乗鞍岳〜千町ヶ原〜丸黒山、 登山と云うより下山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 36.7km
- 登り
- 2,536m
- 下り
- 2,534m
コースタイム
二日目 奥千町避難小屋 5:55 - 6:30 千町ヶ原 - 8:30 丸黒山 - 9:35 枯松平 10:00 - 11:20 青少年交流の家
天候 | 晴れ後曇り、 にわか雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
交流の家〜塩屋バス停までは 半分は廃林道で半分は車道歩き。 廃林道は藪化しつつあるが危険はない。 |
その他周辺情報 | 剣ヶ峰から千町ヶ原への途中に雪渓が有り、 お盆ぐらいまでなら十分水は採れそうう。 |
写真
感想
昨年、 青屋古道から乗鞍の千町ヶ原を日帰りピストンした。 本当は 奥千町まで脚を延ばしたかったが及ばなかった。 ・・と云う事で どうしても奥千町ヶ原へ行きたいので、 一層の事 乗鞍の山頂を踏んで 下るルートで行くことにした。
問題はいかに車を回収するかだった。 勿論 タクシーを使えば問題ないが寂しい懐がそれを許すはずもなく 考えた末、 乗鞍青少年交流の家に車を置き、 古い林道を歩いて乗合バスの停まる塩屋まで歩き 朴の木平経由で畳平までバスを使い、 奥千町避難小屋で一泊し 丸黒山経由で 交流の家へ戻る方法を採った。 こんなややこしいルートを採る人も少なかろう。
交流の家から塩屋へ抜ける林道がどんな状況か全く分からず少し心配したが 交流の家の駐車場へ入る道の反対側にうっすらと道らしき所があり 意外に簡単に分かった。
道は、 特に初めのところはほぼ自然にかえりかけており 草ボーボーで所どころ藪こぎに近い状態の所もあるが 崩壊した所はなく 危険なところはない。 塩屋までおよそ7Kmで 半分はこの林道跡で 半分はアスファルトの車道歩きとなり およそ1.5時間。 朝5時半ごろ出発して 7;10ごろ塩屋に到着、 7:31の朴の木平行きのバスに乗れた。
朴の木平にて 畳平行きのバスに乗り換え。 大きなザックを背負っているのは私だけで場違いで 浮いていると云うより沈んでいる感じ。 定刻の8:40を少し過ぎて畳平へ到着。 レストランで蕎麦を掻き込んで観光案内所で 畳平から千町ヶ原の間で水の得られる所をチェック。 残念ながら登山の案内所ではないので あまり分からない。 取りあえず肩の小屋のトイレの手洗いの水は使えるらしい。(案内所のおじさん--と 云っても私と同年ぐらい? --は ”おいしくて 私は飲んでも大丈夫でした”と云って見えた。)
畳平から 折角なので お花畑の周回コースを歩いてからコロナ観測所の下を歩いて肩の小屋-剣ヶ峰へ向かった。 肩の小屋では何と私の隣町の刈谷南中学校の2年生200人余りがこれから剣ヶ峰へ向かうところだった。 私は先に歩きだしたが重荷の為途中でこの集団に飲み込まれ ペースを完全に狂わされた。 山頂に着いても休む場所もなく そのまま通過して 千町尾根に向かった。
乗鞍のこの山頂部分に来たのは 小5年位の時以来だから 54年も前だ。 当時は勿論我が家にマイカーなど無く、 今は亡き親父の友達が借りてきたクラウンで連れてきてもらい、 このコロナ観測所の下の道で 横長のキスリングを背負った登山者と一緒に写真を撮ってもらった覚えがある。 すばらしい一面の雲海を見たのもその時が初めてで 今もその感動が脳裏に焼き付いている。
剣ヶ峰より千町尾根に向かう道は山頂から見えたが 降口が分からない。 ままよ・・と適当に下ったが浮石が多くチョッとヤバかった。(本当は少し戻ったところにあるらしいが、 一般登山客≪観光客≫が間違って入り込まないよう 敢えて示していないらしい。)
一旦下って ほぼ水平の道に入ると コマクサの見事な群生地がある。 山頂が見えるが ここには人が全くおらず 山頂で中学生が ”ヤッホー”と言っているのが聞こえるのみ。
ここからしばらくは高山植物が咲き乱れる。 そして 大きな岩のゴロゴロした岩稜帯が続き 次には延々と這松帯が続く。途中1ヶ所 結構大きな雪渓の最下部を歩くところがあり その岩の下には水が流れており 10〜20mもに下ると水が得られる。 しばし休んで喉を潤した。 ここに来るまで3人の地元のハイカーに会った。 青屋古道から続く石仏の手入れをボランティアでなさっているとのことでった。 この方たちと 奥千町避難小屋で同宿となった。(ただし一人は女性であったが その方は帰られ、他に男性1人が加わっていた。)
