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塩見岳(しおみだけ) / 塩見岳東峰

最終更新:nokimana

南アルプス中央に悠然と立つ双耳峰

"塩見岳"
"塩見岳"

塩見岳は長野県と静岡県にまたがる双耳峰です。南アルプスの真ん中に位置しており、「南アルプスのへそ」と呼ばれることもあります。
他の高峰からやや離れており、優雅に裾野を広げた山体は遠くからもよく見えます。山頂部の形は特徴的で、ドームのように盛り上がっています。
塩見岳を日本百名山に選出した深田久弥(ふかだきゅうや:1903-1971年)は、これを "漆黒の鉄の兜" および "ずんぐりした入道頭" と紹介しました。

"塩見岳山頂部"
"塩見岳山頂部"

2つのピークはごく近い距離で東西に並び、東峰の標高は3052m、西峰の標高は3047mです。

塩にちなんだ山名

"塩見岳東峰より蝙蝠岳(手前)、富士山(左奥)、駿河湾越しに天城山(中央奥)を望む"
"塩見岳東峰より蝙蝠岳(手前)、富士山(左奥)、駿河湾越しに天城山(中央奥)を望む"

山名の由来は複数ありますが、いずれも塩にもとづいています。
山頂から駿河湾が望めるため"潮(しお)が見える"とする説や、山麓が塩の産地であり、山頂から製塩施設の煙が見えたからとも言われています。

"大鹿村特産品:ジビエカレー(左)と山塩(右)"
"大鹿村特産品:ジビエカレー(左)と山塩(右)"

西麓の長野県大鹿村は、山奥ながら塩水が湧き出しています。塩水の塩分濃度は海水とほぼ同じで、明治時代にはこれを用いて精製された塩が各地に出荷されていました。
また村内の地名は「大塩」「塩河」「塩原」など、塩が付く地名がいくつもあり、河川名や住民の名字も然りです。

南アルプスを見渡す絶景

"塩見岳西峰"
"塩見岳西峰"

塩見岳山頂は見晴らしに優れ、富士山と南アルプスの山々を存分に眺めることができます。

"塩見岳西峰より仙塩尾根と白根三山を望む"
"塩見岳西峰より仙塩尾根と白根三山を望む"

仙塩尾根の先には北岳間ノ岳農鳥岳から成る白根三山、また仙丈ヶ岳甲斐駒ヶ岳が望めます。
翻っては悪沢岳(荒川岳)聖岳など、南アルプス南部の峰が堂々と連なります。

"塩見岳東峰より中央アルプスを望む"
"塩見岳東峰より中央アルプスを望む"

遠くは北アルプスや御嶽山、中央アルプスなど、日本の3000m級の名山をいくつも確認することができます。

定番は「鳥倉ルート」

"鳥倉ルート:三伏峠手前の登山道"
"鳥倉ルート:三伏峠手前の登山道"

塩見岳への道のりは「鳥倉ルート」が一般的です(登山口:鳥倉林道登山口)。
登山口は長野県大鹿村にあり、三伏山(さんぷくやま)本谷山(ほんたにやま)を経て登ります。
標高差は1300mを超え、苔むした森から 高山植物が咲き乱れる岩稜帯へと変化が楽しめます。

"天狗岩:赤色チャートと緑色岩"
"天狗岩:赤色チャートと緑色岩"

塩見岳山頂手前は、天狗岩と名付けられた岩峰が立ちはだかり、赤石山脈(南アルプス)の由来である赤色チャートや緑色岩が見られます。赤色チャートは、海洋プランクトンの死骸が海底で堆積してできた岩石です。南アルプスの隆起は大陸プレートと海洋プレートの衝突によるものですが、海洋プレートの沈み込みに伴い、表面のチャートは剥ぎ取られ、大陸プレートとともに上昇したとされています。

塩見岳登山の拠点・塩見小屋

"塩見小屋"
"塩見小屋"

塩見岳登山は長丁場となるため、たいていの登山者は山中で1泊します。
山頂に最も近い山小屋は、塩見小屋です。

日本一高い峠「三伏峠」

"三伏山より三伏峠を望む"
"三伏山より三伏峠を望む"

南アルプスは、鳥倉ルート上にある「三伏峠(さんぷくとうげ)」を境に、北部と南部に大別されます。
三伏峠は日本一標高が高い峠で、南アルプスを横断する「伊奈街道」の一部として明治時代に開かれました。しかし街道は整備が行き届かず、ほどなく荒廃してしまいました。現在ここを訪れるのは、専ら登山者です。

"三伏峠:お花畑"
"三伏峠:お花畑"

お花畑があり、塩見岳の山頂部を望むことができます。深田久弥は、ここから見る塩見岳を天下一品と絶賛しました。

"三伏峠小屋:テント場"
"三伏峠小屋:テント場"

三伏峠小屋が建っており、鳥倉ルートで唯一のテント場を備えています。

塩見岳西麓に2つの温泉

"鹿塩温泉 山塩館:檜の湯"
"鹿塩温泉 山塩館:檜の湯"

長野県大鹿村には「鹿塩温泉(かしおおんせん)」と「小渋温泉(こしぶおんせん)」が湧出しており、登山の疲れを癒すことができます。
鹿塩温泉は、海水並みの塩分を含んだ強食塩泉で、身体の深部を温め湯冷めしにくいと言われています。

小渋温泉は肌触りが良く、「美人の湯」として評判です。日本における近代登山の父と称されるウォルター・ウェストン(うぉるたー・うぇすとん:1861-1940年)も堪能したそうです。

塩見岳の難易度(信州 山のグレーディング)

56. 縦 塩見→北岳(鳥倉・広河原) 難易度D ★★★★☆(4)
57. 塩見岳(鳥倉) 難易度D ★★★★☆(4)
登山口 鳥倉林道登山口
蝙蝠岳登山口
二軒小屋ロッジ
周辺の山小屋 塩見小屋
三伏峠小屋
小河内岳避難小屋
熊の平小屋
基本情報
標高 3052m
場所 北緯35度34分23秒, 東経138度11分01秒
カシミール3D
塩見岳東峰
山頂
展望ポイント

山の解説 - [出典:Wikipedia]

塩見岳(しおみだけ)は、長野県伊那市と静岡県静岡市葵区にまたがる標高3,052 mの山である。赤石山脈(南アルプス)中央部に位置し、山頂周辺は南アルプス国立公園の特別保護地区に指定されている。
南アルプスの主稜線上、仙丈ヶ岳から続く長大な仙塩尾根の南端に位置する。鉄兜にも似たドーム形の独特な山容で、遠方から眺めると独立峰のようなその山容が目立つ
山頂は100 m足らずの距離を隔てて西峰と東峰に分かれ、標高は西峰が3,047 m、東峰が3,052 mである。山頂は伊那市の最高点である。
日本百名山、信州百名山の一つに選定されている。

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    塩見岳から長大な仙塩尾根をたどり、仙丈ヶ岳まで縦走するルートです。 二つの百名山を繋ぐこの尾根は、南アルプスの中でも比較的登山者が少なく静かな山行を楽しめます。 ただし、行程が長く営業小屋がひとつしかないのでコースタイムと自分の体力を把握した上で歩くことが肝要です。

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