早月尾根で剱岳
- GPS
- 13:01
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 2,356m
- 下り
- 2,340m
コースタイム
- 山行
- 11:38
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 13:02
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大きな問題はないが,急登が続くので疲れる。早月小屋から上部は普通に危険 |
その他周辺情報 | 馬場島荘でシャワー(300円) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
予備靴ひも
ザック
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
日焼け止め
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
ヘルメット
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感想
2023年8月11日に早月尾根から剱岳を日帰り往復した。当初,8月14日に行きたいと思っていたが,台風の影響で天気がいいのが8月11日だけっぽかったので行ってみた。他にも木曽駒ヶ岳から空木岳とか,乗鞍岳とか甲斐駒ヶ岳とか八ヶ岳も候補にあったが,その中でも一番天気が良さそうな剱岳に行ってみた。おかげで快晴の登山ができた。後半日差しがでて暑かったけどね…。
前日の夕方出発して,北陸道立山インター経由で登山口のある馬場島に着いたのは前日の午後11時頃だった。午前1時すぎまで車の中で寝て,起きてから着替えたりして,出発したらほぼ午前2時だった。まず「試練と憧れ」の石碑に挨拶をし,その横の登山口から登り始めた。早月尾根のルートは登り始めから急登の階段を登らないといけない。あれが結構きつかった。午前2時で気温は22〜23℃ぐらいだったと思うが(車の外気温度計),それでも汗が吹き出してきた。
1000 m 標識とベンチのある場所まで来た時点ですでにかなり疲れてしまっていた。その先しばらくはほぼ平坦な松尾平を行くが,その先は山頂までほぼ急傾斜を登り続ける感じだった。1200 m 標識は気づくとそこにあった。あの辺りでは登山道沿いに大きな木があるなぁ,と思いながら登った。その大きな木の根っこをよじ登っていくところも多数あった。行きはまだよかったが,帰りは根っこに引っ掛かりそうで怖かった。引っかかったら数メートル落ちそうやったからね。
1200 m 標識辺りですでにかなりしんどかったので,ペースを落として登り続けた。 1200 m 標識から 1400 m 標識,1600 m 標識の区間は,ひたすらゆっくりを心がけて登り続けたなぁ…。1400 m 標識付近では意外と尾根が痩せてるなぁ,と思った。1600 m 付近でもそうだったかも。1600 m 過ぎに他の登山者の方に出会い,その方と似たペースで追いかけながら登る感じになり,2000 m 標識付近までご一緒させていただいた。そういえば,行きには 1800 m 標識は目に入らなかった。なんでやろ?
2000 m 標識を過ぎて少し行くと池がある。池の辺りは一瞬ほぼ水平移動だが,その後,2200 m にある早月小屋に向けては急登が続く。ハシゴもたくさんあるし,鎖場もある。そういえば前回 (2016年) に来た時は木のはしごだったが,今回はステンレス製にかわっていた。そしてなんだかんだで出発から 3時間40分ほどで早月小屋にたどり着いた。早月小屋の手前は少し高い地点があり,展望がきく。そこから目的地の剱岳山頂や,小窓尾根,南の大日岳,剱御前,北の方の猫又山,釜谷山,毛勝山などがよく見えた。
早月小屋ではペットボトルの水を 2L 買った。1,300円だった。ヘリコプターで持ってきてるからねぇ…。ちなみに使用済みのペットボトルは回収していた。あれもヘリコプターで下ろすのかな? その後,早月小屋のそばにある県立のトイレに寄っておいた。そしてストックをしまって,ヘルメットを被ってから出発した。後で思えば,早月小屋まででもヘルメットがある方がいいかも,と思った。でも暑かったからなぁ…。
