ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 44673
全員に公開
ハイキング
志賀・草津・四阿山・浅間

御飯岳〜登り易くなった御飯火山群の秘峰、風銀座・毛無峠から笹海の上信県境を往く

2009年08月04日(火) [日帰り]
 - 拍手
GPS
02:46
距離
5.1km
登り
414m
下り
399m

コースタイム

毛無峠9:38-9:56毛無山[R1]10:02-11:04御飯岳[R2]11:25-12:14毛無山12:15-12:24毛無峠

【実働】2時間18分
天候 晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2009年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
長野県側からは、高山村から群馬県万座温泉方面に向かう長野県道112号須坂大前線でそのまま毛無峠へと到る。
群馬県側からは、万座温泉から群馬県道466号牧千俣線(上信スカイライン)で長野県側に向かい、県境を越えると間もなく長野県道112号須坂大前線に合流する。
合流点から先は道幅は狭いものの、毛無峠の駐車地前まで全線舗装されており、駐車地のスペースも十分ある。
なお、毛無峠から先の小串硫黄鉱山跡方面は未舗装で、立入禁止となっている。
コース状況/
危険箇所等
【コース概要・状況】
数年前まで御飯岳(おめしだけ)は深い笹薮を纏って登山者を阻む秘峰ということであったが、最近になって山岳ガイド本にも紹介されるなどにわかに脚光を浴びるようになり、刈り払いもきちんと行われて十分に歩きやすいコースとなっている。
とは言うものの、毛無峠には破風岳・土鍋山への登山口道標はあるが、御飯岳方面へはまだ登山口の表示がなく、コース途中にも道標類は一切ない。

全行程ほぼ稜線をはずさない単純なルートだが、毛無山までは広いザレ地やガンコウラン・ハイマツ帯の中はっきり定まった一本の道というものがないので、ガスで見通しの悪いときは迷いやすく、慎重な行動が必要。
毛無山から先は、細いながらもよく刈り払われた明瞭な一本道となる。
いったん鞍部へ下って登り返し、一面の笹原からシラビソ優勢の樹林帯に入ると、一部に木の根が這った大きな段差や若干の急登はあるものの、特に危険な箇所などはない。

【水場・登山ポスト・トイレ・その他施設】
毛無峠手前の道路脇斜面に小さな滝があるが、コース途中には水場はない。
登山ポスト・トイレ・避難小屋等、一切なし。

【近場の温泉】
最寄の温泉は、長野県高山村に子安温泉・蕨温泉、群馬県嬬恋村に万座温泉がある。
毛無峠から笹原の中を破風岳へ向かう登山者が2名、こちら側は以前からそれなりに登山者が多いようだ。

毛無峠は北西・南東に大きく開けた地形のため常に強風が吹き抜け、一帯は高木が育たず笹原が発達している。
2009年08月04日 09:37撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
1
8/4 9:37
毛無峠から笹原の中を破風岳へ向かう登山者が2名、こちら側は以前からそれなりに登山者が多いようだ。

毛無峠は北西・南東に大きく開けた地形のため常に強風が吹き抜け、一帯は高木が育たず笹原が発達している。
毛無峠から先の小串鉱山跡方面へは立入禁止となっている。

奥は土鍋山。
2009年08月04日 09:37撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 9:37
毛無峠から先の小串鉱山跡方面へは立入禁止となっている。

奥は土鍋山。
毛無峠からの毛無山と雲に頂上部が遮られた御飯岳。

毛無峠付近は太平洋側の暖気と日本海側の寒気がぶつかって霧が発生しやすい所でもある。
2009年08月04日 09:38撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 9:38
毛無峠からの毛無山と雲に頂上部が遮られた御飯岳。

毛無峠付近は太平洋側の暖気と日本海側の寒気がぶつかって霧が発生しやすい所でもある。
毛無山への登り始めは特に定まったルートがなく、とりあえず旧小串鉱山で使われていた索道櫓を目標に取り付く。

尾根筋といっても広くてはっきりしないので、ガスで視界が利かないときは迷いやすい。
2009年08月04日 09:43撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 9:43
毛無山への登り始めは特に定まったルートがなく、とりあえず旧小串鉱山で使われていた索道櫓を目標に取り付く。

