塩見岳東峰にこーんにーちはー! 久々の3000m越え 夏の冒険
- GPS
- 16:25
- 距離
- 31.2km
- 登り
- 3,279m
- 下り
- 3,295m
コースタイム
- 山行
- 4:08
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 4:30
- 山行
- 8:15
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 8:46
- 山行
- 2:33
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 2:50
天候 | 27日 曇り後雷雨 28日 晴れ後雷雨 29日 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1日目雷雨下の行動によりGPSが飛んでいます。 実際は27km程度と思われます。 |
その他周辺情報 | 駒ヶ岳サービスエリア 道の駅「南信州マルシェとよおか」 飯田市健康増進施設ほっ湯アップル |
写真
感想
(プロローグ)
今年の夏に塩見岳に行きたいという希望は持っていたのであるが、どうやって行くのか大いに悩むこととなった。
林道ゲートの駐車スペースの問題で、平日inという条件、仕事のスケジュール、天気の問題(特にこれに1番悩むこととなった。)
ヤマレコでは塩見岳日帰りピストンの記録が多く出てくるが、私の脚力では検討する余地もない。鹿島槍ヶ岳も1泊で行ったし、和名倉山も日帰りは無理と決め込んで1泊した。あるサイトの知恵袋コーナーでも見てみたが「塩見日帰り」は「槍ヶ岳日帰り」「常念日帰り」「平ヶ岳クラシック」などと比べても難易度は高く、誰でも気軽に行けるようなコースではないそうだ。
では、1泊するとして、塩見小屋か三伏峠小屋か、そこで予定日の天候を当てはめてみる。私が予約した当時の天気予報では27日は朝と晩に雨、28日は晴れ、29日も晴れという予報であった(後で変わってゆくのであるが)。
よって27日は雨の間に三伏峠小屋に入って仕舞えばよさそうだし、2日目にサブザックで塩見岳ピストン、最終日は下山か烏帽子・小河内岳に登ってから下山かという計画を立てて、三伏峠小屋2泊という判断をした。塩見小屋まで大きなザックで登りたくないという気持ちも若干あった。
例年、アルプスに向かう前には2500m級の山に登って心肺を整えるのであるが今年はそれができなかった、最近登った山の中でも最高峰は鬼怒沼山の2141mだ、きっと2500m程度で息苦しさなどが出るのであろうと思われた。
(1日目 7月27日)
26日の仕事が終わり、高速道路で駒ヶ岳SAで車中泊、朝は雨がずっと降っていたことで、じっくり朝食を食べて登山口に向かった。思った通り、ゲート前駐車場は10台程度しかなかった。まだ雨は降っていない。
準備をして道路歩きスタート、花にはたくさんの蝶がきており、写真に収めながらの歩行になる。1時間くらいだろうか、ゆっくり歩いて登山口となる。
ここから小山では10分の1ごとに看板があるのがいい、10分の3で尾根乗越、10分の7で水場ととりあえず覚えておきながら登り始めた。すると、10分の3の前で雨の音が聞こえてきたと思うと、雷鳴が轟き、雨は一気に強くなった。私は雨具を着てとりあえず登り始める、森の中にいればとりあえずは安全か、でも木に寄りかかることはしないでおこう。10分の6を超えた頃雷鳴は止んだ、私は安堵した。
雨は降ったり止んだり、雨が止めば雨具の帽子を取り、降ればまた被る。10分の7ほとけの清水で500mlポカリスエットを飲み干し、清水を何度か飲み、さらにペットボトルに満たした。
あとは、道なりに進み小屋まで進むのであるが、丸太で作った橋が雨で非常に滑りやすくなっていた、これは下りの方が滑りやすそうで要注意である。
