黒河内岳〜白河内岳〜広河内岳 白峰南嶺周回


- GPS
- 10:10
- 距離
- 21.9km
- 登り
- 2,522m
- 下り
- 2,525m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
奈良田 - 黒河内岳(笹山):奈良田湖にかかる吊橋を渡り発電所の前で左折すると渡渉箇所があります。渡りきるとうっかり左側のトンネルの方へ行きそうになりますが、ここは右折します。しばらく歩くと笹山登山口の指標があります。奈良田から標高差1900mを一気に登る通称ダイレクト尾根ですが、途中3箇所ほど(1300m付近、1600m付近、2200m付近)傾斜の緩む場面がありました。急登が続きますが山頂付近の倒木を除き障害物は無く、歩きやすいルートだと言えます。わかり難い箇所には赤テープがあるので迷うことはないでしょう。 黒河内岳 - 白河内岳:笹山北峰の山頂から稜線西側の樹林帯をトラバース気味に進んで行きます。意外なほどにはっきりとした踏み跡がついており、赤テープもあるので迷う心配は少ないと思います。正しいルートが倒木でふさがれ分りにくくなっている箇所がありました。一旦樹林帯を抜けハイマツ帯の藪漕ぎを経て再び樹林帯に入り、開けた所に出ると目の前に白河内岳の山頂が見えます。ここから山頂まではルート取りに迷うところです。山頂は見えているので「迷う」ことは無いでしょうが、だだっ広い尾根上のいたるところでハイマツが行く手を阻んでおり、すんなりと一本道では行けそうにありません。ルートを示すと思われる積石(ケルン)もありますが、相当広範囲にわたってあちこちに点在しているのであまり参考になりません。ハイマツを避けつつゴーロ帯の歩きやすそうなところを選んで行くしかないと思います。浮石を踏んでしまわないようご注意ください。 白河内岳 - 大籠岳 - 広河内岳 - 大門沢下降点:白河内岳より先は森林限界を超えた比較的明瞭な尾根上を進んで行くことになります。この区間広河内岳の山頂直下を除きルートを示すペイントはありません。ルート上は薄く踏み跡のついているところもありますが、まったく踏み跡の無いゴーロ帯を進んで行く場面もあります。しかし視界が開けていれば進むべき稜線は絶えず前方に見えており、視界の遮られる登りでルートから一時的にずれてしまっても必ず早い段階で修正が可能だと思います。所々にケルンもありましたが数は少なく、あくまで参考程度にとどめあまりこれに頼らないほうが良いと思います。広河内岳への登り取り付き箇所には数パターンの踏み跡がついていました。登る場合は問題無いと思いますが、下ってくる場合には少し戸惑うかもしれません。広河内岳の山頂から先は一般ルートとなっており、ペイントも多くわかりやすいです。 大門沢下降点 - 奈良田:特に問題ありません。 |
写真
感想
8月3日に今回とは逆コースで白峰南嶺の周回を企てましたが、大門沢下降点から見た南嶺の稜線が濃いガスにつつまれているのを見て諦めました。あまり日の短くならないうちに再挑戦したいと思っていましたが、この日は比較的天気が良いと予想されたので実行することに。ただし天気が崩れて大門沢ピストンの二の舞は避けたかったので、前回とは逆に黒河内岳から周回することにしました。
前回同様前日の夜に奈良田入りし、吊橋前のスペースに車を止めて車中泊。翌朝準備をしていると私と同様笹山方面へ向かうソロの男性が吊橋を渡っていきました。私も少し遅れて出発、途中で男性に追いつき先へ行かしてもらってからは一人旅でした。ダイレクト尾根は初めて歩きましたが、想像以上に踏み跡のはっきりとした歩きやすいルートでした。前半は丹沢や奥多摩の一般ルートとさして変わらない尾根道を進み、後半は多少倒木等で歩きにくくなりますが大して苦労せず笹山南峰に到着。ここから北峰まではすぐです。
笹山北峰から眺めた南嶺稜線には若干のガスが見られたものの、視界を遮るほどではないと思われたので予定通り進みます。山頂は強風で寒いので樹林帯の中で食事、ウィンドブレーカーを着用して再出発。意外なほどはっきりとついた踏み跡をたどり樹林帯を抜けるとハイマツの中の藪漕ぎ、再び樹林帯を通ると白河内岳の山頂はもう目の前でした。ここから先山頂までは決まったルートはありません。ゴーロ帯の中の歩きやすいところを選んで進めば良いのですが、ハイマツの藪がそこかしこで障害物として立ちはだかるのである程度の先読みが必要です。だだっ広い白河内岳の山頂は展望が良く、晴れていれば塩見岳はもちろん遠く笊ヶ岳もはっきりと見えるそうです。
白河内岳から先は遮るものの無い快適な稜線歩きが楽しめます。明瞭な登山道はありませんが基本的には尾根通しに進んで行けばよいので、ガスにまかれて視界が遮られない限りは道迷いのリスクはそれほど無いと思いました。このあたりはホシガラスの生息密度が高く、歩いているとあちらこちらで飛び立つ姿を見ることができました。
あまりアップダウンの無い稜線ですが広河内岳の登りは多少体力を要します。登りきるとガスに包まれた農鳥岳が眼前に現れました。時間に余裕があれば農鳥岳まで行くことも多少は考えていましたが、このガスでは行ってもしかたないと諦めすぐ下山することにしました。長い大門沢ルートを下って駐車場へ戻ったのが3時頃、その後お約束の小仏渋滞に巻き込まれ6時間をかけて帰宅。今回も長い一日でした。
コメント
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campさん、おはようございます。
私も「吊橋」が苦手です!できるだけ揺れないようにソロソロと歩き、下を見ないようにしてます 。
ハイマツの草原?は見ていてとても気持ちが良さそうですが、歩くのは大変ですか?
それにしても今回も20km以上、サクッと歩いた後の大渋滞の方が大変でしたね
お疲れ様でした
by hisano
hisanoさん こんばんは。
あの写真の吊橋は墜落したら命にかかわるような高さなのに、それに不釣合いな貧弱な作りなので怖くて仕方ありません。できればもう渡りたくないですね。
ハイマツは這い松というだけあって幹が地表を這っていて、藪漕ぎするときはその上を乗り越えるというか、踏みつけて行くのです。
そうそう、ツグミに似ていた鳥はマミジロのメスではないかと思います。本物のツグミは日本では冬鳥なので、10月の終わり頃までは見ないはずです。
camp747さん、はじめまして。
私は(日)(月)と白峰三山縦走してました。確かに(日)は北岳から間ノ岳まではガスが取れましたが農鳥岳の上にはガスが乗っていましたね。
2日目に大門沢下降点から下るときに、いつかこの先も歩いてみたいと思いました。
ccamp747さんのルートはいいですね。天候が良ければ農鳥岳も加えられますからね。でもかなりのロングコース、私なら大門沢小屋でギブするかもですf(^_^;
大変参考になりましてので、この記録をお気に入り登録させていただきますm(__)m
Tsubasa002さん はじめまして。
コメントいただきありがとうございます。日曜はガスが出ていたものの悪くない天気でしたが、月曜は今ひとつだったようですね。
白峰南嶺は私も初めて歩きましたがおすすめです。白峰三山と比べると格段に静かで、見晴らしのいい稜線を独り占めしているような気分になれますよ。ぜひ晴れた日に歩いてみてください。
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