鍋割山S級バリ往復(真西尾根↑清兵衛沢左岸尾根↓)


- GPS
- --:--
- 距離
- 7.1km
- 登り
- 867m
- 下り
- 854m
コースタイム
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 6:40
天候 | 曇時々小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【プロローグ】
春にバリエーション・ルート体験したTさん。
初体験でいきなり清兵衛沢右岸尾根を登り切ったので、11月には別のバリにいくことを約束していた。
【アプローチ】
6時前東名に乗り、海老名SAで朝食。大井松田ICで降りて寄大橋へ。
支度をして出発したのが7:30。
最後のトイレに寄って、ゆっくりペースで寄沢を詰める。
【寄沢〜真西尾根取り付き】
寄沢を右に左に何度も渡りながら、紅葉を楽しんだ。
釜場平に着いたのが8:45。ベンチで小休止。
ここでニゴイチみながら相談。
A「候補のバリが2つあります。ひとつはこの上の尾根を直進して大崩落地の縁を登るルート、もうひとつは距離と標高差は短いけれど、とてつもなく急なルート。どっちがいいですか?」
T「どうせなら厳しいルートで。」
ということで、上りは真西尾根に決定。
コシバ沢に降り、ゴロタ石の沢を詰めていく。
目印となる巨木倒木群を越えると、左側(右岸)に鍋割峠に抜けるバリ取り付きポイントあり。
ここから二又になっているので右又の左岸を登る。
足元が不安定な上、傾斜は結構キツイ。やがて再度二又になるところに出る。
この二又の間の森が真西尾根取り付き。
気温が高く湿度も高いので、Tシャツでも汗だく。ここで小休止。
【VR真西尾根】
取り付きから見た目以上に傾斜がきつい。45度はある。
フーフー言って尾根を登って行くと、いきなり70度ぐらいの岩場が出現。
これを手足総動員で登って行くと、第一の核心、苔付き斜め一枚岩にでる。
左に巻いて、小さな足がかりを確認しながら斜め下の急斜面ザレスラブに降りる。
それから一枚岩の奥のコルに登り尾根に復帰。
普通なら怖がって固まる場面も、Tさんは泣き事言わずに積極的にこなした。
少し尾根を登ると、さっきのザレスラブの上部に出る。
どうしてもこの急傾斜(60度)ザレ場のガリーを登らねばならない。
ここが第二の核心。
ここはスリップすると100m程度は止まらないと思われるので冷や汗が出る。
「怖かったらロープ出すよ。」と声かけるも、Tさんは果敢に後ろをついてくる。
なんとか核心部クリアー。
しかしその後も60度程度の斜度は変わらず、地面を横に這う木の根を掴んだり、
乏しい手掛かりを何とか掴んでよじ登る。
体力的にもキツイ登りも、45度程度に傾斜が緩みだすと、鍋割山頂近辺のカヤトが見えてくる。
ここでTさんに先頭を譲る。
感激の鍋割山頂到着。
【鍋割山荘】
草野さんがこちらに気がつく。
K「やあお久しぶりです。今日はどちらから?」
A「真西尾根です。コシバ沢詰めて鍋割山頂の真西から登ってくる尾根。」
K「じゃあ地獄崩より先ですね。」
A「ええ、地獄崩れより先です。急な岩場なので獣道すら付いていません。」
K「ご一緒に?」
A「ええ、ロープ一度も出さずに登り切りました。凄いと思います。」
体が求めるので、ビールとノンアルコールビールを小屋の外のベンチで乾杯。
草野さんが出てこられる。
キレット小屋の清瀬くんの話になり、アコンカグアは異常気象のブリザード続きで断念したことを伝言。
K「そりゃあかわいそうだったねえ。折角金と時間使って行ったのに。」
A「でもいつかまた必ず挑戦するそうです。来年はネパールらしいですけど。」
K「冬のネパールはトレッキングだね。あそこは・・・」
草野さんの海外山岳話が楽しい。
躰が冷えてきたので小屋に入り、鍋焼きうどんを注文。
