追憶の山・冬山鳳凰三山(地蔵岳・観音岳・薬師岳)



- GPS
- 80:00
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 2,152m
- 下り
- 2,325m
コースタイム
31日:穴山駅-送迎マイクロ-御座石鉱泉-燕頭山-鳳凰小屋・テント
1日:地蔵岳-観音岳-薬師岳-南御室小屋・テント
2日:南御室小屋-夜叉神峠-芦安-バス-甲府駅
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
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感想
「I」と二人で冬山に入る。高校二年生の時だ。今はない新宿発23:55の乗車をアルプス広場で待ち、座席を確保してすぐに仮眠をとる。しかし振動・窓ガラス越しの冷気でほとんど眠れない。「I」はいつでもどこでも眠る。穴山駅で予約しておいた御座石鉱泉の送迎マイクロバスにお金を支払い乗り込む。座敷に上がらせて頂き、お茶を頂く。高校生二人組は明らかに他の登山客と雰囲気が違い、少々居心地が悪い。
重装備を担いだ登り一辺倒なので早めに鉱泉を出る。いきなりの急登。バテる。とにかくバテた。ハンワグのブーツもシモンのクランポンも新品のメタルピッケルもなにも効果なし。ザックのメスナーテントなぞただの負荷でしかない。燕頭山から傾斜がゆるくなりなんとか息をつく。しかし鳳凰小屋手前の傾斜でとどめをさされる。夜はカップめんで年越しそば。
地蔵岳で初日出のはずが疲労で起きられない。「I」は一人で見てきたという噂が後日部内でささやかれた。それほど私はバテていた。しかし寝坊のおかげで夜行と登りの疲れがとれ、地蔵岳、観音岳、薬師岳は気持ちよく歩けた。傾斜がないので当然なのだが。甲斐駒、北岳の姿にひたすら感動する。贅沢な稜線を終え、樹林のなかの南御室小屋でテント二泊目。高級な羽毛シュラフなど持っていないので化繊スリーシーズンをダブルで重ねて寝る。寒いことは一切ない、ただ重さでバテる。
最終日は下るのみ。夜叉神峠のあたりは薄曇りで前日のような展望はなし。夜叉神峠からバスの入る芦安まで歩く。今の地図では無くなっているようだが林道をショートカットしながらまっすぐに進む。芦安のあたりになると積雪もまばらになり山行は終了。
3学期になり顧問に職員室に呼び出された。「高校生だけで冬の甲斐駒に行くなんてキケンなことをするな」としかられた。「甲斐駒じゃねーよ、鳳凰だよ」と生意気な高校生二人。
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