小屋にたどり着いた私はウケツケを済まし、服を取り替え濡れたものは乾燥室に放り込んだ。中はストーブがついており、朝までには乾きそうだ。部屋は8人部屋に4人入った、1つおきに寝具を使用することとなった。その後、団体さんも到着して、17時夕食となった。
本日のメニューはメインはエビフライ、あとは細々としたおかず、味噌汁がわりに温かい蕎麦がつく。私はご飯4膳いただいた、山では飯と睡眠はケチっちゃいけません。その後、7時半消灯だが、話す人はいない、幸いにしてドコモの電波はバリバリに来るので、携帯電話で情報収集、ヤマレコ閲覧、コメント書きなどを行った。というところで、消灯、お休みなさいませ。体に痛いところはないが、寝返りを打つと結構気持ち良い。
(2日目 7月28日)
消灯時間の全てを睡眠に充てたわけではないが、うつらうつらはしたようだ。この日は早立ちの人が多いので急遽朝食時間が30分繰り上げ、4時半から朝食となった。生卵が泣かせるではありませんか、卵ご飯で2膳、鮭茶漬けで1膳(途中で海苔も混ぜ込んだ。)勇気百倍、さあ、塩見岳に行くぞと小屋を飛び出しました。
テント場を超えて三伏山へ、そこからは朝日を見る。次は本谷山へといくつかの山を越えながら塩見岳に向かっていくのだ、山に登ったあとは下ることになるが「帰りはこれ、もちろん登るんだよね。」と後ろ向きに納得する。
少々登り塩見小屋へ、ここまでは至って順調である。
ここから塩見岳が1番のハイライトである。岩の急登り、鎖場、そして薄まる空気、自然と息遣いが荒くなる。頭痛よ来るな、吐き気よ来るな、高山病よ来るな!!そう思いながら登っていく、休憩をくり返しながら着実に標高は上げていく。
実際、岩場としては難しくはない、鎖とペンキを見ていればコースは頭に入ってくるし、いいところに鎖はついている。ある程度の経験がある人は大丈夫だと思われる。
最後の鎖箱を超えるとなだらかな坂道が見える、これは極楽浄土への道か!?と思えるような道だ。それをヨロヨロと登っていくと西峰だ。二等三角点がここにある。でも、ここが山頂ではない、数m高い東峰まで行くべきだ。そして、そこに至るにはわずか数分である。
かくして、私は塩見岳山頂にたどり着いた。そこには絶景以外のものはなかった。本日初めての富士山、眼科には仙塩尾根の姿、それにつながる仙丈ヶ岳、更に甲斐駒ヶ岳や白峰三山、横の外れに蝙蝠岳、南には荒川、赤石など。南アルプスのほぼ中央と言える塩見岳はこんなに展望が効くところだと思っていなかった。
満喫した私は、下り始めた。そこそこ下ってきたところで、日帰り塩見岳を目指している女性と話した。結構きついという、無事に帰れたのだろうか、私は抜かされなかったので塩見小屋でランチタイムの間に抜いていったのだろうと思っている。
そう塩見小屋で補給をした、手作りパンが有名なので一つ購入し、コーラと一緒に流し込んだ。コーラの糖分も行動食だと思うこととした。そして水500ml購入、1リットル持ってきたアクエリアスのうち半分飲んでいたのでペットボトルに入れて薄めることとする。
塩見小屋を出た頃から、山にはガスがかかり始める。この日の天気予報は、午後から雨と変わっていた。3時ごろが降り出すラインだと小屋の人も言っていたので、そこに合わせてスピードを調節する。
わかってはいたのだが、本谷山や三伏山への登り返しが厳しい、30歩で10呼吸を繰り返す。そんな感じで、13時代に小屋に戻ることができた、想定タイム内である。そして、やはり15時ごろ雨が降りじきに雷雨となった、この時歩いていなくてよかったと思う。
夕食はカレー、ここにもエビフライが2本入っている。いかにも昔ながらのカレーで、小麦粉から作ったのかなと思うようなカレー、かつて食べた五竜山荘のカレーよりももっともったりしていて昭和の雰囲気を感じるノスタルジックなカレー、南アルプスの雰囲気を感じるカレーだった。
