奥秩父の「鶏冠山」2山へ 【鶏冠山から甲武信岳】【黒川鶏冠山】


- GPS
- 09:37
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 2,064m
- 下り
- 2,075m
コースタイム
7:00駐車場−7:25西沢山荘−7:40鶏冠谷出合−8:50鶏冠尾根分岐−9:55第1岩峰−10:20第3岩峰−10:30鶏冠山−11:50 2,177m地点−13:00木賊山−13:25甲武信ヶ岳−14:20徳ちゃん新道分岐−16:00西沢山荘−16:30駐車場
2日目 <黒川鶏冠山>
4:50柳沢峠−5:20ハンゼノ頭−6:10柳沢峠−6:40梅の木尾根分岐−7:05林道―7:30鶏冠山分岐−7:45黒川鶏冠山−8:00見晴台―9:15柳沢峠
天候 | 1日目 晴れ 2日目 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今山行は、山梨県山梨市と甲州市の「鶏冠山」の名がつく2つの山に行ってきた。「トサカヤマ」と「ケイカンザン」と呼び名が違うが漢字は同じである。それぞれ難度は違うが、その山の良さを充分味わうことができた。 台風の影響で東沢の渡渉を心配したが、流れは少し強かったもののひざ上程度で出合に着く。最初は急傾斜の尾根を延々と行くが道はしっかりしている。横に大きく伸びている岩壁帯にぶつかると、崩落等もありトレースを見失い何回か迷うが、その都度戻って確認し進む。鶏冠尾根に入ってすぐ第1岩峰が立ちはだかるが、クサリもあり慎重にいけば問題なし。第2岩峰も垂直の壁だがクサリがある。第3岩峰は迂回路もあるが、左側から挑戦。ホールドがいっぱいあるのでそう難しくはないが、クサリなどがないため精神的に不安があるが、クライミングの醍醐味が味わえる。中間点から上は木々をよじ登る感じで通過するとすぐに鶏冠山に着く。ここから木賊山までは長い尾根道が続く。時々、シャクナゲ群でルートが判らなくなるが基本的に尾根を行く。木賊山手前はルート不明。密集したシャクナゲの中をがむしゃらに漕いで、何とか木賊山手前の登山道に出る。 黒川鶏冠山は遊歩道のような登山道で、広葉樹を見ながら気持ちよい登山ができる。山頂は、地図上の頂か標識の場所か一番高い地点・見晴台かわからなかった。 |
写真
感想
1日目 <鶏冠山から甲武信ヶ岳>
シャクナゲの満開時期に鶏冠尾根から甲武信ヶ岳を狙っていたが、行きそびれてしまいこの時期になった。台風の影響で東沢が増水している心配があったが、それほどでもなく、まずは第1関門突破。出合の鶏冠谷からは急傾斜の尾根の登りが延々と続くが、緑の木々の中を歩くのは気持ちよい。突き当たった鶏冠山の中腹に横断する大岩壁からは随所に崩落があり、ルートが消えている。迷いながらも何とか行く先を見つけ、時々朽ちた標識を見るとホッと安心する。鶏冠尾根は、以前、鶏冠谷左俣を沢登りした後、この尾根から下山したことがあるが、その時はザイルも持っていたので何の心配もなく普通に下った。今回はソロで非常用ロープのみなので、少し不安はあったが、岩尾根のアップダウンはクライミングの醍醐味が味わえて面白かった。第1、第2岩峰はクサリがあり何なく突破。核心の第3岩峰は、迂回路もあったが迷わず左側の岩から取り付く。斜めに走っているクラックにはしっかりしたホールドがあるため一気に登る。躊躇して下など見ると恐怖心が沸いてかえって危険だからだ。中間点からは登ってきた第1、第2岩峰が迫力あった。鶏冠山は山梨100名山になっており、これを目指してくる登山者も多いが、安易に登れる山ではないことは確かだ。しかも、岩登りだけでなく、この尾根は木賊山までのルートが判りにくく、何度も密集したシャクナゲ群に行く手を阻まれることになる。今回も、木賊山手前の最後の登りでルートファインディングにかなり手こずり、疲労困憊しての到着であった。一般登山道に出てホッとすると、時間的にも余裕があったので甲武信ヶ岳を登頂してから下ることにした。甲武信ヶ岳山頂は数パーテーが休んでいた。富士山は見えなかったが、北の方向に天狗山や男山、西上州の山々や、先月登った金峰山が良く見えていた。下山は徳ちゃん新道を降りたが、所々、ハクサンシャクナゲまだ咲いていた。長い下りにちょっと嫌気をさす頃、ようやく西沢渓谷の林道に出て、振り返って鶏冠尾根を見ると挑戦する前の山とは違って見えた。
2日目 <黒川鶏冠山>
前日、4時過ぎに駐車場に着いたが、帰りに笛吹きの湯に寄り、湯に浸かって疲れた体を休めた。その後、先月の金峰山の時と同様、柳沢峠に車中泊して、昨日と同じ名前の山・鶏冠山(黒川山)に登ることにした。前回はちょうどレンゲツツジの時期で峠の駐車場には7,8台の車があったが、今日は2台しかおらず、静かな眠りに就けた。
朝、前回見ることができなかった日の出を見ようとハンゼノ頭まで登った。今日登る黒川鶏冠山あたりから陽が昇るはずだが、雲がオレンジ色に染まった程度ですっきりした日の出は見られなかった。再度柳沢峠に戻り、黒川鶏冠山へ向かう。登山口には、「熊出没注意」の看板があり、早速鈴を付けて進む。ブナやナラ、ハンノキなどの落葉樹の中を遊歩道並みの登山道が走っていて大変気持ちがよい。その後はスギ、ヒノキの植林地を歩くので下を見ても花は少ない。黒川鶏冠山はピークがはっきりせず、地図上は標識もない ピークになっているが、1,710m地点の標識は見晴台への分岐に建っており、見晴台は1,716mと一番高い。見晴台からは雲が多かったものの、奥多摩の山々や昨日登った甲武信ヶ岳、破風山なども見えていた。そのうち、黒い雲が沸いてきたため早々と下山にかかるが、駐車場までは雨具を着ることもなく着いた。途中、登り始めの数パーテーに会うが、峠から比較的簡単に登れる山のため人気があるようだ。日本には釈迦ヶ岳、大岳など同じ名前を持つ山は多くあるが、困難度がこれほど違う山はあまりないと思う。
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