這松帯は結構距離が長く、 ルートを誤ることはないと思うが 道の上に被っており下が見えないので非常に歩きにくい。 下には岩あり、 溝ありで 歩きにくいこと極まりない。 おまけに途中で雨まで降り出し、最悪。 しかし カッパを着て傘をさしてしばらく歩いたら 幸いにも止んでくれた。 この辺りは広い平原状でなかなかいい雰囲気だが、残念ながら雲が多く 大パノラマと云う訳にはゆかなかった。
さしもの這松帯も終わり尾根が下降し始めるとその先のガスっている少し上がった所にやっと奥千町避難小屋がかすかに見えた。 すばらしく恰好のいいログハウスだ。
建物はすばらしいが 中へ入ったら 残念、 トイレが臭い。 トイレの扉を開けてみたところ・・・ 使いたくない。 トイレの扉を閉め、 小屋の窓を全開にして 空気を入れ替えた。 あまりに臭うのであきらめてテントを張ろうかとも思ったが、 小屋の隣のスペースにテントは張れそうだが 雨が降ると屋根から落ちてくる水に直撃されそうで あまり適所とはいえない。(雨が降らなければ大丈夫。)
しばらく様子を見てみたが、 風が通ってなんとか臭いは大丈夫そうで 荷物を広げ コーヒーを淹れ小休止をして 湿原を散策。 根の原高原へ下りるルートに入ると 池塘とワタスゲ、ニッコウキスゲが綺麗だった。(キスゲの数は少ないです。)
湿原の雰囲気はいいので ワタスゲでも眺めながら ゆっくりしたいところだがいささか羽虫が多く歩いていないと付きまとわれるので しばらく散策の後 小屋へ戻り昼寝。 PM4:00を過ぎたころだろうか途中でお会いした地元の方がみえたと思ったら 岡山からの8人のグループが到着され にぎやかになった。
その後 地元の3人も到着され (今日は一人だろうと思っていたが)12人の同宿で 満室になった。
2日目 朝、 曇りがちの天気だ。 御岳山が雲に浮かんで見える。 奥千町ヶ原を跡に 千町ヶ原へ向かう。 千町ヶ原に入ると(昨年は 全くニッコウキスゲを見なかったので キスゲは無いとレコに書いたが)奥千町より多くのキスゲが咲いていた。 勿論ワタスゲも・・・ 池塘が 奥千町より多い分 こちらの方が雰囲気がイイ。
千町ヶ原を楽しんだら 後はただひたすら歩いて 交流の家へ戻って車を回収するのみ。
丸黒山までは笹に覆われた道が多く 雨の為か 夜露の所為か たちまちパンツはびしょ濡れ、 アンダーまで水が浸みてきた。 下を見ていないと岩に躓いたり滑ったりするので景色を楽しむ雰囲気ではない。 丸黒山の短いがキツイ登りを終えると酷道からハイウェイに変わる。 丸黒山からは笠ヶ岳や穂高連邦が望まれ、 しばし休憩。 ハイウェイを進んで立派な枯松平休憩所に到着。 立派だがあまり使われていない様子。 まだ時間が早いので 休憩所のベンチを拝借して コーヒーをドリップ。 羽虫も全くおらず 30分ほどマッタリと過ごして交流の家へ戻った。
2.5ヶ月ぶりにテントと水(約4.5L)を担いで 結構しんどい山行で久々に筋肉痛に悩まされたがやっと奥千町ヶ原を訪れることができ幸せな時間を過ごすことができた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
子供の頃の記憶・・蘇ったのでは・・・
山はあの時と何も変わってないのかもしれませんね・・
花も沢山・一年越しで歩かれた想いの地に歓迎された様子が伝わってきました。
子供の頃に初めて見た乗鞍岳からの一面のすばらしい雲海が 私の登山の原点かも・・・。 コロナ観測所を眺めながら しばし思い出に浸りました。 記憶に有るのがその雲海とコロナ観測所だけなんで変わったかどうか 実際のところ分からないですね。
奥千町ヶ原避難小屋は立派な小屋でしたが、 私は本当はテント泊の方が好きなんで テントサイトが あると 云う事は無いんですけどね。 剣ヶ峰以降はとても静かな山で 雰囲気抜群の奥千町で一泊できて とてもよかったです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する