歩いて登る乗鞍岳 〜散歩登山じゃつまらない〜



- GPS
- 05:44
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 1,467m
- 下り
- 557m
コースタイム
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 5:44
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
駐車場は50台ほど駐車可能?トイレ有り、登山ポスト有り。 下山の畳平からはバス利用。三本滝から乗鞍高原までは定額1450円。 タクシーだと約5000円とのことなので、四人分ではちょっと損した。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険個所なし。 沢の近くを歩くし、終盤は雪渓の雪解け水による沢道なので涼しい。 |
その他周辺情報 | 観光センター前の湯けむり館は入浴720円。風呂からは乗鞍岳を望める。 |
写真
感想
日立会山岳部恒例の集団登山。今回の山行はその下見。
今年の山は焼岳か乗鞍か、乗鞍は乗鞍高原から登るルートを提案。幹事としては乗鞍が本命だったが、乗鞍エコーラインと並走し、途中何度も車道に出るコースは部内の受けが良くなかった。それでも、両方下見してよかった方に決めることにして、今回の下見を実行した。
前日の焼岳の下見で、集団登山としては問題ないことを確認し、実施できる目処はついた。あとはより良い山を選ぶだけ。前日の焼岳は、頂上がガスって、あまり眺望きかなかったが、4時に目が覚め眺めたこの日は、雲一つない快晴。乗鞍岳も綺麗に見えた。
朝食後、早速出発。鈴蘭橋から登るメインルートと、三本滝をめぐりつつ登る2班に分れ行動開始。個人的には三本滝コースが主案だが、あまり使われていないルートであり、保険として鈴蘭橋ルートも見てもらった。鈴蘭橋ルートは気持ちの良い林間コースだったとのことで、これも良いコースだが、三本滝は一見の価値あり。7月で雪解け水が多い、本番の9月下旬より良く見えるのは確かだろうが、見て損はない滝である。全く異なる流れが、三方から一箇所に落ちる、珍しい滝である。
三本滝からは尾根に上がる急勾配を登る。あまり使われていない感じで、コースも少し荒れ気味。ゆっくり確実に登って息が上がってしまわないようにしたいところだ。尾根に出ると鈴蘭橋からのコースと合流し、緩やかな尾根道を坦々と登る。晴れていれば木漏れ日が美しく、気持ちよく歩けるコースだ。しばらく登ると、1度目の車道出会い。少し車道を歩き摩利支天のバス停に至る。再度登山道に戻り、木道が整備された沢近くの道を歩いていくと程なく再度車道に出る。ここから先は、頻繁に車道に出会いながら進み、5回目の車道出会いからしばらく車道を歩くと冷泉小屋が見えてくる。車道歩きはマイナスかと思っていたが、車通りは少なく、気持ちの良い風が吹き抜けてくれるため、意外と悪くない。冷泉小屋では冷たい沢水に触れることができるため、リフレッシュもできるだろう。
登山道に入り、車道との3度目の車道出会いが位ヶ原山荘になる。先日見たテレビ番組ではサイクリストの聖地として紹介されていた。確かに車道に出会うたびに自転車で上っていく人を見かけた。小屋の前には自転車を止めておく手摺も整備されていた。生ビールの文字が見えるが、更なる喜びを求めてここではパス。肩の小屋に絶対あるはず。そう思い、休憩も取らずに車道を進んだ。
登山道に戻るとしばらく沢道を歩くことになる。9月には消えているかもしれないが、この時期はそこかしこに雪渓が残り、沢水も冷たい空気を運んでくれる。傾斜も増しているが、特に苦にならず、むしろ気持ちよく高度を上げていく。山頂方向も見えており、少しずつ近づく姿に期待が膨らむ。宝徳霊神のバス停を進むと、いよいよ雪渓歩きも入ってきた。時折沢の水に触れながら、照りつける日差しの割りに涼しさも感じることができる。畳平から山頂を目指している人は、本当の乗鞍岳を知らないと言って良いのではないだろうか。観光客なら畳平からサンダルで登れば良いだろう。しかし、我々は登山者の端くれだ。やはりこのような気持ちよい山は自分の足で登ってこそだと実感した。
大雪渓では最後の夏スキーを楽しむ人々が目に入ってきた。せっせと雪渓にモーグルのこぶを作っている人もいる。この時期にまで滑っているだけあって、みんなうまい人なのだろう。スキーができない私には分からないが。雪渓の脇を登っていくと小屋が見えてきて、これが肩の小屋。ビールをそそる歌が口をついて出てしまう。最後は走って登って小屋へ駆け込んだ。が、生ビールはサーバー故障で飲めなかった。。。
意気消沈しながら、冷たい缶ビールでのどを潤す。目の前には快晴の剣が峰に向かって行列して上っている大勢の観光客。あんなのについて登りたくないだの、ここだけ登ったって乗鞍に登ったことにはならないだろう、などと言い合いながらも、ビールは十分おいしく、生ビールを飲めなかったことはすぐに忘れていた。
さて、ここで集団登山に参加頂く事を計画中の皆様には、頭に入れておいていただきたいことがある。今回の下見でも大雪渓までは2人の登山者にしか出会わなかった。おそらく本番でも下から歩いていく人はほとんどいないだろう。一方、肩の小屋に着くと、先に述べたとおり、行列しながら登るほどの人ごみとなる。他の人達は全て畳平などまでバスで上がってきた人と思ってよいはず。ここで下から登ってきたことに優越感を感じて欲しい。畳平からじゃ本当の乗鞍登山は満喫できないと。苦労して登ってきたのに、上で楽して登ってきた人を見て落胆していたのでは、今回の企画は意味がない。
肩の小屋から山頂はすぐそこ。300mの高低差があるが、大して辛くない。ペースを間違えず、確実に登れば集団登山でも1時間もかからずに登れるのではないだろうか。ざれた道なので、ゆっくり確実に登りたい。
頂上から肩の小屋に戻ると、後は砂利道を歩いて畳平のバスターミナルへと向かうのみ。時間に余裕があれば、富士見岳を経由しても良いだろう。畳平からはバスに乗れるため、登り応えがある割には、下りが少なく、身体への負担の小さな登山となること請け合いである。
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