尾根筋といっても広くてはっきりしないので、ガスで視界が利かないときは迷いやすい。
荒涼とした毛無峠の東側に旧小串鉱山跡を望む。
2009年08月04日 09:46撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 9:46
荒涼とした毛無峠の東側に旧小串鉱山跡を望む。
ガンコウランなどが群生する斜面の先に、防鳥網で保護されたハイマツの母株群が現れる。

ホシガラスがハイマツの種子を食い荒らしてしまうのを防ぐための措置らしい。
2009年08月04日 09:51撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 9:51
ガンコウランなどが群生する斜面の先に、防鳥網で保護されたハイマツの母株群が現れる。

ホシガラスがハイマツの種子を食い荒らしてしまうのを防ぐための措置らしい。
毛無山の頂上は山頂プレートもなくケルンが積まれているだけだが、緑の絨毯に被われていて気持ちがよく、遮るものがないので眺望も素晴らしい。

土鍋山の後ろに四阿山も頭を出している。
2009年08月04日 09:58撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 9:58
毛無山の頂上は山頂プレートもなくケルンが積まれているだけだが、緑の絨毯に被われていて気持ちがよく、遮るものがないので眺望も素晴らしい。

土鍋山の後ろに四阿山も頭を出している。
毛無山から見る破風岳と土鍋山。

毛無峠の強風に削られてか、峠から破風岳山腹にかけても丸みを帯びて優しい印象を与える。
2009年08月04日 09:59撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 9:59
毛無山から見る破風岳と土鍋山。

毛無峠の強風に削られてか、峠から破風岳山腹にかけても丸みを帯びて優しい印象を与える。
毛無山からの御飯岳、雲の流れは速いがなかなか頂上部はすっきりと見えない。

この先の笹原は狭い幅ながらきちんと刈り払われた明瞭な一本道となる。

御飯岳山腹の樹林帯へと登る笹原の中にルートが見えている。
2009年08月04日 10:02撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 10:02
毛無山からの御飯岳、雲の流れは速いがなかなか頂上部はすっきりと見えない。

この先の笹原は狭い幅ながらきちんと刈り払われた明瞭な一本道となる。

御飯岳山腹の樹林帯へと登る笹原の中にルートが見えている。
緩急繰り返しながらシラビソ樹林帯を前御飯まで登れば、後は緩やかに程なく2,160.2mの御飯岳頂上へと到る。

笹が支配する頂上部は、遠景から想像したよりは平らで広い。

周囲はまだ雲に被われている。
2009年08月04日 11:04撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 11:04
緩急繰り返しながらシラビソ樹林帯を前御飯まで登れば、後は緩やかに程なく2,160.2mの御飯岳頂上へと到る。

笹が支配する頂上部は、遠景から想像したよりは平らで広い。

周囲はまだ雲に被われている。
北側は時折雲が切れ、隣の老ノ倉山が姿を見せた。

北尾根からのコースは無雪期はほとんど利用されていないとみえ、踏み跡などは見つからなかった。
2009年08月04日 11:23撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 11:23
北側は時折雲が切れ、隣の老ノ倉山が姿を見せた。

北尾根からのコースは無雪期はほとんど利用されていないとみえ、踏み跡などは見つからなかった。
しばらく待っていると南西側も雲が抜け、破風岳から五味池破風高原にかけての緩やかな山稜が見えた。
2009年08月04日 11:25撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 11:25
しばらく待っていると南西側も雲が抜け、破風岳から五味池破風高原にかけての緩やかな山稜が見えた。
往路を戻り、樹林帯を抜けた所から毛無山と破風岳・土鍋山を望む。

毛無山との鞍部やや上から登山者が強引に笹原の中を県道に下ったと思われる踏み跡が見える。
2009年08月04日 11:52撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 11:52
往路を戻り、樹林帯を抜けた所から毛無山と破風岳・土鍋山を望む。

毛無山との鞍部やや上から登山者が強引に笹原の中を県道に下ったと思われる踏み跡が見える。
毛無峠北西側の広大な谷。

風と雲の通り道。
2009年08月04日 12:24撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 12:24
毛無峠北西側の広大な谷。

風と雲の通り道。
毛無峠からの破風岳ズーム。

このまま登りたいところだが、今日は時間の制約があって無理。

霧が発生し易いためやたらと「遭難多発区域」の立て札が目に付くが、霧がなければ行程的に御飯岳と破風岳・土鍋山の日帰りダブルピストンは十分可能だ。
2009年08月04日 12:27撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 12:27
毛無峠からの破風岳ズーム。

