立山滑走 雷鳥沢・御山谷・剱御前山(最高点)



- GPS
- 11:27
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,261m
- 下り
- 1,268m
コースタイム
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 6:23
- 山行
- 3:16
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 4:46
5:50 安曇野穂高発
6:40 扇沢着 チケット販売(6:50)
7:30 始発 黒部ダム行き電気バス
9:00 室堂着
9:30 みくりが池温泉
10:00 MK組3人と合流
<復路>
13:00 室堂発
14:30 扇沢着
15:20 自宅着
天候 | 12日快晴 13日高曇りから雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪不足だが 問題なく計画したルートは滑ることができた |
その他周辺情報 | みくりが池温泉 大町市大町温泉郷 薬師の湯など |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
2023年(令和5年)5月12日(金)13日(土)
立山滑走 雷鳥沢・御山谷・剱御前山(最高点)
静かな扇沢を始発電気バスで出発した。
青空広がる室堂に1時間30分ほどで到着。
雪は昨年より少ないが、雪と岩のまだら模様は立体感がある。
ただ雷鳥沢始め滑る予定の斜面にはシュプールが描かれ十分雪はある。
みくりが池で7人が合流、雷鳥沢へは残念ながら5人になってしまった。
硫黄色の黄色い斜面、硫黄臭の漂うなか雷鳥沢のキャンプ場に滑り込む。
心配していた浄土橋付近の沢は全く問題なく通過。
雷鳥沢の急斜面はつぼ足で登り始める。
ザックにくくりつけたスキーが重い。
景色は最高だが、照りつける日射しは強い。
MK組の一番若いH氏が踏跡を付けてくれる。ありがたい。
S氏はムードメーカーで、苦しいときに和む。
Y氏はリーダー。今回の立山滑走を計画し、コースも熟知して頼れる。
そして私たちは後について登り、安全に楽しく滑走できた。
黙々と登る雷鳥沢。
中間ほどで休憩を取る。ほぼ登り続け唯一のリフレッシュタイムにもなった。
高度は上がり室堂が眼下に、ミクリガ池付近だけ硫黄色に染まる。
富士ノ折立・雄山が迫り、奥大日岳との高さが同等になってくる。
登山ルート沿いには目印の旗が立てられていた。
それを右手に見ながらほぼ直線的に急登し続ける。
中でも最高に苦しい急登が尾根に登り上げる最後にやってきた。
雪割れもしてちょっと怖そうな斜面に手もつきよじ登った。
最後の斜面ということで登りきったという気持ちも湧いて出た。
しかし尾根は細く踏まれた道の両脇はすっぱと切れ落ちている。
奥大日岳も眼下に聳えるような感じだ。
目の前には剱御前小屋が見え、剱岳を目にした途端ようやく着いたという喜びがあった。
昼食後、剱岳が一望でき、大展望が広がると薦められ剱御前山へ。
昨年は雪もあり山頂までは行けずに、余裕があったので剱沢へ滑り込んでいる。
今回は山頂へ登り、360度の絶景を眺望した。
剱岳がほぼ全身を現わし、奥大日岳が目の前に、そして富山市・富山湾が見られた。
剱御前で1時間以上のんびり過ごした後滑走開始。
最初の滑りは緊張する。
ゆっくり雪を踏みしめるように大きなターンでスピードを落とし滑る。
ザラメの滑りやすい斜面と分かり、板も滑り直ぐに感覚がつかめた。
ポイントを決めては滑走してゆく。
ここは約束が大事だ。
勝手に滑ると尾根一本で方向が変わってしまう危険がある。
慣れてくるとできるだけ長距離を一気に滑る。
スピードも思った以上に出て快適そのもの。
ざざざざと雪を蹴散らす音も心地よい。
広い適度な傾斜に板が悦ぶように走った。
雷鳥沢のロングコースもあっという間だった。
個人的には最後の緩斜面に近いところが最高の気分で滑ることができた。
スピード、ターンの感覚、そして大斜面の雄大さに心震えた。
ダイナミックな滑りに自己満足、最高と心が叫んだ。
苦しく、厳しい登りも忘れての雷鳥沢大滑走になった。
滑り終わると長いみくりが池温泉までの登りとなる。
車道をひたすらシールを付け登ってゆく。
16時を過ぎると日が傾き始め、雪面に差す光が反射して輝く。
きれいな風景だが、登っている身は早く温泉に入りたい、生ビールが飲みたいと最後の力を振り絞っていた。
17時近くなり無事みくりが池温泉へ着く。
温泉、外ベンチでの祝杯そして食事と一日を終えた。
豪快ないびき響き渡る中、共鳴して眠りについた。
二日目、曇りから崩れる予報が出されている。
朝方は薄日も差し室堂の山々は見られていた。
7人全員で一ノ越を目指す。
室堂へまずは行くことになるが、実は私個人として一番恐怖だったのがみくりが池の横をシールを付けて登っていたときだ。
まだ硬く凍り付いた雪面を登るのだが、横滑りしたら池までずるずると落ちそうな感じがして緊張しまくり。
一歩一歩踏ん張り何とか登りきり安全地帯に入るが身体が緊張し、手足がパンパンになってしまった。
室堂では雷鳥が待っていてくれた。
この雷鳥を始め4回場所を変え5羽の雷鳥に出会うことができた。
つがいの雷鳥、大きな斜面でなく雷鳥、そして山をバックに岩の上でポーズを取る雷鳥と今思うと天気を教えてくれている様な出現だった。
一ノ越への登りは雷鳥沢の登りよりも個人的にはきつかった。
左側を谷にトラバース気味に登るので、硬い雪面のトレースに沿ってゆくと左足を踏ん張り、右足が上部になり、同じ体勢で長距離を進むので変な力が入り苦しい。
ポールを持つ手・腕もパンパンになってきた。
ようやく槍ヶ岳も眺望できるが重い雲が覆う一ノ越に着く。
右手に龍王岳、左手には雄山が聳える。
雄山方面には多くの登山者が行き交うのが見られる。
ここでMT組3人は別行動となる。
槍ヶ岳・裏銀座に向かって広がる御山谷が今日のメインゲレンデ。
しばらく休憩後、4人で御山谷へと滑り込むことになった。
ザラメの滑りやすいなだらかな斜面が続く。
気持ちよくターンが決まりスピードにも乗る滑りができた。
大岩のある所まで滑り下りた。
見上げるよう龍王岳の岩の壁が印象的だ。
ここからシールを付けて戻らなければならない。
タンボ平へと滑り下りて平まで行ければ良いのだが夏道が見える状況だ。
長い登りはきついが一ノ越へとヘトヘトになり戻る。
最後の滑りは一ノ越から室堂へと戻る。
このときウエアにぽつりぽつりと当たるものがある。
雨ではなく何と粒のような雪だった。
思いがけない雪にここは引き上げようと、今回の立山滑走を締めとした。
一日目の雷鳥沢は、快晴のもと急斜面、緩斜面と変化のあるダイナミックなコースを滑る。
雷鳥に応援され一ノ越まで登り、快適な御山谷にシュプールを描く。
仲間にも恵まれ、最高の立山滑走を堪能することができた。
ふるちゃん
コメント
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写真に帰路バス、ケーブルカーに乗っていた方々が写っていました。スキー靴で板を持っていたので印象深かったです。楽しそうですね。
コメントありがとうございます。
今年は7人による恒例の立山滑走でした。帰路ケーブルカーで見かけたのは一ノ越から別行動し、先に帰った3人だと思われます。室堂はその後、つぶつぶの雪が降り出し驚きました。
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