【御府内演習】飛鳥山〜上野山〜愛宕山〜代官山〜青山〜戸山(箱根山)【己32.0*】
- GPS
- 09:13
- 距離
- 41.2km
- 登り
- 134m
- 下り
- 112m
コースタイム
- 山行
- 7:43
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 9:14
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復路:池袋駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
一部除き舗装路 |
写真
感想
東京が起伏の激しい地域であることは、以下のような地名から明らかであるが、その山や谷を繋いで起伏を感じつつ、長距離・長時間・少補給の散策を企図。普段行くことのない街の雰囲気を存分に感じることができた。
【地形の起伏を感じさせる主な東京の地名】
山:久我山・浜田山・烏山・八幡山・大岡山
谷:入谷・鶯谷・渋谷・千駄ヶ谷・市谷・阿佐ヶ谷・世田谷
坂:道玄坂・神楽坂・赤坂
丘:光が丘・自由が丘
【飛鳥山公園】
江戸時代に8代将軍徳川吉宗が造成した桜の名所。元は古墳群であった。最寄の王子駅からは徒歩1分の近さで、モノレールによる昇降も可能。退役した蒸気機関車等の鉄道車両が安置されているほか、一角に渋沢栄一の別荘があった(空襲で焼失)ことから史料館が設けられている。
朝の時間帯、あちこちで太極拳が行われていた。最近流行っているのだろうか。
【上野公園】
東京江戸っ子と言うと「下町」がイメージされるが、それに対するのが「山手」である。山手をぐるっと取り囲む山手線沿いに上野へと歩くコースはちょうど丘陵地となっており、東西の見晴らしが利く。
上野公園は「上野の森」とも「上野の山」とも言われる台地で、美術館や博物館、動物園等の文化施設が集中し、文化の杜ともなっている。
大仏山には薬師如来と上野大仏の頭部が祀られており、摺鉢山は古墳である。いずれも簡単に上がることができる。(ただし、大仏の方は早朝夜間は閉鎖)
上野公園に来るのは久方振りだが、スターバックスができていたり、大きく様相が変わっている。それでも人の集う所であることに変わりはない。桜の季節ともなれば、花よりも人を観に行くような、黒山の人だかりになることだろう。
西郷隆盛像周りも綺麗になっている。昭和の終わり頃に上京したときは、何となく雑然とした感じで、ビルマ帰還兵の傷痍軍人(一人は片腕がマジックハンドのようになっており、もう一人は片足がただの棒)が強く印象に残っているが、時代も変わるものだ。今や小奇麗なチャイニーズ観光客が記念撮影をしている。
【上野〜秋葉原〜神田神保町】
上野から秋葉原への道すがら、大型観光バスが駐車しているのをちょくちょく見かける。中には屋根に雪が積もっているものもあり、どこから来たんだ?という感じなのだが、中に乗っているのはチャイニーズ観光客である。ドン・キホーテ(総合格安量販店)に長蛇の列をなしていたのも恐らくそうだろう。
雪の積もったバスは大陸との間で定期便のある地方からだろうが、地方空港がどれだけ頑張って大陸チャイナと航空路線を繋げても、東京への経由地にしかならないのでは報われないなあと思う。地方への宿泊を条件にする所もあるようだが。
訪日外国人2000万人の観光立国は結構だが、観光は京都のような殿様商売ができる所以外では、他との叩き合いで妾産業に堕するのみだろう。私の出身自治体などは全国的・国際的に通用する観光資源があるかと言われると疑問符が付くのだが、それでも観光を前面に押し出そうとしているので行く末が恐ろしい。現在の日本の貧困は、横並びを求めることによる貧困だ。一億総中流と言われたのは遥か昔だが、基本的に皆同じという認識があるために分不相応であっても何とか肩を並べようとする。そこに無理が生じるのは当然である。そして無理は、いつか破綻する。
