那須 茶臼岳
- GPS
- 05:01
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 651m
- 下り
- 649m
コースタイム
天候 | 曇天・強風から徐々に天候回復 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年01月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
大丸駐車場スタートから雪道です。中の茶屋から上は風が強い場所となりますから、アイゼン必携です(斜面が凍っている箇所が多いです)。 峰の茶屋避難小屋は強風地帯の鞍部に建っていますが、この存在は貴重(強風を避けて、中で休憩できるのはありがたい)。 トイレは大丸駐車場、峠の茶屋近くの駐車場にあります。峰の茶屋避難小屋にはトイレは無いので注意。 大丸駐車場は無料。周りに日帰り温泉、おみやげ屋、飲食店があります。 |
写真
感想
2週間前の蓼科山、百名山ゲット&プチ雪山を堪能できたけど、やはり眺望のない山行は楽しさ半減。ということで今回は週末天気予報とニラメッコしての山行計画。
蓼科同様、単独なので危険の少ない日帰り雪山エリアで、出来れば百名山ゲットしたいということでリストアップされた那須岳(茶臼岳)
ネットで調べると充分日帰り範囲だし、稜線の避難小屋に入ってランチできるようです。
但しかなりの強風地帯として有名なようで、予報を見誤ると稜線に出ることもなく敗退する可能性も大のようです。
土日の予報は冬型予報で風は強そう。但し日曜は徐々に冬型が崩れて風も弱まる予報が出ていたので、日曜日帰り&いつもより遅い出立で風が緩む頃合いを見計らって茶臼山頂を目指してみることにしました。
通常の日帰り遠征よりもノンビリ起床し、5時半に自宅出発。
関東平野は冬晴れの良いお天気ですが、鹿沼あたりから見える男体山方面は灰色のガスに包まれた冬モード。さて、いつごろ冬型が崩れて晴れ間&眺望が期待できるか少々不安になりながら、東北道で那須を目指します。
西那須野塩原を過ぎて左前方の那須連山はガスの中。山麓しか見えません。
那須ICから大丸までは時折小雪が舞い散る冬空天気。本当に天候回復するのか不安に思いながら
8:40 大丸駐車場到着
広くてきれいな無料駐車場には10台ほどの車が停まっていて、登山準備している人もいます。すぐ目の前には茶臼山が見えますが、強烈な風に雪煙が上がり、上部はガスに覆われて眺望のない感じです。
今日の予定コースはそれほど時間を要するコースでもないし、天候予測では時間が遅くなるほど回復してくるはずなので、ゆっくり登山準備にとりかかります。
今回はバラクラバ(目出し帽)も準備し、強風に備えます。
9:15 大丸駐車場を出発
夏はハイキングルートとなっている歩道(しっかり雪道)をつば足で登りはじめます。
樹林に囲まれたところは風も弱いのですが、山から降りてくる風がまともにふきつける箇所に差し掛かると前を向けないほど、雪まじりの強風が顔面をたたいてきます。
しばらく登ったところで下山グループに遭遇。朝一番で稜線まで行ったけど強風とガスで撤退してきたとのこと。う〜ん、不安が募ります。
9:35 ロープウェイ山麓駅を通過し、ここでアイゼン装着。
このポイントからは茶臼岳山頂方面を見ることが出来るんですが、かなりの強風が吹いているようで、もう雪は降っていないにもかかわらず雪面の雪を風が巻き上げて、白い砂嵐状態となっています。とりあえず稜線(峰の茶屋避難小屋)まではがんばってみよう。
9:58 峠の茶屋
小屋は閉鎖されていますが、小屋を風除けにして小休止。
しばらく進んで、鳥居をくぐると雪面急登、この付近が一番雪深く、ラッセル跡を外れると膝上まで雪に埋まって、膝で雪面を抑えて四つん這いになって進みます。
やがて沢の左斜面を鞍部に向けて登る斜面に差し掛かると、風の通り道なのでしょう、雪が飛ばされて岩がむき出しになったところも多く、氷結した雪面に状況が一変しました。つぼ足や軽アイゼンでは危険な箇所です。