グツグツの温かさが嬉しい。Tさんも完食。
草野さんと八ヶ岳の小屋の話をたくさんしたあと出発。
【VR清兵衛沢左岸尾根】
後沢乗越に続く南稜を下り、清兵衛沢左岸尾根の頭からバリ降下開始。
T「この下りは急なんですか?」
A「ええ。」
T「この下りは急なんですか!」
A「ええ!!」
Tさんは急な下りが苦手らしい。
普段使わないWストックでブレーキ効かせながら降りてもらった。
所々普通怖がる急斜面で「ロープ出しましょうか?」と聞くが「大丈夫です。」と自力降下。
清兵衛ノ滝落ち口に向かう支尾根分岐を越えると、水の音がしてくる。
大滝と春に登った右岸尾根を見ながら下る。
藪こぎしながら、なんとか最後のダムの上に出る。
ここから寄沢まで降りて一般登山道に合流。
勝手知ったる道を降り、後沢出会いにある水場(ホースで側溝に水を流しているところ、飲めない)で腕、頭、顔を洗い、側溝で靴とストックの土を落とす。
寄大橋着が14:10。無事帰還。
【エピローグ】
寄大橋Pを車で出発した途端に、フロントグラスにたくさんの雨粒が当たってきた。
天気がもって本当にラッキー。
松田町の「健楽の湯」(健康福祉センター3階)で汗を流し、東名で帰京。
反省会はイタリアンで地図に鉛筆で書き込みながら怒涛のビール&ワイン。
Tさんのバリ能力は相当高いことが証明された山行だった。
もしかすると、Tさんはバリに「はまってしまった」かもしれない。
2回目のバリコース。このところ登山予定日は雨ばかりで心配したけれど、幸い降られずやや蒸し暑い中出発。
今日はどんなコースが待っているのか、期待と不安がいっぱいの中、いよいよ正規ルートをはずれごろごろの河原をずんずん進んでいく。
今回はストックをお借りして、初めてダブルストック使いで歩いてみた。そこそこの斜面では活躍するが、さらに急になるとストックをしまって、樹木や根っこ、地面までつかんでよじ登っていく。
ALFAROMEO氏は何度も気遣ってロープで確保しようか、と聞いてきてくださったが、まだまだ大丈夫、っていうか自分の力で登ってみたい気持ちが強い。
ぜいぜいハアハアしながら、「これってバリコースっていうの?私の思っていたバリコースって、地図にはないけれど踏み跡のあるコースだと思っていたよ、これはコースではない!!!!」とか思う余裕もなくひたすら手足を動かすだけ。
ようやく傾斜も緩み鹿のふんが見られるようになったら鍋割山荘が間近。
ノンアルビールビールがウマい! 霧雨がふりだし寒くなったので鍋焼きうどんに突入。うどんを食べて外に出たら雨が上がり日が差してきた。雨が続いていたら易しいほうのルートのはずだったのに、当初通りの難コースで下山。
下りは弱いのよね〜
ALFAROMEO氏の指導でダブルストック下山で何とかついて行く。最後は本当に藪漕ぎやら登り返しやらで絶対これは登山じゃないだろ!!って感じで降りてきました。
そんな大変な山行でしたが、難所も含めて終始楽しむことができました。
車が発車したとたんに雨が降り出したのも、お天気が見守ってくれていたのかな、と思いました。
美味しいイタリアンをいただきながら、乾杯し心地良い疲れで帰宅しました。
また、よろしくおねがいします!!
こんにちは
秦野の山好きママ…です
昨年の今頃、花立でお会いしました。丹沢も他の山もお詳しくて驚きました。
来週も丹沢ですか?
バリエーションルートを楽しまれてすごいです。いつもヤマレコを
楽しみにしています。
今年は八方尾根散策に行きたかったんですが日程が合わず。先週は富士山のお中道を散歩しました。
こんばんは。
今年の冬も、丹沢中心になると思います。
今週も来週も月末も同行する約束ができています。
澄み切った冷たい空気の中、浮かび上がる紅い富士山を期待したいところです。
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