早月小屋から先も傾斜は急なままだった。2000 m 辺りの池から早月小屋までの傾斜がそのまま続いている感じだった。やがて木が低くなりハイマツだらけになったなぁ,と思ったら稜線に出た。そこから先は高度感満載の高山の登りだった。岩とハイマツと高山植物とザレた路面などが続く登山道だった。しばらく歩くと標高 2400 m の標識があった。その先はしばしトラバース風の道が続いた。左側は斜面になっていて落ちるとかなり落とされそうだったので,気を使いながら歩いた。
2600 m の手前には大きめの四角い岩を乗り越える所があった。以前は木の枝を踏まないといけない箇所もあったが,そこには2本ペアのおたすけボルトが数ヶ所打ってあった。2600 m から先はぐいぐい高度を上げる。岩場をよじ登ったり,ザレた路面やガレた道を延々と登った。前回と同じように剱岳山頂は見えるのになかなか近づかない感じが続いた。標高 2600 m の標識の横には少しスペースがあり,ちょっとした展望所になっていたので,下界を撮っておいた。
2600 m の所から先を見ると目の前に壁のようにピークが見える。登山ルートはどこ?と思ったらその壁を人がよじ登っていた。2600 m からはちょっとしたピークを越えたり巻いたりして高度を上げて行った。所々右下の崖の下が見えるが,数百 m の落差がありそうで,滑落するとヤバそうだった。下を見ると足がすくみそうだったので,できるだけ下を見ないようにしておいた。標高 2800 m の標識付近をすぎると(行きには標識見落としたが…),どんどん険しくなっていった。この辺りになると岩ばかりの感じになっていた。
標高 2900 m ぐらいにカニのハサミと呼ばれる場所がある。どうやらそれっぽい形のピークのことをカニのハサミと言うみたいで(帰ってからネットで知った),登山道はその横を巻く,というか横の壁沿いを行く。そこにはおたすけボルトが一本打ってある。あれは以前はもっと岩盤に直角だったと思うが,今回行くとかなり斜めに入ってた。いいのか? その辺りは下を見るとかなりの高度感があるので,下を見ないようにして通過した。
カニのハサミの先は一瞬水平になる。そこからは室堂付近や劔沢キャンプ場,劔澤小屋がよく見えた。また劔沢からのルートの平蔵の頭付近もよく見えた。そこで休憩すると,後は最後の鎖場が連続する登りだった。あれは鎖がないと不安になるが,掴みシロはたくさんあるので,上りはあまり怖くなかった。下りは慣れた人は鎖を使わずにどんどん下るけど,鎖はありがたいと思ってしまうなぁ。
鎖が続くなぁ,と思っていると急に傾斜が緩くなる。その辺りが劔沢からのルートと合流するポイントだった。そこから一抱えぐらいの岩がごろごろした傾斜のゆるい区間が山頂に向かって続いていた。前回は傾斜が緩くなったらもう余裕,と感じた気がするが,今回はその先も結構危ないやん,と思いながら歩いた。傾斜が緩くなった先に木製の標識と鉄製の白っぽい錆びた標識がある。前回撮った鉄製の白っぽいサビサビの標識が気に入って登山関係のアイコンに使っているが,今回見るとマジックで文字が書いてあって,なんとなく趣きがなくなった気がした。うーん。
そして,早月小屋から3時間程,登山口から7時間程で剱岳山頂にたどり着いた。結局前回とほとんど同じ時間かかってしまった…ははは。山頂では,まずは他の登山者の方に頼んで祠の前で記念撮影をしておいた。しっかり山頂の碑を抱えて写真に収まったおいた。前回登った時 (2016年) も天気がよかった気がしたが,写真を見直すと今回の方がはるかにいい天気だった。360度見渡してもほとんど雲がなかった。当然のことながら,周囲の山々がとてもよく見えた。剣沢やそのそばの剱御前,真砂岳,立山の富士ノ折立,大汝山,雄山,その奥に竜王岳,さらに奥に薬師岳,黒部五郎岳,笠ヶ岳,水晶岳,遠くに木曽御嶽山,乗鞍岳,槍ヶ岳,などが見えていた。また東の方には後立山連峰の白馬岳,旭岳,鑓ヶ岳,蓮華岳,針ノ木岳,燕岳,大天井岳,なども見えていた。いやぁ,気持ちよかったなぁ…。山頂には30分ちょいいたが,2週間前の木曽御嶽山の剣ヶ峰の時と同じように,下山するのがもったいない,と思った。それでも,さすがに帰らないといけないし,下りはまだまだ気を遣うし,なので,後ろ髪を引かれながら下山を開始した。
