったところで右からさらっと脱渓、かなり楽な詰めだった。
utagさんが沢下降を御所望で、天気も持ちそうなので予定通りにする。数少ない戸沢さこう記録は全て右の尾根に逃げているのでそれを真似る。
沢に降りた後もさほど行き詰まることなく、危なげなく降りれました。
堰堤を懸垂下降してたらリングボルトが連打されてたのがおもしろかった。古の谷川に憧れた岳人達の残したものか、、
ヒルは二匹しかやられてなかったので肩透かしでした。どうやら戸沢にはなぜかヒルはいないらしい。
utagさん、声掛けてから準備など諸々ありがとうございましたー、またどこか行って楽しみましょー
備忘
支点延長:支点作ったらムンターで仮結びして指定の場所まで下がって自分側のロープをフィギュアエイトノットつくってビナをつける。
その後、支点まで戻ってムンターをクローブヒッチに変更する。
そのまま下がってロープアップした後、つけたビナにムンターして引き上げる。
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