アイゼンを効かせながら右手に大きく見える朝日岳を見ながら、稜線にチョコンと小さく見える峰の茶屋避難小屋を目指して強風を正面から受けながら登ります。茶臼岳や稜線部からの雪煙は相変らずですが、上空には青空もところどころ見えるようになってきました。
10:46〜11:05 峰の茶屋避難小屋
強風ですっかり冷えた体を休めるため、アイゼンを外して避難小屋へ。中は先客が3名、お湯を沸かしてカップラーメンを食べています。昼食にはまだ早いので、ゼリー飲料やチョコ、ナッツ類で小腹を満たし、ホットレモンで体を温めてしばしの休憩。
相変らず風は強そうですが、天候は回復基調。
小屋から顔を出して茶臼方面を見ると相変らず強風ながらかなり青空も拡がってきています。
お昼は茶臼から戻ってから摂ることにし、撤退覚悟で茶臼を目指してみることに。
避難小屋から茶臼岳の取り付きまでは稜線歩きとなりますが、予想ほど風が強いわけでもなくなっていたので、そのまま風で締まった雪面をアイゼンを効かせながら、左上に巻くように茶臼の斜面を登ります。火山なので、時折、硫黄臭が漂ってきます。
やがて山頂部のお鉢部分に出、そこからまずは山頂へと時計回りに進みました。
11:40〜11:50 茶臼岳山頂(1915m)
山頂部には鳥居と社が祀ってあり、先客1名が周りの写真を撮っていました。
強風地帯の山頂部は着雪は少ないけど、岩や標識にエビのシッポ状の氷雪が付着しています。立っていられるぐらい風が弱まったことに感謝し、また天候予測が的中したことをうれしく感じながら四囲の眺望(ガスでクリアには見えないが)を堪能しました。
これで百名山46座目ゲットです!
山頂からはお鉢周りをし、降下点へ一周して戻ってくる頃にはもうすっかり良い天気になりました。
日が差してくると、雪面の氷雪化した部分のテカテカや、雪面にウェーブ模様の風紋に陰影が出来て、雪山の素晴らしい景色を見せてくれます。
12:25〜13:20 峰の茶屋避難小屋(昼食休憩)
本日の目標を達成したので、再びアイゼンを外して避難小屋に入り、のんびり昼食タイムです。中には茨城からの若者2名が昼食&ビールを楽しんでいました。
こちらも隣にお邪魔して、昼食&缶チュウハイでしばし談笑。こうして風をよけられる小屋でのんびり昼食できるのはとてもありがたい。
(それでも小屋内の温度計はマイナス5度だったのにはビックリ)
避難小屋からの帰路は、もうすっかり青空の下、のんびり雪&眺望を堪能しながら雪山ハイキングモードで下りました。
そうそう、歩いていると時折ゴーオッという飛行機のジェット音のような聞こえるんですが、火口からのガス噴気の音だそうです(そう書いた看板がありました)。
14:15 大丸駐車場帰着
駐車場に隣接したおみやげ店で山バッヂを購入。山バッヂも随分増えました。
朝とは打って変わって、青空と雪の消えた駐車場からは茶臼岳や朝日岳がとてもクリアに見えました。
帰りの東北道は渋滞もなくスムーズ。夕食前に無事自宅まで帰ることが出来ました。
今回は、強風で有名な那須岳に登るために、天気予報をいつも以上に入念にチェックしながら、自分なりの天候回復予測でいつもより遅い時間で遠征する策が見事にハマって、山頂からの眺望と雪山を堪能することができました。
改めて天候・眺望って大事だなと。
雪山ガンガン登ってますね
那須岳は昔ドライブで行ったことがありますが、紅葉シーズンの大渋滞にハマって結局登れませんでした
なのでいつか那須岳に行きたいと思っていたんですが雪の季節もいいですね〜
雪山経験を積んでいつかkazさんのこの記録を参考に登ってみたいです!!
でも「強風で凍ったテカテカ雪面」は怖そぉ〜
TIROLさん、コメントありがとうございます!
那須岳は、コースタイムもソコソコで雪山を味わえて、鞍部の避難小屋に入ってランチもできるので、おすすめな山でした。
風が強いと大変(撤退必須)だと思いますが、天気予報とニラメッコして弱風のタイミングで登れば、TIROLさんなら全然問題なく登れるボリュームだと思います。
風で締まった氷雪に喰い込むアイゼンの感触!なかなか良いもんです。
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