今は成金趣味・即物的な観光客が多くとも、今後、癒し・落ち着き・安らぎを求めに来日する人々が増えてくるならば、地方にもチャンスはあるだろう。少なくともゲストとして来る分には良い国だと思うので。そういう気付きを与える種を今のうちに蒔いておけるかどうかで今後差が出てくるのではないか。
【日比谷公園】
市民ランナーと外国人観光客で賑わう宮城前を経て日比谷公園へ。
その北側にある築山が三笠山と言われている。南側に行くと広場があり、土休日には各種イベントで賑わう。なお、オクトーバーフェスト等のビール祭りの時は、ビールや食事に長蛇の列ができたり、座席を確保するのが困難だったりするので、雰囲気を感じるくらいにして、近くのドイツ居酒屋等に行った方が良い。
【愛宕山〜八幡神社】
天然の山としては、東京23区最高峰。その上には全国の愛宕神社の本社がある。かつては江戸市中が見渡せたそうだが、今では木々やビルにより展望は無い。
八幡神社も高台にある。境内にベンチのある広場があり、そこで軽食休憩をとる。
【麻布台周辺】
白人系の外国人を多く見かける。賑わっているが、新宿や渋谷のようなワシャワシャした感じではなく、落ち着いた賑わいである。恐らくスピーカーや拡声器から営業販促音が垂れ流されることが無いからだろう。
やや古めの住宅、狭い路地も多い。
【代官山】
代官山と言うとオシャレなイメージがあった。が、代官山駅南側は人が多いものの、北側に出ると、キャッスルストリートにせよ、代官山アドレスにせよ、小さなブティックは多いようだが、閑散として今ひとつ賑わっていない。目黒との境目、山手通り沿いが栄えているのだろうか。
【青山】
銀座と並ぶ東京の商業地区。普段来ることは滅多に無いのだが、人が多いせいか、場違いな感じはしない。人の多さに疲れたら青山霊園に桜を見に行くも良し。
【新宿御苑】
都会のオアシス。昔は100円だったと思うが、入園料が200円になっていた。それでも十分に広い。フランス式庭園、イギリス式庭園、日本庭園、並木に芝生に池に何でも揃っている。芝生は足を踏み入れるとその分厚さと柔らかさに驚く。日本人も多かったが、やはり故国の公園に似たものを感じるのか、外国人の子供連れや芝生での日光浴が多かった。
【新宿歌舞伎町】
日本人なら誰でも知っているであろう歓楽街。キャバクラ、性風俗といった夜の街のイメージがあるが、実際歩いてみると意外と鮮魚店やバッティングセンターがあったりする。さらに進むとハングル文字が増え、コリアンタウン化した大久保へ到る。狭い路地に多くの人が行き交い、街に活気がある。
秋葉原で見たチャイニーズには観光客としての活気があったが、ここには生活者としての活気がある。
【戸山公園(箱根山)】
都内のその他の公園と同様に、戸山公園もかつては帝国陸軍の軍用地であった。戦後、宅地造成のために切り取ったのか分からないが、大久保地区と箱根山地区に二分されている。最初、大久保地区に来てしまったので、箱根山地区に転進。ご丁寧に登山口標識がある。標識があるかといって難儀することも無く、都区内の山としては最高峰の箱根山には簡単に到達できる。なお、登頂した場合に申告すると登頂証明書が出る模様。
【鬼子母神(雑司が谷)】
人の子を攫って食べてしまう王妃が、いろいろと紆余曲折を経て釈迦に帰依し、仏法の守護神となった。仏教で神というのも何だか変だが、今では子守・安産の神として崇敬を集めている。境内に茶店があり、おせんだんごを食そうとしたら既に売り切れていた。食べたければ早めに行くが吉である。
【総括】
かくして大東京周遊は完結。「疲れたので池袋駅で終了」とあるが、当初は高田馬場で終えるつもりだったので、予定より足を伸ばしたことになる。とはいっても、結構足に疲れが出ているのは間違いない。
次はある程度アップダウンの続く行程を楽しんでみたいが、積雪の具合はどうだろうか。季節的には花を見に行くのも良いが。それとも軽めにいくか。啓蟄の頃合、虫達が土から這い出るように、山行への思いもいろいろと湧き出てくるのである。
〜おしまい〜
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