爺ヶ岳(小冷沢三ノ沢)


- GPS
- 11:14
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 1,999m
- 下り
- 1,980m
コースタイム
天候 | 高曇りの薄日 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
狙い通り上から下までバフバフ。スラフすら出ず安定。沢底もデブリほぼなくスベスベ。最も快適な中間部がガスだったのは無念。ナイフリッジは寿命縮まる。
登山口の駐車場に車なし。降雪を考えると、前日のものと思われるツボトレースあり。尾根上にもテン泊の痕跡がいくつかあった。尾根に上がるまでの斜面がかなり急。雪も薄く激ヤブ。当然ツボトレースはツルツルなので、独自に道を切り開く。ぎりぎりシールでいけたが、急斜面のキックターンで、木の根が出てきて進退窮まりそうな場面が何回かあった。次からはシートラにしよう。尾根は長いが、2150まで快適。ツボトレースはよく滑るので、基本的にはブーツラッセル。いい雪が付いていて期待が高まる。2150からいよいよシール不可なので、シートラアイゼン。少し換装のタイミングが遅れ、エッジが抜ければ谷底に落ちてしまうようなヒヤヒヤなことになってしまった。この辺りまで日が昇ってからずっとガスの中だった。ナイフリッジ手前まで這い上がると、見事な雲海。鹿島槍、白馬方面、焼岳、火打、妙高、高妻、針ノ木。遠く槍ヶ岳はよく分かる。2000メートル超の山々だけが、白いモコモコの地面からニョキニョキ生えている。実に爽快な気分だ。というのは一瞬、核心のナイフリッジが始まる。スタートから両側が切れ落ち、30センチにも満たないような幅を渡らなければならない。アイゼンを引っ掛け様なものなら、タダではすまない。はっきりと分かる。喉がカラカラだ。その後は小冷沢側の斜度か幾分か緩んでくる。もうコリゴリだと思っていると2つ目の「滑落」を意識するポイントに。そのトンガリ雪の下に本当に山体があるのかが疑わしくなるような鋭さ。今度は矢沢側にピッケルとアイゼンで張り付き。一挙手一投足、確実に動かしていく。行きと帰りで2回も通る登山者の気が知れない。思ったよりも長かったナイフリッジを過ぎると、頂上まで続くなだらかな尾根になる。ただ出だしが岩壁に近い急登で、しかたなく小冷沢側をトラバース気味に詰めていく。雪の状態が悪ければ、いかにも雪崩れそうな斜面なので可能な限り急ぐ。が、2000メートルも超えると、ラッセルの二歩、三歩で息も絶え絶え。完全に稜線に乗り上げると、ここでようやく気持ちも落ち着いてくる。目的の斜面がよく見える。
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