このまま登りたいところだが、今日は時間の制約があって無理。

霧が発生し易いためやたらと「遭難多発区域」の立て札が目に付くが、霧がなければ行程的に御飯岳と破風岳・土鍋山の日帰りダブルピストンは十分可能だ。
広くて風の強い毛無峠はラジコングライダーを滑空させるのにも好適地のようだ。

愛好者が頻繁にやって来ている。
2009年08月04日 12:27撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 12:27
広くて風の強い毛無峠はラジコングライダーを滑空させるのにも好適地のようだ。

愛好者が頻繁にやって来ている。
歩いてきたコースを振り返るが、御飯岳の全貌を見るには毛無峠からでは角度が浅過ぎる。

我が地元の黒姫駅跨線通路から見える御飯岳はちょうど長野方面への線路の上で三角形の均整の取れた姿をしており、登行意欲を刺激される。
2009年08月04日 12:28撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 12:28
歩いてきたコースを振り返るが、御飯岳の全貌を見るには毛無峠からでは角度が浅過ぎる。

我が地元の黒姫駅跨線通路から見える御飯岳はちょうど長野方面への線路の上で三角形の均整の取れた姿をしており、登行意欲を刺激される。
中央右にツンと尖ったのが老ノ倉山。

毛無峠への道路分岐地点から僅かの行程で登れるようなので、時間が許すならここも登ってみたかった。

いずれ機会はあるだろう。
2009年08月04日 12:28撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 12:28
中央右にツンと尖ったのが老ノ倉山。

毛無峠への道路分岐地点から僅かの行程で登れるようなので、時間が許すならここも登ってみたかった。

いずれ機会はあるだろう。
タカネヒカゲノカズラ。
ヤングコーンのような胞子嚢穂を付ける常緑のシダ類。
2009年08月04日 11:58撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
8/4 11:58
タカネヒカゲノカズラ。
ヤングコーンのような胞子嚢穂を付ける常緑のシダ類。
上:ノリウツギ
下:実を付けたハイマツ。
ホシガラスの大好物とのこと。
上:ノリウツギ
下:実を付けたハイマツ。
ホシガラスの大好物とのこと。
左:ヤマハハコ(左上)とミネウスユキソウ(下)
右:アキノキリンソウ。
ミヤマアキノキリンソウも混在していたようにも思えるが、はっきりいって区別は難しい。
左:ヤマハハコ(左上)とミネウスユキソウ(下)
右:アキノキリンソウ。
ミヤマアキノキリンソウも混在していたようにも思えるが、はっきりいって区別は難しい。
上:ハナニガナ
下:コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)
上:ハナニガナ
下:コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)
お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:2923人

コメント

御飯岳
ネマガリの藪漕ぎの山かと思っていましたが藪も刈り払われて歩きやすい道なんですね。

破風岳には登ったことがありますが、県境の山々や
小串鉱山跡などの景色がなんともいえないです。
鉱山跡にもそそられますが立ち入り禁止なのですか。。
2009/8/24 8:17
Re:御飯岳、&その周辺
正直、呆気ないくらい楽々登れてしまいました。
ガスさえなければ難易度は です。
この日も途中で単独登山者1名とすれ違いました。
これからも登る人が増えて、しっかりルートが定着していくでしょう。

この前の日も、ガスが立ち込める中、女の人2人が登っていきましたが、私はしばらく車中で様子見した挙句、断念しました。
ていうか、待っている間に急に催してきたので万座温泉ターミナルのトイレまですっ飛んで行き、ここまで来たならと勢いで野反湖まで行ってしまったというのが真相ですが…

それはさておき、毛無峠付近は遠くから見ても一目で判るし、あの独特の景観もあって、私の中では結構な存在感を持っています。
小串鉱山跡も確かにそそられる存在です。
近くの米子鉱山跡のようにちゃんと整理されてなくて、廃墟がそのまま放置されているような状態なので、やたらと入り込まれて事故でも起こされては困るということなのでしょう。
道路が完全に封鎖されているわけではないし、硫化水素発生地帯と同様に、行くなら自己責任で、ということですね。
2009/8/24 18:51
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら