硫黄岳 美濃戸口から日帰りピストン
- GPS
- 08:25
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,340m
- 下り
- 1,321m
コースタイム
行動時間:8時間25分(途中休憩・食事含む)
天候 | 予想以上の温暖好天、そして弱風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年12月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口の美濃戸口・八ヶ岳山荘には仮眠施設・風呂・食事設備が揃っています。 八ヶ岳山荘の前、美濃戸山荘入口脇に登山ポストがありました。 美濃戸口から北沢・堰堤広場までは長い林道歩き。その先も赤岳鉱泉までは高度差も少なく歩きやすいコース(雪道)です。 行きは赤岳鉱泉まではアイゼン無しで、帰りは堰堤広場付近でアイゼンを外しました。上部は軽い乾雪で歩きやすい道ですが、アプローチの林道のほうが轍部分がところどころツルツルして危険です(道路中央部の轍と轍の間を歩きました)。 硫黄岳山頂部は風で雪の付着が少なく、表面が氷雪化しているため、アイゼンが引っ掛かりすぎるような感じになるので、慣れない方は注意。 赤岳鉱泉から硫黄岳へのコースですが、ジョウゴ沢の分岐までにいくつか分岐がありますが、何れもアイスクライミング?のコースのようです。間違えないように。 赤岩の頭から硫黄岳山頂までは風の通り道となる稜線コースです。強風時には注意が必要そうです。 キツイ斜面急登の無いコースです。腕を使って岩を登るという箇所はありません。 赤岩の頭から赤岳鉱泉までの下りは粉雪が適度にグリップしてくれるし、自分の歩幅でズンズン下れるので、夏道よりも全然歩きやすいです(山頂から赤岳鉱泉まで45分で下れました)。 |
写真
感想
悪天に泣くことの多かった2009年シーズン。
さて、2009年最後の登山はどこで締めようか?
先日の赤城山では思ったほど雪を堪能出来なかったし、行動時間も短かった。
ここはもう少し雪山堪能できるところを...
いろいろ山情報をネットで収集し、最後はゆっくり山小屋泊でも良いかなというところで八ヶ岳エリアでルートを思案。冬季でも営業山小屋が揃う八ヶ岳は貴重なエリアですね。
黒百合ヒュッテは先日の北八ツ雪上ハイキングで寄ったところだったので、まだ歩いたことのない美濃戸からの入山コースで無理をしないコースとして、赤岳鉱泉宿泊プランを立案。
当初想定プランは朝ゆっくり自宅を出発し、その日は赤岳鉱泉に入るだけで、翌日早朝から硫黄岳ピストンして下山するプラン。
ところが週末が近づくにつれ、どうやら好天は27日のみ。前後両日とも本州を2つ玉低気圧が通過する予報。泊まっても眺望が期待できそうもないし、大荒れとなったら単独行では心許ないので、今シーズン最後の山登りは、27日早朝からの日帰り強行で硫黄岳ピストンでした。
27日は日曜日にもかかわらずETC休日割引ではない特殊日。久々に甲府昭和ICで一旦出入りするパターンを使って小淵沢ICから鉢巻道路で美濃戸口・八ヶ岳山荘前にまだ薄暗い6時半に到着。駐車場に車は15台ほど(一日500円)。
八ヶ岳山荘には食堂、仮眠設備(2000円)や日帰り風呂まで揃っているし、トイレ(100円)も暖房便座のとてもキレイなもの。さすが人気の八ヶ岳エリアですね。
7:10 山荘前の登山ポストに計画書を入れて美濃戸口スタート
今回は何とか硫黄岳山頂まで登ってピストンする計画。地図のコースタイムで往復9時間。雪道だし、途中の昼食や休憩を考えるとのんびり歩きでは日没までに帰還できない。
硫黄岳山頂に正午12時までに到着できない場合はそこで折り返すことにしました。
美濃戸まではチェーン付4WD車通行OKの林道歩きを1時間弱。暖冬小雪といえども薄っすらと雪のついた林道は、轍部分は滑りそうなので、道のど真ん中を歩きます。
7:53〜8:00 美濃戸山荘で無料の暖かいお茶と暖炉のサービスに感激しながら小休止
ここで進路は北沢(赤岳鉱泉・硫黄岳方面)と南沢(行者小屋・赤岳方面)に分岐します。美濃戸まで車で入ってきた人の殆どが南沢へ向かうなか、ひとり北沢方面へ。
この先も薄っすらと雪の付いた広い林道歩き。
8:43 堰堤広場通過
