【白谷沢】喉元過ぎれば暑さ忘れる?
- GPS
- 04:14
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 888m
- 下り
- 756m
コースタイム
- 山行
- 3:28
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 4:10
▼休憩時間をより正確に反映するため、2地点(写真21~24地点・ベンチ(写真58))を追加している。
天候 | ▼酷暑の時期は大気が不安定な為か、たとえ前日でも翌日の天気を正確に予想するのが難しいのだろう。雨が降るのか降らないのか、猫の目の様に変わるし、サイトによって予報の内容が全く異なっている。こんな当てにならない天気予報に一喜一憂しながらも、この日が一番天気が安定している筈と山行を決行した。午後からにわか雨が降る可能性に言及している予報サイトもあったが、仮にその予報が正しいとしても、午後13時頃には下山している計画なので、構わないとも思っていた。 ▼朝起きる。4時半がまだ暗い。夏至が大分遠くなったなと思うと同時に、今年の夏も、もう寿命はそんなに長くないなと寂しさも感じた。 ▼自宅を出発する。前回の山行同様湿度高めで重い空気が肌に纏わりつく。只、前回の山行とは違い今回は、沢沿いの涼しいコースで時間も短いからと自分に言い聞かせることで、高温多湿の雰囲気から来る否定的な感情を取り除く努力をした。 ▼飯能駅着。陽にあたらない限りはそれほど暑くはないが、この時期の飯能駅前のバス停では、バス待ちをしていると直射日光を諸に浴び、それを避ける手立てがない様だ。陽射しが焼け付くように痛い。バス待ちの1時間でかなり消耗した。 ▼実際より数倍長く感じた待ち時間の後にようやく来たバスに揺られること1時間、スタート地点であるノーラ名栗・さわらびの湯BS着。市街地よりは幾分暑さがましな気がするがやはり蒸し暑いと感じる。強くて熱い陽射しを一刻も早く避けるためには、登山口までの舗装路歩きをゆっくりとしたペースで入るほどの余裕はなかった。 ▼登山口手前で秋の訪れを告げる使者ツクツクホウシが鳴いていた。本来はこの時期に鳴き始めるのは普通なのだが、ここ数年の異常気象とも思える猛暑に影響されてか、9月末から10月に入ってからツクツクホウシが鳴くのを聞いた経験から、今年は鳴く時期が早いなと感じてしまった。 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=2040117&pid=f278569c412a396e0abeac1a24c5f1de https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=1267417&pid=9a025b74c623290e995f907b11a0874f ▼登山口から樹林帯に入ったことで強い陽射しからは逃れることが出来たが、今度は運動による体温上昇に苦しむことになる。熱中症になってしまうのではと懸念しながらも、登っていくと、やがて登山道は白谷沢に近づいて行った。沢沿いの登山道は、幾分涼しいのかもしれないが、思っていたほどの、即ち鍾乳洞に入った時に感じるほどの涼しさはなかった。只、沢の水は十分冷たいので、手のひらを冷却することで、熱中症のリスクは随分と軽減できるのはこのコースの特長と思った。 ▼体力的に息が上がりきつくてきつくて我慢が出来ないと言うことはなかったが、体温上昇に対しては過敏なほどの危機感をを感じていたのだろう、とにかくゆっくり目の巡航速度と適度の休憩を取ることを徹底した。 ▼かなりゆっくりしたペースだったとの自覚があったが、予定していた10時半近辺で棒ノ嶺山頂に到着できた。これで清東橋BS13時発のバスを確実に捕まえられると確信したので、日陰を探し、エネルギー補給後横になって11時までは体力回復と体温を下げることに努めた。低山とはいえ、高度が900mあれば、やはり市街地よりは気温差があるのだろう、日陰に入ると暑さは大分和らぐ感じだった。 ▼予定通りに11時ちょうどに山頂を発つ。傾斜が厳しい下り坂のイメージがあったので少し警戒しながら進んで行ったが、すぐに何とかなりそうだとわかり心が落ち着いた。樹林帯の中、順調に進んで行く。陽射しが避けられることで暑さに苦しめられることもなく下山に集中することができたが、高度が下がるにつれ、気温が徐々に上昇していく様を肌で感じることになった。 ▼山の神から先は、日向の箇所はかなり暑かった。途中タオルを沢の水に浸し、顔を拭いたり、首に巻いて涼を取ったりして暑さ対策とした。 ▼登山道が完全に終わり、舗装路歩きになる。日向はより暑くなる。少しでも日陰を求めながらも、無事清東橋BSバス停着。バスの発車時間まで45分も早い到着となったがこれくらいの余裕が心地よい。バス停傍に立派な建屋があることを知っていたので、陽射しに曝されずに着替えができることも計算済み。実際心に余裕をもって着替えが出来た。 ▼バスは定刻の発車時刻より15分程度早く到着、運転手さんのご厚意で、早めに乗車出来たので、冷房の効いた社内で発車までの時刻を快適に過ごせた。 ▼川井駅までバスが下る山道は、思っていたより木陰が少ない、赤線つなぎの見映えの為に、清東橋から川井駅まで歩くことも考えたが、これは暑さにやられていたかもしれない、実行に移さないで良かったと安堵した。 ▼川井駅で電車を待つ間、待合室のベンチは一杯で座れなかったが、日向のベンチで電車を待つ蛮勇さは持ち合わせていなかったので、待合室内立ったまま電車を待つ。やがてやってきた青梅行きの電車は、キンキンに冷房が効いており、幸せを感じながらの本山行幕引きとなった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・電車:最寄駅 → 飯能駅 ・バス:飯能駅BS → ノーラ名栗・さわらびの湯BS 【復路】 ・バス:清東橋BS → 川井駅BS ・電車:川井駅 → 最寄駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<総括> 今回の山行コースはほぼすべてが関東ふれあいの道であり、非常によく整備された登山道というのが総括となる。よって私が今回改めて追加すべき特筆事項はないのだが、以下3点のみ、印象を記載しておく。 ▼白谷沢コースのゴルジュ帯も整備が行き届いており、鎖場・ロープ等々で難易度が高い箇所はないとの印象を持っている。ゴルジュ帯の岩は、沢沿いというだけあって、雨が降っていなくとも常に濡れている感じだが、苔や藻によってヌルヌルしている箇所は記憶になく、本当に滑りやすいと思った場所もなかった。通常より少し高めの注意で十分対応できると思われる。 ▼天候欄にも記載したが、白谷沢コースは、幾分かは気温が低い気はするが、ひんやりすると感じるほど他の場所との気温差はない。寧ろ湿度も高く蒸す感じもした。 ▼下山時に、棒ノ嶺〜清東橋BS間のコースを使用する場合、道迷いに注意。写真キャプション72〜75と感想欄も参照のこと。 |
その他周辺情報 | ■ノーラ名栗・さわらびの湯BSにアクセスする際に使用する、休日始発の飯能発湯の沢BS行バスについて ・早め早めに行動しないと落ち着かない性分であることから、バス出発時間の1時間前である6時15分に飯能駅に到着。飯能駅3番バス乗場に流石に誰も並んでいない。 ・飯能駅3番乗場は、ベンチもなく座ってバスを待つことは出来ない。またこの時期陽射しをモロに浴びることになりとても暑い。 ・6時30分になると1〜2名ほどバス停に並ぶ人が出始める。 ・6時45分辺りになると、少しずつ行列が長くなり始める。最終的には飯能駅BSから自分を含め18人が始発バスに乗り込んだ。全員座席を確保できたと思われる。 ・東飯能駅(駅前広場)BSからも3〜4人ほど乗車してきた。この人たちも座席を確保できたと思われる。 ・ノーラ名栗・さわらびの湯BSに着くまで、ローカルの人と思わる方々が4〜5人途中のバス停で下車したが、乗客の大部分が、ノーラ名栗・さわらびの湯BSか、それ以降を目的地とした登山客だったと推測される。ノーラ名栗・さわらびの湯BSで半分くらいの乗客が下車したイメージが残っている。 ・以前、東飯能駅からの乗車で座れなかったというレコを読んだ記憶がある。今回の山行は、お盆休み中であることから普段の休日より人数が少な目であることは容易に想像ができる。確実に座席を確保するには、6時半〜45分くらいに飯能駅BSに到着しておく必要があるのかなという印象を持った。 ・ただし、前述の通り飯能駅BSにはベンチはなく、6時半からバス発車時刻まで45分は立ちっぱなしである。また、飯能駅BSからノーラ名栗・さわらびの湯BSまでも40〜50分程度の乗車時間となる。要はバス待ちで立つか、乗車中座席を確保できない覚悟で、発車時刻にほど良い時間に飯能駅に到着するかの選択で、その人の考え方次第という結論になる。 |
写真
感想
▼相変わらず生命の危険を感じるほど暑いけど、その中でも少しでも涼しいところをと考え、白谷沢コースにて棒ノ嶺に登って、さっと清東橋BSへ下るショートハイクを敢行して来た。
▼いつものように写真キャプションが完成した時点でとりあえずUPしてしまう。
▼今回は少しだけ感想欄に加筆するかも。
