白身山・帝釈山・田代山
- GPS
- 51:20
- 距離
- 52.5km
- 登り
- 2,793m
- 下り
- 2,794m
コースタイム
- 山行
- 4:06
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:06
- 山行
- 12:18
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 12:40
- 山行
- 11:10
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 12:12
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス | 木賊の長卸山登山口に駐車 |
写真
装備
備考 | ハードオフで1500円で買ったスキー板に普通の重登山靴で履けるHAGAN X-traceなるビンディング(板の10倍ぐらいの価格)を付けたものを使用。シール付けたままでの滑走性能は私の腕も相まってポンコツこの上ない。 冬用シュラフを導入したら50リットルザックでは入り切らなくなったので、3年ぶりぐらいに80リットルザックを出した。 予備メガネ忘れた。 車に乗り込む時にワカン忘れに気付いたが、敢えてそのまま出発。 スコップはテン場の整地にしか使わないのでもっと小さくて軽いのが欲しくなってきた。 行動食は1日あたり1000kcal超用意したが、足りない。 |
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感想
帝釈山脈の主稜は荒海山から帝釈山を経て黒岩山へ向かうが、帝釈山の南で一旦馬坂峠に下る。一方で帝釈山の北西には暫く高度を保った美しい尾根が伸びており、南郷の自宅からもよく見える。道はないので積雪期に歩いてみることにした。
土曜日は名残雪が降っているので家でタラタラ準備。日曜の午前中もタラタラ。木賊温泉でひとっ風呂浴びてから行動開始。大規模林道飯豊檜枝岐線は未だ通行止めだが半分ぐらい除雪が進んでいた。縦走だけが目的なら小峠まで林道を歩けばよいが、仕事の関係で見ておきたい林分があったので峠の手前で道を外れる。
地図に標高の表記は無い1385ピークに登って尾根に出ようと思ったが、スキーでは登れない傾斜で、ツボ足だと踏み抜きが酷く、進退窮まる。スキーで行けるかどうか、斜面を一目見ただけで判断できる経験値がまだ無い。空荷になって上部を偵察し、一旦下ってトラバースし直すことにする。窪まで降りたら夕暮れ。幕。
2日目。前日思うように捗らなかったのでヘッデンつけて早出。平沢源頭の1340コルまでは作業道の跡があって容易にトラバースできた。等高線で見るより微地形は意外に険しいので、道型が無かったらスキーじゃなくてワカンが欲しくなっだろう。或いは使ったことないけどクトーか。
コルから1589高地付近でメインの尾根に出るまでは順調に進む。そこから白身山まで、シートラに切り換えるべきか悩む傾斜と密な樹林帯。天気がよく暖かいので白身山手前の眺めのいい所で大休止。白身山山頂の方は地味だった。
その先もペース上がらない。午後になって雪がベチャベチャになり、板に5kgぐらいの雪団子が付くに至って脱ぎ捨てる。シートラは木に引っ掛かるしパッキングがダルいので、極地探検家が橇を曳くように板を曳いてみた。なかなか具合が良い。しかし緩傾斜の登りはシール登行の方が速いので、切り替えが難しい。切り替え自体も時間を食う。ただ、使う筋肉が変わるので体力の温存にはなる。
標高1930mら辺で幕。西根川を挟んで正面に田代山細木沢の山体崩壊地を望む。雪はほとんど落ちていて、日のあるうちは融雪に誘発された落石の轟音が10数分おきに聴こえてきたが、夜は静かだった。日が暮れるとそこそこ寒く、テント内も氷点下だったが、昨年の反省からシュラフを増強したので寝られた。しかし3月の2000m足らずで手持の装備フル使用である。厳冬期のアルプスとかをやる人はどうなってんだ。
3L持ってきた水を使い果たしたのでここで水を作る。コッヘル味の美味しくない水をあまり飲む気になれないので、晩飯、翌朝飯、翌日行動中の最低限量を計算して1.2リットル作った。
3日目朝、残った水を沸かして500mlのテルモスを満たし出発。最終日の行動中の水は、途中テルモスに直接雪をぶち込んで補充し、700mlほど飲む計算。後半はほぼ下界歩きなので我慢する作戦である。
テン場から帝釈山頂までは今回の主目的たるスカイラインで、標高差は少ない。だが雪面が波打っていて地図に現れない登り下りが多い。昨日もこれに苦しめられたが、早朝はウインドクラストにスキーのエッヂがバチバチ効いて順調。
樹林の合間から三岩岳の真白き山肌が見え隠れする。モルゲンロートが始まった時、ちょうど何も見えない木立の中だったので展望を求めスパートをかけたりした。
帝釈山は無雪期は地味な頂らしいが、雪で標高が3mほど上がり、360度の大展望だった。
帝釈山から田代山に3時間も掛かってしまう。少し急な下りになるとシール滑走は制御不能なのでカニ歩きしてたせいである。
以前2日間で苗場山に3回登ったことがあり、頂上部の湿原なんて今更珍しくも無いと思っていたが、快晴の田代山は美しかった。あと陽射しが痛い。
当初計画時は田代山から分水嶺伝いに栗山舘岩線の峠まで縦走しようと思っていたが、帝釈山-田代山間のペースが悪かったので、猿倉口への登山道(と言っても赤布が見えるほかは周りの雪面との違いはわからない)を使う。踵キックステップでかけ下る。今回の行程中で最も速かったはず。田代山と小田代の間は結構急な尾根だったが、夏道はどう登っているのだろうか。
ずっと登山道沿いに下るのも面白くないので、滑れそうなオクラ沢に降り、スキーを履きシールを外す。やっぱりシールを外すと滑走時に制御できるようになる。ただ暫くの間は体がシールに慣れてるので急にバックしてコケたりする。
猿倉登山口から冬季閉鎖の車道を滑走するのをかなり楽しみにしていた。昨年七ヶ岳から滝原まで中山峠の旧道を下った時に良い思いをしたからである。しかあし、傾斜が緩いのと雪が重いのとで殆んど滑らず、10km近くクロカンのクラシカル走法みたいなことをやるハメになった。
最後は、仕事で何度も通過する度に綺麗だと思っていた水引の部落を徒歩でじっくり見物。神社の裏手の湧水が美味かった。
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