ここで林道は終了し、北沢沿いの登山道を進みます。よく歩かれている人気コースなので雪道とはいえ、ルートは明瞭、道整備も万全、殆ど登るという感じではない雪道です。
晴天・無風の良好コンディション、しかもそれほど寒くない。道も雪があるので、夏道よりも自分の歩幅で歩けるぶん、快適に歩けます。 やがて行く手に大同心が見えてきて、赤岳鉱泉の冬の名物「巨大アイスキャンディー」が目の前に。
ここまでは雪道ながらアイゼン無しで全然問題なく来れました。
9:35〜10:02 赤岳鉱泉の自炊室で小休止
ここからはいよいよ山登りとなるので、ストックからピッケルに持ち替え、12本爪アイゼンを装着し、GW涸沢以来の冬装備で硫黄岳目指してスタート。
ショウゴ沢の分岐を過ぎて、いよいよ樹林帯の登りコースとなりましたが、それほどキツイ斜度でもなく、また歩かれているコースなので道も明瞭でラッセル不要。やはり夏道よりも自分の歩幅・コースどりで登れるため、快適に登れます。
樹林帯のジグザグを抜けて、森林限界に近づくと、青空に白い壁面がまぶしい横岳・赤岳・阿弥陀岳の全貌が見えるようになってきて、赤岩の頭手前で森林限界を抜けると、行く手に硫黄岳も見えてきました。心配した風も殆どなく、何だか快晴の春山登山のよう。
11:25 赤岩の頭
ようやく稜線上に出てみると、稜線のキレイな雪の風紋、南八ヶ岳の主峰群とその後に控える南アルプス、そして今まで見れなかった、稜線の向こう側の眺望! 霧が峰の遥か先に北アルプスの白い壁の林立がクリアに見えます。
さすがに稜線上は無風ということはありませんでしたが、耐風姿勢をとるようなこともなく、360度の眺望を楽しみながら、硫黄岳山頂までの稜線ルートを登ります。目標の正午12時までに山頂に到達できそうです。良かった〜。
11:52〜12:05 硫黄岳山頂で小休止
南アルプス(甲斐駒・仙丈・北岳・鳳凰三山)、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、焼山・火打・妙高、四阿・浅間山、谷川連峰、金峰山など奥秩父の山々。
遮るもののない広い山頂で、空いた小腹に行動食を入れながら、360度の眺望を楽しみました。
硫黄岳山頂には、赤岳鉱泉から赤岩の頭経由、赤岳・横岳方面から稜線北上、桜平から夏沢峠経由と三方面から登山者が集まってきて、冬のクリアな眺望なのに春山のように快適な山頂でのひとときを楽しんでいました。いや〜、がんばって登ってきて良かった〜!
本当ならもっとゆっくり眺望を楽しんで、出来れば山頂ランチといきたいところでしたが、日帰りなので下山開始です。
赤岳鉱泉までの下りは、ちょうど雪もグリップして下りやすく、コースタイム95分のところをわずか45分で赤岳鉱泉に戻れました。
12:50〜13:32 赤岳鉱泉にて昼食&ビール休憩
想定タイム以上に早く着いたし、登山開始からガッツリした食事を摂っていなかったので、ここで特製ラーメン(800円)と缶ビール(500円)でのんびり休憩。
靴&スパッツを脱ぐのが邪魔くさかったので、食堂には上がらずに自炊室で、隣にいた登山部1年生の女子大生さん(初アイゼン山行で先輩に連れてきてもらったそうです)と、談笑しながら、空腹を満たしてアルコールでほろ酔いタイム。
ここから美濃戸口までは、コースタイムで2時間40分。暗くなる前には駐車場まで帰りたい。ピッケルからストックに持ち替え、念のためアイゼン装着で赤岳鉱泉から下山開始。
堰堤広場を通過し、林道途中でアイゼンを外し、暖かさで雪が消えかけた林道をスタスタ美濃戸山荘まで。ここらあたりから靴擦れした踵がイテテテ状態。
14:37〜14:55 美濃戸山荘で無料の暖かいお茶をいただき小休止
15:35 美濃戸口・八ヶ岳山荘に無事帰着
すぐにスパッツを外して靴を脱ぐと、両足とも踵の表皮がパックリ剥けていました。こりゃ痛いわけです。
こうして2009年登り納めの硫黄岳日帰りピストン山行は無事終了。
今夏は雨に泣かされ、途中撤退や計画変更を余儀なくされる山行が多かったのですが、最後の最後に想定以上の晴天&眺望で大満足の山歩きを楽しむことが出来ました。
来年の登り初めは、どこに行こうかなあ。
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