【備忘録】
・元部下の話(済)
・ちょっと油断したなと反省したこと。(済)
▼白孔雀の滝?の滝頭部分の動画も撮影したのでアップしておく。
【後日記】
■先にも書いたが、酷暑の中での山行では熱中症リスクを最小にするための方策として、距離を短くすることは有効であるのは論を俟たない。そんな思いから、下山ルートは、棒ノ嶺山頂から清東橋BS方面へ下るルートを選択した訳だが、今回油断があったと反省している。
・油断とは、二度も使ったコースであり、傾斜は少々きついが難易度の高い箇所はないとの判断から、この計画を立てるときに下山コースを全く見直していないことだ。かつて二度使った時は登りで、今回のように下山ルートとして使用するのは初めてなので、やはり登りと下りでは別物として扱うべきだったのだ。
・具体的には何をすべきだったと後悔しているのか?事前に下山コースを地形図上で簡単にでもいいから確認しておくべきだったと言うことです。今回下山コースは、尾根道から沢に降りる手前で大きく方角を変えている。事前に確認しておけば、道迷いリスクが高いことが一目瞭然だったのに、それを怠った。
・偶々、道迷い防止措置(写真72〜75参照)が施されていたから今回は事なきを得ているが、それなかりせば、どうなっていたか?迷っていた可能性は十分あり得ると、今更ながらに肝を冷やしている。
・今回得た教訓、一度使った登山路でも下山で使用するのが初めての場合は、それは初めての道同然なので、必ず事前に地形図を使って確認をすることを怠ってならない。
■白谷沢コースは、とても有名なコースであることに異論がある人は少ないと思う。首都圏在住のハイカーであれば、登っていなければモグリのハイカーだと言われても仕方がないほどのコースとも言えるでしょう。
・私がこのコースを知ったのは、登山を始めて間もない頃だった。当時部下だった女性から棒ノ折山に登ることを勧められた。多分その時にも彼女は白谷沢ルートから登ることを勧めていたのだと思うが、あまり注意深く効いていなかったのでしょう、棒ノ折山だけが耳に残っていた。
・そのうち、これまたメジャーコースである高水三山を登ることになった。その途中で棒ノ折山の名前が道標に現れた。ああ、これが彼女が勧めていた棒ノ折山なんだなと、高水三山コースからアクセスすればいいのだなと思った。当時の写真キャプションにもそのことに対する記載が残っている。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=928845&pid=c2e1fe277aaf61bebbda13e8ebf7e255
・下山後、彼女には「あなたが勧めてくれた棒ノ折山に、近いうちに高水三山の岩茸石山経由で登るかもしれない」と告げたら、「そっちから登るの?」と返ってきた。とても意外そうな雰囲気が漂っていたので、棒ノ折山について少し詳しく調べてみた結果、白谷沢ルートの存在を知った。ああ、彼女は白谷沢ルートで登れと言っていたのだと合点が行った。とても涼しげで楽しそうなコースだと確信が持てた。夏の暑い時期に登ろうと決めていた。また感想欄にこんなコメントを感想欄にも残していたらもする。https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1135714.html
・更に、一回だけ白谷沢ルートを辿るチャンスがあったが、流れてしまったこともあった。https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2030787.html
これが祟った訳ではないだろうが、結局その後この日まで機会に恵まれず、ズルズルと来てしまった。
・元部下の女性は、私の部下でなくなった後に体調を崩した。一時生死を彷徨う厳しい状態であった。何とか回復して、日常生活に戻りつつあるが、後遺症があり完全に復調とまでは行っていない様だ。会社も休みがちと聞く。職場が離れてしまったので中々会う機会がないが、次会った時に、「遅ればせながらあなたが勧めてくれたコースで、ようやく棒ノ折山に登ったよ」と伝えたい。そんな思いが山行中ずっと私の中を巡っていた。
・尚、棒ノ折山と言ったり、棒ノ嶺と言ったり、表現に揺らぎがあるのは承知している。私は棒ノ嶺派だが、彼女が棒ノ折山派なので、この部分だけは棒ノ折山と言う表現を使っている。
■まだ少し書き足りない部分もあるが、今回はこんな感じでどうかしらね?短いコースだったけど、良い山行でした。ありがとうございました。
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