前回は下山は思ったよりも怖くはなかった記憶があるが,今回は上りで足にきていたので少し緊張感を持ってより慎重に下った。でも,思ったほど怖くはなかったけどね。上の方が一番険しいから,そこに比べると下れば下るほど「あ,こんなもんか」と思ってしまうから下りの方が怖くないのかもしれない。でも,引っかかると一気に落ちそうな感じだったので,その点はちょっと怖かった。普通,そこらの低山なら下りはかなリ楽になるが,剱岳の下りは全然楽になるどころか,むしろしんどかった。高度感もあるけど,いかんせん斜度がきつくて辛かった。とりあえず一歩一歩を丁寧に下ることを心がけた。下っているとまだ登ってくる人たちがいた。対向の人たちには「がんばって」というと共に「楽しんでください〜」と言うようにした。
早月小屋まで下りた時はやはりホッとした。3時間で登った区間の下りに2時間20分もかかってしまった。早月小屋で水とコカ・コーラを買った。500cc 飲料は1本 700円とかするが,2本だと 1,000円だった。お得? それでも高いんだけど,しかたないよね。早月小屋前で少し休憩してから登山口目指して下り始めた。早月小屋から登山口までの下りもなかなかペースがあげられなかった。すでにヘロヘロだった足には急な下り坂が延々と続く感じだった。木の根に引っかかったら落っこちて大怪我しそうな気がしたし…。念のためにヘルメットはかぶったままにしたが,途中で暑くなって脱いでしまった。
でも,下りは前回よりは気分的にラクに下れた。やはり一度下るとなんとなく道がわかるからかなぁ?? ストックを使って足の負担を減らしながら下ったが,3時間40分で登った区間の下りに3時間もかかってしまった。いやぁ,長かった。200 m ごとの標識が楽しみだったけど,なかなかたどり着かなかったなぁ…。飲み物は下りはじめで 2L 弱あったが,日差しがある分だけ暑くて,少し足りないかも,という感じだった。そこで,高度差 400 m で 500 cc と決めて下った。お陰で最後まで水分を保持できた。前回 (2016年) の時は,最後の 1000 m 標識手前で水がなくなって辛かったから。
そして無事に午後3時前に登山口にたどり着いた。登山口では「試練と憧れ」の石碑の写真を撮っておいた。その後車に戻り,汗だくのシャツなどを着替えてから,車で馬場島荘前に移動した。お風呂に入りたかったが,今回はシャワーのみ,ということだった。ま,500円が 300円になったから安くなったんだけどね。帰り際に馬場島荘で「試練と憧れ」のTシャツを買ってしまった。1枚 2,500円だった。
シャワーですっきりした後,のんびりと帰路についた。ルートは北陸道の立山インターを目指した。インター近くのガソリンスタンドが安かったので,そこでガソリンを補給することにした。LINE で友達にならないといけなかったが,高速上だと 200円/L 以上してたのが,169円/L だったのでめちゃお得だった。また,お寿司を食べたいと思ったので,ガソリンスタンドのお兄さんに美味しい回転寿司屋を教えてもらった。国道8号線まででないといけなかったが,なかなか美味しいお店でよかった。粋鮨(いきずし)というお店だった。
お寿司の後はさっさと帰路についた。回転寿司屋が8号線沿いだったので,富山西インターから北陸道に入った。ま,ナビに従っただけやけどね。高速では最初にあった呉羽 PA で少し仮眠を取った。でも,言うほどぐっすりは寝れなかったなぁ…。それでもまあまあ寝てしまったみたいで,気づくと午後8時を過ぎていた。すると,PA の売店は閉まってしまっていた。お寿司食べたけど,もうちょっとなんか食べたいなぁ,と思っていたのに…。しかたないので,北陸道を西(南?)に進み,次の小矢部川 SA でブラックラーメンを食べた。またそこでお土産も買っておいた。その後,北陸道をのんびり走った。石川県,福井県と走り,賤ヶ岳 SA 手前で少し疲労を感じた。そこで,賤ヶ岳 SA に入って再び仮眠を取った。今回はシートをフルフラットにして寝たのでぐっすり寝れた気がする。気づくと午前3時を過ぎていた。おかげで頭もすっきりして,車の少ない高速をのんびり走って家に帰った。
今回は早月尾根経由で剱岳を日帰り登山してみた。前回と同様往復で13時間程かかってしまった。でも,頑張ったからよしとしよう。天気もよかったし。ただ,めちゃしんどかったから,再び行くことはないかもなぁ…と思った。
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