遥かなる山ペテガリ岳


- GPS
- 25:50
- 距離
- 37.9km
- 登り
- 2,896m
- 下り
- 2,893m
コースタイム
- 山行
- 4:47
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 5:09
- 山行
- 14:00
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 15:01
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
ペテガリ岳と神威岳のプライベートツアーに誘われ、気安くお受けした今回の山行でしたが、よくよく調べたら何とも大変なコースのようで行く前から正直ドキドキだった。
新千歳空港で他のメンバーと合流し、ガイドさんの車にピックアップしていただき、一路神威山荘へ。そこで前泊して、翌日いよいよペテガリ岳への旅を始める。
初めて履いた沢靴でベッピリガイ乗越(カムカリ峠というそうです)を越えてペテカリ山荘へ。その日は、予想以上に多くの登山者が登っていたようでお昼過ぎ頃から何組も疲れたように戻って来られるのを見ていた。一様に頂上直下の藪のひどさと傾斜、暑さを口にしていたが、それでも多くの組が神威山荘の方へ下山して行かれるのを見て凄いなあと感心していた。
翌朝はコースタイム10時間ということで午前2時に起床、3時に出発した。真っ暗な登山道をヘッドランプを頼りに登る。かなりの傾斜であるがその分どんどん高度を上げ、2時間で1,050mの小ピークまでの高度差600mを登った時はこれは行けると思った。その頃にはもう明るくなり樹木の間にペテガリ岳の山頂も捕らえ、更に見下ろすとベッピリガイ沢の上に綺麗な雲海が見ることもでき、この先の好天も期待した。
しかし、そこから1,301mピークまでのアップダウンの繰り返しが微妙に長くてしんどかった。そういえばこの時分からペテガリ岳に雲がかかり始めて、最後の標高差500mの藪の急登を登るうちに周辺の山々もガスに閉ざされて行ったのは本当に残念だった。
それでも8時間かけて登りついたペテガリ岳山頂。遥かなる山に相応しい佇まいで迎えてくれ、メンバー全員でハイタッチをして祝い合った。本当はここから360度に広がる日高山脈の大パノラマを見たかったのだが、残念ながら1時間ほど登るのが遅かったと諦めるしかなかった。自分たちよりも前に登頂していた3組(とこの時は思っていたが、実はもっと先に登ってペテガリの奥のルベツネ山まで足を延ばしていた3人組がいて、下山の時に追い越されたので4組)の幾組かは、そのパノラマに恵まれたと思われる。
ガスは流れていたので30分ほど山頂で粘ってはみたが残念ながら晴れることは無く、下山が遅くなる心配が出てきたのでガスの中の急斜面に突入していった。
下りもハイマツやササで身体を支えながらずり落ちるように下り、思ったほどスピードは上がらない。結局、1301峰から1293峰までのアップダウンも堪えて山荘に戻りついたのは薄暗くなり始めた18時だった。行動時間15時間に文字通りの「遥かなる山」を体感した充実と疲労の一日だった。
翌日はゆっくりと出発して再び神威山荘へ戻り、食料の買い出しを兼ねて町へ降り、三石昆布温泉で汗を流すことができた。
翌日は、神威岳のピストンであったが、自分はペテガリの疲れも残っていたこともありパスさせてもらい他のメンバーを見送った後は独り山小屋で蝶々と戯れながら本を読んで過ごすことになった。天気は生憎雨が降ったりやんだりで山頂での眺望もなかったようだが、疲れて19時近くになって戻ってきたメンバーたちはペテガリ岳を含めて難峰2座を制覇した充実感に浸ってビールで乾杯していた。
今回は、ペテガリ岳しか登ることはできなかったが300名山の中でも難しいと言われる山に無事登ることができたことで今回の北海道登山は十分満喫できたように思う。
もう二度と来る機会はないと思うが、思い出として残る山行だった。
【2023年の山行 24回目】
今回の歩行距離:37.9km 2023年の累積距離:373.2km
1日目:10.4km 2日目:17.1km 3日目:10.4km
今回の累積標高:3,325m 2023年の累積標高:32,446m
ペテガリ岳登頂、おめでとうございます。🎉🎉🎉
すごーい!奥深い日高山脈をめっちゃ攻めてますね。とっても充実した山行となったことでしょう。未踏の日高山脈にあって、ペテガリやカムエクは憧れのお山です。私も大雪山を歩いて以来、北海道のお山が気に入って毎年通うようになりましたが、まだまだ行きたいお山がいっぱいあって日高山脈にまで届いていません。いつか歩いてみたいものです。
お疲れ様でした〜。
4年前から北海道の山には毎年どこかへ登ってきましたが、日高山脈は私にとっても初めての挑戦でした。攻めるというような大それた気持ちはなく遥かなる山の一端でも感じられたらと思って他のメンバーに引っ張ってもらって歩いてきたものです。
天気は悪くはなかったのですが、ペテガリはなかなかに手強く容易には頂上に立たせてくれませんでした。でも、登ったという達成感を十分感じさせてくれたお山でした。
300名山中の最難関峰としてカムエクも最近になって名前を知り、ペテガリ山頂からも望むことができると期待していたのですが、登頂に時間がかかってガスに巻かれてたため展望できなかったのが残念でした。
神威岳も体調を考慮してあきらめたのは、まあ仕方が無かったかなと思っています。
kickeyさんなら日高山脈大縦走を狙いそうですが、あの辺りの稜線は殆ど道はなく藪がひどいそうです。一つ一つ深い谷を詰めてピークを目指すそんな遥かなる山たちです。是非是非歩いてください。その記録を待っています。
ご無事の登頂、おめでとうございました。少しガスってしまったのは残念ですが、晴れたら暑くて大変だったかも知れません。
帰路にメンバーのお一人が私と同じ学校郡出身の方であったとお聞きして、お話出来なかったのは残念だったと思っておりました。
ああ、覚えています。待っていらした方(GLENNさん)が、人が下りてくるたびに気にされていました。
あの待っている人の気分を私は2日後に仲間たちが神威岳へ登って降りてくるときにたっぷりと味わいました。
ペテガリについては、正直一杯一杯でした。確かに晴れた方がもっと暑くて大変だったかもしれませんが、それでもやっぱりfireboltさんがご覧になったあの日高の大パノラマを私も眺めたかったというのが本音です。二度と行くことが無い場所だけにホントに残念でした。
同じ学校群ということは、東京の高等学校の事でしょうか。だとしたら多分私(chamchan)です。あの日の午後にGLENNさんもご一緒しながら私たちグループで色々と話していた時に何かの話題で出たのかもしれません。学校群は私の年代に始まった制度で三多摩地区に住んでいましたので当時72群(立川/国立)に進学したものです。
なんかとっても懐かしいお話しですね。
またどこかでお会いする機会が有ればゆっくりとお話しできればと思います。
コメントありがとうございました。
山深い日高の山を十分に感じた山旅でした。
自分も70を過ぎ、無理がきかなくなっていたので自分の身体とガイドに相談して行かないという判断をしました。仰る通りにまあ懸命だったのではと今でも考えています。
それでも携帯も通じない山小屋で一人(その日は、他に誰も居ませんでしたし、来ませんでした)仲間の帰ってくる時間をひたすら待つのはヤキモキとしてしんどかった。
shirou58さんもこれからどんどん挑戦してください。
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