笹ヶ峰から 火打山、焼山、金山、雨飾山を縦走して雨飾温泉へ
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 25.7km
- 登り
- 2,450m
- 下り
- 2,866m
コースタイム
2日目 胴抜切戸手前 6:00 - 7:20 焼山 7:45 - 8:30 泊岩 - 8:40 富士見峠(水場)9:40 - 11:10 金山 - 11:25 天狗原 - 12:25 金山 12:35 - 15:25 大曲(テント泊)
3日目 大曲 5:45 - 7:00 雨飾山 7:15 - 8:20 中ノ池 - 10:00 雨飾温泉
天候 | ほとんど曇り 時々晴れ、3日目の最後1時間は雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
焼山の登り下りは 急登で要注意。 火打-金山間は 刈払されて 藪は無い。 |
その他周辺情報 | 富士見峠の水場は雪渓の融水でまだかなりの量の雪渓が有った。 大曲の水場は細い沢で 良く流れている。 |
写真
感想
御盆の連休を利用して 65歳トリオで火打山-焼山―金山-雨飾山の2泊3日の縦走登山に出掛けた。
三人の内私を含めた二人は この山域は初めてだが、 一人は妙高・火打は既に登っており どうしても登り残した火打から雨飾の縦走をしたいと云う事でこの山行が決まり 私はその計画に乗っかって連れてきてもらった。
8月12日の午後5時頃 妙高の関川に到着し 公衆浴場 大湯(¥250/大人)でひと風呂を浴びて笹が峰キャンプ場へ移動し 駐車場にテントを設営して一泊。
8月13日(初日) 5:45分 キャンプ地を出発し まずは火打山へ向かう。 12曲りなどと云う急坂が有るが その後の方が急なくらいで 何と云う事は無い。 順調に進み 9:20に高谷池に到着。 湿原にはイワイチョウ(ほとんど花は終わっていた)やシロバナクモマニガナ、 ヨツバシオガマ、ウメバチソウなどの咲く 美しい湿原を楽しんで天狗の庭へ向かう。 登山道は良く手入れされ 木道が続いている。
この頃から さすがメジャーな山で、 続々と日帰りのハイカーが登ってくる。 しかし 大きなザックを担いでいるのは我々三人だけだ。
ほどなく天狗の庭に到着。 ハクサンコザクラやワタスゲが良い風情を醸し出している。 火打の登りにかかるところからの高谷池・天狗の庭の景色がまた素晴らしい。
11:40、 火打山 山頂到着。 広い山頂に20名前後の人がくつろいでいるが 残念ながら雲が多く大パノラマとはいかない。 一人だけ 日帰り装備の方が 焼山方面へ向かった。
我々も先が長いので小休止の後 焼山に向かう。 道は良く踏まれて問題ないが ロートルトリオの足取りは重く 天気予報では15日の天気が悪そうなので 本当は焼山を越えて泊岩まで行きたかったが 敢え無く胴抜切戸直前で撃沈。 なんとかテント2張りを設営できる少しだけ広い登山道に 失敬しつつ ビバーク。 テントを張り終わったら 我々の先を行ったソロハイカーが帰ってみえた。 (登山道の真ん中に幕営で失礼しました。)
ビバーク地では 焼山が蒸気を噴出する大きな音がズーッと聞こえていた。
8月14日(二日目) 6:00出発し 焼山の登りに差し掛かる。 いよいよ急登の始まり。 時折 硫黄の臭いが鼻をつき 大きな岩峰の傍を喘ぎ喘ぎ登る。急登でザレが有り登りづらい。 かわいいヤマハハコに慰められながら 7:20 山頂着。 一帯の異様な岩峰や硫黄の噴出口を見学し休憩の後出発。ここでも曇りがちで大したパノラマは得られなかったが 時折戸隠や黒姫、白馬なども顔を出してくれ感謝、感謝。 山頂からの下りは岩場となり踏み跡が少ないので どこから降りられるのかとても分かりづらい。 3点確保をしつつ 急な岩場を下り またもや樹林帯に突入。 心配した道はヅーと刈払いされており 迷う事は無い。
