焼岳 穂高連峰の展望と火山ならではの地物が楽しい
- GPS
- 08:52
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 1,105m
- 下り
- 1,128m
コースタイム
- 山行
- 6:43
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 8:51
天候 | 快晴後晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
シャトルバスはかなり混んでいて,乗る場合は始点(行き:沢渡BT,帰り:上高地BT)から乗らないと満席の時があるようです.ただし,乗せきれない乗客のある場合,臨時便が出ているようでした. |
コース状況/ 危険箇所等 |
秋になって気温が下がってきました.新中尾峠から上は晴れた日の真っ昼間でしたが11℃程度,上高地は朝は5℃,昼は15℃くらいだったようです.いつ氷点下になってもおかしくない雰囲気でした.朝や山頂での休憩ではダウンジャケットが活躍しました. 熊の目撃情報があるそうなのでご注意を.私も熊の糞と思しきものを田代橋-焼岳登山口間で見ました.この他に,ニホンザルとニホンアナグマにも逢いました. 登山道はよく整備されています. 最上部の溶岩ドーム付近は,脆く滑りやすいガレ場があり,転倒に注意が必要です.頂上(北峰),特に南側は火口湖に向かって切れ落ちているので滑りやすい地面と併せて要注意です.また最高点の南峰は進入禁止です.余談ですが,北峰の道標には[2393m]とありましたが,地図で調べたところこの値は近くの別の標高点のものらしく,実際は2450m弱あるようです. 上高地からのルートは,標高1800m付近まではなだらかな樹林帯ですが,そこから梯子場が出現し以降は急登になります.新中尾峠からは気持ちの良い草尾根の上を少し歩いた後,頂上までガレ場の急登となっていました. 途中,はしご場が3カ所ほどあります.うち2カ所はあまり怖くないと思いますが,焼岳小屋から少し下のところにある,最後のはしご場は斜度70〜80°,高さは10メートル弱あると思われます.梯子の直ぐ上も急傾斜の鎖場となっているので,転落には充分注意.高所が苦手な人は下りで梯子に乗り移るとき,要注意です. 梯子はしっかり固定されていますが,1カ所を除いて穂高岳山荘横のようなL形鋼をボルトで組んで岩に打ち込まれた恒久的なものではなく,市販のアルミ梯子をワイヤーや針金でつなぎ合せて支点に縛り付けたものです.また記憶では,下から2カ所目の梯子場では梯子の踏み板が一段損傷していましたのでご注意を. 火山なので中尾峠辺りから最上部の溶岩ドームまで,あちこちで蒸気を噴いています.噴気口近くは温かさを感じ火山ガスのにおいがしましたが,登山道を外さない限りは危険は感じませんでした.服は火山臭くなりましたが. |
その他周辺情報 | 天下の景勝地,上高地ですのでホテルから山小屋まで周辺の施設は大変充実しています. 火山の麓ですので温泉もあります.上高地の外湯可能な温泉は(田代橋の近くにあります),入れる時間が短いようですので事前に確認することをお勧めします. 上高地から出たところに中ノ湯温泉があり,この付近へ焼岳山頂から直接通じる登山道もあります.また,駐車場のある沢渡も温泉がありました. |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ヘルメット
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備考 | 防寒具とウインドブレーカーとして使える雨具は必須.意外に寒いです.氷点下になっても良いように準備すべきと感じました.ガレ場や梯子があるので,大げさかも知れませんがヘルメットがあると良いと思います. |
感想
先々週に奥穂高岳の頂上から上高地を見て,焼岳の頂上は眺めが良さそうに思え,機会があれば行こうかと思っていました.そうこうしていたら,中学で同級だった友人が観光で上高地に行くと言ってきました.
そこで,この友人よりも半日早く上高地入りして焼岳に登り,宿で落ち合う,という相談になり,焼岳に登ることができました.
これまで山には結構登っていたつもりだったのですが,よく考えてみると,火山に登ったのは中学の時,九州の九重山へ行った以来でした.同じ北アルプスなのに穂高とはまるで違う,赤く焼けた地面や,溶けた小石が集合堆積してできたような地肌の岩が何とも新鮮でした.
山頂ではゴーゴーと音を立てながら蒸気が吹き上がっていたり,地面が何となく暖かかったり,底なし穴の火口が口を開けていたり,異様な光景でした.そういえば,時々足下が揺れていたような・・・いや,これは登りに疲れた足の震えか・・・? 水蒸気爆発であっという間に池を作ったとか,梓川の流れを飛騨側から信濃側へ変えただとか,この山の恐るべき威力を伝え聞いていたので,おっかなびっくり登ったのですが,見込んだとおりのすばらしい眺望と不思議な光景に大満足の山行でした.眺めが良いからと,山頂に長時間滞在しすぎたのが今回の反省点です.
ガイドブックも,深田久弥の名著も「易しい山」という風に書かれていましたが,難所もあって,「小兵(深田)」となめてかかると痛い目を見そうな山でした.確かに周りの他の山と比べると長時間失敗できない箇所が続くわけではないですが,長梯子は結構厄介で,下っているときにたまたま一緒になったご夫婦は,奥様が非常に苦労されたようでした.私はちょっと大げさかなとも思ったのですが,奥穂高に登ったとき使ったヘルメットと簡単なロープ細工を持っていったところ,これがかなり安心感を提供してくれました.
下山後友人とも無事に再開して旧交を温め,翌日は上高地観光も楽しめました.前回奥穂高に行ったときとは違う北アルプスを楽しめ,良い連休を過ごせて良かったと思います.しかし,こうも頻繁に信濃の奥へ行くとお金が・・・.暫く登山を抑制しなければならないかも知れません.
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