「おかわり下さい、ご飯半分で」と伝えたところ、確かにご飯は半分だがカレールー増量でまるまる1杯のカレーの量と同じになったのがやってきた。まあ、ルーとその中の野菜も美味しくいただいた。
そうして、また7時半位消灯、まあ、半分ぐらいは寝たようだが、夜中の雷雨で目が覚めた。
(3日目 7月29日)
昨日からの宿泊者は少なく、連泊の方も多いので朝食は5時から、同じメニューとなり、同じ食べ方で3膳いただいた。本当であるならば、烏帽子岳や小河内岳にも未練があったのだが、この日も午後一雨ある予報となっているし、足の疲労も気になった。よって、朝イチで下ることにしたのである。
下っていくとすぐに数名の登山者、日帰りを目指す人たちで夜中にでいた人たちである。その後は「本日のうちに登って三伏峠小屋泊まり」「本日中に登って塩見小屋泊まり」「三伏峠テント泊」などの猛者と続々すれ違う、話し掛けられると、自分が知っている情報については話している。昨夜の雨の様子、昨日のテント場の様子、水場の様子。
そんな感じで一気に下ってきた、林道登山口にこれから登る人たちが結構休憩していた。自転車のデポもかなりの台数があった。
林道を歩く、2日前はここはチョウの天国であったが、本日は時間が早いのか全くいない、そういう場合はただスピードを上げて下るのみだ。
かくして、駐車場にたどり着いてGPSを切った、近くには15人ほどおり、登山口前に向かうバスを待っていた。
これから皆さんはお楽しみですね。そんな気分になって、林道を運転して下ってきた。
道の駅にて、ソフトクリームを食べ、レコ作成。温泉に入って汗を流しました。土日がまだあるのでゆっくり自宅に戻る予定です。
(エピローグ)
新型コロナウィルス蔓延の影響が出てから3年目の夏である。この3年の間に特に山小屋を活用する山行の実施がなかなか厳しくなった。今回の三伏峠小屋も1泊2食13000円と値上がり、キャンセル料も3日前以降は30%、つまり1泊3900円となる。
もちろん、小屋には衝立や消毒液、体温計などが揃えられているし、定員もだいぶ減らしているということなので仕方がない。でも、1泊2食13000円という値段で、何泊も連泊していく縦走においては、出費は非常に大きくなると考えられる。
登山者側も、マスクを必要な枚数準備をする、インナーシーツなどの準備もする、当然それらにも費用が嵩むことになる。
ただ、山としての楽しさや厳しさは変わらないとも思う。数年前に北アルプス縦走をした時、烏帽子小屋で長野県山岳救助隊員(田中陽希似)を囲んで色々話をした。このことは、いまだに私の中で金言として頭の中で繰り返している。
「唐松岳が(初級)と書いてあるからって言ったって・・・唐松岳は北アルプス初級なんです。」
「高尾山に登ったらすぐに富士山、そして3つめに北アルプスに来る人が多い。」
「飯と睡眠をケチっちゃうのは、山では自殺に近いです。」
「日本人って米の味に世界一こだわるんですよ。それで、山小屋で旨い飯が鱈腹食えるんですよね。」
「寒いっていう人いますけどね、今の日本で『寒い』って相当贅沢なことですよ。」
さて、次は目指したい。特殊東海フォレストさん、来週予約しますよ。
遂に南ア深部に着手開始でしょうか
手始めは塩見、手堅く三伏小屋連泊ですね〜
日帰りピストンはかなりの手練れでないと難しいですし
特にお天気が重要ですよね〜
自分も雷雨と競争で歩いたことを思い出しました(笑)
天候さえ良ければ、塩見小屋一泊でも行けたような気がしていますが、あの天気予報を見ていた私は躊躇してしまったんですね。
でも、三伏峠小屋2泊という選択も悪くないともいました。結構同じ選択をしてる人もいましたし、テント泊2泊という人もいました。
今年は南アルプスの小屋が営業しているので、行きたい人が多いのかなと思います。残っている荒川から南をぜひ取りに行きたいですね。
aideiei@静岡県でした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する