今日のハイライトは終わったが、 明日の天気が心配なので 出来れば大曲まで行き 雨飾山の山頂も踏んでおきたいので脚を早める。 泊岩は気付かぬうちに通過、 水場の谷筋かと思った所辺りが泊岩の辺りだったのだろう。 思いもかけずキヌガサソウやオオサクラソウなどが咲き乱れていた。 少し進むと少しい大きな雪渓のある水場に到着(8:30)。昨日から水の心配ばかりしていたので ここで大休止。 コーヒーをドリップしエネルギー補給をして 1時間も休んでしまった。 (ここからほんの少し進むと良いテン場が有った。 ここが富士見峠だろう。) 脚を早く進めたいところだが ここから金山までの尾根歩きがまた素晴らしく 花も一杯で なかなか進まない。 ハクサンフウロ、 マルバダケブキ、クルマユリ、ニッコウキスゲ等々 道も良くルンルン気分の天空散歩だ。 焼山から金山の間で ツエルト山行のソロハイカーに会っただけで静かなところだ。 遠望が効けば もっと良いのに・・・
11:10、 金山着。 荷物をデポして 天狗原へ向かう。 ここからの道も天狗原もまた素晴らしい。 すぐにハクサンフウロが一杯咲き、 アオノツガザクラやチングルマの群生地がある。 残念ながら チングルマの花期はほとんど終っていてまだ穂も出ていない。 ミヤマキンポウゲ、 シナノキンバイ、ハクサンコザクラ、ウサギギク・・・
天狗原への帰りには ライチョウの親子にも会った。 こんな標高の低い所(2,245m)にもいるんだ。
金山からは樹林帯となり 何の変哲もない登山道。(バカでかいツバメオモトがやたら多いのが眼に着いた。) ひたすら歩くのみ。 15:25 大曲へ到着。 先のソロハイカーより ここしかテントを張れる場所は無いと聞き及んでいたし、 何より水が有るので 今日の幕営地に決定。
明日の天気が心配なので雨飾に登っておきたいところだが 体力も時間も無いので、 明日の天気にかける。
8月15日(3日目) 夜中に目を覚ますと 周囲は真っ白で朝の雨を覚悟したが、 曇っているものの 時折薄日が射し しばらくは良さそう。 早速(5:45)出発し、 笹平に荷物をデポし 7:00 雨飾山着。 風が強く南側は終始ガスってなにも見えないが 北側は 時折日本海や糸魚川が見えたり 鋸や鬼ヶ面が見え、 歩いてきた金山も時折顔を出した。 10分ほど滞在し 今回最後のピークを後にした。
下りは 樹林帯だが疲れた足にはつらい大きな岩のつづく高低差の比較的大きい急な登山道だ。 下るにつれブナの林が出てくる頃には 普通の登山道となり 綺麗なヤマアジサイが鮮やかだ。 あと1時間と云うところで雨が降り出し 最後まで降ったりやんだりしたが ずぶぬれにならずに済んだ。
〆には 歴史ある雨飾温泉に浸かって疲れをいやした。
全般に曇りの多い山行で 快晴のパノラマを楽しむことはできなかったが 雲間の北アルプスや白馬、 黒姫、戸隠そして日本海も見ることができた上に、 もう遅いと思っていた数々の高山植物や 思いがけずライチョウにも出合い、きつかったけれど楽しくすばらしい山行が出来た。・・・が 美しい山々の写真があまり撮れなかったのが少々残念だった。
コメント
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興味深いコースの縦走完遂おめでとうございます。一つ質問なんですが、笹ヶ峰に車を置いた場合、雨飾温泉から車を取りにいくのはタクシーとかですか?
gorotsukiさん こんばんは。 この山行では 幸いにも仲間の一人が新潟出身で、 説明すると長くなっちゃいますが、車で行き 雨飾温泉から登山口までは仲間の相方に送っていただくというプランでした。 おかげで素敵な思い出深い山行ができました。 普通ですとこの縦走は公共機関を使わないと無理ですが、 それもなかなか難しいですね。
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